第10話 リスク管理に分割買い
【2021年9月現在、ここに記載している「ナンピン買い」は推奨しておりません。「ナンピン買い」するくらいならいったんそこで損切りしてください。そのほうが「ナンピン買い」よりもパフォーマンスはよくなります。】
リスク管理に分割買い
ある銘柄が1,000円のときに300株買ったとします。30万円ぶんの株式です。
その後株価が800円まで落ちました。いくらの含み損でしょうか。△6万円ですよね。
ではその株価が900円まで回復しました。いくらの利益が出たでしょうか。まだ△3万円で含み損です。
今度は逆に株価が1,200円まで上昇しました。いくらの含み益でしょうか。+6万円ですね。
ではその株価が1,100円まで反落しました。それでも利益は+3万円です。
これがなにも考えず「全力買い」している方の戦法です。買えるだけ買って、あとは運を天に任せます。
もし「分割」の選択肢があったらどうでしょうか。
同じ銘柄で1,000円のときに100株買いました。10万円ぶんの株式です。
その後株価が800円まで落ちたら△2万円で含み損です。
このとき800円で100株買い増します。これがいわゆる「ナンピン買い」です。200株はコスト18万円ぶんの株式です。
するといくら損をするのか。この時点なら追加で損はしません。200株保有しても△2万円のままです。
では株価が900円まで戻したらどうなるでしょうか。損益が釣り合って評価額は±0円になります。
つまり「ナンピン買い」すると300株で△3万円だったものが200株で±0円まで戻せるのです。
損失を回避できるのですから、有利だと思いませんか。
もし800円の次が600円だった場合、最初から300株を「全力買い」なら△12万円と大損します。
しかし800円で「ナンピン買い」していれば200株でコスト18万円なので△6万円で済むのです。
この含み損は1,000円を300株「全力買い」したときの800円に相当します。
つまり「分割」には損失を軽減させる効果があるのです。
今度は逆に100株で1,200円まで上昇しました。含み益は+2万円です。
その株価が1,100円まで反落しました。すると含み益は+1万円です。
1,200円のときに先ほどの「ナンピン買い」をしたらどうなるか。
1,200円のときの含み益は+2万円のままです。
そこから1,100円まで落ちました。するとどうなるか。含み益が消えて評価額は±0円になります。
もし1,200円ではなく1,100円で「ナンピン買い」して株価が1,200円まで戻したらどうなるでしょうか。
含み益は200株で+3万円になります。
買わないよりはましですが、リスクをとった割には見返りが少ないですよね。
仮に1,100円で「ナンピン買い」して株価が1,000円まで落ちたらトントンではなく△1万円の含み損になります。
買ってしまったから最初の仕入れ株価に戻っただけで評価損が発生しました。
つまり「ナンピン買い」は株価が下落したときには有効ですが、上昇したときは自ら傷口を開きにいく欠点があります。
とくに仕手株では仕手筋が株価をわざと釣り上げて買いを集め、一気に割って「損切り」させて仕入れる手段にしています。
つまり「これから上昇する」と見せかけて持ち株を高値で買わせ、一気に売りを浴びせて安値で売らせるのです。
仕手筋は「高値で売りつけて、安値で買い戻す」つまり「空売り」と同じような仕組みで儲けられます。
もちろん今回はモデルを使っているので、実戦ではさらなるボラティリティがあって上昇しての「ナンピン買い」でも利益がごっそり手に入る場面もあります。
とくに株価が一方向に上がるのが確実であれば、先に100株を「打診買い」して順調に上がっていったら少しずつ増やしていけばよいのです。
追加で買ったところよりさらに上がると見越していないと買い増しは難しい。
もし追加で買ったところが天井となって株価が下落してきたら、損失はみるみる膨らみかねません。
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抜歯したときに打った麻酔薬の影響で、頭痛がひどくて株式も文章もあまり考えられませんでした。
今日は少し頭痛がやわらぎ、吐き気も薄いのでなんとか書いてみました。
ちょっと意味不明なところがあるかもしれませんね。
その場合はご指摘いただければ後日訂正致します。
とにかく麻酔の影響が去ってから考えたいですね。
【2021年9月現在、ここに記載している「ナンピン買い」は推奨しておりません。「ナンピン買い」するくらいならいったんそこで損切りしてください。そのほうが「ナンピン買い」よりもパフォーマンスはよくなります。】
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