第10話神様の絶対防御は最高です

翌朝、日が昇り出す頃に起きだし、井戸の水で体を洗い、朝食を摂って装備を整えたらギルドに向かう。

ギルドのランクUPにはそれぞれ条件があり、FランクからEランクに上がるには1日でゴブリンを5匹討伐、EからCに上がるにはオークを1日で3匹討伐と言った感じで条件がある。


ギルドでランクアップ申請をした後、町を出てゴブリン5匹、オーク3匹討伐を目標に森へ足を踏み入れる。


森に入り神様に貰った探知で周囲の状況を調べると、丁度右前方100メートルぐらいの所に魔物が7~8匹程固まっているようなので、木々をかき分けて魔物の反応がある方に向かい、魔物の元に辿り着くと、そこにはオークが8匹程が何か獣の死骸を貪り喰っていた。

食事に夢中で幸いこちらに気が付いてないようなので、剣を抜き、一気に走り出しオークの首を目掛けて剣を斬りつけると、すんなり1匹のオークの首を斬り落とし、その流れで2匹目のオークの首を斬り落とせた。


いきなり襲われ仲間が2匹殺されたのを見てオーク達がいきり立つも、こちらは神様の絶対防御があるので全く気にせずオークに斬りかかる。


何度かオークの拳が身体に吸い込まれるも、その度に見えない壁のようなもので弾かれ、それによりバランスを崩し、自分の剣の餌食となっていく。


意外とアッサリと決着のついたオーク討伐に拍子抜けしつつも、剣に着いた血糊を摂っていると神様が声をかけてきた。


「君さ~、わざとやっているだろ? さっき私が守ると思って防御に全く気を使ってなかったし」

「あ~、ばれました? 1年間はチュートリアルって事で思いっきり暴れようかと思って…」


そういう自分に神様は呆れた感じでため息をついている。

「まあ、君を死なせるわけにはいかないから仕方ないが、防御も学んでおかないと私が居なくなったら困るのは君だぞ」


神様の言う通り、確かに今は完全防御でも1年後には神様が居なくなるので戦い方も練習しないとな…。

今度ギルドで講習を受けてみよう。


そう思いつつも、オークの死骸をアイテムBOXに収納し、探知魔法で周囲を調べるると複数の反応があった。


神様いわく、どうやら転生した自分が一度会った事のある魔物は探知の際に判別できるようなので、オークではない群れみたいだけど、とりあえず狩ろう!!



夕方、ギルドに戻り、本日の成果をギルドに報告し、買取を依頼する為に、オークの死体14匹、ゴブリンの耳21個、角ウサギ8匹、薬草となるギル草10本、バイル草9本を買取カウンターに出す。


「ハンズさん、今日の成果ですか? それにしても沢山ですが、これをお一人で?」

受付のお姉さんが驚いてるけど、レッドホーングリズリーを倒してから体に力が湧いて来ると言うと、何となく納得した感じで、解体場へ獲物を運ぶよう指示され職員さんが査定をしてくれる。


「ハンズさん、ではこちらの買取で86000レンです」

そう言って金貨8枚と銀貨6枚、そしてCランクのギルドカードを持ってきます。


「とりあえず、強くなられたのは分かりましたがあまり無理をされないでくださいね、ランクが上がったばかりの冒険者の多くが背伸びをして死亡する確率が高いんですから…」


そう言って釘をさす受付のお姉さんにお礼を言い、自宅に戻る。


はぁ~、それにしても今日一日で金貨8枚か…。

Cランクにもなったし、Bランク以上は功績に応じて自動的に上がるからなる様になるかな。


翌日から毎日森に入り、時には大物を狙い泊りがけで森の奥まで行き、亜竜と言われる竜種を狩ったり、を続け魔物を討伐しまくった。


なんせ神様が死なないように自分を完全防御で守ってくれるから例え相手が格上だろうと死の恐怖に襲われる事なく戦う事が出来るんだから、ある意味神様が守ってくれている間にガッツリと魔物を倒しまくれば超人的な力が出に入ると言うチート状態だからこれを活用しない手はない。


絶対に元の世界では色んな意味で味わえない経験をしてやる!!

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