第三話・奈落の大樹

―――奈落アビスの大樹―――


GM:皆さんは女性の方に向かい走ります。女性もその姿を見ると皆さんを誘導するように走り10分ほど走り続けるとモンスターの姿が見えなくなりました。

そして辺りは先ほどの気味の悪い森とはうって変わって、明るい場所に出ます。


GM(女性):皆さんお怪我はありませんでしたか?


アンネ:大丈夫です。


ルゼ:無傷。


GM:ミレイユもいるので気づくと思うのですが、どうやらその女性はメリアです。


ミレイユ:あら?あなたはもしかして、同族の方かしら?


GM(女性):そうです。あなたもメリアですね?


ミレイユ:そうそう、私はミレイユ、冬桜なの~。あなたは何のお花?


GM(女性):私はスーサリア、ブルースターという青い花のメリアです。


アンネ:私はアンネゲルト・オドンコール、アンネでいいですよ。


ルゼ:ルゼ。


マカロニ:マカロニだ。


GM(スーサリア):皆さんはこんな危険なところにどうして来たのですか?


アンネ:いや、逆にどうしてあなたはここにいるんですか?


ルゼ:ホント、気になる。


アンネ:もしかして、冒険者ですか?


GM(スーサリア):まあ…、そんなところですよ。実は人を探しているんです。


アンネ:誰ですか?


GM(スーサリア):ダリオンという名の男性を探しているんです。この森に入ったところではぐれてしまって。あの、もしよかったら、一緒に探してはくれないでしょうか?


アンネ:いいですよ。


マカロニ:ついでと言っては何だがいいぞ。


ミレイユ:うんうん。


GM(スーサリア):よかったです。皆さん分かっているとは思いますが、この森どうやら奈落の魔域シャロウアビスになってしまっている様なんですよ。


マカロニ:我々、その依頼を受けてきているからな。


ミレイユ:そうね。


GM(スーサリア):え?じゃあ、皆さんもしかしてこの森を救いに来てくれたのですか?


マカロニ:救いに?


アンネ:そうって言っておきましょう(ぼそ)


マカロニ:ん? ああ、そうだな。救いに来たぞ!(笑)


ルゼ:救世主。


GM(スーサリア):そ、そうだったのですね。それは助かります。実はこの奈落アビスを破壊する方法は分かっているんです。


アンネ:え? そうなんですか? 魔域の核アビスコアはどこなんですか? 


GM(スーサリア):魔域の核アビスコア、それは黒き森の魔女です。ですので、魔女を斬ればこの奈落の魔域シャロウアビスは消滅します。


アンネ:そうなんですね。


ミレイユ:あら? でも魔女は…?


マカロニ:マグナート王が倒したんじゃないのか?


アンネ:封印でもされてじゃないですか? 解けちゃったとか?


マカロニ:そういうことか? 


GM(スーサリア):私には詳しい事は分かりませんが、とにかく黒き森の魔女を斬れば奈落(アビス)は止められます。でもその前に、森にいる悪しき者を倒してほしいのです。そしてダリオンを見つけ出さないと。皆さん協力してください。お願いします。


アンネ:それはかまいませんけど。


ミレイユ:そういば、さっきの大きい騎士のアンデットって何か知ってる?


GM(スーサリア):いえ私には…、アンデットだらけですから。


ミレイユ:なるほど。


マカロニ:ダリオンっていうのはどんな見た目をしているんだ?


GM(スーサリア):見た目ですか? 銀髪で力強い眼をしていて、とても凛々しい方です。私の大切な人なんです。


ルゼ:「これ」ですね。(親指を立てます)


GM(スーサリア):え!? いやー(スーサリアは照れます)


ルゼ:私、知ってます。酒場のおじさんから聞きました。


マカロニ:ルゼー、余計な事覚えるなー。


アンネ:なんか、あの、すいませんね。なんでも吸収しちゃう子なもので、気にしないで下さいね(笑)


GM(スーサリア):あ…そうなんですね。ははは(苦笑)


ルゼ:目をキラキラさせます。(キラキラキラ)


GM(スーサリア):話を戻しますが、この森どうやら、おかしくなってしまって、どこがどこに繋がっているのか全く分からないんですよ。でもこの大樹に何かヒントがあるんじゃないかと思うんです。(スーサリアは指を指します。)


GM:皆さんが目を向ける方向には巨大な木があり、その周りを複数の淡い橙色の直径30センチほどの球体が浮いています。


マカロニ:これ見識とかで何かわ分からないですかね?


GM:振れますよ。セージ技能で目標値12です。


ミレイユ:私も振りたい!


マカロニ:(ころころ)14 成功


ミレイユ:(ころころ)15 成功


GM:ではマカロニとミレイユ知っています。黒き森の木について。黒き森は強いマナが集まる場所であり、木々には魔力が蓄積している。その蓄えられたマナによって、木々や植物は通常以上の成長をしており葉の色も濃い色のものが多い。普段使う魔晶石も豊富で木々や植物にもその性質があるのではとまで言われている。


アンネ:ということは魔力がこもった枝を手に入ることができるんですかね?


ルゼ:いい感じの小枝。


GM:それは枝を折ってみないと分からないですね。


アンネ:さすがにメリアがいる前ではやりにくいですね。


ミレイユ:花を抜くと痛いのよ(真顔)


アンネ:ちょっとそれは、良心が痛むのでやめておきます(笑)


マカロニ:ちなみにその球体? からは魔力を取れないんですか?


GM:触ってみないと分からないですね。


ミレイユ:手は届くんですか?


GM:手の届く高さにはあります。マカロニは届くか分からないですが(笑)


ミレイユ:じゃあ、触ってみようかな。


マカロニ:一生懸命手をペチペチします。


GM:ミレイユが触ると特に魔力に変化はないですが、温かさを感じます。そして球体に何やら風景が写し出されていることに気づきます。


ミレイユ:何が映ってます?


GM:球体には、森の姿が映ってますね。


マカロニ:どうだ?


ミレイユ:特に魔力に変化はないけど何か森が映ってるみたい。ほらほらみんなも見て。


マカロニ:俺にも見せてくれー。


ミレイユ:マカロニを抱っこして見せます。


マカロニ:ほんとだ、森だな。


ミレイユ:これって浮いてるんですよね?


GM:風船みたいに浮いていますね。


ミレイユ:ちょっとマカロニを球体に乗せてみます。


マカロニ:え!? ちょっと!(笑)


GM:マカロニを球体に乗せたとたんマカロニは球体に吸い込まれます。


一同:えーー!?(爆笑)


マカロニ:え!? ちょっと待って! おーーーい!


ミレイユ:マカロニちゃん! 手を突っ込めますか?


GM:突っ込めます。マカロニ目線を話します。マカロニは球体に映っていた森に出ます。そして空中に腕が現れてひらひらしているのを目撃します。


マカロニ:だよね! そうだよね(笑)


ミレイユ:声は聞こえます?


GM:聞こえないですね。


ミレイユ:じゃあ、ちょっとホラーだけど、顔を突っ込みます。誰か体を支えててくれるかしら?


ルゼ:任せてください。


GM:マカロニの目の前にミレイユの上半身が突然現れます。


ミレイユ:マカロニちゃん!(マカロニの顔を鷲掴みにします)


マカロニ:おいおい! やめろー!(もごもごしてる)


ミレイユ:引っぱり出せますか?


GM:二人とも出てきます。


ミレイユ:よかったー。


マカロニ:やめてくれよ! 玉に吸い込まれたぞ!


ミレイユ:ごめんね。この球どのくらい浮くのかなって思って。マカロニちゃん乗せてみようと思ったら、吸い込まれちゃって(笑)


アンネ:大丈夫ですか? 何かありました?


マカロニ:なんか、吸い込まれたらよくわからん森についたぞ。丁度そうだな、この球に映っている森だなぁ。


アンネ:ワープしたんですかね?(目をキラキラさせます。)


ミレイユ:あら?アンネちゃん目をキラキラさせて、気になるのかしら?


アンネ:そりゃロマンじゃないですかー、ワープなんて! いいですねーいいですねー。


マカロニ:アンネ行ってきていいぞ。


アンネ:いんですか? じゃあちょっと行ってきますね。


マカロニ:その代わり顔面つかまれるから気をつけろよ。


一同:(爆笑)


アンネ:そんなモンスターみたいなの出たんですか?


マカロニ:ああ、空間から腕が出て顔をつかまれるんだ。(ミレイユの手)


GM:味方だよ(笑)


ルゼ:ミレイユに変わって私が掴みますから大丈夫ですよ。力加減は任せてください。


アンネ:なんかちょっと怖いですけど、行ってきますね。(自分から吸い込まれていきます。)


マカロニ:じゃあ、それをみてヒレ(腕)を入れて、ペチペチペチってやります(笑)


GM:アンネは玉に映った森と同じ情景の森に出ます。そして上空にヒレ?(マカロニの腕)が現れており、ペチペチ動いているのを見ます。


アンネ:これマカロニさんの腕だよなー。(手をホイホイってハイタッチして、周りを見渡します。)


GM:アンネが周りを見渡すとやはり森です。しかし、さっきまでいた森とは雰囲気が違うように感じます。そしてどこからか斧で木を切るような音が響いています。


アンネ:じゃあ、それを見てゲートに顔をだけ突っ込みます。


GM:球体からアンネの顔だけ出てきます。


ルゼ:アンネの顔をつかみます。


アンネ:掴まれたまま話します。「なんか、木を切る様な音がしたので、みんなで…みたいなと…ちょっと…ルゼさん…力が、強いです…。」


ルゼ:(ミシミシ)


アンネ:顔が…潰れちゃ(笑)


マカロニ:おいおい(笑)


ミレイユ:ルゼちゃん、アンネちゃんは生身の人間だからもうちょっと優しくね。


ルゼ:分かった。両手でほっぺたムギュってします。


アンネ:うっ


ルゼ:これで大丈夫。


アンネ:ま、まあ、いんですけど。木を切る音がしたんで、そっちに行ってみたいと思うんですよ。


マカロニ:さっき俺も聞いたんだが、なんせ顔を掴まれてそれどころじゃなかったんだよな


ミレイユ:ふふ(笑)


アンネ:それこそダリオンさんかもしれませんよ。


ミレイユ:あー、そうねー!


アンネ:とりあえず、何があるか分からないので、スーサリアさんは待っていてください。


GM(スーサリア):わかりました。



―――球体の中(森)―――


GM:スーサリア以外の皆さんが球体に入るとそこは森です。先ほどアンネとマカロニが聞いた斧で木を切る音が響いています。


アンネ:音のする方に行ってみますかね。


ミレイユ:そうねー。


GM:音のする方に向かうと、木こりの男性2人が木を切っているのを見つけます。一人は若い木こり、もう一人は年配の木こりです。


マカロニ:声かけます。「おーい。」


アンネ:すいませーん!


GM:すると木こりはあなた達の方に振り返ります。


GM(年配の木こり):ん? なんだ? お前たちは?


マカロニ:何やってんの?


GM(年配の木こり):何って、木を切ってるんだよ。見ればわかるだろ?


アンネ:ちなみになんですけど、ここが何処だか分かってますか?


GM(年配の木こり):また面白いことを言うお嬢さんだなぁ。ここは黒き森だろ?


アンネ:そうですよね。ここって立ち入り禁止じゃないですか?


GM(年配の木こり):え? 立ち入り禁止?


GM:すると年配の木こりは若い木こりと顔を見合わせて何のことだ? そんなこと聞いた事ないなと言っています。


アンネ:ちなみになんですけど、今って何年ですか?


GM(年配の木こり):今?


GM:すると皆さんたちからすると300年ほど前の年号を言います。

ミレイユ:おや?


アンネ:なるほど、なるほどー。


GM:ではここで皆さん精神抵抗をしてください。目標値は14です。


アンネ:(ころころ)10(自動失敗)


ルゼ:(ころころ)10 失敗


マカロニ:(ころころ)11失敗


ミレイユ:(ころころ)21 (自動成功)やった!


GM:ではミレイユにだけメッセージを送ります。(他の人は分かりません)


【ミレイユへのメッセージ、木こりの2人は蛮族に見えます。】


ミレイユ:苦い顔をしています。


マカロニ:木こりに聞きたいんだけど、マグナートって知ってるか?


GM(年配の木こり):マグナート? マグナートと言えば、有名な腕の立つ騎士だったと思うが。


マカロニ:そうか。


GM(年配の木こり):ところで、見たところお前達冒険者の様だな。


アンネ:そうですよー。


ミレイユ:そうね…。


GM(年配の木こり):お前達もこの森のことは知っているだろ?


マカロニ:ああ、もちろん。


GM(年配の木こり):今は蛮族との大戦中だから、この魔力を大量に含んだ木を材料にして武器を作ったり防具やアイテムを作ったりしてるんだよ。そのおかげで俺たちは大儲けできてるんだよ。


アンネ:ほー、商売上手ですね。


GM(年配の木こり):だからお前達にも何かアイテムを作ってやろうか?


マカロニ:おお!


アンネ:本当ですかー!?


GM(年配の木こり):もちろん。その代わり木を切るのを手伝ってくれるか?

マカロニ:そいつはごめんだな。


アンネ:木かー。


ミレイユ:ちょっと、私は遠慮するわー。(苦い顔をします。)


GM(年配の木こり):なんだ、手伝ってくれないのか? しょうがねーなー。


ミレイユ:ごねんなさいね…やっぱり同種族を傷つけるのは…。


GM(年配の木こり):お前達がやらないなら別にいいけどな。こういっちゃなんだが、戦争があるおかげで俺たちは大儲けできるから、こんなおいしい商売はないからな。


アンネ:まあ、確かに経済ってそういうものですしね。


GM(年配の木こり):そういうこった。じゃあ用事がないなら俺達忙しいから帰ってくれるか。これからもっと木を切らないといけないからな。


【ここで再度ミレイユへのメッセージ、木こりが切った木々はすべてメリアやエルフの亡骸】


ミレイユ:ちょっと向こう行こうかしらみんな。


マカロニ:ああ、どうした?


ミレイユ:ちょっと、他のところも回ってみない?(そう言って木こりを警戒しながら離れます。)


GM:木こりが見えなくなるところまで、皆さん離れます。


ミレイユ:えっと、みんなはあの二人が何に見える?


マカロニ:何って、木こりだろ?


ルゼ:中年男性。


アンネ:木こりだと思ってましたね。


ミレイユ:実は私には、蛮族に見えててね…。


マカロニ:蛮族??


ミレイユ:うん。それからあの二人が切っていたものは木じゃなくて私たちメリアやエルフの死体なの。


アンネ:??


マカロニ:おばば何を言っている?


ミレイユ:多分みんな何かしらの魔法でもかかってるんじゃないかしら?


アンネ:センスマジック使います。


GM:あなたの周りの、ありとあらゆるところから魔力を感じます。


アンネ:あーそうかー。


アンネ:ミレイユさんだけおかしいのかなって思ったんですけど。


マカロニ:おばばが嘘を付いている様には見えんしなー。


ルゼ:嘘をつく理由もない。


アンネ:木に触ってみますが何か感じますか?


GM:アンネが触っても普通の木です。


アンネ:どうしたらいいかなぁ。


マカロニ:荒業だけど、襲い掛かるか?


アンネ:でも普通の人間にしか見えないしなぁ。


ルゼ:一回戻りますか?


アンネ:スーサリアさんを連れてきて見てもらいますか?


ミレイユ:あー、なるほど。


マカロニ:じゃあ、一回戻ります。


GM:では皆さんは一回元の大樹に戻ります。



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