第9話⁂妖怪の世界!⁂




瑠璃色の宇宙に氷のかけらのような星が降ってくる、それはまるで銀世界一面に氷の花が散りばめられたような何とも美しい光景です。


その銀世界を横目にタケルはある星にたどり着きました。

花々が満開に咲き誇るその星のあまりの美しさに吸い込まれるように立ち寄った時の事です。

その星の花の妖精たちから妙な噂を聞いたのです。


なんとそれは、何とも可愛い猫の形をした星では宇宙探検にやって来た人間達や宇宙人達が次から次へと非業の死を遂げていると言う事なのです。


タケルは「それは聞き捨てならぬ!」


そして金色にひときわ光り輝く、猫の形をしたゴースト星にたどり着いたのです。

その星には小さい箱やかつお節を入れた茶碗があちこちに置いてあります。


又ゴミくずの山があちこちに点在して異臭を放っています。

よく見るとネズミが住みやすい環境が整っています。

その為か?ネズミが大量発生して傍若無人にうろついています。

「不衛生な星だな~!」


そうこうしているとそこに何とも可愛い猫が現れたのです。


「ニャーニャー私はこの星の猫の王様カツオである。このゴースト星にはどんな用事で参ったのかな?」


「それにしても王様と言ってもどう見ても子猫にしか見えませんが?」


「この国の住民はみな小さくて子供のマンマの外見なのです。それは私の一存で決めた事じゃ!いつまでも可愛くありたいと願うのは猫(=^・^=)とて一緒の事。この星の神様に頼み込んでいつまでも可愛いまんまで居られているんだ。本当は立派な大人なのです。年齢は目尻のしわ模様で別れているのです。若い住民は目尻にしわ模様が無い、中年はしわ模様が1本、高齢になると目尻のしわ模様が2本になるのです。私は今中年ですから目尻にしわ模様が1本あります」


「エエエエ————ッ!分かりませんが?」


「エッヘッへ————!実は私はグレーの高貴な色の猫ですが?黒が一本引かれてあったんじゃが、脱毛して貰ったんじゃ!そしてハゲ防止のために植毛して灰色を若干濃くして貰ったんじゃ!庶民のグレ—猫はハッキリ黒線が引かれてあるが、それは仕方のない事、ちょっとでも若く見えたいのは生物の心理。王様の特権を利用して皆とは一線を画しているのじゃヘッへへへ!」



「ああああ~!よ~く見ると目尻にしわ模様が微かに1本有ります。殆ど分かりませんが?ヒド~イ!年齢詐称も甚だしいですね?」


「ウッフフフフ~!誰でも若くありたいのは一緒!」


「噂に聞いたのですがこの星では人間達や宇宙人達が次々と行方不明になっていると聞いてやって来たのですが?」


「いや~?そんな事は無いと思いますよ~?何かの間違えではないですか~?遥々違う星からやって来た来客ですから今日はたっぷりと楽しんで下さい」


来客室に招かれたタケルはこの星の最上級の料理で持て成しを受けますが?ネズミの丸焼きに似た料理に目が点になります。

{””ギョッ””気持ち悪い!}


珍料理に「これは何の肉ですか」と訪ねると「この国ではネズミが最上級の持て成し食材なのです。どうぞタップリお召し上がりください」


{ギョギョギョこの星に到着した時に見た生ごみを徘徊していたネズミではないだろうか?グエ~!不衛生な?}


ネズミのフライに、ネズミをすり身にした鍋料理、更にはネズミカツ等々

日本では余りお目に掛からない珍食材に最初は戸惑いましたが、中々慣れると味わい深いものがあります。


するとそこに可愛い唐草模様のバンダナでまん丸く顔を覆い、唐草模様の風呂敷に包んだ鰹節を担いで、唐草模様のちゃんちゃんこを着た猫たちが現れ(=^・^=)猫音頭のお披露目です。


若い可愛い娘盛りの猫たちが踊ってくれます。


(=^・^=)😸(=^・^=)😸(=^・^=)

♬正ただしさとは愚おろかさとは

それが何なにか見みせつけてやる♪


ちっちゃな頃ころからカツオ泥棒♪ニャンニャン♬

気きづいたらカツオ泥棒になっていた♪ニャンニャン♬

ナイフの様ような爪先で袋破り♪ニャンニャン♬

カツオが無ければ生きてはゆけぬ♪ニャンニャン♬


♪はぁ?うっせぇうっせぇうっせぇわ

あなたが思おもうより健康けんこうです

一切合切いっさいがっさい凡庸ぼんような

あなたじゃ分わからないかもね

嗚呼ああよく似合にあう

その可かもなく不可ふかもないメロディー

うっせぇうっせぇうっせぇわ

カツオそれさえ食わせれば問題もんだいはナシ♬


有れ~?これ最近メチャ流行っている【うっせぇわ】って曲ひょっとしてパクってる~?

最近の猫はしっかり受け狙いに走ってますね~?

普通は媚びない、我関せず、タイプの猫ちゃんが殆どですが?

世知辛い世の中になってきています。😰


この星では猫、ヘビ、キツネが共存共栄していますが?

実はその裏ではとんでもない事が起こっていたのです。




*妖怪の説明*

【ネコが妖怪視されたのは、ネコが夜行性で眼が光り、時刻によって瞳(虹彩)の形が変わる、暗闇で背中を撫でれば静電気で光る、血を舐めることもある、足音を立てずに歩く、温厚と思えば野性的な面を見せることもあり、犬と違って行動を制御しがたい、爪の鋭さ、身軽さや敏捷性といった性質に由来すると考えられている。


動物の妖怪譚はネコ以外にも、ヘビの執念深さ、キツネが持つ女性への変身能力、民話『かちかち山』などで人を殺すタヌキの凶暴性などがあるが、江戸時代に入って都市や町場が形成され、人間たちが自然から離れて生活することが多くなると、そうした野生動物の妖怪としての特徴が、人間の身近にいながらも神秘性を秘めた動物であるネコのものとして語られることが多くなり、次第に化け猫のイメージが作り上げられていったとの解釈もある


また、化け猫の俗信として「行灯の油を舐める」というものがあり、江戸時代の百科事典『和漢三才図会』にも、ネコが油を舐めることは怪異の兆候とある。これは近世、行灯などの灯火用に安価な鰯油などの魚油が用いられ、ネコがそうした魚油を好んで舐めたためと見られている。また、当時の日本人の食生活は穀物や野菜類が中心であり、その残りを餌として与えられるネコは肉食動物ながらタンパク質や脂肪分が欠乏した食生活にあった。それを補うために行灯の油を舐めることがあり、行灯に向かって二本足で立ち上がる姿が妖怪視されたものとの指摘もある】

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る