45話 Not it is time for the final showdown at Volcano Colosseum

前回までの千刃花センジンカ〜帝国特務テイコクトクム戦闘部隊〜セントウブタイ


火ノ炉決闘場イミシオンシーニにて

遂にぶつかる冥王軍 団長ソープワイト

三刃花隊サンジンカタイ隊長 ジニア、副隊長のキキョウは

ソープワイトの繰り出す殴陀ブッダの数々に圧倒され

一太刀ヒトタチも浴びせられぬまま

反撃の機を伺っていた。

しかし、拳闘僧侶ラカンと呼ばれることに激昂ゲキコウ

ソープワイトは更なる能力チカラを解放する。

不敵な笑みを浮かべながら

胸に手を置くその仕草は

まさに鞘花ショウカのソレであった。


ソープワイト

「バカはよく勘違いをする。

科学者だから膂力リョリョクがないと。

搦手カラメテを多用、兵器を多用するのが当然だと。

教えてやろうじゃあないか千刃花センジンカ

私はこう見えても拳撃においては

少し腕に覚えがあってねぇ。」


ジニア

「ウグッ...おかしいオモてん。

やっぱし...拳闘僧侶ラカンやなーー」


  ソープワイト遮る様に

「バカにするのも大概タイガイにしたまえ!!

拳闘僧侶ラカン?そんな者共と一緒にされては困るんだよ。」


キキョウ

「でも...あの技は...」


ジニア

拳闘僧侶ラカン 拳闘十手ケントウジュッテ..."殴陀ブッダ"」


キキョウ

「やはり...ソープワイトは...」



ソープワイト

「どうやら私の言葉が理解出来ないみたいだね!!!

バカ共にも分かるように

見せてやろうじゃあないか!!!

オノノくがいい千刃花センジンカ!!!!!!!」


ジニア

「覚悟せぇよキキ。来るで...」


キキョウ

「...はい。」



作者 REN’sJackson

千刃花センジンカ帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ〜ー

煉獄レンゴク 冥府ゲヘナ大監獄プリズン

Seasonシーズン 28トゥエンティエイト

Now it is ナウ イティーズ time for タイムフォー the final ザファイナル showdownショウダウン

at アット Volcano イミシ Colosseumオンシーニ



ジニア  囁く様に

「いっぺん死んでこい。」


キキョウ

「え?」


ジニア

「足手まといや」



そう言うとジニアは

金色木乃伊コンジキミイラ

キキョウの胸をツラヌいた。



キキョウ

「ガハッ...ジニ...ア隊長...

どう...して...」


ジニア

「ほな、さいなら。」


キキョウ

「ウグッッ 」



ジニアはサヤを引き抜くと同時に

キキョウを蹴り飛ばした。

時はサカノボ


ーー数十分前ーー


ジニア

「走れ!!!キキ!!!」


キキョウ

「え!?」



ジニアとキキョウは同じ方向へと

走り出した瞬間

アメーバの様なゲル状の物体が

ブクブクと湧き上がり始めた。


ジニア

「ぬぉぉ!!服に付いたぁあ!!

ぇえーー!!!溶けてもーとるやんけ!!

危な!!!!!!」



ジニアは溶けた箇所を

器用に破り投げ捨てた。


キキョウ

「隊長!!」


ジニア

「おー怖ッ!!!

油断すなよ!!!キキ!!

絶対触ったらあかん!!!」


キキョウ

「...隊長が1番油断してるじゃないですか!

それよりも

ソープワイトはまだ口上コウジョウ前です!!

完全に解放する前に叩きます!!」


ジニア

「そやねん!!

モグラ叩きみたいにティッ!!!ってアホ!!

そんな簡単に出来るかい!!

ええか?キキ!!

下手に手ぇ出したらあかん!!!

解放の余波ヨハで巻き添え喰らうで!!」


キキョウ

「しかし!!」


ジニア

「ほれ、見てみぃ。

あのよう分からんスライムに触れたらシマいやぞ!!」



ジニアが指差す方向に目を向けると

周辺に転がっている小鬼ゴブリエル大鬼オルクエル

次々と溶け出していった。


キキョウ

「本当だ......溶けて...

いや、腐食していってる...」


ジニア

「あかん!!!」



更に勢いが増し

ソープワイトは自身の胸にそっと手を当て

口上コウジョウを唱えた。

すると禍々マガマガしい刃汽ジンキホトバシらせると

辺りの岩や砂をドロドロと包んでいく


ソープワイト

「天輪•憎生ゾウショウ魔閻マエンアギト

  害々ガイガイ毒女ドクニョチギれた心臓

袖吊ソデツ袖引ソデヒ花一匁ハナイチモンメ

オカオカされ骨肉ホネミサラせ!!!」

『『 緑辱碧刃リョクジョクヘキジン天鵞絨 牛鬼ビロウドオウガ!!!』』



深緑色フカミドリイロヤイバを砂の大地に突き刺すと

更にゲル状の物体は勢いを増していく。


ソープワイト

「ヌッフフフ...解放など

いつぶりだろうねぇ。」


ジニア

「近寄ったらあかんでキキ」


キキョウ

「分かってます」


ソープワイト

「さて、まずは肩慣らしと行こうじゃあないか。」


ジニア

「肩慣らしやと!?

舐められたもんーーー」


  ソープワイト遮る様に

魑魅魍魎ヴェノムヴァンデ



ソープワイトが天鵞絨牛鬼ビロウドオウガを振るうと

薄緑色のゲル状の物体が

弾丸のように無数に飛んできた。



ジニア

「なんや!?キッショ!!!

キキ!!こっちや!!!」


キキョウ

「はい!!!」


ジニア

「いつまで寝てねん!!

早よ起きんかい!!」



先程ソープワイトに投げ飛ばされた

百式腕ヒャクシキカイナ砂門弁徒ノサモンベントノ巨人兵キョジンヘイを再び起こし

ジニアとキキョウは滑り込む様に

その背後に隠れると

巨人兵は100本もの腕を回転させ

見事にソープワイトの攻撃を弾いた。


ソープワイト

「フンッ。小賢しい」


ジニア

「はぁ...はぁ...はぁ...

な、なんやねんあの能力チカラ...」


キキョウ

「周りが溶けてるようにも

腐ってるようにも見えました...」


ジニア

「...エグいな」


キキョウ

「そうですね。

それに得体エタイがしれません。

見た感じ液体なのか物体なのか分かりませんし。」


ジニア

「ここは一旦...アガッ

なんや!!足が動かへん!!」


キキョウ

「隊長!!私が今治しまーー

足が動か...ない...」


ソープワイト遮る様に

「遅い」



ジニアは目線を下にやると

薄緑色のゲルが足元を覆っていた。


ジニア

「気付かへんかった...クソ!!!」


キキョウ 心の声

((何コレ...気づかなかった...

ほとんど重さも感触も感じない...))



そしてゲルに覆われた巨人兵は

ソープワイトの一閃イッセンでドロっと崩れていった。


ソープワイト

「他愛もない」



そう言うとソープワイトはワラいながら

ジニア達へ向かってゆっくりと歩いて来た。


ジニア

「な!?巨人兵が崩れよった...

グッ...このままじゃあかん!!」


キキョウ

「そうですね...」


ジニア

「キキ!!!!上や!!!」


キキョウ

「はい!!」


ジニア

「踊れ!!金色木乃伊コンジキミイラ!!!」


キキョウ

穿ウガて!!橙猩猩ダイダイショウジョウ!!」



ジニアとキキョウは咄嗟トッササヤを上空に突き出すと

砂と灼流シャクリュウ能力チカラ

上空へ跳びジニアは空中に砂の足場を作った。


ソープワイト

「ほぅ。距離を取ったか。

回復をココロミるつもりだね。

だがそれを私が許すとでも?」

魑魅魍魎ヴェノムヴァンデ


ジニア

砂縛スナシバリ砂陣数珠繋サジンジュズツナギ!!』



ジニアとキキョウの周りに

拳ほどの砂の球体が百八ヒャクヤッつ召喚され

攻撃に合わせて魑魅魍魎ヴェノムヴァンデ

砂陣数珠繋サジンジュズツナギが弾き飲み込んでいった。


ソープワイト

「自動防御結界。

なかなかやるじゃあないか。

巨人兵といい砂のカタマリといい

相変わらず小賢しい能力チカラだよ。」


ジニア

「無駄やで!!

俺らが動かへん限り

守ってくれるからな!!!」


キキョウ

「隊長!!今のうちに洗い流します!!」

泡浄橙アブクジョウトウ治癒ノ酒盛チユノサカモリ



自身とジニアを泡で包み込みゲルを全て洗い流した。


ソープワイト

「フンッ。どういった原理で

治癒チユしたか気になる所だね。

なかなか興味深い現象だよ。」


ジニア

「すまんなぁキキ...

だいぶ楽になったわ...

せやけど...なんやこれ!! ペロッ味見する

めっさ美味いやん!!」


キキョウ

「この能力チカラ

酒と湯の力で治癒チユしますから。」


ジニア

「なんやて!?

酒飲み放題やんけ!!!」


キキョウ

「隊長...あくまでも治癒チユが目的ですからね?

治癒チユは任せて下さい。

ってちょっと!!物欲しそうな顔しない!!」


ジニア

「え?」


ソープワイト

「報告には聞いているよ。

水流系と炎熱系の二面性を持つ灼流シャクリュウ鞘花ショウカ

系統は細分化したらキリがないが

回復としての側面も強く出ている。

面白い能力チカラじゃあないか。

科学者としては

脳液ノウエキ枯渇コカツするまで

調べ尽くしてみたい所だよ。

渡しタマえ」


ジニア

「誰が渡すかい!!」


キキョウ

橙猩猩ダイダイショウジョウ治癒チユ能力チカラ

ワズラわしいんですね。」


ジニア

「せやろな。」


ソープワイト

治癒チユだと?

鞘花ショウカになったばかりの赤子が

生意気言うじゃあないか。」


ジニア

「キキがいれば

お前の攻撃なんて大した事無いっちゅーねん!!」


ソープワイト

「ヌッフフフ。

猿にも分かる様に教えてやろう。

私のサヤは砂やイカヅチ

空間といった直接的な能力チカラではない。

天鵞絨牛鬼ビロウドオウガは毒のサヤ

そう、私は病毒ビョウドク鞘花ショウカだよ」


ジニア

病毒ビョウドク...やと?

デカイの一発当たってもうたら

やりようないやん...」


キキョウ

「では...足が動かなかったのは

毒...」


ソープワイト

「そうだ。

刃術ジンジュツに属するならば

薬毒ヤクドク系の刃術ジンジュツに分類される。」



ジニア

「また、めんどうな能力チカラやな...」


キキョウ

「氷雪、波動と同じ希少刃術ジンジュツの一つです。

扱うのにも難しくナーベルクで

使えるのはレンゲイ隊長とガーベラ副隊長しか

今はいません。」


ジニア

「...確かふみ子もそやろ?」


キキョウ

「そうですね。でもふみ子さん

勘って言ってました。」


ジニア

「勘!?勘て...

めちゃくちゃやなあいつ!!」


キキョウ

「医術と化学の知識を要するので

完全に扱えるのはごく一部です。

つまり...」


ソープワイト

「傾向と対策が限りなくゼロに近いという事。」


キキョウ

「でも私なら解毒出来ます!」


ソープワイト

「解毒?解毒だと??

解毒とは毒をドクで中和、相殺させること。

何故、解毒が出来たか頭で理解出来なければ

それは解毒などでは無い。

中途半端な能力チカラで治してるだけだよ。

毒によっては治癒チユさえも出来なくなる。

"解毒"という言葉を使うのであれば

出直してきタマえ」


キキョウ

「...現に橙猩猩ダイダイショウジョウ能力チカラ

解毒出来ていーー」


ソープワイト遮る様に

「毒と薬は紙一重。

ワズかな差異サイによって

いとも簡単に生命イノチ天秤テンビンカタムく。

しかし、生きとし生けるものにとって

毒とは切っても切り離せない利害関係にあるのを

貴様達は知っているかね?

摂取量をアヤマれば死に、摂取量を守れば生き永らえる。

生かすも殺すも致死量によって異なるのだよ。

ただ、残念な事に鞘花ショウカ容易タヤスく殺せる毒など

この世には存在しない。

それほどまでに鞘花ショウカとは上位人種に属する素晴らしい生命体。

正に神に選ばれた者だという事だよ。」


ジニア

「なんや...それ聞いて安心したで...」


キキ

「嘘かも知れませんよ?」


ジニア

「...有り得んくもないな」


ソープワイト

「はぁ。そして残念な事に鞘花ショウカは毒に対する耐性も強い。

大体の毒は数分もあれば解毒するだろう。

だが、天鵞絨牛鬼ビロウドオウガの毒は純度も格も違う。

鞘花ショウカだからといって

自然には解毒出来やしないよ。」


ジニア

「...やばない??」


キキョウ

「はい。とてもマズイです。」


ソープワイト

「全く...鞘花ショウカ同士の争いなど

初めから計算に入れていないのが

鞘神サヤガミ怠慢タイマンと言った所だよ。」


ジニア

「当たり前やろ。

強い能力チカラにはハンデがあるもんなんやで!!

それなりにリスク背負ショわなあかんからな!!」


キキョウ

「となると...即死の危険性はないという事ですね。

それでもソープワイトは...」


ジニア

「強い。それは間違マチゴうてへん。

火炎でもイカヅチでも

なかなか死なへん十鬼槍ジッキソウのボスクラスやぞ?

ペチュニアとサフィニアがいい例や。

即死は無くても死ぬリスクは

いっちゃんヤバいやろな。

どのみち大ハズレもえぇとこや。」


ソープワイト

天鵞絨牛鬼ビロウドオウガは危険かつ、難しいサヤだ。

恐らく私以外、扱う事は出来ないだろうね。

全く...鞘花ショウカじゃなければ

とっくに殺していると言うのに。」


ジニア

「なんやと!?」


ソープワイト

「いつでも殺せるという事だよ。理解しておくといい。

貴様らは私と相対アイタイする時点で

すでに死のフチに立っているという事をね。」


ジニア

「なんや、黙って聞ぃとったら

偉っそうにペラペラペラペラ聞いてへん事

喋りくさってからに!!

まさか友達いーひんのか??

いーひんやろなぁ!!

いーひんのや...ろ」



すると突然ジニアの顔つきが変わった。


ジニア

「...しもた」


キキョウ

「隊長??」


ジニア

述縛戒放ジュバクカイホウ...」


ソープワイト遮る様に

魑魅魍魎ヴェノムヴァンデ!!』



ソープワイトはジニア達に向かって

天鵞絨牛鬼ビロウドオウガを振ると

弾丸の様にゲルが無数に発射された。

しかし、先程とは打って変わって

速度と威力、弾数タマカズが倍以上になっていた。


ジニア

「無駄やぞ!!砂陣数珠繋サジンジュズツナギが...

って数多カズオオっ!!!!

守りきれへん!!

キキ!!!受けたらあかん!!

こっちも迎え撃つで!!」


キキョウ

「はい!!」


ジニア

砂奏数スナソウジュ砂漠ノ命サバクノミコト!!!』


キキョウ

華奪ゲダツ灼龍シャクリュウ怒濤ドトウ!!』



砂のツブテ灼流シャクリュウの弾丸が

魑魅魍魎ヴェノムヴァンデと激しくぶつかり合っていた。


ジニア

「グッ!!!押し負け...る!!!」


キキョウ

「さっきより...威力が!!

2対1なの...に!!!」


ジニア•キキョウ

「グァァァ!!!!!!」



ジニア達は落下し地面に叩きつけられた。


ジニア•キキョウ

「ガハッ」


ジニア

「か、身体が...いう事...きかへん」


キキョウ

「麻痺...毒...」


ソープワイト

「" 述縛戒放ジュバクカイホウ"

基本的な事さえも、気づかぬとは

千刃花の隊長の名が泣くね全く。」



述縛戒放ジュバクカイホウとは

刃汽ジンキモチいて闘う際の基本戦術の一つ。

術前ジュツゼン、術中に繰り出す技の説明や

自身の能力チカラを説明することによって

そのリスクと引き換えに威力を増大させる能力チカラである。

技の名を叫ぶだけでも威力は上がるが

そこに説明を含む事により

リスクが増し威力が跳ね上がる。

今回ソープワイトはサヤ能力チカラ

説明する事により毒の効果、威力の

総合的な底上げをハカった。


ジニア

「やるやないか...」


ソープワイト

「読んで字の如く

説明を述べて縛り、自らをイマシめ放つ。」


ジニア

「んな事ぐらい...知っとん...ねん...ハゲ」


キキョウ

「グッ...身体が...」


ソープワイト

「言ったはずだよ。

"鞘花ショウカ容易タヤスく殺せる毒など

この世には存在しない。"とね。」


キキョウ

容易タヤスく...殺せる毒を

...創り...出す為に...ウグッ」


ソープワイト

「それにこの熱気の中で毒を生成するのも大変でね。

どうかね?シビれるかね?

魑魅魍魎ヴェノムヴァンデは神経を麻痺させる毒

徐々に広がり最期は喋ることすらも出来なくなる。」


キキョウ

「ガッ」


ジニア

「キキ!!!グァ!!!

シビれが...強なっーーー」


  ソープワイト遮る様に

「そうだ。一つ伝えそびれたよ。

継続する能力チカラは放った後でも

術中として処理される。

よって  述縛戒放ジュバクカイホウは今もなお適用される訳だ。

後学コウガクのために覚えておくといい。

生きてココを出られればの話し...だがね。」


キキョウ

「グッ...ソープ...ワイト...」


ソープワイト

「...麻痺してもなお、サヤを手放すことなく

握り続けるとはね。

だが。あと、それも数分」



キキョウとジニアの身体には

緑色の斑点ハンテンが浮かび上がり

徐々に広がっていった。


ソープワイト

「しかし...こんなものではーーー」


キキョウ  遮る様に

華慈カジ天眞 啼轟テンマナイゴウ!!!』


ソープワイト

「ないだろうね。」



橙猩猩ダイダイショウジョウから

溢れ出す水龍が

キキョウとジニアを飲み込み

ソープワイトから遠ざけた。


ジニア

アッつ!!」


キキョウ

天眞 啼轟テンマナイゴウ

毒を血と共に流すことが出来ます!!」


ジニア

「そうみたいやな!!

だいぶ楽になったわ!!

おし!!こっから反撃するで!!!!」

砂奏数スナソウジュ砂漠ノ命サバクノミコト!!!』


キキョウ

華奪ゲダツ灼龍シャクリュウ灌頂カンジョウ!!』



無数の砂のツブテと高温の水龍が

ソープワイトに襲いかかった。


  キキョウ心の声

((やっぱり...色が薄い...

粘度も無い...どうして??

アセヴィの時は出来たのに...))


ソープワイト

パンッ手を叩く音

オン!!眼陀羅尼ガンダラニ!!』



ソープワイトは追ってくる水龍をけながら天鵞絨牛鬼ビロウドオウガ

砂を弾き落としていった。


キキョウ

サヤで全て弾いた!?

なんて動体視力なの...」


ジニア

「キキ!!」


ソープワイト

「こんなもの当たらなければーー」


  ジニア遮る様に

大砂海ダイサッカイ!!』


ソープワイト 遮る様に

隠鬼侵ドロロキシン


ジニア

「このまま押し潰したるわ!!!」



何万トンもある砂がソープワイトの上空に出現した。



ソープワイト

「本気かね?」


ジニア

「本気と書いて本気マジ...やぞ!!」



ジニアが金色木乃伊コンジキミイラを一気に振り下ろすと

砂の海がソープワイト目掛けて降り注いだ。


ソープワイト

大概タイガイにしたまーー」


  キキョウ遮る様に

龍斬天焼ロザンテンショウ!!!』

「ーーーえ!?」



突然、砂にマギ刃汽ジンキを潜めたキキョウが現れた。

更に灼流シャクリュウマトった斬撃を

ソープワイトに向かって振り下ろすも薄緑色の壁に弾かれた。


キキョウ

「防御結界!?」


ソープワイト

灼流シャクリュウマトった斬撃で正解だよ。

隠鬼侵ドロロキシンは毒の壁。

触れた箇所から侵されていく。

かと言ってみすみす逃がす事もない...がね。」


キキョウ

「まずい!!!」


ソープワイト

パンッ手を叩く音

オン!!  縛羅尼バクラニ 薩婆訶ソワカ!!』


キキョウ

「ウグッッッ」


ジニア

「あかん!!キキ!!!!」


ソープワイト

「味方の砂に押し潰されるがいい」


キキョウ

「グッ!!!」

大焼猩ダイショウジョウ百八無蜂針ビャクヤムホウシン!!!』

「そんな!!何で出な...

キャァァァァァァア!!!」



そしてドーーーンっという轟音と共に

火ノ炉決闘場イミシオンシーニが砂海に包まれた。


ジニア

「キキィィイ!!!!!!!!」






ソープワイト

「ヌッフフフ」


ジニア

「上!?」


ソープワイト

「未熟にもほどがある鞘花ショウカだね。

何故選ばれたのか疑問だよ。」


ジニア

「アホぬかせ!!

まだ研修中や!!!」


ソープワイト

「発現した鞘花ショウカ

熟練度が速い。

技も沢山授けてもらえるだろう。

だが、強大すぎる能力チカラ

ギョしきれていない。

口ほどにもない雌猿メスザルだよ全く」


ジニア

「人の副隊長バカにするのも

ええ加減にせぇよ。

ガッツだけは人一倍あるんやで!!」


ソープワイト

「ガッツ?

そんなもので私と闘うのかね?

そんなものでは世界の在り方を

論じる事すら出来ないと言うのに。」


ジニア

「どう言う意味や!!」


ソープワイト

運命の終末ディステルニドンとは元来ガンライーーー」


  キキョウ遮る様に

「ソープワイトォォォオ!!!!!」


ジニア

「あかん!!行くなキキ!!!」


キキョウ

龍斬天焼ロザンテンショウ!!!!』



ソープワイトはクルッと回転し

血塗チマミれのキキョウの頬を蹴り飛ばした。


キキョウ

「アガッ」


ジニア

「キキ!!!」


  ソープワイト遮る様に

毒毒霧霧ラ•ヴェルデ



ジニアは落下するキキョウを砂で受け止め距離をとったが

ソープワイトはロウソクの火を消す様に

天鵞絨牛鬼ビロウドオウガキッサキを勢いよく吹くと

薄緑色の毒霧ドクキリがジニアとキキョウに吹きかかった。


ジニア

「なんや!!この霧!!!ゴホッゴホッ」


キキョウ

「ジニ...ア...隊長...ゴホッゴホッ」


ジニア

「なんや...コレ...」


キキョウ

「眩しい...」



ソープワイトはシュタッと着地すると

不敵な笑みを浮かべながら

ゆっくり歩いて来た。


ソープワイト

「さて、気分はどうかね?」


ジニア•キキョウ

「ガッ」



ジニアとキキョウは

身体を丸めて耳と目を塞いでいた。


ソープワイト

「どうしたのかね?

私の声はよく聴こえてるかね??」


ジニア•キキョウ次の台詞まで

「アガッ!!!ガッ」


ソープワイト

「まぁ、聴こえてるだろうね。

今、貴様達の五感は感度10倍。

毒毒霧霧ラ•ヴェルデは五感を増幅させる神経毒だよ。

おっと...述縛戒放ジュバクカイホウ能力チカラ

更にもう15倍は上昇しただろうがね。

ヌッフフフッヌッフフフ」


ジニア

「やめ...ろ...」


キキョウ

「もう...話さない...で...」


ソープワイト

「もちろん。触覚も」



ソープワイトはキキョウの首筋を

ゆっくりと撫でた。


キキョウ

「アッ」


  ソープワイト囁きながら

「15倍」


キキョウ

「アッ」


ジニア

「何...かましとん...ねん...ソープワイト」


ソープワイト

「光も眩しい筈だ。

目も開けられないだろう?

さて...じっくりとモテアソんでやろう!!

じゃあないか!!!!」


ジニア•キキョウ殴られる間ずっと

「グァッ!!ガハッ!!ウグッ」


ソープワイト

「汚い!!断末魔を!!!!響かせ!!ろ!!

この!!!雌便器メスベンキが!!!小便器ショウベンキが!!!!

鞘花ショウカなど!!!私一人で!!!

十分に!!!蹂躙ジュウリン!!出来るんだよ!!!

このバカ猿!!共が!!!!」


ジニア

「ガハッ」


キキョウ

「アグッ...ソープ...ワイト...」


  ソープワイト心の声

((やはり、灼流シャクリュウ鞘花ショウカは回復が早い...))


  キキョウ遮る様に

「グッ」

灼迦シャカ天道天界テンドウテンカイ 極楽浄橙ゴクラクジョウトウ!!!』


ソープワイト

「湯柱か!!」



キキョウは倒れたまま自身の足下アシモト治癒チユの湯柱を発現させた。

その勢いでソープワイトは後退し

ジニアとキキョウは湯柱に乗ってそのまま浮かんでいた。


ジニア

「ナイス...キキ...ちょい感覚戻って来たわ...」


キキョウ

「万事休す...でしたね。

隊長...ソープワイトは...強すぎる...」


ジニア

「そやな...防戦一方や」


キキョウ

「隊長...この湯柱は当分消えません

一応、治癒チユしながら戦えますが...」


ジニア

「ソープワイトも一緒に治してまう...やろ?」


キキョウ

「...はい。あの...隊長...

私は...千年万花センネンバンカを使えません。

なので隊長の千年万花センネンバンカをーー」


ジニア  遮る様に

「あかん。俺の千年万花センネンバンカ

ここじゃ使われへん。危険過ぎる」


キキョウ

「ソープワイトほどの相手に

千年万花センネンバンカも無しで闘うのですか!?」


ジニア

「しゃーないやろ。

千年万花センネンバンカ鞘花ショウカの奥義やぞ。

おいそれと使うもんやない。

それに、闘いには...イマイチ向いてへんねん。

特に俺のはな。」


キキョウ

「隊長...ですがどうやって勝てば...」


ジニア

「えぇか。金色木乃伊コンジキミイラ能力チカラ

時間を稼ぐ

その間に橙猩猩ダイダイショウジョウうてこい。」


キキョウ

「え!?」


ジニア

天鵞絨牛鬼ビロウドオウガ橙猩猩ダイダイショウジョウ

相性がええ。あの毒を治癒チユ出来るくらいやからな。

しゃーから新しい技もろて来い。」


キキョウ

「なんですかその賭け!!

第一、新しい技が対抗出来るとは

限らないじゃないですか!!」


ジニア

「じゃあ、対抗できる技あるんですかぁ!?」


キキョウ

「さっき...技を出そうと思ったら

出なくて...もっと濃く色が出ないと

出せないみたいなんです。」


ジニア

「...そうやったんか。

なら尚更ナオサラ

時間稼いだるからうてこい。

今のままじゃあかん。」


キキョウ

「そんな!!急に...どうやって...」


ジニア

「耳貸しぃ!!」


キキョウ

「は、はい」






ジニア  囁く様に

「いっぺん死んでこい。」



キキョウ

「え?」



ジニア

「足手まといや」



そう言うとジニアは

金色木乃伊コンジキミイラ

キキョウの胸をツラヌいた。


キキョウ

「ガハッ...ジニ...ア隊長...

どう...して...」


ジニア

「ほな、さいなら。」



キキョウ

「ウグッッ 」



ジニアはサヤを引き抜くと同時にキキョウを蹴り飛ばした。

そして、落としたタイミングを見計らい

ジニアはキキョウに金色木乃伊コンジキミイラを向けた。


ジニア

金剛離殿コンゴウリデン砂漠ノ墓標サバクノボヒョウ!!!!』



すると、湯柱が消えると同時に

巨大なピラミッドがキキョウを包み込んだ。



ソープワイト

「何かと思えば仲間割れかね?

それに私ではなく

味方を閉じ込めてどうする気かね?

やはり砂塵の鞘花ショウカはアホウばかりだよ。」


ジニア

「アホはお前やっちゅーねんハゲ。

あれの内側はモロ過ぎて

お前を閉じ込めた所で何も変わらんのじゃ

うすらハゲが!!

ほんで仲間割れちゃうわ!!」


ソープワイト

「フンッ。殺し合えば楽だったものを。

内側がモロいという事は

外側は強固という訳か...」


ジニア

「せやで一度展開すれば

俺でも破壊出来んからな!!」


ソープワイト

「術者でも破壊出来ぬとは...」


ジニア

「どや?めっさ凄い結界やろ?」


ソープワイト

「内側から破壊するしかないという訳だね。

なるほど...おっと。

  述縛戒放ジュバクカイホウかね?

やれば出来るじゃあないか。」


ジニア

「めんどいやっちゃな!!

説明されんくても

述縛戒放ジュバクカイホウぐらい

分かっとんねん!!」


ソープワイト

「なんだね?雌猿メスザルがいなくなった途端

随分と饒舌ジョウゼツじゃあないか。

足手まといが居なくなってせいせいしたのかね?」


ジニア

「ちゃうわボケ。

希望を託して来たんじゃ。」


ソープワイト

「希望?」


ジニア

「そうや。

まっ、キキが戻って来る前に

終わらせるつもりやねんけど。」


ソープワイト

「何を言っているのかね?

正気とは思えない発言だよ。」


ジニア

「そっちのが断然かっこええやろ?」


ソープワイト

「無知と無謀を掛け合わせた様な猿が

あまり調子に乗らない事だよ。」


ジニア

「なんたって俺はヒーローやからな。」


ソープワイト

「聞いてアキれるね全く。」


ジニア

「聞いてアキれてなんぼのヒーローじゃ!!」


ソープワイト

「どうやら気付かないみたいだね。」



ーーキキョウサイドーー


金剛離殿コンゴウリデン砂漠ノ墓標サバクノボヒョウ 内部にて


キキョウ

「ゴホッゴホッ...息が..し辛い...

グッ... 橙猩猩ダイダイショウジョウに...会わないと...

でも...どうやって...会えば...いいの...

発現以来...会えてないのに...

ゴホッゴホッゴホッ...

いつも一方的に...話しかけてくるから...

分から...ないよ...」



キキョウは地べたを這って

仰向けになると暗闇を見つめた。


キキョウ

「それにしても...敵地のド真ん中で

これを...展開するなんて...

真っ暗で何も...見えない...

グッ...思ったより...傷も深い...

橙猩猩ダイダイショウジョウで...傷を癒さない...と」



しかし、キキョウは傷を癒す事が出来なかった。


キキョウ

「な...んで...まさ...か...汽枢キッスイを...

ジニア隊長...本気...で...」



汽枢キッスイとは

上大静脈ジョウダイジョウミャク大動脈弓ダイドウミャクキュウの隙間数ミリの中にあり

刃汽ジンキを練り上げて溜めておく大切な器官である。

刃汽ジンキを扱う者のみが

成長する器官であり

一般人には存在しない。

ジニアはそこをツラヌく事により

刃汽ジンキを練り辛くし

キキョウに致命傷を与えていた。



キキョウ

「本当に...死んで...しまう...

ここで...私は死ぬわけには...いかないのに...

私はまだ...何も...

お願い... 橙猩猩ダイダイショウジョウ......返事を...し...

アガッッ!!!ゴホッゴホッゴホッ

アガッッアガッアガッ」



突然、キキョウは嘔吐オウトした。


キキョウ

「ガハッッ...何コレ...ゴホッゴホッ」



恐る恐る手のひらを見てみると

緑色の斑点ハンテン

浮かび上がっていた。


キキョウ

「ゴホッゴホッゴホッ...

ソープ...ワイト...ガハッ

いつの...間に...ゴホッゴホッ

治癒チユしない...と...

お願い... 橙猩猩ダイダイショウジョウ...返事を...

ゴホッゴホッゴホッ...ガハッ...

.このままじゃ本当に...

橙猩猩ダイダイショウジョウ...お願...い...

アガガガガガガ」



しかし、願いも虚しく

キキョウは激しい痛みに耐え切れず

のたうち回り続けていた。



キキョウ飽きるまで長く

「アガッガガガガガガ」





作者 REN’sJackson

千刃花センジンカ帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ〜ー

煉獄レンゴク 冥府ゲヘナ大監獄プリズン

Seasonシーズン 28トゥエンティエイト

Now it is ナウ イティーズ time for タイムフォー the final ザファイナル showdownショウダウン

at アット Volcano イミシ Colosseumオンシーニ(完)






おまけ






ーー1ヵ月前三刃花隊サンジンカタイ演習場にてーー


懸命に橙猩猩ダイダイショウジョウを解放し

修行をするキキョウ。そして...




ジニア

「よ!」



キキョウ

「うわっ!!!」



突然、背後に現れるジニア


ジニア

「キキ!!修行はどや!!」


キキョウ

「た、隊長!!

急に話しかけないで下さい!!」


ジニア

刃汽ジンキに気づかへんかったん?」


キキョウ

「集中してたんで気づきませんよ!!」


ジニア

「せやろな!!!

刃汽ジンキ消しとったからな!!」


キキョウ

「もう!!」


ジニア

「ぁあ、しんどっ!!

刃術ジンジュツで消さんくても

簡単に消せる方法無いやろかーー。

作ったろかなーー。」


キキョウ

「あ、あのぉ」


ジニア

「あ!!ほいで、どや??

橙猩猩ダイダイショウジョウ仲良ナカヨうしてるか?」


キキョウ

「いいえ。全然反応無くて...

サフィニアの時は声が聞こえたんですけど...

その時に色々、技名と効果を教えてくれたんです。」


ジニア

「そかそかー。

もっとギューっとやってみ??

ほんでズバババーンッてやるんやで!!

な!?金色木乃伊コンジキミイラ!!

...うんうん。そやねん。

そうそうそうそう!!」


キキョウ

「いや、分かりませんけど...」


ジニア

「せやからあれや、あれあれ。あれや!!」


キキョウ

「隊長。邪魔しに来たんなら

帰って下さい。」


ジニア

「はぁ。相変わらずお堅いやっちゃな!!」


キキョウ

「そ、そんな事言われても

出来ないんです!!」


ジニア

「んーーー。伝わらんかぁー」


キキョウ

「はい。隊長の助言は全く伝わりません。」


ジニア

「ちゃうわ!!

橙猩猩ダイダイショウジョウに伝わっとらんーてんねん!!」


キキョウ

「ん?何をですか??」


ジニア

「軽い気持ちで話しかけても伝わらんで?

遊びやないんからな。」


キキョウ

「遊びでやってるつもりありません!!」


ジニア

「ほんまか?

俺から見ても遊びやで。

ただ、サヤ握っとるだけやんか。」


キキョウ

「そんな!!!技だって出してます!!」


ジニア

鞘神サヤガミにだって色んな奴がおんねんぞ。

例えば、金色木乃伊コンジキミイラ

ずっとボケまくって

俺を試してくんねんで!?

俺にツッコミばっかさせてからに!!!

本当は俺もボケたいっちゅーねん!!

あっ!!イデ!!!

何すんねん腐れミイラ!!!」



ジニアの頭上を砂がサラサラと舞って頭を強くド突いた。


キキョウ

「隊長...邪魔なんですど。」


ジニア

「邪魔って何やねん!!

こっちが教えたろーオモてんのに

ひどい副隊長やな!!」


キキョウ

「だって隊長の助言はピンと来ませんし。」


ジニア

「はぁ。難儀なやっちゃなー。

キキ。お前はどこでどうして発現したんか覚えとるか?」


キキョウ

「忘れもしません。しっかり覚えてます!!」


ジニア

「んーー。

いっちゃん早いんは鞘神サヤガミヤシロに行くことやねんけどなぁー」


キキョウ

ヤシロ?」


ジニア

「そや。キキも行った事あんねやろ?

向こう側に。」


キキョウ

「えぇ。まぁ。一度だけ...」


ジニア

「どういう時に行けたんか

覚えてるやろ?」


キキョウ

「あの時はサフィニアに殺されかけて...

勝ちたいと思いました。

サフィニアに勝って

私がこの戦争を終わらせたいって...」


ジニア

「それや!!

今どないねん!!」


キキョウ

「もちろん同じ気持ちです!!」


ジニア

「アホぬかせ。

同じ気持ちの訳あるか!!」


キキョウ

「え!?」


ジニア

「声が聞こえてくんのも

向こう側に行くんも

鞘神サヤガミの気分次第やねん。

どうやってその気にさせるかよう考えてみ?

新しく手に入れたオモチャちゃうねんぞ。」


キキョウ

「そんな事...言われても...」


ジニア

「ほんまに同じ気持ちかどうか

自分のちっさいオッパイに

聞いてみるんーーイダッ!!」


キキョウ

「あまり...調子に乗らない方が

いいですわよ?」


ジニア

「出たぁーー!!

ですわ言葉!!!

慣れてへんのやったら

無理せんでええで!!!

言葉使い直した所で

中身が凶暴やったらーーイダッ!!」


キキョウ

「殴りますわよ?」


ジニア

「殴っとるやないか!!!」


キキョウ

「それで何の用ですか?」


ジニア

「イダダダダッ耳引っ張らんといて!!

こ、これや!!

これ渡そオモて!!」



キキョウは耳から手を離して

袋を受け取った。


キキョウ

「え?これ...」


ジニア

「サラザールジルシのジニア弁当!!

ほら、開けてみぃ!!」


キキョウ

「は、はい。」



そこに入っていたのは

たんまりと盛られたご飯に

たこ焼きと焼きそば、お好み焼きが乗せられており

真ん中に飴細工アメザイク

なんでやねんと書かれていた。


キキョウ

「お弁当?」


ジニア

「えーねんえーねん。

そんな泣くほどでもなーー」


キキョウ遮る様に

「わーー!!

隊長ありがとうございます!!

私 隊長の料理大好きなんです!!」


ジニア

「俺を好きてそんな急に告白されても

俺はみんなのジニーー」


キキョウ遮る様に

「ありがとうございます!!」


ジニア

「そ、そうか。

俺 料理好きやからな!!

少し休憩して食べよか」


キキョウ

「はい!!」


ジニア

「ってツッコめへんのかーい!!」


キキョウ

「え?」


ジニア

「今までチャンスあったやろ!?

俺のボケをコトゴトく無視すな!!!

しかも、なんでやねんって

書いてあんねんぞ!!!」


キキョウ

「な、なんでやねん」


ジニア

「おし!!食べぇ!!」



するとキキョウは

丁寧に袋から取り出すと

その場に座って食べ始めた。


ジニア

「どや?美味いやろ?」


キキョウモグモグしながら

「はい。美味しいです。」


ジニア

「そうかそうか。

美味いもん食うのが1番やな!!

最近あんまし食べれてへんのやろ?」


キキョウ

「実は...はい。」


ジニア

「どうりでシボむわけやーーイダッ!!!!

ぬぉおお!!鼻血出てもーとるやん!!!

ど、どこに隊長の顔面殴る副隊長おんねん!!」


キキョウ

「何か問題でも?」


ジニア

何か問題でも?キキョウの真似

やないねん!!!

一生 常温の水飲んどけ!!

この暴力女が!!!

せっかく作ったったのに!!

あーあー!!ジニア隊長かわいそやなーー!!

あっ。そや!!

ラナンにチクったろー!!!!

やーい!!やーい!!暴力女!!」


キキョウ

  はぁー。ため息本当、隊長ってバカですね。」


ジニア

「なんやと!?」


キキョウ

華奪ゲダツ灼龍シャクリュウ灌頂カンジョウ!!』


ジニア

「え!?アチャッ!!アチャッ!!

アチャァァァァァァア」





キキョウ

「本当...バカなんですから。」





  ジニア遠くの方で

「アチャァァァァァァア」





ーーそして現在ーー


金剛離殿コンゴウリデン砂漠ノ墓標サバクノボヒョウ 外部

煉獄レンゴク 冥府大監獄ゲヘナプリズン 火ノ炉決闘場イミシオンシーニにて



ジニア

「ええ加減にせぇよ...」


ソープワイト

「全てが甘い...。

あまりの甘さに脳がとろけそうだよ全く。

所詮、こんなものかね?千刃花センジンカ

ヌッフフフフ!!ヌッフフフフ!!」


ジニア

「なんや...と??」


ソープワイト

「ナーベルク帝国のサヤ

ほぼ手中シュチュウ

私一人で事足りるね。」


ジニア

「グッ...」





するとソープワイトの目つきが変わった。



ソープワイト

「ん?何!?」






そこに現れたのは



ラナンキュラス



アキレイ



ツバキだった。




ジニア

「お、お前ら...」




ツバキ

「待たせた。ジニア。

我らでソープワイトをつ。」



そしてここに、煉獄レンゴク 冥府大監獄ゲヘナプリズン

最終決戦が幕を開けた。



(完)

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