同性婚

 2001年にオランダで 初めて法的に認められた同性婚は、2020年5月時点では 29の国や地域で認められるに至っている。2019年5月にはアジアで初めて台湾で、2020年10月には ローマ教皇 フランシスコが同性婚を容認した。もっとも、バチカン自体は 容認を否定しているが…

 同性愛が認められないのは キリスト教的な話もあるが、精神疾患という誤った知見が1980年代半ばまで通用していたことによる。が、近年は社会の理解が広まってきている。性的少数者は人口の5〜8%を占めており、左利きの人と同程度だった。

 余聞だが、戦国時代などにおいては、男色は通常のことであった。加賀百万石の祖 前田利家は 主君であった織田信長との男色関係を後々まで自慢していたという。

 

 アジアにおいては タイなどでも同性パートナーが認められているが、日本においても同様の制度が存在している。

 にもかかわらず、法律婚が求められるのは

  ① パートナーの法定相続人になれない

  ② 遺族年金の受給ができない

  ③ 緊急手術の署名ができない

  ④ 職場での福利厚生を受けられない

などの不利益があるからだ。若い頃はいいかもしれないが、歳をとって病気をするような事態になれば切実な問題となりかねなかった。

 あと、この問題は同性カップルの在留資格にも関係している。


 日本においては、未だ同性婚の法制化はなされていないが、2019年には宇都宮地裁支部が同性カップルにも一定の法的保護を与える必要性は高いと判断しており、また、2021年3月には札幌地裁が 民法が同性婚を設けていないのは法の下の平等に反すると初の違憲判断を示している。

 ただ、ベトナムやロシアなどでは同性婚を法律で規制する措置がとられている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る