第17話 幸せおっぱいの日々
まず、今回の事件の結果、わたしのママは逮捕された。
精神を病んでたとのことで、病院で治療を受けているそうだ。(あの日以来会ってないのである)
そしてわたしも取り調べというのを受けた。
その時になって初めて、あの男の正体を知った。
新真宗というカルト教団の一員だということだ。
教祖や信者といった関係者全員もれなく、やばい連中らしい。
全く恐ろしい話だ。
そして今、引きこもりであるわたしはどうなってるかというと……。
***
「それじゃあミコトちゃん、シャンプーするね」
「……」
「わしゃわしゃ~」
霧子に頭を洗われるわたし。
そう、霧子と春雨の姉弟に引き取られることになったのである。
「本当に長い髪ね。日曜日は美容院に行きましょ?」
「い、いや」
「大丈夫、任せて! わたし行きつけの店は腕もいいし安い!」
いや、そういうことでなく。
そもそもコミュ障過ぎて美容院に行きたくないというか……
「ふふ、わたしね、妹が欲しかったの。
ミコトちゃんと一緒に暮らせてとっても嬉しいわ」
「そ、そうですか」
そう、年齢は勘違いされたままなのだ。
……というかだ。
なぜにわたしはこの姉弟と同じ家に暮らすことになったのだ?
冷静に考えてみろ。
本当に、ついさっき、会ったばかりの他人だぞ。
……いや、わたしには、この二人以外に頼むことができる相手居ないんだった。
どうやら、わたしを引き取ってもらえる親戚は居ないらしい。
遠くに暮らしてるパパはそういう(子供と暮らすような)タイプじゃないし、他に頼れる筋も無い。
というか、ママが新真宗に入信した時点で親戚と知り合い全員から縁切りされたとのことだ。
何も知らないのは一緒に暮らしてたはずのわたしだけだった。
思い出すだけで辛い。
そうだ、辛いなら紛らわせばいい。
「霧子」
「ん? なぁに? ひゃん!」
むちぃ、むちぃ、とした太ももを撫でる。
そう、一緒に暮らすと言うことは、この素晴らしい女体を見放題触り放題なのである。
「んもう、くすぐったいってば!
ほら、シャワーするよ」
そして、髪の泡が流れる。
目を開けば、霧子の胸。
ポヨポヨである。
Dはあるのかな?
「……すっげ」
「え? なんて?」
「いや……なんでも無いっす」
あー触りたい。
触って癒やされたい。
「ミコトちゃんはおっぱいに興味があるの?」
自分にはおっぱいが無い。
ちっぱいぐらいと言いたいところだが、無乳というレベルだ。
そういう意味で、きれいな女体には憧れがあるのだろうと自己分析する。
「……触ってみる?」
「え!!!!?????? いいの!!!!?????」
「やっぱりダメ」
断られてしまった。
全く世知辛い世の中である。
「うふふ、冗談よ。
女の子同士で、特別なんだからね!」
「あ、ああ……いいの……? ほんとに……?」
「もっちろん!」
「わーい!」
確かにママのことは心配だ。
けど、今はこうしておっぱいを触る日々を楽しもうではないか!
そうして、幸せないっぱいなひとときを送るのでした。
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