第42話 中長期でもザラ場を見ておくべき
中長期トレードは、基本的に買ったら次の四半期決算まで持ち越し、というケースがほとんどです。
しかしザラ場も見ておいたほうがよいでしょう。
ザラ場とはなにか。
東京証券取引所が開場しているときの市場のことです。
現在は9時から11時半までの前場と、12時半から15時までの後場を総称して「ザラ場」と呼んでいます。
ではなぜ中長期トレードの人は毎日毎分の株価の動きを見ておくべきなのか。
値動きに対する免疫をつけるためです。
冒頭に申しましたが、中長期トレードをする方は基本的にザラ場を見ないでも売買できます。
しかし、あなたが見ていない間に、相場がどう変化しているのか。
これを知らずに株式取引をやらないほうがよいのです。
なんの材料もないのに株価が急騰・急落する銘柄もありますし、材料が出たのにほとんど株価に影響を与えない銘柄もあります。
もし中長期トレードをしようと思っている銘柄が、何の材料もないのに急騰・急落する銘柄だったらどうでしょうか。
とても安心して中長期も保有しておけるものでしょうか。
見ていないうちに急騰していて、それに気づかないうちに急落していた。
なんてことが起こってしまいます。
もし相場を見ていたら、この急騰は利益に変えられた可能性もあるのです。
しかし、実際には材料もないのに急騰・急落する銘柄は中長期トレードには向いていません。
なにもないのに急騰して含み益がたんまり出る。そんな銘柄はなんの材料もないのに急落して含み損に泣く可能性が高いのです。
そんな危ない銘柄を中長期トレードしたら、株価の上昇を中長期放っておくなんて怖くてできません。
できたとしたら、かなりの鈍感力をお持ちです。
反対に、材料が出たのに株価がほとんど影響を受けない銘柄はどうでしょうか。
これはこれで問題があります。
普通、好材料が出たら株価は上がるものです。悪材料が出たら下がります。
それなのに、どんな材料が出ても上げ下げしないのは、それはそれで不自然極まりないのです。
では、中長期トレードをするのにどんな銘柄を選ぶべきか。
好材料が出たら相応に株価が上昇し、悪材料が出たら相応に株価が下降する銘柄。
この当たり前の市場原理がきちんと働く銘柄が、結局はいちばん安定して利益を得られます。
材料なしで動くような銘柄は、機関投資家や仕手筋などが暗躍し、わずかなとっかかりを見つけては急騰・急落を演出してきます。
こんな銘柄を買っても、いつ暴落するかわかったものではないのです。
株式取引に慣れてくると、こういった「材料なし急騰・急落銘柄」に人気が集まります。
バクチ感覚で賭けられるからです。
しかし株式取引はバクチではありません。
とくに中長期トレードにバクチを持ち込まないようにしてください。
四半期決算まで持ち越すのですから、それまで「上がるか下がるかわからない」ままだと、本業に支障をきたします。
日々ニュースを調べて、材料が出たら「それがいつまで影響するか」を考えて、ホールドか損切りかを選択するのです。
中長期トレードはそんな「材料に素直な銘柄」を選ぶようにしてください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます