第2話
「手繋ぎに、キスやハグ、それからその先もオケ!」
ニヤニヤしながらマヒロが言った。
今はちょうど高校からの帰り道。
とりま、まだ恋人同士になった訳ではないが、
俺は幸せにも高嶺の花でモテモテのマヒロと
一緒に帰れている。
ま、これ、幼なじみの特権ってやつだと思う。
周りの男連中からしたら、
なんで、陰キャが、美少女と帰れてるんだ?
と言ったところだが、俺とマヒロは長年付き添った幼馴染ってなわけで、最初こそ、
不良や性格の悪いイケメンに文句言われて絡まれたが、マヒロが、うちら幼なじみだから!と
一蹴してくれたおかげで、暗黙の了解で、
現在は平和に帰れている。
ま、欲を言えば、
幼なじみから一歩階段を上がって、
ステータスを恋人同士にしたいのだが。
中々それは難しかった。
今度、俺に出された条件は。
弱小吹部でフルートを吹いてるヒョロヒョロ陰キャな俺が。
陸上部の長距離選手で。
県選抜で全国女子駅伝に出ちまうような実力者が。俺相手に、
「校内のマラソン大会、私に買ったら
何でも言うことを聞いてあげる」
なんて言いだされても。
完全に、負けが見えてる。
iPhoneから送信
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます