第10話 神々の決まりごと
「準備ならとっくに出来てるぜ!」
「私は、どうすればいいのか全然分かりませんが…それでも、気持ちはいつでもOKです」
歩夢、由貴がヘカテさんの掛け声に応えていく、次は俺の番らしい。空気が俺に集まっているのを肌に感じる。
「俺なんかで役に立てるのなら、喜んで協力させてもらいます」
2柱の神はそれぞれの回答に大いに満足したみたいだ。
「では、説明していくとしよう。ガイア・システムとは何か。知っての通り、神の力はあまりにも強大すぎる。そのまま、ぶつかって戦争をしようものならこの世界は3日とも持たずに崩壊してしまう。そこで、原初の母ガイアが考案したのが機体に力の一部を抑え込む事。即ち、機体が無ければ争いなんて出来ないようにした、という事さ。こうする事で大地への影響も最小限に留める事も可能になる。まさに一石二鳥という事だ。さて、何か質問は?」
「もし、機体が無い状態で戦った場合…大地はどうなるのですか?」
「ん?簡単に言えば、地図が変わる…もっと分かりやすい言い方なら国の一つくらいなら吹き飛ぶよ」全身の毛が総毛立つのがよく分かる。それだけの力を持つ者たちと戦う事なんて出来るのか、ただの人間である自分達が…。
「言いてぇ事が山ほどあるが、まずは質問だ。話を聞いている限りだと、その機体って奴は神様の乗り物なんだろ?メーティスの話を聞いてる様子じゃ、それを俺達が操作するみたいだけど、出来んのか?」
「歩夢君、案外鋭いね。そ、機体は神の専用機だ。だから、君たちは扱えない。その理由は」
「ナジェ達ですよね。彼女の力…でいいのかな?」神性接続回路、ようやくその意味が理解出来た。「その通り。彼女達に名前を付けた事で契約成立となり、操作可能になったのさ。それで他には?」
俺達の様子を伺って
「無さそう、だね。じゃ、残りを説明するよ。先程も言ったように神の力を抑え込んでる機体だ。数が多すぎては意味が無いという事で、敵味方共に5機が最大さ。そして、補助機。これは、各神の神殿からのリモートになっているので、君達に関係はないかな? 神殿は相互不可侵という制約がある以上、神殿に攻め込むなんて出来ない。以上の点だけを理解していれば問題はない」
他にもまだ問題はありそうだが、そこは自分の目で確かめていくとしよう。
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