Petunia's Side Story
Petunia's Side Story 【THE Skinny Love】
私が視る世界は限りなく灰色だ。
それは止めどなく流れる雨のようで
溢れ出す
私の胸にそっと、
作者REN'sJackson
番外篇
【
目覚めたら知らない部屋だった。
不敵に
鉄と鉄が
声を発しようとも閉ざされた唇
走馬灯のように駆け抜ける兄と妹の影
あの日から私の視る世界は
コリス
「
ラベンド
「
ペチュニア
「
サフィニア
「
「コラ!!サフィ!!」
「あ、ごめーん!!」
兄と引き裂かれてから数年
仲間とも呼べるか分からない
自分が何をされているのかさえ
把握しきれていない中で
私は唯一
分かった事がある。
それは逆らってはいけないという事。
取らなければならない。
指を落とせと言われれば
落とさなければならない。
それがココの
そして、それが私の居場所。
サラセニア
「ンフフフ♪
時間ぴったりですねぇー!!!
よろし!!!!!
まずは皆さーん。楽にしていいですよ。
はい。コングラッチレーション!!
運命的な
あなた達は素晴らしい成績を収め
ラベンド
「さ、最終段階...ですか?」
サラセニア
「そう!最終段階です!!
山あり谷あり
そして生き残れたのは...
たったの4人!!まさに神のお導き!!
長い旅路でしたねぇ。
しかし!!それも今日でお別れです!!
さぁ!!皆で歌いましょう!!!
この!!
スポットラーーライッ!!カモン!!
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!
ワチュガナドゥ!!ヘッ!!
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!
ワチュガナドゥ!!ヘッ!!
ふぅー...さて!!
内容は伝わったと思います。」
ラベンド
「はい。」
((いや!!分からないけど!!))
サフィニア
「えー。分かんッーー」
「サフィニア!!黙ってて!!」
サラセニア
「ん?今、なんと?」
「つまり、呼び出されたのは
最終試験の詳細を教えていただける。
ということでしょうか。」
サラセニア
「そうです!!流石は
そういう事です!!
では、話していきましょう。
あっ。その前に
大事な事を言っておきます。
この試験であなた方が死んでも
私めは構いません。
その程度の者はこの先...
要りませんからね。ンフフフ」
ラベンド
「...はい。
必ず突破して見せます。」
サラセニア
「
大好きなマリガルドに
会えなくなりますからねぇ。
私めは
ンフフフ!!」
サフィニア
「僕にかかれば
そんな任務すぐ終わるよね!
みんな殺せばいいんでーーガッ」
「終わる...よね?ンフフフ
「ガッッ...アッ」
ペチュニア・コリス
「サフィニア!!!!」
ペチュニア
「サラセニア様!!
どうか!!お許しを!!」
「だめだ!!ペチュニア !!」
ペチュニア
「だって...サフィが...」
コリス
「我慢するんだ。今は」
サラセニア
「私めとあなたは友達ですか?
私めがここに来てから数分
あなたは2367回も無礼を働いていますよ?
ねぇ?
サフィニア
「違っ...アガッッ...ガッ」
サラセニア
「上席に敬語も使えぬのですか?
何度言えば分かりますか?
その
直接書いて差し上げましょうか?
ナイフでゆっくり...と。」
サフィニア
「サラ...セニア様...申し訳...ありま...せん」
サラセニア
「ンフフフッ。
分かればよろしいのですよ!!」
サフィニア
「ゴホッ...ゴホッ...」
ペチュニア
「無礼をお許しください!!
サラセニア様!!!」
サラセニア
「ンフフフッ。
次はありませんよ?」
サフィニア
「申し訳ありません...でした。」
サラセニア
「ンフフフ。
では、まず...
これを見てもらいましょう。
今回は...」
サラセニア
「ーーという内容になってます。
そう!!チャハールにて反乱分子の
とってもシンプルですね!!!!
着陸次第データを送りますので
成功すれば三軍いずれかに配属され
ラミオラス帝国軍いや!!
働く事が出来るのです!!!
もちろんその対価として
今よりも自由を手にする事が出来ます!
さぁ!!準備にとりかかりなさい!!」
ペチュニア・サフィニア・コリス・ラベンド
「ハッ!!!!!!!!」
サラセニア
「
ペチュニア
「はい。」
((
コイツは私たちの名前を番号で呼ぶ。))
「期待していますよ」
((クソ喰らえ))
ペチュニア
「...はい。」
数時間後ペチュニア達は
「スースースー」
「お姉ちゃんお姉ちゃん
お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん
お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん
お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん
お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん!!」
ペチュニア
「ぅっ...
え!?何!!??」
サフィニア
「ほら!!外見て!!キレイだね!
あっ!!もうすぐ着くよ!!」
ペチュニア
「...そう。」
上空から外を眺めてみるとカラフルな屋根に
朽ちかけた建物の数々が見えた。
コリス
「すごいよなぁー
見てみろよサフィニア!!
一軒一軒がくっついてるぞ!!」
サフィニア
「すごーーい!!
あんなに密集してるんだね!!
ねぇねぇ!!見てみて!!
色んな色の屋根!!
よく出来てるね!お姉ちゃん!!」
ペチュニア
「...そうね。」
コリス
「あっちも見てみろサフィニア!!
でっかい工場がいくつもあるぞ!!」
サフィニア
「え!?どれどれ?
うわぁー!!すごーい!!
みんな潰せばいんだね!!」
ここはナーベルク国境近くにある
労働と工場の町チャハール。
人口5000人の低所得者が集まる貧しい町。
缶詰め工場を主産業としており
様々な
ラミオラス各地に輸出している。
しかしその実態は
ラミオラス帝国に対する反乱分子が
多く集まっていると噂されている町だった。
コリス
「あれ?ラベンドは寝てんのか?」
サフィニア
「ん?寝てるのかな??
ほら、ラベンドも起きろぉぉ!!
僕の声聴こえるだろ??
ラベンドってばぁ!!!」
「サフィ。
イヤホンしてるから聴こえてないって」
サフィニア
「ねーねー!!
ラベンドってば!!」
コリス
「おーい!!もう着くぞぉお!!」
ラベンド
「ん?何か言いました?」
サフィニア
「だからぁ!!
もう着くよ!!」
コリス
「あと数分でな!!!」
ラベンド
「...まだなんですね。
着陸したら教えてください。」
ラベンドはそう言って
再びイヤホンを付けようとしたが
ペチュニアがそれを静止した。
ペチュニア
「ラベンド。」
ラベンド
「...何ですか?」
ペチュニア
「今回の任務分かってる?」
ラベンド
「任務と試験。
どちらの側面もあるって話しですか?
ちゃんと分かってますよ。
チャハールに潜んでる
反乱分子の
それに合格すれば
皆さんくれぐれも僕の足は
引っ張らないでください。
ペチュニア
「あら?相変わらず生意気な子ね。
私のセリフなんだけどそれ。」
サフィニア
「いつもみたいにやればいんでしょ?
あーあ!!僕1人でもいいのに!!!」
ラベンド
「いつもみたいにって
実地訓練は初めてじゃないですか。
それに、サフィニアさんに任せたら
余計な仕事まで増えるんで
勘弁してもらいたいです。
大人しくしててください。
僕1人でやりますから。」
ラベンド
ラミオラス帝国兵の中でも屈指の武闘派と名高い
マリガルドに拾われた
冷静なのか臆病なのか分からない奴
私から言わせれば
ただのガキね。
コリス
「まぁまぁ落ち着けって。
ピリピリすんなよ。
サラセニア様も言ってただろ?
今回は反乱分子の殲滅が
出来ればいいってさ。
だから
難しい話しじゃないさ!」
ラベンド
「相変わらず能天気で
馬鹿みたいに前向きですね。
1番年長のコリスさんなら分かると思いますが
失敗は...許されない。許されないんです。」
コリス
「大丈夫!!上手くいく!!
今までだって生き抜いて来たんだから!!
まずは死なない事だけを考えよう!!」
サフィニア
「って言っても
僕たちなかなか死なないけどね!!」
コリス
「あ、そうだ。
一応、言っておくけど
鬼人化はするなよ??」
サフィニア
「ぇえ!!ダメなの??」
ペチュニア
「ダメよ。
コントロールも出来ない鬼人化なんて
ただの迷惑だわ。」
サフィニア
「ぇーー。お姉ちゃんは
鬼人化出来ないだけでしょー??」
コリス
「...確かにペチュニア。
何で鬼人化しないんだ??
ソープワイト様もサラセニア様も
何も言わないなんておかしいよな。」
ラベンド
「鬼人化なんてケダモノに
成り下がるだけですよ。
なっていい事なんて何もありません。」
コリス
「だからラベンドも鬼人化しないのかぁ
鬼人化状態は記憶ぶっ飛ぶもんなぁー」
サフィニア
「鬼人化楽しいのに!!!
終わった後の楽しい!!
って、気持ちだけが残るの好きなんだよねー!」
ラベンド
「相変わらず狂ってますね。サフィニアさん。
僕は...必要であれば手術しますよ。」
コリス
「まぁ、とにかく
鬼人化なんてしたら試験も任務も
関係なくなるからな!!」
ペチュニア
「...そうね。
ちゃんと終わらせましょう。」
サフィニア
「ちぇーー!!」
コリス
「これが終わったら...自由だ。
案外すぐ終わるかもな!!」
コリス。
ソープワイト様とサラセニア様のお気に入り
正義感が強くていつも目がキラキラしてるけど
時折見せる
まるで何かを思い出したかの様に
どこか寂しげだった。
ラベンド
「確かにそうですね。
今回は
すぐ終わりそうですね。」
コリス
「その意気だラベンド!!」
ラベンド
「ちょっ!!
いきなり叩かないでください。」
サフィニア
「僕楽しみだなぁ!!!!
逃げ回る人達を
グチャグチャに掻き回してやろーっと!」
ペチュニア
「はぁ。分かってると思うけど
別にこの町を破壊するわけじゃないの。
それに今回、私達が埋め込まれたのは
24時間後に体外へ排出される偽物。」
サフィニア
「でも本物と変わらないって言ってたよ!?」
コリス
「魔装兵器を使った実戦でのテストも
兼ねてるみたいだからな。」
ラベンド
「仮想シュミレーターを使った模擬訓練で
僕たちに適合する魔装兵器が
選ばれたんです。
何度もその結果に
シンクロテストをクリアしたんですから
そこは問題無いと思いますけど。」
ペチュニア
「でも、今回の任務が失敗したら...
魔装兵士に
その末路は...想像つくでしょ?」
ラベンド
「...末路ですか?」
ペチュニア
「サラセニア様は死んでも
構わないと言った。」
するとラベンドはしばらく考えた後
みるみると血の気が引いていった。
ラベンド
「...やっぱりそうか。」
コリス
「ぁあ。恐らく失敗すれば
つまり俺らは用済みって事だ。
あまりにも身勝手すぎる。」
サフィニア
「え!?そうなの!?!?」
ペチュニア
「そうよ。サフィ。」
ラベンド
「僕らには
成功させるしかないんです。
僕は死にたくない。
ただ、マリガルドさんといたい...
それだけなのに。」
サフィニア
「...ラベンド。
ブラコン!?アヒャアヒャアヒャ!!」
ラベンド
「違いますよ!!!」
サフィニア
「顔真っ赤だよ!?
アヒャアヒャアヒャアヒャ!!!」
コリス
「大切な人がいる。
それだけで幸せだと思うぜ。
マリガルドさんは俺たちにも優しいし
本当に兄貴みたいだよな!」
大切な人...。
サフィニア...。
本当の兄...。
本当の...兄
なんだか...懐かしい。
サフィニア
「ん?お姉ちゃんどうしたの?
顔色悪いよ?
もしかして...高所恐怖症??
アヒャアヒャアヒャアヒャ!!」
ペチュニア
「何でも...ないって。」
コリス
「これが終われば晴れてラミオラス帝国兵だ。
サラセニア様も言ってたじゃないか!
何不自由ない生活が出来るって!!
みんなで、頑張って合格しようぜ!!
なぁ?サフィニアもそう思うだろ?」
サフィニア
「そうだね!!実験も投薬も無くなるし
ナーベルク兵も沢山殺せるし!!」
コリス
「そうだね。
俺らは立派なラミオラス帝国兵になれる。
毎日苦しい思いなんてしなくていい!!
今日で終わらせるんだ!!」
サフィニア
「...うん。」
ラベンド
「もうあんな地獄は...嫌だ。」
するとペチュニアが静かに口を開いた。
ペチュニア
「地獄...
面白い事を言うのねラベンド。」
ラベンド
「何がですか?
やっと終わらせられる。
抜け出せられる。
そう思う事の何が
するとペチュニア は窓の外を眺めながら
寂しげに言った。
ペチュニア
「この先もこれからも
どの道を選んだとしても
私達に待っているのは
地獄に決まってるじゃない」
場面変わり
モニタールームにて
サラセニア
「ンフッフーン♪
ンフッフーン♪
ガリガロファスタウェイ♪フゥーッ!!
ンフッフーン♪
ンフッフーン♪
パラリロジャッスタウェイ♪イェー!!」
奇抜な
黄金に輝く歯を剥き出し
男はモニターを見ながら
キーボードを叩いていた。
サラセニア
「さぁーーて。
4人ともバイタルは安定。
まぁ、少し脈はブレたりしましたが
許容範囲!!!!!
長年のテストが
ようやく終幕を迎えましたねぇンフフフ!!
私めに
今日この日までが
いくつもの試練や試験を突破し
厳選された
ようやく花開くわけですよ!!!
ンフフフッッ!!!!
そして!!!!
完全なる第三世代が生まれる!!
全ては
シナリオ通り!!!まさに愛!!」
サラセニアは嬉々として立ち上がり
両手をバッと広げた。
サラセニア
「さぁ!!チャハール
選ばれし
...あっ。もしもし?モンティですか??
私めがコーヒーをご所望ですよぉ。
え!?もう淹れて...
んなまさか!!そんな事があるわけ...
ハッッッ!!!!!
どこにも無いですけど?」
ーーペチュニアサイドーー
次々と
そして、目の前に映し出された風景に
ペチュニア
「...そんな」
ラベンド
「これって...」
サフィニア
「さぁ!どっから行く!?」
コリス
「待って。サフィニア」
ペチュニア
「コリス...
今回のターゲットって...」
コリス
「サラセニア様が
到着してからデータを送るって言ってたけど...
あっ。もう来てた。」
「コリスさん!!
サラセニア様から頂いたデータを
今すぐ見せて下さい!!」
コリス
「ぁ、ぁあ。」
コリスは
タップすると地図が浮かび上がってきた。
ラベンド
「...そうか。」
そこに浮かび上がっていたのは
赤くマーキングされたチャハール全域だった。
コリス
「これは...
チャハールの
地図から消せって意味なのか...」
ペチュニア
「他に何も書いてないなら」
ラベンド
「そう言う事ですね。」
任務内容とは裏腹に
4人が目にしたのは
ありのままの日常だった。
買い物に行き
子を連れる母、遊び回る子供達
そこには4人が憧れる自由そのものが
広がっていた。
ラベンド
「今から僕達がこの人達を...」
サフィニア
「だってそれが試験でしょ?
なら仕方ないんじゃなーい??」
コリス
「...どう
反乱は国家反逆罪だ。
俺達は俺達の目的の為に。」
ペチュニア
「...任務を全うするしかない」
すると、4人の前にコロコロと
ボールが転がってきた。
ラベンド
「...あっ」
コリス
「ラベンド拾うな。」
近づいてくる子供は
そのボールを拾おうとしたが
サフィニアがそのボールを踏み潰した。
ペチュニア
「サフィニア!!」
「あーそぼっ」
そして、サフィニアはその子供の首を
ゴキッと へし折った。
ペチュニア ・ラベンド・コリス
「...グッ」
サフィニア
「お姉ちゃん。
今更後戻りなんて出来ないよ。
さっき言ってたじゃん。
任務を全うするしかないって。
僕は1人でも
事態にざわつくチャハールの住民達
鳴り響く警告音
そして銃を持つ人々が続々と集まってきた。
その中には武装した女、子供が入り乱れ
確かな殺意と銃口をこちらに向けていた。
コリス
「女と子供まで...クッ!!」
ラベンド
「やるしかありません。
訓練通りに!!!!」
ペチュニア
「サフィニア...」
コリス
「行くぞ!!」
そして4人に向かって一気に銃撃が放たれた。
ペチュニア ・サフィニア・コリス・ラベンド
『『
機械音
ーー
ーーー
ーーー起動しますーーー
ペチュニア
『『
『『
『『
『『
ペチュニアは
黒い布で人々をなぎ倒し
次々と撃ち込まれる銃弾を
布で防いでいた。
ペチュニア
『
「こっちは任せて行きなさい!!」
ラベンド
「ありがとうございます!!」
『
ラベンドはピンッと糸を弾き
高速で移動すると
すれ違った人々の首を
次々とハネていった。
サフィニア
『
「アヒャアヒャアヒャアヒャアヒャ!!
ぎんもちぃぃぃぃい!!!!
死ねぇ!!死ね!!!
みんな死んじゃえ!!」
コリス
「バカッ!!
光線を乱射しすぎだサフィニア!!!」
両腕が銀色に変わりその
光線を発射するサフィニアは
サフィニア
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!」
ペチュニア
「サフィニア!!!!」
コリス
「ったく!!ラベンド先に行っーー
ゴハッッ!!!」
ラベンド
「コリスさん!!」
ペチュニア
「何してるの!!サフィニア!!」
サフィニアに撃ち抜かれたコリスは
その場で膝をついた。
サフィニア
「邪魔だっての。」
コリス
「グッ...大丈夫...だ。」
『
コリスは腕から生えた白い触手で
近くの死体を包むと
みるみる傷が塞がっていった。
コリス
「俺の魔装兵器は細胞を取り込み
自分の
だから、もちろん!!
こういう事も!!出来る!!!」
コリスはポケットから
血の入った小瓶を取り出し
白い触手で体内へと血を取り込んだ。
すると、コリスの身体が大きく変化し
鋭い爪と牙、そして
コリス
『
ペチュニア
「ライオン...いや
相変わらず面白い
コリス
「ガルルルルッ...ガラァ!!!」
武装した民間兵を牙と爪で
次々と引き裂いていくコリス。
コリス
「チッ!!!数が多すぎる!!!
何!?!?!?」
ラベンド
「皆さん!!伏せてくだーー」
ドーーーンッと上空からミサイルが発射され
着弾した瞬間、一気に吹き飛んだ。
全員
「グッ!!!」
ペチュニア
「
町の人々ごと吹き飛ばすなんて!!」
ラベンド
「あちらサイドも本気ってことですね。」
サフィニア
「アヒャアヒャアヒャアヒャ!!
楽しくなってきたぁあ!!!!」」
コリス
「4方向に散るぞ!!!
A地区にペチュニア !!B地区にラベンド!!
ここはサフィニアに任せる!!」
ペチュニア ・サフィニア・ラベンド
「了解!!!!!」
ーーサラセニアサイドーー
サラセニア
「首尾は良さそうですねぇー。
元々、チャハールは
逃亡した反乱軍のコミュニティ。
何よりも武器の宝庫だと聞いています。
裏で手を引くのはナーベルクの誰か。
誰でしょうねぇ。
オルケイディア辺りが妥当でしょうか...。
長年バレずに
勢力を拡大してきたようですが。
それもここまでですよ!
しかし!!!
申し分の無い大舞台です!!!
泳がせていた分
利用させてもらいましょう!!
その
その意地らしさ!!!
そして!!!希望という名の!!
愛の
ンフフフ!!ンフフフ!!!
ンフフフ!!!」
ーーラベンドサイドーー
チャハールB地区 第2工業地帯にて
ラベンドは武装した民間兵による銃撃の嵐を
ラベンド
「
敵!!じゃないか!!!グッ!!」
『
無数に集まった糸の束が人々を
巻き込み
ラベンド
「グッ!!キリがないですね!!」
ラベンドは路地に入ると
兵士と見られる武装集団に出くわした。
ラベンド
「本物の兵士!?」
血相を変えた兵士達が撃ち込む銃弾を
ラベンドは糸の跳躍で素早く避けていく。
すると、兵士達は下がりつつ真っ暗な工場へと
逃げていった。
ラベンド
「逃すか!!!」
『
兵士を追いかけ
広い工場内に入っていくと
足音と声が反響し
工場内全体に響いていた。
((もしかして、罠?
んなわけないか。だって
僕らの奇襲大成功だもんね。
足音も聞こえないって事は
隠れてるのかなー?))
ラベンド
「といっても...無駄ですけど...ね。」
『
ラベンドは
地面に
蜘蛛の糸の様な結界を織り成し展開した。
ラベンド
「1.2.3.4....12人ですか。
隠れても無駄です。
それが例え暗闇でもね。
残念ながらあなた方の呼吸から何まで
全て糸の振動となって伝わってきます。」
ラベンドはそう言って
ゆっくり前へ歩いていくと
辺りを見渡した。
ラベンド
「フフッ。信じませんか??
では実際に教えてあげますよ。
上に3人奥に2人後ろに3人
左右に2人ずつ。です...よね?」
ラベンドは立ち止まると
しゃがんで隠れていた兵士の顔を見下ろした。
ラベンド
「そんな
暗闇で良かったじゃないですか。」
「…仲間の死に顔を見なくて済む。」
そう言ってラベンドがピンッと糸を弾くと
隠れていた兵士全員の身体が
グシャっと崩れ、ボタボタと工場内に響いた。
ラベンド
「何度聞いても...この音は...嫌いだ。」
そう言うとラベンドは
3人に連絡した。
ラベンド
「こちらラベンド
B地区の制圧にかかります。
死にたくなかったら
入ってこないでくださいね。」
ペチュニア ・サフィニア・コリス
「了解!!」
ラベンドは高い
軽快に登っていくと
手を振り上げた。
ラベンド
『『
無数の糸が飛び出し
B地区全域を糸の結界で包み込むと
ラベンドは操作に集中する為に目を閉じた。
「範囲が広い...
標的と結界範囲をもっと広げて
そして...神経を繋ぐ。よし。
銃弾を
それを繰り返す。
銃弾を
銃弾を
それに加えて結界範囲内の死体を
簡易的に操ることができる。
ただし、結界の規模の大きさに比例し
精度は下がるため、操作精度を上げるには
操作だけに集中する必要がある。
今回、ラベンドは
B地区の武装した兵の死体を操り
即席の軍隊を作り上げた。
「...僕らは...正しい。」
鳴り響く銃声と
子供の泣き声
大人の叫び声
あまりにも悲惨な旋律に
一度、目を開け町を見下ろすも
ラベンドはその光景から目を
((本当にこれでいいのか?
僕は間違ってないのか?
いや、生き残る為だ!!!
生き残る為には他者を殺さなきゃいけない!!
その為なら子どもだって
殺さなきゃいけない!!
コイツらはラミオラスの反乱分子なんだ!!
ラミオラスの反乱分子!!
ラミオラスの反乱分子!!!!
僕は正しい!!!
正しいことをしてるんだ!!!
僕は間違ってなんかない!!!
ねぇ、そうでしょ?マリガルドさん!!))
ーーペチュニアサイドーー
チャハールA地区第1工業地帯にて
((工場が稼働してない。
...今日は休みなのね。
だから、子供が多い))
ペチュニア は次々と迫り来る銃弾を
全て受け止めていた。
((最終試験...ラミオラス人の
ペチュニア
「
民間兵は見たこともない黒い布の兵器に
恐れ、戸惑い、逃げ回っていた。
ペチュニア
「あなた達は
国家反逆を
いつか、こうなる事くらい予見してたでしょ?
それが1年後か半年後か今日かの違いだけ。
国が嫌なら戦おうとせずに
逃げれば良かったじゃない。
そうでしょ?」
((そう、逃げればよかった。
そうすれば今日死ぬことは無かったのに))
ペチュニア
「もう遅いわ。
ペチュニアは
民間兵を1箇所にまとめて捕縛した。
そしてシュルシュルと音を立てながら
それぞれの首に布を巻き付けると上空に打ち上げた。
ペチュニア
「怖がることないわ。
死ぬ時は...みんな一緒よ。」
『
そして民間兵が落下すると同時に
ガクンと止まり
一斉に首を吊った様な光景が広がった。
ペチュニア
「...あっ」
ペチュニアが見た目線の先には
幼い男の子が幼い女の子2人を守るように
震える手で拳銃をペチュニアに向けていた。
その隙を見て幼い女の子達は男の子を置いて
泣き叫びながら逃げていった。
ペチュニア
「...死にたいの?」
男の子はガタガタと震えながらも
ペチュニアの前に立っていた。
ペチュニア
「あの2人は妹?...そう。妹なのね。
フフッ...幼い妹達を守る兄...か。
もしかして...オトリにでもなったつもり?
ペチュニアは
幼い男の子に向けて放った。が。
喉元ギリギリで止めた。
ペチュニア
「ねぇ。
殺す覚悟があるのよね?」
幼い男の子は足を震わせ
泣きながらペチュニアを見ているだけだった。
ペチュニア
「...あるの?無いの!?
答えなさい!!!!!!!」
男の子は首を横に振った。
((ムシズが走る))
ペチュニアは生き別れた兄が
((ムシズが走るッ))
((ムシズが走るッッ))
((ムシズが走るッッッ!!!))
ペチュニア
「人を殺す覚悟もないくせに!!
メソメソ泣いてるくせに!!
本当は怖いくせに!!!
殺される覚悟も!!
殺す覚悟も無いくせに!!
人を守ろうとするな!!!!!」
ペチュニアは拳銃をはたき落とすと
男の子の胸ぐらを掴んだ。
ペチュニア
「何故、逃げないの!!!
私はあなたを殺すと言ってるの!!」
((私...何言ってるんだろう))
ペチュニア
「あなたが死んだら妹達はどうなるの!?
誰があの子達を守るの!?!?
今は戦争中なのよ!?
あなたがいなくなったら
どんな目に遭うか分からないの!?!?
毎日!!毎日!!毎日!!毎日!!
苦しくても!!ツラくても!!!
逃げ出したくても!!
どこにも居場所なんてない!!!!!
私は...強くなるしか無かった。
妹を守るために嘘をつくしか無かった。
どんなに...ツラくても耐えた。
言う事を聞くしか...無かった。
人を殺すしか...無かった!!!!
ただ...迎えに来てくれる事を...
願うしか...無かった。」
そして、ペチュニアは膝から崩れ落ちた。
ペチュニア
「...今すぐ逃げなさい。
ここから遠くへ。
妹たちを連れて...どこか遠くへ。
いいわね?早く!!!!」
男の子は震える身体を抑えながら
強く
走っていった。
そして、男の子は振り返り
ペチュニア に向かって手を振った。
ペチュニア
「バカ!!早く行きなさーーー」
その瞬間
男の子の頭が吹き飛んだ。
ペチュニア
「...そんな!!」
サフィニア
「アヒャアヒャアヒャアヒャ!!!
お姉ちゃーん!!逃げられちゃってるよ??」
ペチュニア
「サフィニア!!!
どうして!!!!」
サフィニア
「C地区はもう殺す人がさぁ!!
いなくなっちゃってさ!!!
こっち側に来ちゃった!!!
僕が手伝ってあげるよ!!!!」
ペチュニア
「...サフィニア
女の子2人を見なかった?」
サフィニア
「うーん。覚えてないや!!
多分、殺したんじゃないかな!!」
ペチュニア
「...そんな」
サフィニア
「ねぇ、お姉ちゃん!!
そんな事より早く終わらせてさ!!
今日もティンティンの所に行こ!」
サフィニアはそういうと
サフィニア
「はぁ...試したかったんだぁ。この技!!
お姉ちゃん見ててね!!
本当にすごいんだから!!!」
キュイィィィンッと
赤く光り始めた。
サフィニア
「降り注ぐ光の雨!!!」
『
A地区全体に降り注いだ。
サフィニア
「ね!?綺麗でしょ??」
ペチュニア
「...うん」
サフィニア
「あ!!僕、町のみんな見てくるね!!
どんな顔してるか気になるからさ!!
アヒャアヒャアヒャアヒャアヒャ!!」
ペチュニア
「...サフィニア。お姉ちゃんね...」
サフィニア
「ん?お姉ちゃん今日なんかおかしいよ?」
ペチュニア
「...そうかな?別に普通だけーー」
「
サフィニア
「え?」
ラベンド
『
激しい土煙が上がりその中から
サフィニアがラベンドに抱えられ
ペチュニア の元に移動してきた。
ラベンド
「...間にあった!!!」
サフィニア
「何してんのさ!!」
ペチュニア
「グッ!!ラベンドどう言う事!?!?
ってその傷!!!どうしたの!!
銃弾なんて私達に効くわけーー」
「今はそんな事話してる場合じゃーー」
「ガルルルルッ!!」
ペチュニア
「コリス!?」
サフィニア
「待ってお姉ちゃん!!」
((早い!!))
ペチュニア達に襲いかかってきた。
ペチュニア
「
グッ!!!どう言う事!?コリス!!」
ラベンド
「ペチュニア さん!!」
コリス
「ペチュニア !!」
ラベンド
「…離れて!!!奴は敵です!!」
ペチュニア
「え!?」
サフィニア
「お姉ちゃんから...離れろ!!!!」
『
コリス
「チッ。追尾光線か!!!早いな。
なら...これならどうだ!!」
『
コリスはガレキを乗り越えながら
血の入った小瓶を
白い触手で取り込むと
雄々しいライオンの様な姿から
長い手足に細身なチーターの様な姿へと変わった。
コリスは素早く光線を
他の建物に光線を着弾させた。
コリス
「サフィニア。さっきの光線の雨はお前か?」
サフィニア
「だから何?」
コリス
「やっぱりか。」
ペチュニア
「コリスどう言う事!!」
ラベンド
「僕の
全て断ち切られました。
様子が変だと思って見に行けば
コリスさんが...」
ペチュニア
「それでその傷なのね。
コリス。あなた何してるか分かってるの?」
コリス
「...ペチュニア 。
何してるか分かってる...ってか?
お前達こそ何してるか分かってんのか?
無実の人を巻き込んで殺してる。
その自覚はあるのか!!!!」
ラベンド
「それは!!!
分かって...ますよ。」
サフィニア
「サラセニア様にバレたらヤバいねコリス。
その前に僕が殺してあげるよ。」
コリス
「サフィニア。
俺たちは自由になれるんだ。
もう、この町を
町の人々を殺さなくていいんだ。
みんなでラミオラスから逃げよう。」
ペチュニア
「何を...言ってるの?
これが任務なのを忘れた?」
コリス
「忘れるわけ無い!!!!
任務?試験!?そんなの俺には関係ない!!」
ラベンド
「やめてください!!コリスさん!!!
そんなことしても!!
殺されるだけです!!無意味だ!!」
「無意味なんかじゃ無い!!!
無意味なのはお前達だ!!!!
嫌じゃなかったのか!?!?
ツラくなかったのか!?!?
身体をイジられて脳も掻き回されて!!
昨日まで生きてた奴が
試験を失敗しただけで殺される!!!
そんな毎日を送って嫌じゃ無いのか!!」
ペチュニア
「仕方ないじゃない!!!
そうするしか生きていけないんだから!!
そうするしか道がないから
私達はここにいるの!!!!!」
コリス
「俺は嫌だ!!
そうする道なんて選びたくない!!!
俺は...俺は...何をすればいいのかさえ!!
顔色を伺って指示がないと
動けなくなったんだ!!!!」
ラベンド
「...それは」
コリス
「そうだろ?ラベンド!!
分かるだろ??お前なら分かるだろ!?
下手なことをすれば殺される!!!
拘束されたり閉じ込められたりするのは
時間が経てば解放されるかもしれない!!
だけど!!!
俺たちは心の自由まで奪われたんだ!!」
ラベンド
「そんなこと...分かってますよ!!!!
だけど、選択肢が無い事も
分からないんですか!!
自分達が死んだら何の意味もない!!」
「死んだ方がマシだ!!!!!!
そんなの生きてないのと変わらない!!
世界はもっと自由で...
やりたい事を選べるんだよ。
だから...みんなで逃げようよ」
『
コリスの肩を光線が
コリス
「ガハッッ」
サフィニア
「僕は知ってるよ。
コリスみたいな奴はすぐ死ぬんだって」
ペチュニア
「サフィニア!!!」
サフィニア
「僕は間違ってないよ。
このまま
例え逃げたとしても
すぐ見つけ出されて殺される。
生きる方法は1つしかない。」
コリス
「じゃあいいのか!!!
俺たちが生き残って
他の人が死んでも!!!!!」
サフィニア
「構わない。
お姉ちゃんと一緒にいられれば
僕はそれ以上何もいらない!!!!」
ペチュニア
「...サフィニア」
コリス
「何...だと?」
ラベンド
「...おかしいと思いました。
警報の鳴る早さ。
武装した民間人。
平日なのに稼働してない工場。
前から計画してたんですね」
コリス
「ぁあ、そうだ。
俺たち4人が逃げられる為に
ずっと前から準備してきた。
なのに...どうして!!!!!!」
私の心は大きく揺れていた
心の中でコリスが正しいかもしれない
私も一緒に逃げたいと
そう、思っていたから。
時は
サラセニア
「ンフフフッ!!!鬼人化。
凄まじい身体能力や
流石!!
サフィニア・ペチュニア
「アガッッ...ガガッ...ガガッ」
サラセニア
「しかし、中々...
コントロール出来ないものですね。
同じ双子なのに結果が異なる。
それは何故でしょうか。
遺伝的情報は全て同じなのに。
違いと言えば...性格ですかねぇ。
んーー。やはり感情の制御というものが
深く関わってるような気もします。」
するとサラセニアは
サフィニアの手首を折った。
サフィニア
「ギャァァァァァァア!!!!!!」
ペチュニア
「サフィニア!!!!
お願いです!!サラセニア様!!!
もう!!!妹は!!!」
サラセニア
「ふむふむ。なるほど、なるほど」
ペチュニア
「どうか今日は休ませーー
ガガガガガガガガガガガガ」
サフィニア
「お姉ちゃん!!!!!!
離せ!!!離せ!!!!!!
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!
お姉ちゃんに手をーー」
「なるほど」
「ガガガガガガッ」
サラセニアは電気を流し
双子の反応の違いを見ていた。
サラセニア
「やはり数値が良いのは
ただ、上昇率は
どちらも捨てがたい」
「サラ...セニア...様」
サラセニア
「あっ。」
サフィニア
「ガハッ」
サラセニアは電気を止めると
見向きもせずに言った。
サラセニア
「もういいですよ。
帰ってよろしい。」
ペチュニア
「はい。...おいでサフィ」
サラセニア
「私めてっきり
思って調べていたのですが
そうでは無さそうですね。」
ブツブツと言うサラセニアに頭を下げて
ペチュニア はサフィニアと共に実験室を出た。
コリス
「よ。」
そこに現れたのは
少し年上のコリスだった。
ペチュニア
「何。私急いでるの」
コリス
「サフィニア。少し痛むッゾ!!」
サフィニア
「アギャァァァ!!」
サフィニアは叫んですぐ気を失ってしまった。
ペチュニア
「何してるの!!!!」
コリス
「おーおーおー
そんな怒るなって骨を戻したんだよ。
こうしておけば
サフィニアならすぐ治るだろ。
包帯も巻いてやろうか?
...いや。軽く鬼人化して治した方がいいな。
明日も折れた所をイジられたら嫌だろ?」
ペチュニア
「軽くって。サフィニアは
コントロールできないの。無理よ。」
コリス
「ふーん。サフィニアは。ねぇ。」
ペチュニア
「何。
話しかけないで。
何で毎回、そこにいるのよ
邪魔なんだけど」
コリス
「あっ。ちょっと来いよ!!」
ペチュニア
「見てわかんないの?
サフィニアが怪我してるから!!」
コリス
「いい奴がいるんだよ!
見せてやるよ!!」
ペチュニア
「いい奴を見せる?
どう言う事?」
サフィニア
「ゥッ...お姉ちゃん。」
ペチュニア
「サフィ!!
早く戻ろうね。」
コリス
「お!サフィニア!!
お菓子食べるか?」
サフィニア
「お菓子...食べる」
コリス
「な?食わせてやるから
ついてこいよ!!」
サフィニア
「行く」
ペチュニア
「ちょっとサフィ!!」
そう言ってコリスは
研究所内の倉庫へと入っていった。
ペチュニア
「何よここ。備品室だけど?」
コリス
「待っとけ...っと
おーあったあった。
ほれ、サフィニア」
コリスはお菓子が沢山入った箱を
サフィニアに渡した。
サフィニア
「えー!!全部食べていいの??」
コリス
「全部はダメだ!!
俺の分も残しとけよ?
あと、ペチュニアの分もな!!」
サフィニア
「はーい!!!」
サフィニアは勢いよくお菓子を食べ始めた。
ペチュニア
「これどうしたの!?!?
こんなのバレたら...」
コリス
「実はな...」
コリスは1番下の棚の段ボールをどかした。
そこには通気口がありフタを外すと
子供1人が通れるほどの穴があった。
コリス
「ついてこい!静かにな!!」
ペチュニアとコリスは通気口に入り
少し進むと小窓が見えた。
そこをこっそり覗くと
1人の男がコーヒーを飲む姿があった。
「アイツだ。」
「...あっ」
「見たことあるだろ??モンティって言うんだ。
俺は"変態おじさん"って呼んでる」
「え?ティンティン??...あっ」
男は突然コーヒーを吹き出し、むせ始めた。
「静かにしろよ!!!」
「バレたじゃないの!!!」
男はめんどくさそうに
小窓に向かってお菓子を投げ入れた。
そのお菓子にはメモが付いていた。
コリス
「あーー。相手できない時は
お菓子だけくれるんだよ。
メモには何て書いてある?」
ペチュニア
「客が来るって書いてある」
サフィニア
「え?見せて見せて!!」
コリス
「やべーな!戻ろ!」
コリスは備品室に戻ると
平らげられたお菓子に驚いていた。
コリス
「おい!サフィニア!!
全部食ったろ!!」
サフィニア
「え?」
コリス
「え?じゃねえーよ!!
あっ!!さっきモンティからもらったお菓子も
全部食べやがったのか!!!」
サフィニア
「えへへへ。」
ペチュニア
「もう、サフィったら」
サフィニア
「あ、そう言えば
メモの裏にちっさく書いてあったよ!
デートするなら
もっとマシな所連れていけって!!
...デートって何?」
するとペチュニア とコリスは
顔を真っ赤にしてあたふたしていた。
コリス
「え!?で、で、でぇと?」
ペチュニア
「や、やめてよ!!
ふ、不謹慎!!!」
サフィニア
「あと、アオハルかよって書いてあったよ!
アヒャアヒャアヒャアヒャアヒャ!!」
コリス
「それセイシュンって読むんだぜ?」
コリス・ペチュニア
「プフッ...アハハハハ!!」
サフィニア
「ん?」
「本当、サフィニアってバカね!」
コリス
「...ペチュニア が笑ってるの初めてみた。」
ペチュニア
「え?」
コリス
「結構、可愛いじゃん」
ペチュニア
「え!?」
サフィニア
「ムゥ!!お姉ちゃんは渡さないぞ!!」
「何だよそれ!!」
それからペチュニアとコリスは
拷問の様な日々の中
2人きりでちょくちょく備品室で
会うようになった。
コリス
「でな!!モンティが言うんだよ!!
所長!!今日の寝癖もパないっすねって!!
知ってた?あれ寝癖なんだって!!」
ペチュニア
「え!?そうなの!??
変な頭だもんね!!!」
コリス
「あ、もう行かないと!!
じゃあおやすみ!!バレんなよ!!」
ペチュニア
「うん。」
そう言って立ち去るコリスを
ペチュニアは寂しげに見つめると
自身の部屋に帰っていった。
すると、そこにはサフィニアが待っていた。
サフィニア
「んーー??お姉ちゃん
また今日も備品室??」
ペチュニア
「はい。お菓子」
サフィニア
「やった!!!!
これだからユスリはやめられないね!」
ペチュニア
「ちょっと!!
そんな言葉どこで覚えたの??
あ!!またモンティでしょ??」
サフィニア
「だってお前らは俺をユスってんのか!
って言ってたから意味聞いたんだもーん!」
ペチュニア
「はぁ。ろくな大人じゃないわね。」
そしてある夜の備品室
そこにはコリスとペチュニア がいた。
コリス
「...あのさペチュニア 」
ペチュニア
「どうしたの?急に」
コリス
「俺達がこのままラミオラス帝国軍に
入隊したらその後どうする?」
ペチュニア
「うーーーん。
ラミオラスの為に尽くすんじゃないかな?
まだ分かんない。」
コリス
「そっかぁ。
俺はもっと世界を見てみたいなぁ。
自由に生きてさ!!自由に笑って
自由に寝る!!それで...自由に」
ペチュニア
「自由に?」
コリス
「人を好きになる。」
ペチュニア
「...え?」
コリス
「やべ!!
もう戻らないとな!!!
俺もう行くわ!!」
ペチュニア
「あ、う...うん。」
コリス
「あ、ペチュニア !!」
ペチュニア
「どうしーーえ?」
コリスは去り際
ペチュニアの唇に
そっとキスをした。
コリス
「考えといてなー!!!」
ペチュニア
「え?考えといてって...何を!?」
コリス
「おやすみ!!ペチュニア !!」
そう言って
コリスは備品室を出ていった。
ペチュニア
「...おやすみ。コリス」
そして時は巻き戻り
コリスとの思い出と
突きつけられた現実の狭間に
ペチュニアは
コリス
「...ペチュニア!!一緒にーーー」
「分からない!!!
僕には何が正しいか分からない!!!
だけど今!!コリスさんと
一緒に逃げ出したら!!
今までの行いを!!!
人を殺した事実を!!
否定することになる!!
だから!!!正しいと思うしかない!!!」
コリス
「今ならまだ償える!!!
まだ間に合うんだラベンド!!!」
サフィニア
「グダグダうるさいなー。
手引きしてた裏切り者でしょ?
そんな奴に着いて行って
また裏切らない保証なんてないじゃん?
だから僕と戦おうよ!!コリス!!!」
コリス
「なん...だと?
俺は!!!お前らの為に!!!」
サフィニア
「自分の欲求の言い訳に
他人を使うんじゃねーよ。もう死ねって」
『
コリス
「サフィニッッガハッ!!
ウグッ...サフィ...ニア...」
ラベンド
「コリスさん
国を裏切ったので...あれば...やむを得ません。
僕らは...こうするしか...ない!!」
『
コリスの身体に巻き付き拘束した。
ラベンド
「ペチュニアさん!!今です!!!
何してるんですか!!!
ペチュニアさん!!!」
ペチュニア の思考回路は渦を巻いていた。
((逃げたい。
でも逃げられない。
サフィニアをどうするの?
今のままのサフィニアを連れて逃げるなんて
無謀すぎる。
もしバレたら?サフィニアが殺される!!
私がコリスを止められなかったら?
4人とも殺される。
サフィニアを傷つけられたくない
世界にたった1人の妹だから。
でも...コリスも傷つけたくない...だって))
ラベンド
「ペチュニアさん!!!!
グッ、力が強い!!抜け出されます!!」
『
「
アヒャアヒャアヒャアヒャアヒャアヒャ!!」
ペチュニア
「...コリス...
コリスウゥゥゥウッ!!!!」
サフィニア
「アヒャアヒャアヒャアヒャアヒャ!!
死ね!!!死ね!!!死ね!!
死んでなくなれぇええええ!!!」
ラベンド
「...すみません。コリスさん!!!」
『
コリス
「グァァァァア!!!!」
ペチュニア
「...コリス」
サフィニアによる光線の連射
ラベンドによる糸の槍の数々
土煙の中で確かに聞こえる叫び声
ペチュニアの動きを止めていた。
サフィニア・ラベンド
「はぁ...はぁ...はぁ」
ラベンド
「これで...終わりました...ね。」
サフィニア
「案外、楽勝だったね!!ラベンド!!」
ラベンド
「そうです...ね。ん?」
突如、ドーーンッと爆発が起こった。
ラベンド・サフィニア・ペチュニア
「ッッグッ!!!!!」
重く
そして、
押し潰された
一気に解き放たれるように
土煙の中から
溢れ出していた。
サフィニア
「どう...して」
ラベンド
「嘘だ...嘘だ嘘だ!!!!」
サフィニア
「...あれ?...
唱えてない...のに...」
ラベンド
「これは...」
ペチュニア
「鬼人化!!!!」
赤い肌に2本の黄金のツノ
両腕から生えた
紛れもなく
鬼人化の姿だった。
コリス
『『我...
「グォオオオオオオオオ!!!!」
ペチュニア
「逃げて!!サフィニア!!ラベンド!!」
サフィニア
「お姉ちゃーーーー」
刹那、サフィニアが吹き飛んだ。
ペチュニア
「サフィニア!!!」
ラベンド
「鬼人化なんて...相手にしたら...」
ペチュニア
「私達じゃ太刀打ち出来ない!!」
ラベンド
「それに...人型」
ペチュニア
「人型に近ければ近いほど...強い。
これは...勝てる気が...しない...わね」
ラベンド
「グッ!!
『
ラベンドは糸を弾いてペチュニア と共に
サフィニアが吹き飛ばされた方角へ跳んだ。
ラベンド
「こんなことになるなんて!!!
ペチュニア
「サフィニア!!!」
サフィニア
「ウグッッ...お姉...ちゃん
僕は大丈夫...だよ」
ペチュニア
「...傷は大丈夫。浅い。
ラベンド!!一旦引く!!」
ラベンド
「分かりましーーーグッアッ!!」
ペチュニア
「早い!!」
コリス
「ジユウ...ニ...ナロ...ウ...
ジユウニィィィイ!!!!!」
ペチュニア
『
黒い布がコリスに襲いかかる。
ペチュニア
「コリス!!!目を覚まして!!!
そのままだと堕天するわ!!!」
コリス
「ジユウ...ニ...ナーーー」
『
サフィニア
『
コリス
「ガッハッッ!!!グアッァァア!!
ジユウニ!!ジユウニ!!
ナルォォオオオオオオ!!!」
黒い布の隙間から
無数の糸の槍と光線がコリスを
しかし、コリスは
突進してきた。
ペチュニア
「接近戦は不利!!
距離をとって応戦する!!!」
コリス
「ペチュニアァァア!!!」
ペチュニア
「
『
コリスは軽々と
ペチュニアを斬りつけた。
ラベンド
『
「させませんよ!!ググッ!!
力が強すぎ...る!!!
すぐに突破されます!!サフィニアさん!!」
サフィニア
『
コリス
「アガッガッッッッッ」
ラベンド
「効いてない!?!?マズイ!!
ラベンドが叫んだ瞬間
すでに三人は切り裂かれていた。
ラベンド・ペチュニア ・サフィニア
「グハッッッ」
コリス
「ジユウ...ナロ...ウ...ミンナ...デ」
ラベンド
「ガハッ...未熟で...中途半端な...
僕らが...グッ...
逃げたところ...で...自由なんて...
...ありませんよ」
サフィニア
「サフィニア...ちゃん...
怒った...もん...ね」
コリス
「ジユウ...ニ!!!ナル!!」
『『
超特大級の光線がコリスを包んだ。
コリス
「グァァァァァァァァア!!!!」
ペチュニア ・ラベンド
「ッッッ!!」
ラベンド
「やりました...か...」
コリス
「ハァ...ハァ...ハァ!!
ジユウニ!!ジユウニ!!ジユウニ!!
ジユウニ!!!ジユウニィィィイ!!!」
ペチュニア
「まだ生きてる...の!?!?」
サフィニア
「ハァ...ハァ...おもしろっ」
身体の半分を
両腕の
コリス
「ジユウニナルゥゥウッツ!!」
ラベンド
「何か...する気です!!
ウグッ...止めなきゃ!!」
ペチュニア
「何を...するの」
サフィニア
「あれ?...力が入ら...ない」
するとコリスの傷が
みるみる塞がっていった。
ペチュニア
「マズイ!!!
ペチュニア はとっさに
サフィニアとラベンドを上空へと運んだ。
ラベンド
「グッ...助かりました。
今のうちに僕の糸で傷を
ラベンドは
ペチュニア とサフィニアの傷を
サフィニア
「何が...起こって...」
ペチュニア
「見て...町の木々や森が枯れてる!!」
ラベンド
「まさか...生命力を吸ってるんですか!?」
サフィニア
「だから僕もさっき力が抜けたんだ...」
ラベンド
「でも...それって...」
ペチュニア
「この町の人々の生命力も吸ってる。
って事よね。」
サフィニア
「アヒャアヒャアヒャアヒャ!!
結局、自分が1番殺してるじゃん!!」
ラベンド
「皮肉ですね。
彼が言っていた自由とは
人の
成り立とうとしている」
するとペチュニアが寂しげな表情で
コリスを見ながら静かに口を開いた。
ペチュニア
「バッカみたい...
やっぱり私達はどの道を選んでも
幸せになんて...なれないのよ。」
サフィニア
「僕はもう行くね!!」
ラベンド
「ちょっ!!サフィニアさん!!」
サフィニアはそう言うと
コリスに向かって突撃した。
ペチュニア
「待ってサフィ!!!」
サフィニア
「ねぇねぇねぇ!!
殺し合おうよ!!!コリスゥ!!
アヒャアヒャアヒャアヒャ!!」
コリス
「サフィニアァァァァァァア!!」
コリスとサフィニアは
目にも止まらぬ速さで
攻防戦を繰り広げていた。
サフィニア
「ウラッ!!!グッ!!オラァッ!!」
コリス
「ガッ!!ジユウ!!ニ!!ナル!!」
サフィニア
「ドォリャァ!!!ガハッ!!ハァァッ!!」
コリス
「ガッ!!ジユウ!!サフィニアァァァ!!」
ラベンド
「サフィニアさん...凄い。
鬼人化したコリスさんと...」
ペチュニア
「サラセニア様が言ってた。
驚異的な
身体能力の大幅な上昇
それに伴う容姿の変容と
鬼人化以前と解除後の傷の回復
急激な変化に意識が
意思疎通もままならなくなる。って。」
ラベンド
「ッッ!!じゃぁ、あの傷の回復は...」
ペチュニア
「そう...鬼人化を解けば
ある程度傷は回復するけど
鬼人化状態のままでの傷の回復は
鬼人化の
明らかに他の理由が起因してる。」
ラベンド
「他の細胞を取り込んで
...
それが出来るって事ですね。」
ペチュニア
「...つまり。
鬼人化との親和性が高い。」
ラベンド
「...それって」
ペチュニア
「元々、鬼人化を想定して造られたって事よ」
ペチュニアは拳をグッと握りしめ
コリス達を見つめていた。
サフィニア
『
コリス
「グォォォォォオオオオオオ!!
ジユウニ!!!!!!」
ペチュニア
「サフィ!!!!」
ラベンド
「マズイ!!加勢します!!!!」
ペチュニア
「待って!!!」
ラベンド
「何を今更!!!
このままじゃサフィニアさんが!!
それにコリスさんは意識がままならない!!
このままじゃ堕天する!!!
もう二度と鬼人化状態から
戻らなくなるんですよ!!??」
ペチュニア
「分かってる!!!」
「じゃあなんで!!!!」
ペチュニア
「分からない!!!
分からないけど!!!!」
ラベンド
「ッッ!!くだらない感情なんて
今は要りませんよ!!!!!!」
『
ラベンドは糸を
コリスに向かって放った。
ペチュニア
「ラベンド!!!」
サフィニア
「邪魔だっての!!!!」
ラベンド
「1人じゃ無理です!!」
コリス
「ラベンドォオオ!!サフィニアァァ!!」
ラベンド
「僕が地面をひっくり返して
足場を奪います!!!
サフィニアさん!その隙に!!!!」
『
サフィニア
「アヒャアヒャアヒャアヒャ
コリスゥゥウッ!!あーそぼ!!!!!」
『
「
コリス
「ガハッッッ
ジユウ...ニ...ナル!!!
ジユウニィィィイ!!!!!!」
サフィニア
「ヤバっーーー」
「サフィニアさぁあぁあん!!」
コリスの
サフィニア・ラベンド
「ガハッッッ
ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
そしてザクッザクッと
何度も刺していく。
ラベンド・サフィニア
「ガハッッッグッアッ
グッ!!ゴホッゴホッグァァッッ」
ラベンド
『
ラベンドは糸を弾いて
サフィニアを抱え後方に跳んだ。
サフィニア
「グハッッ...ゴホッゴホッゴホッ!!!」
ラベンド
「まだ...迷ってるんですか...ゴホッゴホッ
傷が...深い...サフィニア...さ...ん」
サフィニア
「まだ、鬼人化が...あ...る!!」
ラベンド
「ダメ...だ!!!使ったら...
戻れ...なくなる...リスクの方が高いです!!」
サフィニア
「それでも...死ぬ...くらい...なら!!!」
ラベンド
「僕が治します...から!!!」
サフィニア
「うるっさい!!ラベーーーーー」
ラベンド
「ッッ!!これは...」
ペチュニアはこの時
サラセニアとの会話を思い出していた。
サラセニア
「
何故、鬼人化を
ペチュニア
「申し訳...ありま...せん。」
サラセニア
「
嬉々として鬼人化したがる反面
双子の片割れがこうも拒むのも
とても興味深い反応ですね。
出来ない訳ではなく。しない。
本当に双子なのかと疑うくらいですよ。
こちらを見て下さい。」
そう言うとサラセニアは
データが記された紙を渡してきた。
ペチュニア
「これは...」
サラセニア
「これは鬼人化した際のデータです。
以前、仮想シュミレーターで
覚えていますか???」
ペチュニア
「はい。」
サラセニア
「前提として言っておきますが
魔装兵士として最低限のシンクロ率は48
この基準はとある魔装兵士...
名前は伏せますが
スズーラ=
それを踏まえた上で見て下さい。
こちらは
通常開放時のシンクロ率は77
そして、鬼人化後のシンクロ率は89
なぜ、魔装兵器と鬼人化の数値を
話してるかと言うと
シンクロ率はそのまま
ちなみに、
魔装兵器のシンクロ率の上限は89
とても優秀な魔装兵士という事です。」
ペチュニア
「...そうなんですね。」
サラセニア
「対して
あなたの開放時のシンクロ率は89
ペチュニア
「え!?」
サラセニア
「意味が分かりますか?
スタートラインが頭打ちなんですよ。ンフフフ
という事は?」
ペチュニア
「鬼人化したら...」
サラセニア
「そう!!!!!!
こんなデータは見たことありません!!!
何と素晴らしい!!ビリビリガール!!!
そう!!神に!!!いや!!
いや、
選ばれた
分かりますかぁ??聞こえてますかぁ??
私め達は無理矢理にでも鬼人化させる事も出来た!
追い詰めて!!追い詰めて追い詰めて!!!
だがしなかった!!!!
それは何故か分かるでしょーうか!!
ハイッそこのビリビリガール!!」
ペチュニア
「え、えっと...それはそのーー」
「ハイッ正解、ワチュガドューヤ!!
私めを含めた
90
なぜ100
それは、それ以上、計っても無意味だからです。
80
89
そして!!90
自分でどうこう出来るレベルではないのです。
仮にもし、あなたが鬼人化して
コントロールが効かない場合
私めも殺す気で止めなければいけない。
殺さぬ様に
ましてや、研究所も破壊しかねませんからね。」
ペチュニア
「...はい。」
サラセニア
「なので、改めて言う為に呼んだのです。」
ペチュニア
「改めて?」
サラセニア
「鬼人化を拒み続けても構いません。」
ペチュニア
「え?」
サラセニア
「ただし...」
ーーそして現在ーー
「愛した者を殺すとき使いなさい」
コリス
「ジユウニ!!!ナル!!!!!!」
コリスを見れば
楽しかった日々を思い出す。
コリスを見れば
自由になりたいと願ったあの日を思い出す。
コリスを見れば
胸が苦しくなって泣きたくなる。
コリスを見れば
手を伸ばしたくなる。
サフィニアとは違う
触れていたくなる様な苦しい気持ち。
だから私は
何も出来ずにいる。
傷つけるのが怖い
コリスに傷つけられるのが怖い。
だから終わらせよう。
もう...愛なんて
いらない。
ラベンド
「...身体が...震える...これは...寒気...?」
サフィニア
「...寒い...よ」
ラベンド
「違う!!これは...
町を呑み込んでる...
一体!!何が起こってるんだ!!!」
サフィニア
「お姉...ちゃん?」
コリス
「ペチュニアァァァァァァア!!」
『
『『
場面変わり
モニタールームにて
サラセニア
「ンフフフッッ
ンフフフッッッッ
ンフフフッッッッッッッッ!!!
素晴らしい!!!!!
何と素晴らしい!!!!!!!
これが!!!!
サラセニアはまたもやキーボードを
カタカタと鳴らしていた。
サラセニア
「シンクロ率!!!やはり90
しかも...ハッ!!!
自我を保てている!!!!!!
完全に!!!!
コントロール下に置いている!!!
遂にやりました!!!
いや!!!
第三世代
超科学と
作り上げられました!!!
全てはこの日の為に!!!
ンフフフッッ!!
よくやりましたね。
あなたの裏切りとその幼稚な計画
そして、くだらぬ感情!!!
全て利用させてもらいましたよ。
ンフフフッッッンフフフッッ
たまには見て見ぬふりして
付き合ってみるもんですねぇーー!!
まさに愛!!故なのです!!!
ンフフフッッンフフフ!!!!!」
ーーペチュニアサイドーー
ラベンド
「ペチュニア ...さん?」
サフィニア
「お姉ちゃん...それ...鬼人化」
黒い肌に白い瞳
紫色に伸びた美しい髪
圧倒的に君臨する女王そのもの
故にラベンドとサフィニアは
辺り一面に広がる黒薔薇の香りでさえも
死の香りに感じた。
ラベンド
「ぺ、ペチュニアさん?」
サフィニア
「お、お姉ちゃん?」
ペチュニア
「...ラベンド。サフィニア。下がってなさい。」
ラベンド
「自我がある!!
サフィニアさんここは下がりましょう!!」
サフィニア
「そんな!!お姉ちゃんばっかズルーー」
サフィニア・ラベンド
「グッ!!!」
ペチュニア
「邪魔よ。」
ペチュニアは
サフィニアとラベンドを吹き飛ばした。
ペチュニア
「これ以上...サフィニアを
傷つけないでもらっても
いいかしら?コリス」
コリス
「ジユウ...ニ!!ナルノハ...オレダ!!」
一瞬で消えたコリスは
ペチュニアに斬りかかるも
簡単に避けられ
ペチュニア
「
コリス
「ガァッ」
ペチュニア
「
コリス
「ガッッッ!!」
ペチュニア
「
コリス
「ガハッ」
ペチュニア
「もう聞き飽きたの。」
コリス
「グァァァッッ!!!!」
ペチュニア
「あなたはただ自由になりたいと言うだけ。
恐らく全てサラセニア様の手のひらの上。
簡単に踊らされて他人を危険に
コリス
「ジユウニィィィイ!!ジユウニィィィイ!!」
ペチュニア
「まだ分からないみたいね。
あなたにも私にも力が足りない。
力が無いから支配されるの。
力が無いから利用されるのよ。」
コリス
「オレハ...ジユウニ!!!」
ペチュニア
「挑む敵の力量を測り損ねたわね。
私は私自身が選んだこの道で
サフィニアを守っていく。」
コリス
「ペチュニアァァァァァァア!!!」
コリスは
突進してきた。
ペチュニア
「私が
『
コリス
「ォォオオオオオオ!!!!!!」
((これでいい。
これでいいんだよね。
お兄ちゃん。))
天を覆い尽くす
コリスの動きが布に封じられると
無明の闇が握り潰すかの様に
コリスに向かって一気に
コリス
「ペチュニア ...イッショ...ニ...
ジユウ...ニ...ナロ...ウ...」
グシャッとコリスの身体を押しつぶした。
ペチュニア
「...コリス!!!」
その声も虚しく血で染まる大地
ペチュニアは空を見上げ
収束した
ペチュニア自身の鬼人化を解いた。
ラベンド
「...ありがとうございます。
ペチュニアさん。」
サフィニア
「お姉ちゃーーーん!!」
ペチュニア
「サ、サフィ!!」
サフィニアはペチュニアに抱きついた。
ペチュニア
「ちょっ!!ちょっと!!!」
サフィニア
「凄かったねぇ!!!
あっという間だったよ!!!」
ラベンド
「...本当に助かりました。」
コリス
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
ペチュニア・サフィニア・ラベンド
「ッッッッ!!!!!」
ラベンド
「鬼人化後の回復!!!」
ペチュニア
「いいえ。無理よ。
あれだけのダメージを負ってるもの
なんとか人の形を保てるくらいにしか
回復しないわ」
サフィニア
「トドメさしてくるね!!」
ペチュニア
「待ってサフィニア!!」
サフィニア
「何??」
ペチュニアはサフィニアとラベンドを連れて
コリスの元へと向かった。
コリスの身体は半分鬼人化を保ち
半分人の姿に戻っていたが
おぞましいほどの血で染まっていた。
コリス
「ゴホッゴホッゴホッ...ペチュニア
サフィニア...ラベンド...俺...町のみんなを」
ラベンド
「...コリスさん」
「町のみんなを...殺しちまった...
俺...俺のせいで!!!」
ラベンド
「記憶が...あるんですね。」
ペチュニア
「断片的によ。」
「ペチュニア ...俺...お前に...伝えーーー」
『
サフィニアはコリスの
サフィニア
「うるさい」
ラベンド
「サフィニアさん!!!」
ペチュニア
「...もういいの。これでいいの。」
サフィニア
「ねー!!お姉ちゃん今日変だよ?」
ラベンド
「それは...」
ペチュニア
「ううん。大丈夫だよサフィ。
もう帰ろう。任務も終わったし。」
ラベンド
「そうですね。」
サフィニア
「はぁー!楽しかった!!」
ーー数時間後ーー
チャハール
ラベンド
「
ペチュニア
「
サフィニア
「
サラセニア
「見ていましたよぉ!!
素晴らしい結果が出ていました!!
私めの期待に
ラベンド
「しかし、サラセニア様。
コリスの裏切りがあり」
「ん?私めは何と言いましたか?」
ラベンド
「と、言うと...」
サラセニア
「チャハールにて反乱分子の
はい、反乱分子とは!?」
ラベンド
「チャハールの民間兵...と住民...です」
サラセニア
「とぉ???」
ラベンド
「...コリス!!!」
「ご名答!!!!!!」
ラベンド
「では...サラセニア様は!!」
サラセニア
「自由への渇望!!!!!
自由への熱望!!!!
そして、それを叶える為に整えた舞台!!
それが手からすり抜ける感覚は快感!!
まさにミュージカル!!!!
しかし立派に仕事をしてくれたのも事実。
ねぇ?そうでしょ??」
サラセニアはチラッと
ペチュニア を見てウィンクをした。
サラセニア
「そして!!敬意を表し
これから
これぞ!!まさに愛!!!!
さて、本題ですがあなた方は
今日この日をもって卒業です。
ぁあ。もうこんな時期なんですねぇ。
春というのは切ないです!!!!
約束通り、地位と権限を差し上げましょう!!
ミュージックスタート!!!!」
すると音楽が流れた
サフィニア
「やったぁあ!!!!」
ラベンド
「よしっ!!」
サラセニア
「辛い治療や改造、投薬に
厳しい訓練に眠れない日々。
我が国ラミオラス帝国は
頑張った者には対価を払います。
まずは対価として一般の兵と同じように
住居や自身の時間を与えます。
それに有り余る富もです。
過ごせなかった時間を取り戻しなさい。」
ペチュニア ・サフィニア・ラベンド
「ハッ!!!」
サラセニア
「次に地位ですが
ラミオラス帝国では
新たな特殊部隊を新設します。
その名を
そもそもこの戦争を仕掛けたのは
ナーベルクの悪魔の血族!!!!
根絶やしにするのです!!!」
サフィニア
「
カッコいいね!お姉ちゃん!!」
ペチュニア
「...そう?」
サラセニア
「
いや、ラベンド=アレン
あなたを天王軍直下
ラベンド
「ハッ!!!」
サラセニア
「そこの隊長はマリガルドですよ?」
ラベンド
「本当ですか!?!?
あり難き幸せ!!!!」
((...ルビウスとマリガルドめ!!
私めが手塩にかけた者を横取りした事は
許しませんよ。))
サラセニア
「
いや、サフィニア=トッド=アルマーニ!!
あなたは海王軍直下である
隊長は...ぇえ。名前を呼ぶのも
割愛させていただきます!!」
((トギリとスイセめ!!!
どんな根回しをすれば!!クソッッ!!
まぁしかし...良いでしょう
何故なら!!!!!))
サフィニア
「トギリんとこだぁー!!やったー!!
ヒーゲッ!!ヒーゲッ!!ヒーゲッ!!」
サラセニア
「
いや、ペチュニア =サンサ=アルマーニ
あなたは冥王軍直下の
任命致します!!!」
ペチュニア
「え?...サフィ...と離れ...」
ラベンド
「良かったじゃないですか!?
隊長ですよ???
やはりすごいです!!!!!!」
サラセニア
「副団長と隊長というのは
ほぼ!!ほぼ!!ですが!!
ほぼ!!!!同じ地位と変わりませんので
ほぼ!!ですが!!
まぁ、良かったですね!!ほぼ!!」
サフィニア
「お姉ちゃん...」
サラセニア
「残念でしたねー。
これでも引き離さないように
トギリのバカに言ったんですけど!!
ぁあ!!可哀想に!!!
姉妹が離れ離れ!!!!!!」
((さぁ!!来なさい!!))
ペチュニア
「お待ちください!!
私が隊長であるのであれば
副隊長を任命する権利もあるのでは!?」
サラセニア
「もう決まった事ですよ??
私めの
まぁ...そんなに言うのであれば!?
私めが掛け合っても!!
構いませんが!!!!」
ペチュニア
「お願いします!!
必要であるのであれば
トギリ団長に私の方からも
お願いして参りますので!!!」
「そこまで言うのであれば!?
仕方ないですね!!!!」
((ンフフフ!!!!
本来ならば海王軍に
持っていかれる所だったこの2人を!!!
何とかペチュニアだけでも残せた!!!
ペチュニア さえ残せば!!
こうなる事は至極当然です!!
甘かったですねトギリ!!!!
危うく
あの!!!スイセに!!
あのスイセに!!!なる所でした!!
それだけは防がねば!!!))
ペチュニア
「サラセニア様?」
サラセニア
「あ、あぁ!
もう様など付けなくてよろしいですよ。
ペチュニア隊長。
とにかく、トギリ団長に掛け合って来ます故」
ペチュニア
「ありがとうございます。」
サラセニア
「では、ラベンドとサフィニアは
もう下がりなさい。
住居へ移転するので荷物をまとめておきなさい。
マリガルドと
待ってますよ。」
サフィニア・ラベンド
「ハッ!!!」
サフィニアとラベンドは
嬉しそうに部屋を
サラセニア
「さ、では。
モニターからは一応見ていましたが
あなたの鬼人化について
もう少し話しを聞かせてください。
言動と感情も事細かくですよ。」
ペチュニア
「はい。」
ペチュニア はあの時の心境と状況を
機械的に無感情にそして詳細に話した。
サラセニア
「なるほど。
人型に限りなく近い鬼人化でした。
それを相手に自我を保ったまま
鬼人化出来た事はとても運が良いですね。
まぁサフィニアが引き金なのか
とにかく自制心や慈しみが
完全体への活路にも思えますが
人の心まで超科学で
証明する事は出来ないですね。
まずは鬼人化してから
身体への影響がどの程度変わったか
調べる必要がありますね。
それに...その影響か
体調が悪いのですか?」
ペチュニア
「いえ。」
サラセニア
「そうですか。
とにかく、すぐに調べますので
終わったら休みなさい。」
ペチュニア
「分かりました。」
そう言ってペチュニア は部屋を出ようとした。
サラセニア
「待ちなさいペチュニア 」
ペチュニア
「はい?」
サラセニア
「よく頑張りましたね。」
ペチュニア
「...はい。」
サラセニア
「では、研究室へ。
目覚めたら知らない部屋だった。
不敵に
鉄と鉄が
声を発しようとも閉ざされた唇
走馬灯のように駆け抜ける兄と妹の影
あの日から私の視る世界は
作者REN'sJackson
番外篇
【
おまけ
サラセニア
「ンフフフ...まだ息があるとはねぇ。
流石は人型の鬼人化です。」
コリス
「ゴホッゴホッゴホッ...サラセニア...様
申し訳...ありま...せん」
サラセニア
「あっ。そうだ。
あなたの
強制的に鬼人化を
加えてありました。
驚きましたよねぇ。
ンフフフッッ」
コリス
「そ...んな...」
サラセニア
「ンフフフッッ。
死体を回収させたら一流ですねモンティは。
まぁ生きてたんで結果、死体ではないですが
新鮮には変わりない。
鬼人化して命拾いしました。
そう!!私めにとっては!!ですが。」
コリス
「助けて...くだ...さ...」
「シッーーーッ
あまり喋らない事ですよ」
すると、サラセニアは
手術台の上に乗ったコリスの頭を
電気メスでジリジリと
コリス
「アガッ!!アガッッッアガッ!!」
サラセニア
「少し痛いですが我慢して下さいね。
ンフフフ。なんですか?その目は。
どうせ死ぬあなたに麻酔をかけると?
麻酔も、タダじゃありませんよ?
布でも噛んで...なさい!!」
「ンーーーッ!!ンーッ!!」
サラセニア
「ふぅーー。
では、続いて。」
サラセニアは回転ノコで頭蓋を削り始めた。
「ンーーッンーーッッ!!!!」
「そんな怖がらないで下さい!!
あっ!お歌でも歌いましょうか!!
せーのっ。3、ハイ。
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!
ワチュガナドゥ!!ヘッ!!
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!
ワチュガナドゥ!!ヘッ!!」
「ンーー!!!!!!!!」
サラセニア
「はい!!
良かったですねぇ。脳と
なんとか
「ンーー!?」
サラセニア
「あなたの魔装兵器は
細胞を取り込み
さらに鬼人化により肉体との結びつきは
非常に強固となりました。
要するにエサさえ与えれば回復するのです。」
「ンンン!?ンンーー!!!」
サラセニア
「ちょっと何言ってるか分かりませんが
とにかく。欲しいのはあなたの肉体であり
あなたではありません。」
「ンンン!?ンーンーンー!!」
サラセニア
「暴れたくても暴れられませんよね?
何故か分かりますか??」
「ンーー!!!?!?」
サラセニア
「胸から下が無いからですよ。
ンフフフッ!!ンフフフッッ!!」
「ンーーーー!!
ンーッ!!!!!!!」
サラセニア
「さて、少しばかり見せてあげましょう!!」
するとサラセニアはシュバッと立ち上がった。
サラセニア
『『
機械音
ーー
ーーー
ーーー起動しますーーー
サラセニア
『
サラセニアが蛾の様な異様で
コリスを
サラセニア
「面白いものを見せてあげましょう。」
『
サラセニアは口からナメクジの様なモノを
グワッッと吐き出した。
サラセニア
「オェッ!!!ゴホッゴホッゴホッ!!
フッーーー。失礼しました。
これは
コレを...あなたの脳に侵入させます。
行きなさい
そして、サラセニアは
コリスの脳に
「ンーー!!ンーンー!!ンーーーー!!」
サラセニア
「コレは私めの記憶、肉体情報や
遺伝子情報を持っている虫です。
侵入さえすればそのモノを
私めに変えることが出来ます。
まぁ、通常であれば1ヶ月ほどで
寄生元が私の情報を拒否して
その反作用で死に至ります。が。
私めは今日の出来事を見て
ある仮説を立てました。」
「ンー!!ンー!!」
サラセニア
「細胞を取り込み修繕するのであれば
肉体を媒体に私めに変わるこの
合わせたら?
デメリットだった寄生限界を
突破できるのでは無いかと。
記憶に関しては私めの脳が生きている限り
寄生元の
アップロードされるので問題ありません。
ただ、あなたの意思がそれに反したとき
遺伝子情報を拒絶する可能性があるなら
まだ細胞が生きてる間に
寄生させてから殺せば
もう1人の私めを造れるとね。
欲しいのはあなたの肉体と
おっと、もう私めに変わって来ましたねぇ。
ンフフフッッッッンフフフッッ!!」
「ンーンー!!!ンー!!!!」
そして、コリスによく聞こえるように
サラセニアは耳元に近づいた。
「残念でしたね。
自由が欲しいと息巻いていたみたいですが
あなたは試験管の中で
私めの肉体として生きていくのですよ。
自由とは無縁ですねぇ。バカが!!
ンフフフッッンフフフッッ!!」
「ンー!!!ンー!!!!!」
サラセニア
「所詮、あなたが手に出来たのは
試験管サイズの自由だった。って事です。」
「ンー!!!ンー!!!!!」
サラセニア
「
心配する必要はないですよ?
これからは...私めがお側にいます故。」
「ンー!!!ンーッ!!
ンーッッッッッッッ!!!!!」
サラセニア
「ようこそ、私めの世界へ」
そして、時は数年後
第1魔装研究所本部 所長特別研究室にて
自身の死を眺めている男がいた。
サラセニア
「ンフフフッッ!!ンフフフッッ!!!」
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