第7話⁂エリザベート女王との決戦⁂





「オオ~!オオオ————!今日も若い美しい女性達を探し出してくれたのか~?みなのもの、ご苦労であった!さあ~!さあ~!召し捕らえた娘達の生き血をバスタブに、たっぷり注いでおくれ~!嗚呼アアア!興奮する」


バスタブに若い女性達を入れて、首の頸動脈をナイフで””スパ——ッ!””


「ギャ————!」


「グウウウッギャ————ッ!」


バスタブの中は一瞬にして血の海と化したのです。


””ザッブ————ン!””女王はバスタブに飛び込みます。


「オオオオオオ————!気持ちが良い!身体に染み込み、若さが蘇る!アアアア~!グラスに血をタップリ注いでこのバスタブに運んでくれ!私の至福の時間、アアアア!オオオォォォ————!全身が覚醒して生きる力がみなぎって来た~!早う!早う!鏡を持って来い!美しく生まれ変わった全身を眺めたい!」


「ハッ!女王様!どうぞ!」


干からびていた身体がまるで超高速でピチピチのみずみずしい肌に生まれ変わって行きます。


どうもこのエリザベート女王様、夫である王様を年老いて見苦しくなったのが気に食わなかったらしく毒殺していると言う、もっぱらな噂がまことしやかに囁かれているのです。


全く酷い話です。

その代わりに大のお気に入り、氷の世界きってのⅠポップアイドル《氷の世界:英語ICEのⅠを取って》だった、若干25歳のしょうゆ顔ツバサを氷の世界第二位の地位、宰相に任命しているのです。


ツバサって、ひょっとしてジャパニ-ズ?

どうもお母さんは日本人シンガ-だったらしいのですが、台湾や韓国を放浪していた異邦人(旅人)。


共演した男性を直ぐ好きになり追い掛け回し、遥々外国まで押しかけていたのです。

ですから?父親はひょっとしたら日本人かも知れませんが、台湾人、韓国人という事も往々にして考えられるのです。


直ぐに男を好きになる厄介な女、そこに翼が誕生したのです。

それでも美人の誉れ高い実力派シンガ-だったので、自力で立派にツバサを育て上げた立派な母親なのです。


じゃ~!何故翼が氷の世界の住人になったかって?


それはイケメンの翼は16歳の時に付き合っていた彼女に、浮気をしたという理由で嫉妬のあまり刺し殺されてしまったのです。

そして氷の世界に転生したのです。


氷の世界の女王様はツバサに夢中になり、氷の世界一の人気アイドルだったツバサを氷の世界の王様に祭り上げようと必死です。


それは何故かと申しますと、余りにも人気者のツバサを公私共に自分だけの者にして独占したいのです。


氷の宮殿で甘い新婚のような生活を送っていますが、女王様の思惑とは違い、ツバサが中々婚姻届にサインをしません。

それはそうです。まだ若い翼にしてみたら{何でこんなおばあちゃんと???}


16歳で転生していますから、その時おばあちゃんは65歳。

{こんな、実のおばあちゃんと変わらない年齢の女性との結婚なんかとんでもない話!}

結婚を渋るツバサに業を煮やして、最近では男好きの女王様の事。

権力を笠にとんでもないものを結成されているのです。


地球でも有名な独裁国家、某国の喜び組ならぬ、喜び軍団たるものを結成されたらしいのです。

あらゆる星の貴賓客の接待の為に結成された軍団らしいのですが?

貴賓客の多くは男性の為、全く効力を発揮する事が出来ません。


王様が存命中に既に、若い美しい女性達だけを集めた喜び組ならぬ、夢の組が結成されていますから無用の長物なのです。


要は女王様の為。

まあ日本の男版大奥と言った処でしょうか?

要は綺麗な男達を集めた軍団です。

女王さまの観賞と欲情の為に集められた若くて美しい選りすぐりの男の子達です。


そして75歳以上の高齢者は令和姥捨て山。

75歳を迎えた高齢者は奥深い山奥に雪埋めにされているのです。


酷い事を許せない!


権力欲、物欲、色欲の塊の女王様。

その為、女王様最優先の権力欲、色欲、物欲に特化した政治体制になっているのです。




そこに天草タケル参上。


””ドンドン””「タノモウ!」


重厚な扉が開きます。


「そなたは誰じゃ!」


「以前こちらでお世話になった者だ!裕也と言う者だ!」


暫く待っていると「串刺しにしてやると言ったであろう?ああああ!一体どうしたんだい?全く面影がないではないか?私は日本のサムライが大好きだ。さあ~!上がって!あがって!な~んと美しゅうなって~?惚れ直したぞよ~!」


「イヤイヤ女王様の政治政策があまりにも酷いので忠告に参った!若い美しい女性の生き血を吸って生き永らえている悪党!又高齢者を生き埋めにしているというではないか?あんまりだ!そんな恐ろしい事今直ぐに止めてクレ!」


「エエエエ————イ!しゃらくさい事を!私の国を私の好きなようにやって何が悪い!お前につべこべ言われる筋は無い!」


「これだけ言っているのに聞いて貰えぬのか!エエエエ————イ!ちちんぷいぷい!」

呪文を唱えると1000歳のしわしわの醜い老婆になった氷の女王様。


「私の一番見られたくない本来の姿!クッソ————!許せない!外に出て勝負だ————!」

女王は真っ白な白髪頭の般若顔の魔物となって天空を超高速で自由自在に飛び交いながら氷の爆弾をタケル目掛けて爆発させます。


手には魔法の剣を持ち果敢に応戦します。

この剣、一瞬で人間を粉々に打ち砕く代物です。


「エエエエ———イ!このアサシンウエポン剣で貴様を粉々に打ち砕いて見せるわ!」


「ギャッギャ————!」


タケルの身体が見る見るうちに粉々になって行きます。


タケルはどうなるのか???














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