第65話 テクニカル分析 (5) スイングトレードの考え方

 ローソク足が右肩上がりの短期MA(移動平均線)の上にあれば「上昇トレンド」。かつ中期MAが上向きなら「買い」。

 中期MAが長期MAの上で上向いていて、株価がさらにその上をぐんぐん上がっている状態が「完璧な上昇トレンド」。放っておいても株価は上がり続ける。


 短期MAが中期MAの上にあって、ともに右肩上がりなら上昇の勢いが強い。

 株価や短期MAが中期MA付近まで下落してきて反発して上昇した局面は「買い」。

 このとき中期MAが「前の安値」の代わりに支持帯となる。反対も同様。



 ローソク足が右肩下がりの短期MAの下にあれば「下降トレンド」。かつ中期MAが下向きなら「売り」。

 長期MA>中期MA>短期MAが皆下降し、株価がさらにその下をみるみる下がっている状態が「完璧な下降トレンド」。放っておいても株価は下がり続ける。


 中期MAを基準に短期MAが一定の高値と安値の間を行き来する価格帯にあり、株価が上下動を繰り返しているのは「レンジ相場」。

 スイングトレードで最も稼げるのはこの「レンジ相場」。株価の下限も上限も明確で「買い」「売り」もしくじりにくい。

 だいたいレンジ相場は三か月続く。上昇は二、三か月、下降は一、二か月続く。


 トレンドに逆らっては勝てない。





スイングトレードの鉄則

【1】勝負するのは大型株のみ

 東証プライム時価総額3000億円以上。出来高200万株以上(売買代金数百億以上)だけで勝負

【2】取引は14時半で相場が落ち着いてからチェックして注文

 寄付きでしか注文が出せない状況だと少し勝率が落ちます。

 ※後場が15時ちょうどまでのときの戦術ですので、今は15時にチェックでもいいでしょう。

【3】企業が決算発表する日は絶対に株を持たない

 上場企業は四半期ごとに最新の業績や今後の見通し(決算)を発表。

 内容によって予想外の暴落、暴騰を演じやすく、決算発表日をつねに意識して取引。

【4】SQは先物やオプション取引の最終決裁価格が決まる日。オプション取引のSQは毎月第2金曜。加えて株価指数先物のSQ(メジャーSQ)は3・6・9・12月の第2金曜。この日は株価が乱高下しやすいので株を持たない。

【5】株主優待は配当の2営業日前に株式を保有していることが条件。2か月前から株価は上がり始め、3営業日前が最高。それを過ぎると優待の権利が手に入ったら「売り」に出される。必ず3営業日までに「売り」切る。

【6】高値付近に同じような高さの山がふたつある「Wトップ」は天井圏を示し、下落しやすい



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