第7話

それでも。俺は頑張って。

マラソン大会の前日まで。

くびれが見えてるタンクトップ姿で、

ショーパンのマヒロと共に走り。

やがて当日を迎えた。


藤島くんが、俺にマウントを取ってきて。


「吹部のお前が入賞なんかできんのかよ!?」


「見るからに体力のなさそうなお前が!!

運動神経最悪みたいで、見学ばっかのお前が!!学年一のモテ女、真島マヒロのただの幼馴染ってだけで!仲良くしてんの、こっちは

見ててマジでムカつくんだよ!」


「いいか、俺が今日、お前に勝ったらな、

真島マヒロとの幼馴染をやめろ...!そんで二度と、真島マヒロと会話すんな!!」


とすげー、バカにされてて。


とりま、一番最初の問いかけには、俺は。


「いや、多分、できない」


とマヒロに内緒で、てきとーに答えて藤島くんを油断させる作戦に出た。


更に。

藤島くんが出した、俺が勝ったらなぁ、

というのは、完全に聞こえないフリしようとしたけど、俺のTシャツの襟ぐりを掴んで

分かったな?と凄んできたので、

仕方なし、分かったと頷き、


「じゃあ、俺がまぐれでも藤島くんに勝ったなら、マヒロのことを追っかけるのはもうやめてくれ」


とお願いした。


「おもしれぇ...!」





さて。

マヒロは仲のいい女子とスタートラインの前の方でだべってて。


俺と藤島くんは女子軍団の後ろに位置した場所にいたから。


マヒロの奴はこのやり取りを知らない。






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