1th Anniversary Special Edition's Side Story TAKE3 【THE PANIC ROOM IN WONDERLAND】
前回までの
ナーベルク北西にある秘境
クンカクンスに
尋常ではない霧に覆われたその村の奥には
広大な森林が広がっていた。
時折聞こえる謎の歌声に
導かれるがまま進んでいくと
気付けば扉のない白い部屋で目が覚めた5人。
そこで待ち受けていたのは
全ての元凶と思われる怪しい人物ポポと
命を賭けた壮大な
ポポ
「リテェエエイク!!
はいはーい!!
ようこそ!!貴様ら!!
ここはねぇ!!ポポにとっては
貴様らにとっては......
そして!!今この場所は!!!!
決して逃げることなど出来やしない
生きたければ勝ち抜けばいい!!
村人3000人と
恐怖を刻め!!!!
歓迎するよ貴様ら!!!!!!
ようこそ!!
ポポポポポポポポ!!!
ポポポポポポポポ!!!」
ガーベラ
「なん...なんすか...それ...」
リナリア
「生きたけれ...ば勝ち...抜く!?」
ダンデライ
「どう...言う...事ですか...」
ジジ
「ふざける...な...ふざけるな!!」
レンゲイ
「一体...何が目的で...こんなーー」
「
作者 REN'sJackson
ー
番外篇
【
ポポ
「ポポポポポポポポー!!!
あっその前に!!!
紹介するよ!!!
ポポが指を鳴らすと
突然何かがレンゲイ達の前に現れた。
チーズゥツー
「ポポ様の
これより私が貴様らにゲームの説明や
そのアシスタントをさせていただきます。
ジジ
「また訳わかんねぇのが
出てきやがった。」
ダンデライ
「ロボット...?
どうやら普通に声は聞こえるみたいですね。」
リナリア
「なんなの?コイツ...」
ガーベラ
「ぶっ飛ばしやすか!?」
レンゲイ
「無駄です。よく見てください。
背景が透過してます。
これは映像でしょう。」
ガーベラ
「なぬ!?」
リナリア
「本当だ...透けてる」
ポポ
「ご名答!!!!
チーズゥツーには
何をしても意味ないからねー!
さて、
ポポが指を鳴らした瞬間
突如、白い部屋が暗転し
足元が揺れ始めた。
ガーベラ
「暗っ!!!」
リナリア
「グラグラ揺れてる!?」
ダンデライ
「これは地震ですか!?」
ジジ
「何かに掴まれ!!!」
レンゲイ
「いえ、待ってください!!!
ダメです!!
周りに掴まるものはありません!!
動かず、ゆっくりと
じっとしていて下さい。」
ジジ
「何で分かんだよ!!!」
すると、部屋が月明かりに照らされた様に
徐々に明るくなっていった。
ダンデライ
「何だこれは!!!!!!」
リナリア
「床が!!!!」
ガーベラ
「消えてるっす!!!」
ジジ
「どうなってやがる!!!
レンゲイ
「皆さん落ち着いて下さい!!
なるべく動かない様に!!!!」
レンゲイの言葉に間違いはなかった。
それもそのはず。
恐る恐る周りを見渡してみると、端から
ガーベラ、ダンデライ、レンゲイ、リナリア、ジジと並び
それぞれが
歩幅30センチの巨大な
そして、下から吹きつける強風に
グラグラと揺れる
全神経を足元に集中させていた。
ゆっくり目線を落とし、下を見てみると
限りなく暗闇が広がっており
5人は
リナリア
「これ...落ちたら...死ぬ..高さ」
ポポ
「ポポポポポポポポーー!!
気に入ってくれたかい?」
ジジ
「...テメェふざけてんのか!!」
ポポは1番奥の唯一
スポットライトが当たる場所に現れると
スイッチと思わしき物の横で
ポポ
「ポポポポポポポポー!!
まずはこのゲーム全体のルールを
チーズゥツーが説明するよ貴様ら!!
はい!!
すると、チーズゥツーの姿が空中に映し出された。
チーズゥツー
「右側面のモニターにご注目下さい。」
ダンデライ
「モニターだと!?」
先程までは無かった巨大モニターが
浮かび上がると
そこには5人の顔と名前
ライフと書かれているハートマークが
3つずつ書かれていた。
レンゲイ
「何ですか...あのハートマークは」
ポポ
「これは貴様らの今後を左右する
大事な情報さ!」
チーズゥツー
「ゲーム全体を通して貴様らは
3回まで死ぬことが出来ます。
そして1回死ぬごとに
ライフであるハートが1つ消滅します。
全てのライフが無くなれば
生き返る事は出来ません。
ライフが減らぬよう
お気をつけて下さいませ。」
ポポ
「簡単かつ分かりやすいだろ??」
ガーベラ
「ケッ。ヌルゲーっすね。」
ポポ
「ヌルゲー??
ポポポポポポポポー!!
流石は
ダンデライ
「
ポポ
「例え...
死ぬごとに
200人殺しても?」
ガーベラ
「なっ!?」
ジジ
「どう言う意味だ。」
リナリア
「200人って...」
レンゲイ
「...そうです。」
ポポ
「はーい!!
チーズゥツー
「左側面にご注目下さい。」
すると今度は左側面に
15分割された画面が現れた。
そこに映っていたのは
ギュウギュウに押し込まれた人々だった。
リナリア
「何よこれ...もしかして...」
ダンデライ
「先程言っていた村人3000人...
15分割にされた画面...
ライフは3つずつ...」
レンゲイ
「ハートが1つ消えれば村人200人が
死ぬって事です。」
ポポ
「ねぇ、ガーベラ。
それでもヌルゲーって言えるかな?
ポポポポポポポポー!!!」
ガーベラ
「そん...な...
アチシは...アチシは!!!
死んでも生き返ることを選ばない!!
1人の
重い
ポポ
「ここはどこだっけ?ガーベラ。
そう!!
ポポにとっては
貴様らにとっては......
ポポだけが
そうさ!!!貴様らに選択権なんて無い。
ハートの数だけ死ねば生き返る。
それがルール。」
ジジ
「望まなくても生き返るってか。
いい趣味してやがる。」
レンゲイ
「僕たち1人1人が600人の
背負ってるってわけです。」
するとレンゲイは拳を握りしめて叫んだ。
レンゲイ
「グッ...お前は
このゲーム必ず勝ちます。
ジジ
「そうだな!!」
リナリア
「ぇえ!!!」
ダンデライ
「はい!!」
ガーベラ
「当たり前っすよ!!」
ポポ
「流石は隊長。この状況下で
士気を持ち直すとは...
やはり...貴様が1番厄介だね。」
レンゲイ
「士気?何を言ってるんですか?ただ...
ハラワタが煮え繰り返ってるだけですよ!!
覚悟して下さいポポ。
僕たちは...しつこいですからね。」
ポポ
「何度でも、お相手するよー?
ポポポポポポポポー!!
じゃぁ!!まずは...
"底無し穴の
はい!!右側面のモニターにご注目!!」
モニターの下にタイマーと
文字が浮かび上がっており
こう書かれてあった。
"底無し穴の
制限時間=05:00
勝利条件=
敗北条件=2人以上の死・時間オーバー
ジジ
「おい、象っパナ。
敗北条件ってなんだよ。」
チーズゥツー
「私がお答えします。
敗北条件を満たしたら
全員、死ぬということです。
いわゆるゲームオーバーを指します。
貴様らも村人も息絶えるのです。」
ジジ
「このゲームちゃんとゲームとして
成立してんだろうな??」
チーズゥツー
「書かれている事が全てです。」
ジジ
「もし、書かれていない事が
起きたらどう責任とんだよ。
気が変わったとかで
条件が変わったりしねぇだろうな?」
チーズゥツー
「条件は変更されません。」
ポポ
「ポポポポポポポポーー!!
面白いよー!面白いねージジ!!
そんな事言ったのは初めてだよ!!」
ジジ
「お前が答えろ。象っパナ」
ポポ
「気が変わって条件が変わったら
ゲームじゃないだろ??
ポポは貴様らが希望にすがりついて
恐怖に震えるその味を
たぁっぷり
果実だってメスだって
熟した方が美味しいのさ。」
ジジ
「もし、そのルールを破ったらどうする。」
リナリア
「ちょっと何聞いてんの??」
ジジ
「聞いちゃ悪いのか?」
リナリア
「それは...」
チーズゥツー
「ルール以外は適用されません」
ポポ
「ジジ。貴様何様?
ルール破ったらゲーム成立しないし。
あんまり生意気なこと言わないでよ。
ポポの事もさっきからさぁ
象っパナって言うけど
ポポは象じゃないからね。殺すよ?」
ジジ
「言っちゃいけねぇルールなんて
どこにも書いてねーぜ?
お前が決めたルールだろ?
しっかり読んでこいよ。」
ポポ
「...たしかに書いてないね。」
レンゲイ
「ジジさん。」
ジジ
「確認しただけだ。」
ポポ
「ジジは面白い。でも顔は嫌い。」
ジジ
「あ"あ"!?」
ダンデライ
「相手のペースに乗せられては行けません。」
ジジ
「チッ。」
ポポ
「あっそうだ。
ジャラジャラと音を立てて
5人それぞれの左足首に
5人を
リナリア
「ちょっと何よこれ!!」
ポポ
「誰かが落ちたらみんな道連れだよ?
でも、ポポは優しいから
一応、救済措置も用意してる。」
チーズゥツー
「
負荷のかかってる方に引けば
その
ダンデライ
「仲間を見捨てろと?」
ポポ
「村人200人を見殺せと?」
レンゲイ
「
いいですか皆さん。
揺さぶりに負けてはいけません。
僕たちは日頃の訓練のおかげで
この歩幅程度ならバランスが取れます。
冷静さを欠かなければ何の問題もない。
むしろ簡単です。」
ポポ
「ふーん。随分と小慣れた物言いだね。
じゃあ!!楽しんできてね!!!」
チーズゥツー
「時間のカウントは
私でさせていただきます。」
ポポ
「では、これより!!
"底無し穴の
5人は一斉に歩き出した。
1分経過した直後
風が収まったものの
5人は大量に汗をかいていた。
チーズゥツー
ーー残り4分ーー
ジジ
「あのスイッチまで...の距離は
およそ50メートル...くらいだ。」
レンゲイ
「無理に...合わせる必要は...ありません。
走れば数秒ですが
普段より...少し遅めに歩きましょう。」
ダンデライ
「そうですね...しかし...
息苦しくないですか?」
リナリア
「少し、クラクラする」
ガーベラ
「何だか頭がポーッと」
リナリア
「何故かしら...ちょっと...」
ジジ
「おい!!気をしっかり持て!!」
レンゲイ
「深呼吸してくださいリナリアさん!!」
ガーベラ
「なんすか...ねぇ...」
そして突風が吹き荒れた。
リナリア
「キャーーッ!!」
ジジ
「グッ!!」
ガーベラ
「危ねぇー!!!
わーっと!!おっーと!!!落ちて...
んなるものかぁああ!!!」
ダンデライ
「ガーベラさん!!!!」
ジジ
「チビ!!!!
ダンデライ
「皆さんも身をかがめましょう!!」
レンゲイ
「大丈夫です!!すぐに収まります!!」
そしてすぐに風は収まった。
ガーベラ
「あ、あぶねぇー!!
ゆっくり行って良かったっす!!
はぁ...はぁ。」
リナリア
「...んの野郎!!!」
ポポ
「ポポポポポポポポー!!!
換気しようと思ってさー!!!
大事でしょ????」
ダンデライ
「換気??この息苦しさに...突風...
クーワ隊長の訓練で見覚えあります。
まさか...空間の酸素を抜いていたのでは?」
ポポ
「せいかーい!!
急に流れ込んだの酸素でしたー!
だってみんな息苦しそうだったからね!」
ガーベラ
「抜いたのは...誰だって話しっすよ...」
チーズゥツー
ーー残り3分ーー
ゴールまで30メートル
ジジ
「少し、時間がやべーな。」
ダンデライ
「スピードを上げましょう。」
レンゲイ
「いや慎重に。もしかしたら
何か仕掛けがあるかもしれません。」
リナリア
「オッケー」
ガーベラ
「了解っす。じゃいきまーー」
「ガーベラ君!!後ろです!!」
ガーベラ
「…あ。」
一瞬でガーベラの身体が
前後にスライスされた。
チーズゥツー
ーーガーベラ死亡ーー
すると続々と振り子の様に
ダンデライ
「グッ!!!
レンゲイ
「そんなぁ!!!
ガーベラ君!!!!!!!」
リナリア
「嫌よ...嘘...!!」
ダンデライ
「ガーベラさんに引きづられて!!
落ちます!!!グッ!!!
レンゲイ
「グッ!!」
ダンデライとレンゲイは振り子を華麗に
ダンデライはガーベラと繋がれていた
レバーを引いて断ち切った。
ジジ
「リナリア!!!
しかしリナリアはショックのあまり
リナリア
「ガーベラ...ちゃ...ん」
ジジ
「リナリア!!振り子が来る!!
リナリア!!!!」
リナリア
「ガーベラ...ちゃん」
ジジ
「クソが!!!
ダンデライ!!レンゲイ!!
ジジの掛け声で
状況を察した2人は素早く身をかがめて
ジジは自身のほうにリナリアの
リナリアを
ギリギリの所で振り子を
自身も落ちたが片腕で
落ちはしなかった。
ジジ
「テメェ!!!しっかりしろ!!」
リナリア
「...ハッ...ごめん。」
ダンデライ
「リナリアさん!!
上がって来れますか!!!」
レンゲイ
「ダンデライさん!!!
僕とジジさんで大きく
落ちない様にしてください!!!」
リナリア
「ごめん...みんな」
ジジ
「テメェがしっかりーー」
「振り子は振れ戻る」
ジジ
「しねぇかア"ッ」
ジジの頭部が闇へと消えた。
リナリア
「ジジィィィイ!!!」
チーズゥツー
ーージジ死亡 残り1分ーー
ゴールまで20メートル
レンゲイ
「ジジさん!!!!」
リナリア
「私の...せいで...」
ダンデライ
「しっかりしてください!!
敗北条件は2人の死までです!!
これ以上死んだら全員死にますよ!!
村人達を殺す気ですか!!!!!
もう時間がありません!!!!!」
チーズゥツー
ーー残り30秒ーー
ゴールまで20メートル
ダンデライ
「リナリアさんを引き上げましょう。
レンゲイ隊長もこの狭い歩幅で
踏ん張るのも骨が折れると思いますので。」
レンゲイ
「いいえ。このまま引きずって
賭けに出ます。
とにかくダンデライさん!!
走って下さい!!」
リナリア
「みんなごめん...」
レンゲイ
「2人の死を
無駄にしちゃいけません!!」
リナリア
「うん。そうだね!!」
そして、ダンデライは
レンゲイに言われた通り走り出した。
それに続いてレンゲイも時間差で走り出した。
しかし、振り子は次々と襲ってくる。
ダンデライ
「こんな攻撃!!
クーワ隊長と比べれば遅い!!!」
レンゲイ
「その意気です!!」
ダンデライとレンゲイは振り子を
飛び越える様に
チーズゥツー
ーー残り5秒ーー
ゴールまで10メートル
ダンデライ
「間に合わない!!」
レンゲイ
「ダンデライさん!!!
僕を思いっきり投げて下さい!!!」
ダンデライ
「分かりました!!」
ダンデライ・レンゲイ
「ぉおおお!!!!」
ダンデライは
その反動を使ってレンゲイはリナリアを投げ
ダンデライとレンゲイは闇に落ちていった。
しかし、落ちていく反動を使って
速度は更に跳ね上がった。
チーズゥツー
ーー残り2秒ーー
ゴールまで3メートル
リナリア
「いっけぇえええ!!!!」
チーズゥツー
ーー残り1秒ーー
ゴールまで10cm
チーズゥツー
「ゲームセット。
ステージクリアおめでとうございます。」
ポポ
「おめでとう
いつの間にか
レンゲイ達は白い部屋に戻っていた。
リナリア
「なんなの...なんなのよこれ!!
ガーベラちゃんも!!!ジジも!!!
みんな...死んじゃっ...た...」
レンゲイ
「大丈夫です。死んでいませんよ。」
ダンデライ
「リナリアさん。
あまり気にしすぎると身が持ちません。」
リナリア
「みんな、ごめん...なさい...」
レンゲイ
「...リナリアさん」
チーズゥツー
「死亡者ガーベラ、ジジ。
ゲームインします。」
すると無傷のガーベラと、ジジが
白い部屋に転送された。
チーズゥツー
「貴様らお疲れ様でした。
ごゆりると次のゲームまで
お待ちください。」
ガーベラ・ジジ
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
レンゲイ
「無事でしたか!!」
ダンデライ
「ちゃんと生き返ったんですね!!」
するとリナリアが2人に駆け寄った。
リナリア
「ジジ!!ガーベラちゃん!!」
ガーベラ
「え...アチシ...死んだんすか?」
レンゲイ
「はい。」
ガーベラ
「そんな...アチシ...アチシ...」
ダンデライ
「...ガーベラさん」
レンゲイ
「よく頑張りましたね。ガーベラ君。」
ガーベラ
「...先輩」
するとジジが突然リナリアの胸ぐらを
ガッと掴んだ。
リナリア
「ヴッ」
ジジ
「リナリア!!!テメェ!!!
ふざけてんじゃねーよ!!!
どう言うつもりだ!!あ"ぁ"!?
死にてぇのかよ!!!!」
リナリア
「ご、ごめん...」
ジジ
「この野郎ー!!!」
リナリア
「ヴッ...」
「それ以上はダメですよ。」
ダンデライは胸ぐらを掴むジジの腕を掴み
2人の間に割って入った。
ジジ
「どけ。ダンデライ。」
レンゲイ
「ジジさん。
リナリアさんを見てください。」
リナリアは目に涙を浮かべながら
拳をグッと握り込んでいた。
ジジ
「俺は...女の涙が嫌いなんだよ!!
泣けば許せる問題じゃねぇ!!
コイツは村人の
仲間の
見損なったぜ。リナリア。
テメェは足手まといだ。」
そう言ってリナリアの胸ぐらを突き飛ばすと
床を殴った。
ジジ
「チッ!!」
ポポ
「ポポポポポポポポ!!
楽しそうでなにより!!!」
ガーベラ
「楽しそう?
これのどこが楽しそうに見えてんすか!!」
ポポ
「感情と感情が
ポポからしたら楽しそう!!
ラブコメっていうんだっけ?
そういうの?」
ダンデライ
「いい加減にしーー」
「それはそうと
ステージクリアだねぇ!!!
よくやりましたぁあ!!
では!!
お楽しみの処刑ターイムッ!!
すると目の前に巨大なモニターが降りてきた。
チーズゥツー
「ジジとガーベラは
合計400人を殺しました。
その映像をご覧下さい。」
ポポ
「ちなみに村人達はこのゲームを見てるから
誰のせいで死ぬか
ちゃーんと分かってるんだ。」
チーズゥツー
「処刑執行」
リナリア
「や、やめてぇー!!!!」
ガーベラ
「アチシ達の...せいで...」
ダンデライ
「見ない方がいいです!!」
すると15個に分割されたブロックの内
2つのブロックが
電子レンジにかけられた様に
ブクブクと沸騰し破裂した。
所々聞こえるリナリアの名前を
悔しそうに泣き叫びながら...
「そ、そんな...ひどい...ひどい...
ごめんなさい。ごめんなさい。
ごめんなさい。」
ダンデライ
「...これは...」
ガーベラ・ジジ
「んの野郎!!!!!」
ガーベラとジジはポポに殴りかかるも
すり抜けてしまった。
レンゲイ
「目を逸らさないで下さい。
しっかり背負うんですリナリアさん。
これが僕らの責任です。」
ダンデライ
「この先...
死ななければ良いことですから。
招いてしまった結果は受け止めましょう。」
リナリア
「...うん。」
ポポ
「えーーーっと何だっけ??
確か...ガーベラがさぁ言ってたよね?チーズゥツー
再生してみて!!」
「アチシは...アチシは!!!
死んでも生き返ることを選ばない!!
アチシの事は嫌いになっても
千刃花の事は嫌いにならないでください!!」
ポポ
「そうそうそう!!!
ポポポポポポポポ!!
他人の
生き返った気分は爽快かい?」
ガーベラ
「お前が勝手にしたんだろうが!!!」
ポポ
「だからアチシは悪く無いと??
責任転嫁は専売特許かい??
死んだのは...誰のせい?」
ガーベラ
「それは!!!」
ダンデライ
「挑発です。」
ポポ
「そうだ!!ダンデライ
貴様も言ってたねー!
仲間を見捨てた気分は最高かい??
ダンデライ
「いいえ。
他の仲間を助ける為にしたことです。
後悔していません。」
ポポ
「ふーーーん。貴様さぁ。
誰かを犠牲にして生きてきたんだねぇ。
レオンの事もそうだろ?」
ダンデライ
「何だと?
何故...兄の事を知っている!!」
ポポ
「本当は受け継ぐはずだった。
...のにね。ポポポポポポポポ」
ダンデライ
「なん...だと!!」
ジジ
「レオントさんがダンデライに?」
ガーベラ
「え、どういう事っすか??」
「ガーベラ君。ジジさん。やめましょう。
今その話しは不毛です。」
ガーベラ
「...先輩。」
すると、レンゲイはリナリアに駆け寄り
震える肩に手を置いた。
レンゲイ
「大丈夫ですか?リナリアさん。
落ち着いて下さい。」
リナリア
「ウゥ...ごめん。」
レンゲイ
「今は
なので僕は何も出来ませんが
これだけは言えます。
僕達で全員を救うんです。」
ジジ
「チッ」
ポポ
「レンゲイつまんないねー。」
チーズゥツー
「おっしゃる通りです。ポポ様」
ポポ
「なんかさぁ。ドライなのかホットなのか
全然分からなーい!!!
もしかして、最近嫌なことでもあった?
例えば...恋人が死んだとか?」
レンゲイ
「いいえ。」
ポポ
「あれれれれれ?
取り乱すとこだよ????
キスツスの名を!!呼ぶな!!って。
あの名言聞きたいなぁ!!」
レンゲイ
「そんな事よりも先に行ってください。」
ポポ
「あれ?気に
ポポポポポポポポ!!」
レンゲイ
「いいえ。
あなたを殺せる時が待ち遠しくて
たまらないだけですよ。」
ポポ
「ふーん。...それ面白い!!
じゃぁ!!サクッと次のステージ!!
いってみよーか!
チーズゥツー
「かしこまりました。」
すると白い部屋がカラフルな部屋へと変わり
沢山のマスが書かれた5つのレーンと
サイコロが3つ出現した。
ダンデライ
「今度は...なんです!?」
ポポ
「突然ですが
死にたくなった事はありますか?
嘘ついてもポポ分かるからね!!
はい。リナリア!!」
リナリア
「え...特にないわよ」
ポポ
「あんな経験したのに!?
やっぱりメスは、したたかだね!!」
「うるせぇぞ!!象っパナ!!!」
ポポ
「では次!!はい!!ダンデライ!!」
ダンデライ
「無い。」
ポポ
「もっと自分のために人生を
生きた方がいいよ?
子守ばっかしようとしないでさ。
償いのためかな??
ポポポポポポポポポポ!!
じゃぁ、レンゲイ!!!」
レンゲイ
「僕は死にたくても死ねませんから。
考えもしません。」
ポポ
「カッコいい!!!
それを本心で言う所がすごいね!!
...恥ずかしくないの??
ポポポポポポポポ!!
みんな色々あったみたいだね!!
山あり谷ありさ。
本当、人生色々あるよねぇ。
明るい人ほど実は病んでるみたいな!!
あと、平気なふりする人って
周りにも自分にも嘘ついてるよねぇ。
死にたくもなるさこんな世の中!!
だけどここは
死ぬ時だってタダじゃ死なせないさ!!
と言うわけで!!!
"
ダンデライ
「
ポポ
「チーズゥツー!!」
チーズゥツー
「ルールを説明します。
ダイスを振った数だけ
それぞれ専用のレーンにある
マスを進んでいくゲームです。
そして、止まったマスに書いてある死に方を
体験する事が出来ます。
黒いダイスで進むマスの数を決め
赤いダイスでマスに
書いてある死に方の苦痛を倍に。
白いダイスは赤いダイスで
倍にした苦痛の数を引ける仕組みです。
仮に黒2赤3白2だった場合
マスを2歩進んで
3倍の苦痛を受ける予定ですが
赤ダイスの数字から2を引けますので
結果1倍の苦痛しか受けません。」
ガーベラ
「1倍でも通常の苦痛と変わらないっす。
お得感出してもアチシは騙されない!!」
チーズゥツー
「少し違います。
本当の死の苦痛は赤ダイスが6
出なければ1が出ても死に、
2が出ても死んでしまいます。
そうするとダイスを振る意味はないです。
よって赤ダイス6、白ダイス1は
赤ダイス5と同等ですが
死亡するギリギリの苦痛となります。」
ポポ
「そうさ!!
半殺しに近い状態になるのさ!!
だけど考えてごらん?
それがずっと続いたら
蓄積された苦痛によって死んでしまう。
でもいいじゃない!!
生き返るんだからさ!」
ガーベラ
「それじゃまるで...拷問じゃないっすか...」
ポポ
「そうだよ!!
滅多にできない貴重な経験!!
沢山いろんな死に方が
経験できるなんてさ!」
リナリア
「残酷なゲームね...」
ジジ
「ギャンブルだな。
俺の得意分野だ。」
ダンデライ
「確か...一回もギャンブルで勝ったこと
なかったですよね?」
ジジ
「うるせぇ!!!」
レンゲイ
「地獄みたいなゲームですが
ちゃんと乗り越えられます」
ポポ
「おー!!随分と余裕だね?
もしかして死ねなくて残念なのかなー?
ポポポポポポポポー!!」
レンゲイ
「何度だって死んであげますよ。」
ポポ
「それってどう言う意味かなー?」
ジジ
「おい、質問だ。赤より白の方が
数字が大きい場合はどうなんだ?」
チーズゥツー
「その場合、白ダイスの数だけ
肉体は癒されます。
赤ダイスと白ダイスは真逆の効果なのです。」
レンゲイ
「うまくいけば無傷でクリア出来ます。
瀕死の状態でも助かる可能性は充分にある。」
ポポ
「運が良ければねー!!
さて!!今回のクリア条件はこれさ!!」
"
制限時間=無制限
勝利条件=5人の全ダイス合計100
敗北条件=ハート消失合計9個以上
ダンデライ
「無制限!?
これは時間をかけて出来ますね。」
リナリア
「...そうですね。」
レンゲイ
「見て下さい。
敗北条件はハート消失合計9個以上。
少し甘いと思いませんか?」
ジジ
「逆だろ。
それだけ死ぬ可能性があるって事だ。」
レンゲイ
「その通りです。
文字通り死ぬ体験をすると言うことは
それだけ苦痛や苦悩を伴います。
リナリアさん。ガーベラ君。
心の準備はいいですか?」
リナリア
「...うん。」
ガーベラ
「わーってるすよ。」
レンゲイ
「それとジジさん。大丈夫ですか?」
ジジ
「何がだ。」
レンゲイ
「リナリアさんの事です。」
ジジ
「今はそんな事よりも
ゲームに集中しろレンゲイ」
レンゲイ
「...分かりました。」
ジジ
「この勝利条件なんだが
全ダイス100ってどういう意味だ。」
チーズゥツー
「ゲームを通して振って出た数字が
合計100を越えれば良いという事です。」
ジジ
「100ぴったりじゃないんだな?」
チーズゥツー
「その通りです。
100を超えた時点で勝利となります。」
ポポ
「では!!
心の準備はいいかな貴様ら!!
"
ポポの宣言と同時にカラフルな部屋の
左右に村人とライフを
映し出すモニターが降りてきた。
チーズゥツー
「では、貴様ら
ダイスを振る順番をお決め下さい。」
レンゲイ
「入隊順で行きましょう。」
ダンデライ
「分かりました。」
ジジ
「即答だな。理由はあるのか?」
レンゲイ
「いえ、余計な問答を避けるのに
言ったまでです。
逆に何か問題でも?」
ジジ
「特にねーよ。
俺もそう提案しようとしただけだ。」
レンゲイ
「では皆さん。異論はないですね?」
リナリア
「ないわ。」
ガーベラ
「ないっす。」
ダンデライ
「では、私から投げます。」
チーズゥツー
「それでは、
ダンデライレーンへと進んだ後
黒ダイスを振って下さい。」
ダンデライは
チーズゥツーの指示通り
自分専用のレーンまでいくと
黒ダイスを振った。
チーズゥツー
「黒5。5歩お進み下さい。」
緊張が張り詰めていく。
ダンデライはスタート地点から5マス進んだ。
チーズゥツー
「続いて赤ダイスをお振りください。」
ダンデライ
「赤が4...ですか。」
リナリア
「赤が4...苦痛4倍...そんな...」
チーズゥツー
「続いて白ダイスをお振りください。」
ダンデライ
「白2...」
ガーベラ
「白が2っすから赤ダイスの4倍が
2倍に減ったっす。
ダンデライ副隊長。
死んじゃダメっすよ!!」
チーズゥツー
「パネルオープン」
ダンデライの足元のマスに
ジワっと文字浮かび上がった。
ダンデライ
「これは...」
チーズゥツー
「首吊り自殺」
リナリア
「...どうなるの?」
ダンデライ
「どういう事ーーーー」
「では、良い旅を」
「ぅわぁぁぁぁあ」
パネルがパカっと開きダンデライは落下した。
チーズゥツー
「貴様らはコチラをご覧下さい。」
更にモニターが出てくると
ダンデライが落ちていく様子が映し出された。
ガーベラ
「...なんすか...このゲーム...」
リナリア
「...嫌っ」
ダンデライ
「うわぁぁぁあ!!!!ガッッッ」
レンゲイ
「ダンデライさん!!!」
高速で落下するダンデライは
突然、ピタッと空中で止まると
その首にはロープが巻き付き
ピーンっと張っていた。
「アガッ...ガッ...」
ポポ
「ポポポポポポポポ!!
苦しいよねぇ!!!
足もジタバタするよねぇ!!」
ジジ
「んの野郎!!!!!」
リナリア
「やめてぇええええ!!!」
ダンデライの眼球は真っ赤になり
口からはヨダレが垂れていた。
ダンデライ
「ガッ...アッ...」
チーズゥツー
「リターンします。」
チーズゥツーがそういうと
ダンデライは元のマスの位置に戻された。
「ガハッ...ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
ガーベラ
「ダンデライ副隊ーーー」
「おっと。ダイスも振ってないのに
スタートラインから先はいっちゃだめだよ?」
ガーベラ
「グッ」
ジジ
「おい!!ダンデライ!!大丈夫か!!」
リナリア
「ダンデライさん!!」
レンゲイ
「ゆっくり息をしてください!!!」
ダンデライ
「だい...丈夫です。」
レンゲイ
「首を見せてください!!」
ダンデライ
「...ッッ」
レンゲイ
「
圧迫箇所がズレていたお陰で
失神する事なく苦しみましたが
大丈夫そうです!!」
リナリア
「
ガーベラ
「首を絞められた
ジジ
「わざとズラしたんだろ。クソが」
ポポ
「ポポポポポポポポ!!
どうだった?ダンデライ!?!?
死にかけた気分は!?!?」
ダンデライ
「はぁ...はぁ...私は...屈しない...
この身が...滅びようとも!!!」
ポポ
「滅んだら屈したも同然だよ?
ポポポポポポポポ!!!」
チーズゥツー
「現在 ダイス合計11です。
続いての方、どうぞ。」
ジジ
「俺だ。さっさと始めるぞ。」
そういうとジジは
ジジレーンに行くと
全ダイスを一気に振った。
リナリア
「全ダイスを...」
ジジ
「一気に振ってもいいだろ?
ルールには書いてねぇぜ?」
チーズゥツー
「構いません。」
ジジ
「おい。面倒くせぇから
これから一気に振るぞ。」
レンゲイ
「そうですね。そうしましょう。」
ガーベラ
「分かったっす。」
ジジ
「で?結果はどうだ?」
チーズゥツー
「黒6、赤6、白3です。」
ガーベラ
「ジジの兄貴ぃ...苦痛3倍っすよ...」
ジジ
「はぁ?だからなんだ。
死なねーんだから関係ねぇ。」
レンゲイ
「頼もしいですね。ジジさん。」
チーズゥツー
「パネルオープン。焼身自殺」
ジジ
「燃えんのか。
アキレイの炎とどっーーー」
「では、良い旅を」
リナリア
「ジジ!!!!!!」
ジジはパネルの中に吸い込まれていった。
そしてその様子がモニターに映し出された。
ジジ
「ここは...!?ん??
なんかニオうな...フフッ。そういう事か」
するとジジの身体が一気に燃え上がった。
「グァァァァア!!!!」
リナリア
「ジジ!!!!!!!」
ガーベラ
「兄貴ぃぃい!!!!!」
「ウグッ...ジジ...ウグッ」
ダンデライ
「決して...偽物の炎ではない...
実際に焼かれています。」
レンゲイ
「今は
僕は...何も出来ない!!!」
ガーベラ
「喉が焼けちまいます!!!!
呼吸をしないでくだせぇ!!
ジジの兄貴ぃぃい!!!」
リナリア
「...私...耐えられないよ」
ダンデライ
「...リナリアさん。
これは戦いです。耐えるんです」
チーズゥツー
「リターンします。」
チーズゥツーがそういうと
ジジが元のマスに戻された。
ジジ
「ウグッ」
ジジの身体は焼け焦げ
全身を痛みで震わせていた。
リナリア
「ジジ!!!!!!!!!」
ガーベラ
「こっからじゃどれくらいの熱傷か
分からないっす!!!」
レンゲイ
「ジジさん!!喋れますか!?」
すると、ジジは中指を立てて答えた。
ダンデライ
「ジジさんらしい」
ジジ
「くたばれ...ポポ」
ポポ
「ポポポポポポポポ!!
くたばり損なったねジジ!!
いつもいつもしぶとい!!
ポポポポポポポポポポ!!」
リナリア
「ふざけんなポポ!!!!!!!
絶対に!!!ぶっ殺す!!!」
ポポ
「ぉーー。口が悪いねぇ!!
怒ってるふりしちゃってさぁ!!!
思わせぶりのリナリアの名は
ダテじゃない!!デイジー!!!
ポポポポポポポポポポポポポポ!!!」
チーズゥツー
「現在、ダイス合計26
続いての方、どうぞ」
ダンデライ
「リナリアさん...次は...」
リナリア
「分かってる。」
レンゲイ
「...そうですか」
リナリア
「私よ!!」
ガーベラ
「リナリア先輩...」
チーズゥツー
「リナリアレーンに進んだ後
ダイスを振ってください。」
リナリア
「分かったわ。」
リナリアは自分のレーンに進み
ダイスを振った。
チーズゥツー
「黒4、赤6、白1
4歩お進み下さい。」
ガーベラ
「苦痛5倍...」
レンゲイ
「半殺し...というわけですね。」
ダンデライ
「...リナリアさん」
リナリアは4歩進んで
マスを見た。
チーズゥツー
「パネルオープン。」
リナリア
「何よ...これ」
チーズゥツー
「
レンゲイ
「溺死...という事ですか...」
チーズゥツー
「では、良い旅を」
リナリア
「キャッ」
パネルが開くとリナリアは
いつの間にか鎖で縛られ
逆さまに吊るされていた。
リナリア
「グッ!!!何よ!!これ!!!」
すると、リナリアの口から
突然大量の水が溢れてきた。
「ンーッッンーッッンーッッ!!」
ジジ
「リナリア!!!!!グッ」
レンゲイ
「ダメですよ!!安静にしないと!!」
ガーベラ
「く、口から...水が溢れてるっす...
どうなってんすかアレ...」
ダンデライ
「このままでは...リナリアさんが」
リナリアは苦しみのあまり
息を吸おうともがくが
とめどなく溢れる水がそれを邪魔していた。
ジジ
「やめろぉお!!!
リナリア!!!!!!!
リナリア!!!!!!!
ゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッ」
レンゲイ
「ジジさん!!」
リナリア
「ガハッ!ゴホッゴホッゴホッ」
ガーベラ
「まずいっす!!意識が!!」
ジジ
「おい!!本当に死ぬぞ!」
チーズゥツー
「リターンします。」
「グッ!!!ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
ジジ
「...リナリア!!!」
ガーベラ
「リナリア先輩!!!
大丈夫ですか!?」
レンゲイ
「吐けるだけ吐いてください!!」
ダンデライ
「相当な量を...吐いてますね」
ポポ
「ポポポポポポ!!
逆さに吊るさなくていいのにね!!
あっ、ポポがそうしたんだった!!
ポポポポポポポポポポ!!」
ジジ
「...テメェ!!!!!」
ポポ
「胸ぐら掴んだくせに
1番取り乱してて笑えるよ貴様!!!
ポポポポポポポポポポ!!」
ジジ
「おい!!リナリア!!!!!」
するとリナリアは動かなくなった。
ガーベラ
「リナリア先輩!!!
息を!!息をするっす!!!」
ジジ
「リナリア!!!しっかりしろ!!」
ダンデライ
「何故だ!!!どうなってる!!!」
レンゲイ
「リナリアさん!!!
待ってください!!ガーベラ君!!!」
ダンデライ
「動いてはダメだ!!」
ガーベラ
「でも!!!」
リナリア
「ガハッ」
チーズゥツー
「リナリア死亡。」
ジジ
「リナリアァァア!!!!!!!」
モニターに映るリナリアのライフが消滅した。
ポポ
「面白くなってきたねぇ。」
ジジ
「どういう事だ!!!」
ポポ
「ん?赤ダイスが6で死ぬ苦痛と同等だろ?
今回は白ダイスで1引かれて
5で死ぬ手前だとしても
耐えるか耐えないかは
本人次第さ???
ポポポポポポポポポポポポ!!!」
チーズゥツー
「リナリア、アライブします。」
すると、リナリアが同じマスの上に現れた。
リナリア
「私...もしかして...」
ダンデライ
「死にました。」
リナリア
「そんな!!」
ガーベラ
「助けにも...行けなかったっす。」
リナリア
「じゃぁ...村人達は...」
ダンデライ
「死にます。」
リナリア
「...どうしよう...また、私のせいだ...」
ポポ
「いちいち
リナリアのせいで村人は死ぬんだから
黙ってて欲しい。」
ジジ
「なんだと!?」
ポポ
「さて、お次は誰だい!?」
チーズゥツー
「現在 ダイス合計36です。
続いての方、どうぞ。」
レンゲイ
「僕ですね。
生半可なものでは苦しみませんよ。」
ポポ
「そうかな??
レンゲイも気付いてると思うけど
この
意味ないからね?
ポポポポポポポポポポ」
レンゲイ
「我々、
厳しい試験、訓練、実戦を乗り越えた精鋭。
関係ありません。
隊を率いる者は
ポポ
「ポポポポポポポポ!!
生意気だね!レンゲイ!!
たっくさん苦しむといいよ!!」
レンゲイ
「望むところです。」
リナリア
「レ、レンゲイ...」
レンゲイ
「あまり気負わないで下さいね。
リナリアさん。」
ガーベラ
「先輩!!」
レンゲイ
「うん。行ってきますガーベラ君」
そう言ってレンゲイは
自身のレーンに立ってダイスを振った。
チーズゥツー
「黒6、赤6、白1です。
6歩お進みください。」
ダンデライ
「苦痛...5倍」
リナリア
「私と同じ...」
ガーベラ
「...頑張るっす!!!」
レンゲイ
「はい。」
チーズゥツー
「パネルオープン」
ジワっとレンゲイの足元に
文字が浮かび上がった。
チーズゥツー
「飛び込み自殺」
レンゲイ
「飛び込み?一体どこにーー」
「では良い旅を。」
レンゲイ
「何!?」
レンゲイは落下した瞬間
移動用
レンゲイ
「ガハッ!!!」
そして次々と猛スピードで走る
ハネられていく。
「ガハッ!!グッ!!ガハッ!!」
ガーベラ
「先輩!!!!!」
モニター越しにレンゲイを見るガーベラは
ワナワナと震えていた。
するとダンデライがそっと肩に手を置いた。
ダンデライ
「レンゲイ隊長は神に選ばれた人です。
心配しないでーーー」
「いやぁぁあ!!!!!」
ダンデライ
「どうしました!?」
ガーベラ
「そんなぁ...レンゲイ先輩!!!」
ジジ
「赤ダイス5であれかよ!!!」
レンゲイ
「ガッ」
レンゲイはバタっと倒れた。
そして、
レンゲイの腕や足はグシャグシャになり
レンゲイ
「ウ...ゥウッ」
ジジ
「あれじゃ...死んだ方がマシだ!!
レンゲイ!!頭を打ち付けろ!!!」
リナリア
「何言ってんの!?!?」
ジジ
「あのまま帰ってきても
どうせ次のゲームに参加出来ねぇ!!」
リナリア
「でもー!!!!」
ダンデライ
「リナリアさん!!
長く苦しませたいんですか!!
今はジジ副隊長が正しいです。」
「やめ...て...くだ...せぇ」
するとレンゲイは頭を
何度も何度も打ち付けた。
「ヴッ!!ヴッ!!ヴッ!!ヴッ!!」
「やめ...て...やめてよぉお!!!
ねぇ!!早く戻して!!!
戻してよ!!!!!!!」
「せ、先輩!!先輩!!!!!」
チーズゥツー
「まだ、ゲームの最中です。
戻す事は出来ません。」
ジジ
「チッ...胸糞わりぃ...」
ダンデライ
「ガーベラさん。
あれが隊長の生き様です。」
「み、見れないっす。
見れないっすよぉおお!!!!!」
ダンデライ
「苦痛6の方がまだ良かった...
レンゲイ隊長は打ち付ける事により
無理矢理6に引きあげたんです。
あれが最善です。」
すると、
ジジ
「レンゲイ!!!飛び込め!!!!」
「嫌だよぉおお!!!」
「せんぱぁぁぁあい!!!」
レンゲイはフラフラと立ち上がり
立ち止まった。
レンゲイ
「すみま...せん...ガハッ」
チーズゥツー
「レンゲイ死亡。
ライフ1つ消失。
レンゲイリターン。アライブします。」
ポポ
「おかえりレンゲイ。
自死を選ぶなんて並の精神力じゃない。
だって、村人の
生き残ろうとするんだからね。」
レンゲイ
「黙れ」
「せ、せんぱぁぁい!!」
レンゲイ
「ガーベラ君。
必ずクリアしなければいけません。
分かりましたね?」
ガーベラ
「は、はい。」
ダンデライ
「お疲れ様です。レンゲイ隊長。
お見事でした。」
レンゲイ
「死は美徳ではありませんよ。
ダンデライさん。」
ダンデライ
「ハッ!!」
リナリア
「私...もう嫌だよ...こんなゲーム」
レンゲイ
「僕も嫌ですよ。
これは...死への
ジジ
「絶対、ぶっ殺すぞ象っパナ」
レンゲイ
「はい。」
チーズゥツー
「現在、ダイス合計59
次の方、どうぞ。」
ガーベラ
「アチシ...す。」
レンゲイ
「ガーベラ君。頑張って下さい。」
ガーベラ
「アチシ!!怖くないっすから!!」
ジジ
「それもそれでどうかしてんな。」
ダンデライ
「ガーベラさんらしいですね。」
リナリア
「ガーベラちゃんなら大丈夫よ。」
ガーベラ
「アチシ、行ってくる!!」
そういうと
ガーベラは自身のレーンに立った。
チーズゥツー
「ではダイスをお振り下さい。」
ガーベラ
「トォオオリヤァァア!!」
リナリア
「
チーズゥツー
「黒2、赤6、白1
では、2歩進んで下さい。」
ガーベラ
「赤...6...」
ダンデライ
「また6...ですか!!
イカサマだ!!!!
あまりにも多く出過ぎです!!」
ジジ
「こんなに都合良く
6ばっか出んのかよ。」
ポポ
「ポポポポポポ!!
イカサマなんてするわけないだろ??
自分で振っておいて
言いがかりだよねぇー!?
チーズゥツー!?」
チーズゥツー
「もちろんです。」
レンゲイ
「皆さん、忘れてはいけませんよ。
ここはポポの支配する
やろうと思えば...
彼のやり放題なんですから」
ポポ
「盛り上がってるのに
くだらない事で水を刺しちゃだめだよ?
まだゲーム中だよ?でしょ?チーズゥツー」
チーズゥツー
「再開します。
パネルオープン」
ガーベラ
「ん????」
パネルに記されていたのは星だった。
チーズゥツー
「ボーナスステージでございます。」
ポポ
「お、やっと出た!!ポポポポポポ!!」
ガーベラ
「ボーナス??」
ジジ
「気をつけろガーベラ!!!
良いことのわけがねぇ!!!!」
チーズゥツー
「ボーナスステージは
サイコロを再度振っていただきます。
ただし、ダイスの意味合いが
変化しますのでお気をつけ下さい。」
ガーベラ
「何に変わるんすか!!」
チーズゥツー
「黒ダイスは進む
赤ダイスは苦痛
白ダイスは合計ダイスの
ガーベラ
「く、苦痛はどうなるんすか!!!」
ジジ
「白ダイスの意味合いが変われば...
苦痛の差し引きはどうなる!?」
チーズゥツー
「無いです。」
ガーベラ
「そ、そんな...」
ダンデライ
「6が出たら...死にますね。」
チーズゥツー
「その通りです。
そして更にボーナスとして
今回に限り全員参加となります。
では、再度ダイスをお振り下さい。」
ガーベラ
「全員参加!?!?!?!?」
レンゲイ
「大丈夫です。」
ガーベラ
「みんなを...巻き込んでしまいやした...」
リナリア
「何が出ても大丈夫だからね?私達」
ジジ
「何がボーナスだ!!クソっパナ!!」
ダンデライ
「そうですね。
白ダイスが現在の合計値を倍にしてくれたとしても
1が出てしまっては意味なんてありません。」
ポポ
「ゲームらしくて面白いねぇ。
ガーベラのせいでみんなが
死んでしまうかも...しれない!!
ポポポポポポポポ!!!」
ガーベラ
「グッ」
レンゲイ
「耳を貸してはいけません!!!
振って下さい!!ガーベラ君!!」
ガーベラ
「でも...アチシ」
レンゲイ
「振るんだ!!!!」
そしてガーベラは
黒ダイスを振った。
チーズゥツー
「黒ダイス5。
貴様ら5歩進んでください。」
レンゲイ達はそれぞれ5歩進み
マスに止まった。
レンゲイ
「覚悟はいいですか?皆さん。」
ダンデライ
「はい。」
ガーベラ
「出来てるっす」
リナリア
「大丈夫。」
ジジ
「ぁあ。」
レンゲイ
「チーズゥツー!!!
赤ダイスを教えてくーーーーー」
「パネルオープン」
全員
「え!!!??」
全員が一気に落下した。
チーズゥツー
「どうか、良い旅を」
レンゲイ
「…グッ...」
ガーベラ
「イテテテッッ」
リナリア
「ちょっと!!みんなこれ見て!!」
リナリアがそういうと
全員が互いの身体を見た。
するといつの間にか電線が巻かれていた。
ジジ
「...炎の次は電気かよ」
ダンデライ
「それに赤ダイスの数字も
見れていません。」
チーズゥツー
「今回はボーナスステージになりますので
赤はお教え出来ません。
身をもって想像するコースになっております。
終演後の結果発表をお待ちください。」
ポポ
「さぁ、ボーナスステージだよ!!
貴様らの断末魔は
良い子の貴様らは耳塞いでおいた方が
いいとおもうよ?
ポポポポポポポポ!!!
楽しませてくれよ!!
すると全員に電撃が走った。
全員
「ガガガガガガッッ」
「ガガガガッッこの威力は!!ガガガガ」
「アガガッッダンデライガガガガッッ」
「リナリア!!アガガッッガガッッ」
「ガガガガ!!ジジ!!ガガガガッッ」
「あれれ???
ダンデライとジジ死ぬの早くない??
あっ!!そっか!!さっきのダメージが
蓄積されてたのかー!!!
ポポポポポポポポ!!!」
「ガガッッポポォオオォオオ!!!」
レンゲイ・ガーベラ・リナリア
「ガガッッガガガガガガガガ
ガガッッガガガガガガガガ
ガガッッガガガガガガガガ
ガガッッガガガガガガガガ
ガガッッガガガガガ...ガガガ」
ポポ
「ポポポポポポポポポポ!!!!」
チーズゥツー
「ゲームセット。
全員死亡。アライブ
現在、ダイス合計102
リターンします。
ステージクリアおめでとうございます。」
そして、全員が白い部屋で目覚めた。
全員
「...ッッ」
ポポ
「おめでとう!!!
まさかボーナスステージで
全員死ぬとは思わなかったよ!!
案外、もろい貴様らだね!!
ポポポポポポポポポポ!!」
ジジ
「...テメェ!!!
赤ダイスの数字も
白ダイスの数字も教えねぇなんて
卑怯だろうが!!!!!」
ポポ
「卑怯?
知ったところでどうなるんだい?
何か出来たのかい??
ぶっつけ本番こそ
未知の展開さ!
だからこそ熱いドラマが生まれると
思わないかい??
素晴らしかったよ!!
ファーストテイクさながらね!!
ポポポポポポポポポポポポ!!」
レンゲイ
「僕達には知る権利があるはずです。」
ガーベラ
「...アチシが振ったせいで
みんなが...村人が...死んじまい...やす」
リナリア
「ガーベラちゃん...」
「う、う、うわーーん!!
許して...欲しい...す!!」
「ガーベラちゃんは悪くないよ」
ジジ
「いちいち泣くんじゃねぇ!!!!」
ダンデライ
「...ガーベラさん」
ポポ
「はぁ。そんなに知りたいのかい??
仕方ないなー。」
チーズゥツー
「ゲーム結果を発表します。
ダンデライ 11 死亡数1
ジジ 15 死亡数1
リナリア 10 死亡数2
レンゲイ 13 死亡数2
ガーベラ 9 死亡数1
ボーナスステージ
黒5 赤6 合計11 白4により合計値4倍
よって44。総合102
ライフ消失合計7
ステージクリアです。」
ポポ
「では...みんな待ってたよね?
お待ちどう様!!!!
念願の!!処刑ターーイム!!
チーズゥツー
「合計7つライフ消失したため
1400人の村人を処刑します。」
モニターに映し出された村人は
沸騰するように破裂していった。
ガーベラ・リナリア
「やめてぇえええ!!!」
ダンデライ
「グッ...
不甲斐ない私達をお許しください。」
ジジ
「クソッッ」
レンゲイ
「...必ず助けますから。」
ポポ
「面白いよ!!さすがは隊長格!!
1つもクリア出来なかったからね!!
ポポ飽きちゃったもん!!」
ジジ
「なんだと?
おい!クソっパナ!!
俺の部下をどうした!!!」
ポポ
「ポポポポポポポポ!!!
え?今さっき村人と一緒に
破裂しちゃったよ???」
ジジ
「な...んだ...と!?!?
ふざけんな!!!!!!
テメェだけは!!!
テメェだけは許さねぇからな!!」
リナリア
「...そんな」
ガーベラ
「
ダンデライ
「なんて事だ...」
レンゲイ
「...すまない」
ジジ
「これが終わったら...
覚悟しろよ!!!!!!」
そういうとジジはキッとポポを
ポポ
「さぁて!!まだまだ行くよ!!
休む暇なんてないさ!!!!
愛と正義!!そしてロマン!!
抱きしめたいのに傷つけ合う!!
抱き合えば殺し合う!!!!
そう!!!愛はまるでドラマ!!
刺し愛、殺し愛、そして笑い愛
最高の、エンターテイメント!!
"
ジジ
「
レンゲイ
「いい予感はしませんね。」
ダンデライ
「ヤマアラシは体毛が針のように鋭く
互いの針が邪魔をして
近づきたくても近づけない...という
リナリア
「今度は...何をさせられるの?」
ガーベラ
「アチシ...もう...」
ポポ
「ポポポポポポポポ!!
心が耐えきれないかい??
貴様ら人間はいつだって勝手だよ。
自分達が支配者だと勘違いをする。
たかだか多勢であるが故
強いと勘違いをする!!!!
でもここではどうだい??
ポポが
ポポが最強!!
狩る側から狩られる側になったのさ!!
思い知れ!!!!!!
すると白い部屋に透明な部屋が
3つ出現した。
チーズゥツー
「では、ここから3組に
組み分けいたしますが
貴様らには1人だけ人質を
選んでもらいます。
その人質の選び方はーー」
「僕がやります。」
ガーベラ
「先輩!?」
リナリア
「どういうゲームか
分からないのに!?」
ダンデライ
「よく考えた方が...」
ジジ
「どういう事だ。レンゲイ。」
レンゲイ
「決まらなければ
決まらないで下らないゲームを
させられるだけです。
1人余るのであれば僕がやります。
議論は不要です。」
ポポ
「...ほぅ。」
レンゲイ
「
ジジ
「いいのか?」
リナリア
「ちょっと待ってよジジ!!
ちゃんと話し合って決めましょう!!」
ガーベラ
「そうっすよ!!ジジの兄貴!!」
ダンデライ
「それで良いのですか?」
レンゲイ
「はい。」
チーズゥツー
「合意と見てよろしいですね?」
レンゲイ
「大丈夫です。」
ガーベラ
「そんな!!どんなゲームかもーー」
「隊長の決断だ。
俺達がとやかく言うもんじゃねぇよ。」
チーズゥツー
「では、こちらで残りの組み分けをします。
先程のゲームでダイス合計が
1番高かった者と
3番目に高かった者がペア。
残りは2番目と4番目がペアとなります。
したがって、ジジ15 リナリア10
ダンデライ11 ガーベラ9のペアになります。
このゲームはペア同士で
30秒に1回
ナイフを1箇所ずつ刺していきます。
そして、刺される側は申告制です。
刺されたい箇所を申告してください。
なお、30秒過ぎても刺さない場合は
人質を直径10センチの槍で
刺す場所はこちらのメニューから
選んでもらいます。
以上、8箇所になります。」
レンゲイ
「やはり...全てが急所。」
ガーベラ
「1箇所でもまずいっすよ...」
ジジ
「性格悪過ぎるだろ...ふざけやがって。」
ダンデライ
「短期決戦になりますね」
リナリア
「どうすればいいのよ...
それに、直径10センチの槍って...
1発でも死んじゃうよ!!」
チーズゥツー
「では、モニターをご覧下さい。」
そして、右側面に
残りのライフとクリア条件が映し出された。
"
制限時間=4分
勝利条件=制限時間内まで生き残る
敗北条件=ハート3つ以上の消失
ダンデライ
「レンゲイ隊長。
ライフが2つある私が
人質をやった方が...」
レンゲイ
「いいえ。これは僕の役目です。
そのライフは
次のゲームにとっておいて下さい。」
ガーベラ
「アチシが人質やるっすよ!!
先輩が死んだら...
どうなっちゃうんすか!!!!
もうライフが1個なんすよ!?!?」
レンゲイ
「何言ってるんですか?
ガーベラ君がいるじゃないですか。
僕はそれだけで安心してますよ。
それに、知ってるでしょ?
毛頭無いってね。」
ガーベラ
「...そんな。」
ジジ
「4分ってことは240秒
30秒に1箇所だと8箇所か。
1人4箇所って計算になる。
だが、全部急所。
ギリギリの戦いっつーか
生き残れる気がしねぇ。
これじゃゲームとして成立しねぇぞ。
おい、チーズゥツー。」
チーズゥツー
「はい。」
ジジ
「こういうゲームにはパスが付き物だ。
パスは出来ねーのか?」
チーズゥツー
「パスは可能です。
ただし1組につき1回までとなります。」
ダンデライ
「ルール説明には無かったですね。
何故、説明しなかったんですか?」
チーズゥツー
「この後、説明しようにも
貴様らがお話しされていたので。」
ダンデライ
「...そう言う事ですか。
教える気があったのかさえ疑問です。」
ポポ
「ポポポポポポ!!!
チーズゥツーを悪く言うなんて
何様貴様ら??
ゲームにはワクワクするような
流れがあるのさ。
このタイミングで言う言わないも
ゲームメイクの1つ。
素人が口出ししないで欲しいなー。
分かったかい?ダンデライ。」
ダンデライ
「ぇえ。」
ジジ
「まだあるぞ。」
チーズゥツー
「はい。」
ジジ
「宣言したとしても
刺さなかった場合はどうする。」
チーズゥツー
「宣言し、箇所を言った場合は
自動的にレーザーが打ち抜きます。」
ジジ
「抜け目ねぇな。」
チーズゥツー
「では、人質は真ん中の部屋へ
リナリア、ジジは左の部屋へ
ダンデライ、ガーベラは右の部屋へ
お入り下さい。」
ダンデライ
「入れと言われても...
扉がありませんが?」
ポポ
「いってらっしゃーい
ポポが指を鳴らすと
レンゲイ達は各部屋へと一瞬で移動した。
レンゲイ
「なるほど...
入った早々に縛られるのは
良い気分じゃないですね。」
ポポ
「人質らしく椅子で縛られてるだけだよ?
あ、それっぽく
全身を袋に入れてあげるよ!!
片目だけは開けてあげるね!
その瞬間
麻のような硬い布でレンゲイは覆われたが
微動だにしなかった。
ポポ
「面白くないよー?レンゲイ!!
怖くないのかい?」
レンゲイ
「怖い?何故、僕が怖がる必要がある。
仲間を傷つけなければいけない
僕の仲間達の方だ。」
ポポ
「隊長としての格が違うねぇ。
いつまで良い子ちゃんでいられるか
とってもミモノだよ!!!
ポポポポポポポポ!!」
ガーベラ
「...先輩」
ポポ
「さぁ、始めよう!!
"
開幕!!!!!!」
チーズゥツー
「ナイフを転送します。
なお、ゲームは1組ずつ行います。
中での会話は人質とゲームを行なっている
1組にしか聞こえません。」
すると、リナリアとジジの部屋に
ブォンと1つの丸テーブルと
ナイフが転送された。
ジジ
「おい...ナイフってこれ...」
リナリア
「サバイバルナイフじゃないの!!」
ガーベラ
「こんなの刺されたら...」
ダンデライ
「1箇所でもまずい...」
チーズゥツー
「カウント開始。
リナリア、ジジ組から
宣言お願いします。」
レンゲイ
「僕の声は届きますか?」
ジジ
「ぁあ。」
レンゲイ
「僕のことは気にしないで
自分のターンをスルーしても
構いません。」
ジジ
「ふざけんな。」
リナリア
「出来ないよ!!」
レンゲイ
「気にしないでください!!
ムリな時は僕が受けますから!!
僕の場合は急所の指定がありません。
次のガーベラ君達まで生き残る様に
設定されているはずです!!」
ジジ
「おい、チーズゥツー」
チーズゥツー
「はい。」
ジジ
「レンゲイの声を遮断できるか?」
レンゲイ
「ちょっと!!
待ってください!!」
チーズゥツー
「可能ですが
あちらサイドには
貴様らの声は届きます。」
ジジ
「構わねーよ。遮断しろ」
チーズゥツー
「はい。」
ジジ
「あとは頼んだぜ。レンゲイ。」
レンゲイ
「もしかして、ジジさーーーー」
レンゲイの声は遮断され
全く聞こえなくなった。
レンゲイ
「...わかりました。」
ジジ
「よし。リナリア。いいか?」
リナリア
「私...」
ジジ
「大丈夫だ。お前なら出来る。」
リナリア
「だって...ジジが死んじゃうよ!!」
ジジ
「死なねぇよ。
俺のしぶとさ分かるだろ?」
チーズゥツー
「15秒経過」
ジジ
「出来るな?」
リナリア
「でも...私には...」
ジジ
「宣言する。
俺が指定するのは
するとジジは背中をリナリアに向けた。
チーズゥツー
「20秒経過」
ジジ
「後ろ向いてやるから。来い。」
リナリア
「ジジ!!!!」
ジジ
「ナメた事してんじゃねぇ!!
やれ!!!!!!!
副隊長だろうが!!!!」
リナリア
「ごめんな...さい!!」
ジジ
「リナリア!!!」
リナリア
「ジジ...ごめん!!」
リナリアは
震える手を押さえながら
ジジの背中をグッと刺した。
ジジ
「ガハッ!!!!」
自分の部屋から見ていた
ダンデライ、ガーベラは
リナリアとジジの会話は
全く聞こえてはいなかった。
ただ無音で刺されたジジの姿を
見ているだけしか出来なかった。
ガーベラ
「何が起きてるんすか...」
ダンデライ
「分かりません」
ガーベラ
「でもあの位置は
上手くいけば5分は持ちやす。」
ジジ
「ガハッ...ゴホッゴホッゴホッ」
チーズゥツー
「次はジジのターン。
リナリア宣言をお願いします。」
リナリア
「ごめん...ジジ...」
ジジ
「お前は...昔から...変わってねぇな。
身体の...弱かったお前が...
グッ...今じゃ副隊長だ...
泣き虫なのも...変わってねぇ。
アキレイには...お前が必要だ。」
チーズゥツー
「15秒経過」
リナリア
「みんな...必要だよ!!!
兄さんも!!ジジも!!!
みんな必要なんだよ!!!!」
ジジ
「ハハッ。そう...だなッッ ガハッ」
ジジはナイフを引き抜き
テーブルに置いた。
ジジ
「ゴホッゴホッゴホッ」
リナリア
「ジジ!!!」
リナリアはジジに駆け寄り
肩を支えた。
チーズゥツー
「25秒経過」
リナリア
「宣言する。
私が指定するのは
「パス」
リナリア
「そんな!!!」
ジジ
「俺は、パスだ...ガハッ
お前の身体に...ナイフを刺す?
そんなの俺が出来る...わけねーだろ。」
チーズゥツー
「パスが宣言されました。
残りのパスは0回です。
では、リナリアのターン
ジジは宣言をお願いします。」
「ズルいよ...自分だけ...傷ついて
ズルいよ!!!!!!
副隊長だからって言ったのは誰よ!!
ジジは昔から!!ズルいよ!!!」
ジジ
「ズル...くねぇさ。
スマートだって...言え...よ。」
「全然...スマートじゃない!!」
ジジ
「今日だってそうだ
泣いてばっかで...よぉ。
ウダウダ...やってんのが...グッ
見てられ...なかった...
昔と...変わって...ねぇな...ガハッ」
「ジジ!!!!」
チーズゥツー
「15秒経過」
ジジ
「本当、どうしようも...ねぇ女だ...
だけど...それが可愛い...んだよなぁ」
「...何で...今...そんな事言うの?」
ジジ
「ハハッ。グッ...分かんねぇ...
でも...最後まで...お前を守って...
やれなくて...わりぃな...」
チーズゥツー
「25秒経過」
ジジ
「宣言する!!
俺が宣言するのは!!!」
ジジがそう言った瞬間
リナリアの中で
時間がスローになっていく。
まるで走馬灯の様に。
全てがゆっくりと
だが確実に流れていく。
ジジ
「心臓だ!!!!!」
「嫌だぁぁぁあ!!!!!
何でよ!!ジジ!!!!!」
ジジ
「ナイフを持て!!」
「出来ないよぉ!!!!!
だってもう!!
ライフが無いじゃない!!」
ジジ
「バカ...野郎...が」
すると、ジジは素早くリナリアの手に
ナイフを持たせてリナリアの手を持ったまま
自身の心臓にナイフを突き刺した。
「やめっ」
ジジ
「ガハッッッ」
レンゲイ
「グッ...ジジさん」
ガーベラ
「ジジの兄貴!!!」
ダンデライ
「ジジ副隊長!!!!」
「どう...し...て」
ジジ
「ゴフッ...はぁ...はぁ...愛した...女を
刺せる男が...どこにいん...だ...よ」
「...え。何で...今...そんな事いうの!!
何でよぉぉお!!!!!!
何で...よ...何で...」
ジジはゆっくりリナリアに
もたれかかると足元から崩れた。
リナリアは恐る恐るジジの顔を見ると
自分に微笑みかけるように笑っていた。
「ねぇ...ジジ...起きてよ
ジジ...ジジ!!!!
起きてってばぁ!!!!!
ジジ!!!!!!!!!」
レンゲイ
「リナリアさん!!
気をしっかり!!
リナリアさん!!!
ジジさんは...
無駄死にしたわけでは無いです!!」
「何でよ...何でよ!!
ジジ!!!ジジ!!!!!」
レンゲイ
「まずい...これは...!!!
チーズゥツー!!声を!!
声を聞こえるようにしてくれ!!」
レンゲイは縛られている身体を
バタつかせていた。
レンゲイ
「声を!!!!!」
チーズゥツー
「あちらサイドからの申請ではないので
受付し兼ねます。」
レンゲイ
「そんな!!」
「もう...私...ムリだよ。」
レンゲイ
「待って!!!リナリアさん!!!
やめろぉぉおおおお!!!!」
「みんな...ごめん」
リナリアは
ジジの心臓からナイフを抜き取り
自らの心臓を
突き刺した。
レンゲイ
「リナリアさぁあん!!!!」
ガーベラ
「何が...起こって...るんすか!!」
ダンデライ
「どう言う事ですか!!!
リナリアさん!!!!」
リナリアはジジに覆い被さるように倒れ
眠る様に息絶えた。
ダンデライ
「そんな!!!!!!」
「なんで!!なんでなんすか!!!
リナリア先輩!!
ジジの兄貴ィィィイ!!」
ポポ
「ポポポポポポポポポポ!!!
助けたいのに助けられない
傷つけたくないのに
傷つけてしまう...
ポポポポポポポポ
ポポポポポポポポポポ!!!」
レンゲイ
「ポポ!!貴様ぁぁあ!!!」
チーズゥツー
「死亡者ジジ・リナリア
ライフ消失。リターン出来ません。
ゲームアウトです。
死体を処理します。」
チーズゥツーがそう言うと
リナリアとジジがいた部屋が
一瞬で消えてしまった。
チーズゥツー
「処理完了。
続いてはガーベラ、ダンデライ組」
レンゲイ
「ダンデライさん!!ガーベラ君!!
聞こえますか!?!?」
「ヒグッ...リナリア...先輩...
ジジの兄貴ぃ...」
ダンデライ
「聞こえます。」
レンゲイ
「このゲームはダメージを
お互いに分散すれば勝てます。
不幸中の幸いかジジさんとリナリアさんが
僕をノーダメージで残してくれました。
三人で上手く分散すれば行けます!
勝利条件は制限時間内まで生き残る事!!
僕を上手く使うんです!!」
「でも...」
レンゲイ
「ガーベラ君!!
あなたは戦闘救護部隊の副隊長です。
急所をずらしてナイフを刺して下さい。
出血が多いと
次のゲームまで持ちません!」
「わ、分かったっす。」
レンゲイ
「ダンデライさん!!
ガーベラ君の指示に従って下さい!!」
ダンデライ
「分かりました。」
チーズゥツー
「では、ナイフを転送します。」
すると、ダンデライ達の前に
大きなナイフが転送された。
ダンデライ
「何ですかこれは!!
先程よりも大きい!!!
これはもはやナイフではない!!
包丁じゃないですか!!!」
ガーベラ
「卑怯っすよ!!!こんなの!!」
レンゲイ
「どう言う事だ!!!ポポ!!!」
ポポ
「ポポポポポポポポ!!
同じナイフが来るとは言ってないよ?
そっちがそう思い込んだだけ。
そうでしょ?ポポポポポポポポ!!」
ダンデライ
「違うナイフが来るとも
言われていません!!」
ポポ
「そうだよ?
だからどちらも正解なわけ。
ルールには反して無いよ?
条件は変わらないんだもーん!!」
ガーベラ
「そんな...」
レンゲイ
「これでは...どんなに上手くやっても
死んでしまう...」
チーズゥツー
「では、カウントを開始します。
宣言して下さい。残り30秒」
ガーベラ
「アチシが行きやす。
ダンデライ副隊長。
アチシが指差す方向の数ミリ
ズラして下せぇ。
かすりぐらいしないとダメっすから。」
ダンデライ
「分かりました。
覚悟はいいですね?」
ガーベラ
「行けるっす。
宣言する!!
アチシは
チーズゥツー
「残り20秒」
ダンデライ
「そこですね。」
ガーベラ
「上手くやるっすよ。」
ダンデライ
「行きます!!!」
そう言うとダンデライは
グサッッとガーベラを刺した。
ガーベラ
「ガハッ!!!
ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
ダンデライ
「大丈夫ですか?」
ガーベラ
「んなわけ...無かろうが...」
レンゲイ
「よくやりましたガーベラ君。」
チーズゥツー
「続いてガーベラのターン
ダンデライは宣言をお願いします。」
ダンデライ
「では、私です。
宣言する。私も同じく
「ゴフッ...数ミリ...数ミリ...」
ガーベラは刺さった包丁を抜くと
震える手でダンデライに向けた。
ダンデライ
「私は強いです。
なので思いっきり来てください。」
チーズゥツー
「25秒経過」
「行き...やす」
血を吐きながらガーベラは
ダンデライをグサッと刺した。
ダンデライ
「ガハッ...ゴホッゴホッゴホッ
痛くない...ですね。」
レンゲイ
「どんなにズラしても
やはり...包丁は大き過ぎる...」
チーズゥツー
「続いてダンデライのターン
ガーベラは宣言してください。」
レンゲイ
「ここは僕が受けます。
2人は手当を。」
ガーベラ
「グッ...分かりやした。」
ダンデライ
「はい。
では、包丁を抜きます。」
ガーベラ
「ダメっす。アチシが抜くっす
安全に...抜けます...からッッ」
ダンデライ
「ゴフッ!!...ありがとう...ございます」
チーズゥツー
「20秒経過」
ガーベラとダンデライは
隊服を引きちぎり傷口を塞いでいた。
ガーベラ
「いつもなら...こんな傷...
ダンデライ
「...そうですね。
いつもなら...
治してもらってるのに...
なんとも...まぁ皮肉ですね」
ガーベラ
「有り難みを...知ったんなら...
いいんす...よ。」
チーズゥツー
「30秒経過。
レンゲイにダメージ。発射」
レンゲイ
「ガハッ!!!!」
ガーベラ
「レンゲイ先輩!!!」
ダンデライ
「レンゲイ隊長!!!」
レンゲイ
「大丈夫...
さぁ、次はあなた達ですよ」
チーズゥツー
「続いてはダンデライのターン
ガーベラ宣言して下さい。」
ガーベラ
「アチシは...アチシはガハッ」
レンゲイ
「ガーベラ君!!!」
ダンデライ
「ガーベラさんの顔色が!!」
レンゲイ
「しっかりするんです!!」
ガーベラ
「アチシ...」
レンゲイ
「身体が小さい分
出血が早い!!!!ダメです!!
ガーベラ君は持ちません!!」
「出来ますぜ...アチシ」
チーズゥツー
「20秒経過」
レンゲイ
「ダンデライさん!!
僕が受けます!!!
ガーベラ君の傷を押さえて!!」
ダンデライ
「グッ...分かりまし...た。」
しかしダンデライは
膝をついてしまった。
「根性...無しが...ゴホッゴホッゴホッ」
レンゲイ
「ダンデライさん!?!?
しっかりして下さい!!
やはりいくらなんでも
包丁は大き過ぎたんだ!!!
2人とも横になって!!!!」
ダンデライ
「しかし!!!」
レンゲイ
「この先は僕が全て受けます!!」
「ふざ...けんな...!!!
アチシは...宣言すーーー」
「30秒経過致しましたので
レンゲイへダメージ。発射」
レンゲイ
「ガハッッッ」
黒い槍がもう片方の肩を
レンゲイ
「これくらい...大丈夫です。」
チーズゥツー
「では、続きましてガーベラのターン。
ダンデライ宣言をお願いします。」
「ダンデライ...副隊長...宣言を...」
レンゲイ
「ダメです...よ!!
もう、あなた達は...ムリです!!」
ダンデライ
「グッ...しかし...」
レンゲイ
「このゲームは...無謀過ぎる!!!
包丁だなんて...あまりにも...あま...りにも
まさか!!!!!!!」
チーズゥツー
「20秒経過」
レンゲイ
「ポポォォオオオ!!!
貴様ァァァァア!!!!!!!」
ポポ
「ポポポポポポポポポポ!!
どうしたの??レンゲイ?」
レンゲイ
「この先は...手出し無用です。」
「ダンデライ副隊長!!宣言を!!!
ゴホッゴホッゴホッ...グッ
いつも...いつも...そうっす...
アチシは!!!アチシは!!!
「隊長命令です!!!」
「ふざけ...んな...ふざけんな!!!」
レンゲイ
「構いません。
これは
ダンデライ
「グッ...命令です。ガーベラさん。」
「命令...なんて...関係ねぇっすよ!!」
ダンデライ
「私達は
いい加減にしてください!!!!
ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
チーズゥツー
「30秒経過
レンゲイへダメージ。発射。」
「先輩!!!!」
レンゲイ
「グハッ...ゴホッゴホッゴホッ
大丈夫...ですから...」
黒い槍が脇腹を
「内臓が...潰れ...ますよぉ」
ダンデライ
「今は...耐えるべきです。
隊長命令ですよ!!ガーベラさん!!」
チーズゥツー
「続いてはダンデライのターン。
ガーベラ宣言をお願いします。」
「アチシは...宣言すーー」
ダンデライ
「ガーベラさん!!」
ダンデライはガーベラの口を塞いだ。
「んーー!!んーーー!!んーー!!」
ダンデライ
「ダメです!!!
分かってます。あなたの気持ちは。
分かってますから!!!
何か考えがお有りなんだと
私は信じています!!!」
レンゲイ
「ゴハッ!!!グッ...
ダンデライさんありがとうございます。
どうか時間が...過ぎるまで
押さえて...いて下さい。」
チーズゥツー
「15秒経過」
ダンデライ
「これで...良いのですか?
レンゲイ
「ゴホッ...どのみち隊長である僕が
部下を残して生き残ろうなんて
...そんな事は思いません。
部下を...見捨てる様な隊長には...
決して...なりません。
僕もそうやって...カルミア隊長に...
助けて...グッ...もらいました。
ガハッ...ゴホッゴホッゴホッ
その時...約束したんです...。
絶対に...ガーベラ君を!!護ると!!」
「んーー!!んーーー!!んーー!!」
ダンデライ
「前任の
...カルミア=グレイ隊長ですか?」
チーズゥツー
「30秒経過
レンゲイへダメージ。発射」
レンゲイ
「ガハッッッ
グァァァァア!!ゴフッ」
ダンデライ
「レンゲイ隊長!!!!」
チーズゥツー
「続いてガーベラのターン
ダンデライ宣言をお願いします。」
ダンデライの手は震え
ガーベラの涙でゆっくりと
塞いでいた手が下ろされていった。
「プハッ!!!先輩!!!!!
お父さんの事を言うなんて!!
卑怯っすよぉ!!!!!!
ゴホッゴホッゴホッゴホッ!!
卑怯だあぁぁぁあ!!!!」
レンゲイ
「ジジさんが...
リナリアさんを...護ったように
僕も...あなたを...護りたい。
だから...あの日...決めたんです。
ガーベラ君を...副隊長に...と。
このままじゃ...カッコ悪くて...
キスツスにも...顔向け...
出来ない...じゃないで...す...か」
チーズゥツー
「20秒経過」
「残りのライフは...
必ずクリアに...繋げますレンゲイ隊長。
あなたは...
レンゲイ
「ダンデライさん...
あなたは...お兄さんに似て...
とても...勇まし...い...」
「有り難き...言葉...」
「勝手に!!死ぬなんて!!
許さないっす!!!
お姉ちゃんも...ゴホッゴホッ!!
お父さんも!!!ゴホッゴホッ
先輩も!!!!!!
許さないっすよぉお!!!!!」
レンゲイ
「許さなくて...結構です...よ。
僕はこのゲームを...終えるまで...は
なんと...して...も」
「ゲームに勝っても!!!!
死んだら!!意味ないだろ!!!」
チーズゥツー
「30秒経過。
レンゲイへダメージ。発射。」
レンゲイ
「ガハッ!!!ゥグッッ!!
ガーベラ...君..の...口を...」
「はい!!」
「やめろ!!ダンデーー
チーズゥツー
「ゲームセットまで残り1分。
続きまして
ダンデライのターン
ガーベラ宣言をお願いします。」
「落ち着いて...下さい!!
ガーベラさん!!!
レンゲイ隊長の覚悟を!!!
無駄にするんじゃない!!!」
すると、ガーベラは
パタリと暴れなくなった。
その目からは涙が溢れ
串刺しだらけのレンゲイを見つめていた。
「それで...いいんですよ。」
チーズゥツー
「20秒経過」
レンゲイ
「こんな...ゲームに...意味なんて...
ありません...ナイフから包丁に
変わった時点で...勝たせる気が無いと
分かりました...
そうでしょう!?ポポ!!!」
ポポ
「ポポポポポポポポ!!
どう言う意味かな?」
レンゲイ
「僕が...終わらせる!!
何度だって!!僕が!!!
ゴホッゴホッゴホッゴホッ」
チーズゥツー
「ゲームセットまで残り5秒」
「先輩!!!!!」
レンゲイ
「...泣かないで下さい。
また、逢えますから。」
レンゲイはそう言って目を閉じた。
「先輩なんて!!大嫌いだぁあ!!
大嫌いだぁぁぁあ!!!!!」
レンゲイ
「最後にそれですか...フフッ。
僕はガーベラ君のことーー」
「30秒経過。レンゲイへダメージ。
発射。発射。発射。発射。発射。」
レンゲイ
「やはり...ね。
ガハッ!!!グォオオオオオオ!!!」
「そんな!!!!
4分は経ったのに!!!!!!」
ダンデライ
「何故だ!!!」
ポポ
「ゲームセットまでがゲームだよ?
ね?チーズゥツー??
ポポポポポポポポポポ!!!」
チーズゥツー
「はい。宣言しておりません。」
ポポ
「ほらね?」
「レンゲイ先輩!!!!!!
お前の!!グッ!!
お前の!!せいだ!!
ダンデライ!!ダンデライ!!
ダンデライ!!!!!!」
ダンデライ
「グッ...申し訳ありません。」
「嫌だよぉおお!!!
レンゲイ先輩とぉお!!
帰りたいよぉおおおお!!!!!
せんんんぱぁぁぁぁあいい!!」
チーズゥツー
「ゲームセット。
ハート消失。3つ。
敗北条件を満たしました。」
ポポ
「ポポポポポポポポ!!
残念でしたーーーーー。
村人も貴様らも終わりだね。」
ダンデライ
「おのれ...ポポ!!!」
「許さない!!!許さーーー」
「ゲェエエエムオォォオバァァア!!!!!
ポポポポポポポポポポ!!
ポポポポポポポポポポポポ!!
ポポが指を鳴らすと
ダンデライとガーベラの首は
スパッと切れて
床に落ちた。
チーズゥツー
「ただいま...
ただいま...
ただいま...
...
...起動」
レンゲイ
「...グッ。」
レンゲイは床に伏せていた。
レンゲイ
「ここは...やはり!!!」
ガーベラ
「先輩!!!!!」
ダンデライ
「レンゲイ隊長!!」
リナリア
「レンゲイ!!」
ジジ
「...やっとお目覚めかよ。
顔色わりぃぞレンゲイ」
すでに
ゆっくりと立ち上がったが
いつもと顔つきが違っていた。
レンゲイ
「ガーベラ君!?あっ...いえ。
ちょっと身体が...重いですね。」
目の前にはいつもよりも
疲れた顔のジジ達の姿があった。
((やはり繰り返してる...
今までうろ覚えだったが間違いない。
今回でこれが4回目だ))
ジジ
「なんだ?俺達副隊長はまだしも
癒しがメインの花の
何言ってんだ?」
レンゲイ
「皆さん!!よく聞いて下さい!!」
リナリア
「え!?...」
ガーベラ
「どうしたんすか??」
ダンデライ
「それよりも隊長...
この部屋を見てください。」
レンゲイ
「いや、そんな事よりも
もうすぐ歌が聞こえてきます!!」
ジジ
「どう言う事だ。」
すると歌声が突然、頭の中で響き渡り
身体中に
ジジ
「マジかよ。」
リナリア
「レンゲイの言う通り...」
ガーベラ
「なんなんすか...」
ダンデライ
「これは一体どう言う事ですか!!」
レンゲイ
「この先ゲームを仕掛けられます。
ただ、何度挑戦しても
そのゲームには勝てません!!
なんとか記憶を辿って戦って来ましたが
全て前回のゲームと展開を少しだけ
変えてくるんです!!」
リナリア
「何言ってるの!!
頭でも打ったの!?!?
ここに来るのだって初めてよ??」
ジジ
「待て。この疲労感は何だと思う?」
ダンデライ
「
リナリア
「確かに私たち...ここに来るまで
全然、
おばけかしら?」
ガーベラ
「アチシ!!帰る!!
1人でも帰るっす!!」
ダンデライ
「私たちも帰りたいですが
帰り道が分かりません。
それに1人で帰れるんですか?
あの森の中を。」
ガーベラ
「1人で...帰る...帰らない!!」
ジジ
「黙っとけチビ。ややこしくなる」
ガーベラ
「何をぉお!?」
レンゲイ
「もしかして...
僕達のように膨大な
持ってる人間は何度も
ゲームをやり直せるのかもしれません。
ダンデライ
「今は...何回目なのでしょうか。」
レンゲイ
「覚えてる限り4回です。
みんな死にました。
何度も。何度も。何度も。」
ジジ
「なんだと?
記憶があるならもっと戦えたはずだ。
それにジジ様が居てなんで死ぬんだ。」
レンゲイ
「ここまで記憶が残っているのは
今回が初めてなんです。
敵の
それとも他の要因かは分かりません。
ただ、最後に目を閉じて
明確に記憶が残りました。
刷り込まれたおかげで
今までその発想には至りませんでしたが
こんな攻撃は出来ないと判断しました。
ジジ
「どおりでなんか違和感があるのか」
レンゲイ
「ジジさん。
おそらくジジさんは
ゲームを進める中で
気付いていたかもしれません。
用心深くゲームの内容を聞いていました。
それに、最後のゲームで
あとは任せたって言って死にましたからね。
立派でしたよ。ジジさん。
リナリアさんにもようやく想いーー」
「ど、どうやらレンゲイの言ってる事は
間違いねぇみてぇだな!!!」
リナリア
「え?レンゲイ
最後なんて言ったか聞こえないんだけど」
「なんも言ってねぇよな?」
レンゲイ
「そ、その...
ジジさんもリナリアさんも
立派な最後でしたよ。って
言ったんです。」
リナリア
「どうせジジがヘマして
私はそれに巻き込まれたのよ
...
レンゲイはジジの目線から
殺意を読み取り言うのを諦めた。
するとポポがぴょーんっと出てきた。
ポポ
「リテェエイク!!
ポポポポポォーーー!!
ようやく目覚めましたねー!!」
レンゲイ
「ポポ!!!!」
ポポ
「ポポ?何で名前を??」
ジジ
「なるほど...
どうやら間違いないらしい。」
リナリア
「そうみたいね。」
ガーベラ
「アチシらを
何回殺したんだっけか?」
ダンデライ
「4回らしいですよ。」
ガーベラ
「ほぉ。4回も?乙女を?」
ポポ
「ポポ、お前が乙女じゃないのは
理解したよ!!」
ガーベラ
「ぁあん??
その鼻、引きちぎって縄跳びにすんぞ?
おう?おう?おう?」
ポポ
「ポポポポポポ!!
今回のは威勢がいいねぇ!!!!
さぁ!!!お待ちかね!!
リテェェエエエク!!」
レンゲイ
「リテイク...再び。
そう言う事ですか。」
ジジ
「どうやって殺すか」
レンゲイ
「無駄です。触れられません」
ダンデライ
「なるほど手強いですね。」
ポポ
「どうした貴様ら!!
怖がりもしないのかーい!?!?」
レンゲイ
「もう騙されませんよ。」
ポポ
「ポポポポポポ!!何言ってる?人間」
レンゲイ
「ゲームオーバーですよ?ポポ」
ポポ
「ポポ!?...なるほど。
道理でステージを進めるわけだ。
なかなか心が折れてくれないのも
納得したよー!!!
おかしいと思ったんだぁ!!
ポポポポポポポポポポ!!
すぐに入隊順を提案したよねー。
あのまま争っていれば
違うゲームで順番決めて
ダンデライが死んだのに!!!
結局最後までダンデライは
ハートが2つだった!!
確信したのはいつだい??」
レンゲイ
「広く言えば初めから。
浅く言えば最後のステージです。
あんなに分かりやすくナイフの種類を
変えるのでこれは勝たせる気は無いと
判断しました。」
ポポ
「でも、おっかしいなぁ。
どうしてポポの
弱ったのかなー?」
レンゲイ
「
それがこの
分かりませんが
目覚めてからがお楽しみですね。」
ポポ
「目覚める前に、殺せばいいよね。」
ジジ
「いけ!!レンゲイ!!!」
ダンデライ
「早く戻って下さい!!」
リナリア
「こっちは大丈夫だから!!
ガーベラ
「先輩行くっす!!」
レンゲイ
「分かりました!!!」
するとレンゲイは胸に手を当てて
レンゲイ
「はぁぁぁぁあ!!!!!!」
ポポ
「させないよ!!
こっちの世界ではポポが最強!!」
レンゲイ
「
この悪夢から!!
解き放ちたまえ!!!」
そしてレンゲイの身体が
淡い桜色に輝き始めた。
ポポ
「な、何だ!!この光!!!」
ジジ・ガーベラ・ダンデライ・リナリア
「行けぇえええええ!!!!」
ーー
レンゲイ
「ヴッ...」
レンゲイはようやく目が覚めた。
レンゲイ
「ここは!!」
急いで立ち上がり周りを見渡すと
薄っすら霧が立ち込める巨大樹の下にいた。
すると、ゴトッとレンゲイの腕から
何かが落ちた。
レンゲイ
「これは...
真っ黒じゃーーーまずい!!」
レンゲイは
((この霧のニオイを吸ったのか!!
これはただの霧じゃなかった。
そしてレンゲイは
再びキスツスの花の中にしまった。
((
高めた
吸ってくれていたんですね。
助かりました。アナスタシアさん!!
よし、このニオイを消してから
みんなを探さないと!!
近くにいるはずですから))
レンゲイ
『
『
するとレンゲイの辺り一面に
次々と青々しい芝が生え
鏡合わせの様に一帯へと広がると
辺りの霧をぐんぐん吸っていった。
((少しまだ足りませんが
これで多少は浄化されるはずです。))
レンゲイは巨大樹の周りを探す様に歩いた。
すると、そこにガーベラ達が横たわっていた。
レンゲイ
「ガーベラ君!!!
ジジさん!!!リナリアさん!!
ダンデライさん!!!
起きてください!!!!!」
しかし、反応はなかった。
レンゲイ
『
レンゲイの手のひらから
種が出現しフワフワ浮くと
一気に爆竹の様に弾けた。
ジジ・ガーベラ・リナリア・ダンデライ
「ウワッ!!!」
レンゲイ
「おはようございます皆さん。」
ガーベラ
「やったんすね!!!先輩!!」
ダンデライ
「今...ちょうど
リナリア
「良かったぁ...すごい怖かったから。」
ジジ
「すげぇリアルだったな。」
レンゲイ
「皆さん。顔色悪いですよ。
すると濃いピンク色の花が芽吹き
体力と
ガーベラ
「先輩...一体何が原因だったんすか?」
レンゲイ
「この霧ですよ。
まだ薄っすらとありますが
浄化してる最中です。
解放すればクンカクンスの村全体の霧も
晴れると思います。」
ダンデライ
「一体、いつから...でしょうか。」
レンゲイ
「おそらく...
森に入った辺りでしょう。」
リナリア
「そうね。霧が濃くなったのも
そこからよね。」
ジジ
「他隊士と村人達はいたか?」
レンゲイ
「まだ探してないです。」
ジジ
「そうか。聞き出すしかねぇな。」
ダンデライ
「そうですね。」
ガーベラ
「アチシ達の怒りを
全部ぶつけてやるっす!!」
リナリア
「ぶっ殺してやんだから!!」
すると遠くから声が聞こえた。
レンゲイ
「ん?」
ジジ
「マジかよ!!」
ガーベラ
「え!?!?」
ダンデライ
「何故ここに!!!」
リナリア
「ラキーナちゃん!?!?」
ラキーナ
「あわあわあわあわ!!!」
リナリア
「何でここにいるの!?!?」
ラキーナ
「故郷が...心配で...こっそり...」
ジジ
「こっそり乗ってきたのかよ!!」
ダンデライ
「アナスタシア隊長に殺されますよ?」
ラキーナ
「ひぃ!!!!そ、それは!!
で、でも霧が薄くなったので
助けに来ました!!」
ガーベラ
「おい!!
とか言ってんじゃねぇっすよ!!
こちとらもうレンゲイ先輩に
助けられてんだよ!!ぁあん!?
そのメガネぶち壊されてぇんすか!?」
レンゲイ
「口が悪いですよ。ガーベラ君。」
ガーベラ
「だって先輩!!」
ラキーナ
「霧のせ、成分を分析してたんです」
ジジ
「何?分かったのか?」
ラキーナ
「は、はい。
この霧の成分は水分には間違いないのですが
私達が知っている温度差による霧では無く
分泌液という事が分かりました。」
ダンデライ
「分泌液とは一体。」
ラキーナ
「動物性の分泌液で
異常なまでの催眠性と幻覚作用。
それに中毒性も見られました。
強力な麻薬に近いと思われます。」
レンゲイ
「麻薬ですか...。なるほど」
ラキーナ
「そうです。
麻薬成分のサイロシビンや
サイロシンは、
幻覚を起こします。
主な症状は幻覚、
狂乱、発熱などです。
約15分から60分後に現れます。
更に2週間から4ヶ月後に
飲酒やストレス、睡眠不足や
他の薬物の服用などによって
幻覚などの精神症状が
再び起こることがあります。」
ガーベラ
「説明聞くだけっすと
そんなに強力なんすか??」
ラキーナ
「はい。分析出来たのは
この成分だけです。
他は未知のもの過ぎて私だけでは
分かりません。
おそらく、人為的なものか
未発見の成分かもしれません。」
ダンデライ
「話し分かりますか?」
ジジ
「ぁあ。要するに危ねぇって事だ。」
「分かってないじゃない!!」
ラキーナ
「ただ、私的にはこの成分は
人為的なものではなく
古代の物だと思われます。
実はこの谷には」
レンゲイ
「この谷にーーーん?」
ジジ
「来たぜ。」
リナリア
「そうね。」
レンゲイ
「ラキーナさん。
この件は後回しにします。」
ガーベラ
「来やしたぜ!!」
すると地鳴りの様な足音が
ドスンドスンと近づいてくる。
ポポ
「ポポポポポポポポ!!!!」
ジジ
「グッ!!
思念でも念波でもねぇ!!
声デカすぎだろ!!!」
ガーベラ
「ラミオラス帝国の兵ですかね?」
ダンデライ
「分かりません。
どんな人か知りませんが
我々相手に勝てる者など...
いな...い...と思いますが」
ラキーナ
「あわあわあわあわ!!」
そこに現れたのは
巨大な
リナリア
「うそ...まさか...」
ラキーナ
「この谷には
伝説があるからですぅうう!!!」
ガーベラ
「それを先に言え!!!!!」
ダンデライ
「
様々な生物の姿をしており巨人や鬼
龍なども分類される。
童話や神話に登場するような
神秘的な
中には
一般的には近付かない事が吉とされている。
C級、B級、A級、S級の4クラスがある。
中でもS級の見分け方は
ジジ
「まさか!!ポポは!!」
レンゲイ
「どうやら
しかも明らかに...」
ラキーナ
「み、未確認の
ガーベラ
「
士官学校で習いやしたよ!?
近づくなって!!!!」
ダンデライ
「近づいたのは我々の方ですよ。」
レンゲイ
「どうやら...間違いなく
S級
ジジ
「
ダンデライ
「なるほど。腕がなりますね。」
レンゲイ
「ラキーナさんも死にたくなかったら
戦って下さい。
逃げるにしては遅すぎる。」
ラキーナ
「ひ、ひぃ!!!」
ポポ
「人間。森を荒らした人間。
自らを王と
貴様らの世界こそ悪夢だというのに!!
私は
そして、眠りと夢の神"
ひれ伏せ!!!!!!!」
全員
「グッッッ!!!!」
強大な
思わず膝をついた。
レンゲイ
「何故...人々を襲ったんですか!!」
ポポ
「貴様らが何を言う!!!!
苦しんで死ぬがいい!!!」
全員
「グッッッ!!!!」
レンゲイ
「とてつもない
ラキーナ
「で、
霧を発生させる事で悪夢を見せて
魂を喰らうとされています!!」
ジジ
「だろうよ!!さっきから
そのクダから煙が出てやがる!!!」
ポポ
「もう一度!!堕としてやる!!」
レンゲイ
「同じ手は使えませんよ。
今この森一帯は少しずつ浄化しています。」
ポポ
「なん...だと!?ならば!!」
「させません。」
ポポ
「グッ」
レンゲイ
「無慈悲にも勝てないゲームを繰り返し
人の命を
決して許す事は出来ない!!
我ら、
神に代わって、断罪する!!!!」
ポポ
「神だと!?
誰に向かって言っている!!」
レンゲイ
「全員!!戦闘態勢!!」
「了解!!!!」
レンゲイ
「形状変化!!構え!!!」
ジジ
『
『
レンゲイ
『『天輪 •
ジジ
『
『形状変化!!解放!!』
リナリア
『
『形状変化...解放!!』
ガーベラ
『
『形状変化!!!!解放!!!』
ダンデライ
『
『形状変化...解放!!』
ラキーナ
『
『形状変化!!か、解放!!』
レンゲイ
『『
『喰い散らかせ!!
『
『砕け散れ!!
『
『駆け抜けろ!!
ポポ
「ポポポポポポポポ!!
私の前では無意味!!!!!
夢の中に堕ちろ!!人間!!!」
「させません!!!!」
ポポ
「なんだ...この
こんな
この世にいるのか!!!!!
たかだか人間が神の真似事をするな!」
レンゲイ
『
ガーベラ
「いきなり
レンゲイ
「まずはこの霧を
完全に無効化します。」
光輝く巨大な樹木が
レンゲイを中心に生い茂り
みるみると谷全体を覆っていく。
ジジ
「薄暗ぇな...」
ラキーナ
「ひぃ!!凄すぎる!!!
森がレンゲイ隊長の
ダンデライ
「当たり前です。
ポポ
「何!?
...晴れていく!!!」
レンゲイ
「
攻め、守り、癒しの全てを
広範囲に広げ展開する
陣に入ったが最期。
この密林全てが...あなたの敵です。」
ポポ
「何...だ...と!?!?」
「
『
『
フツフツとマグマの様に煮えたぎる長刀が
ポポの身体に突き刺さった瞬間
内側から爆発が
ポポ
「グァァア!!!!!!!!
熱い!!!!身体が焼ける!!!」
ダンデライ
「
爆破します。
あの借りは...
こんなものではありません!!」
リナリア
「熱い?ちょうど良かったわね!!」
『
「冷やしてあげるわよ!!!!!」
『
氷の弓矢を
巨大な氷の矢でポポを射抜くと
射抜かれた箇所から次々と凍りついていく。
ポポ
「グオオォオオオ!!!!
身体が...凍って...い...く」
ガーベラ
「こんなもんで終わると
思うなっすよぉお!!!!!」
『
「
「軽くなれぇえぇえ!!!!!!」
『
自分の背丈よりも大きいハンマーを
グルグルと振り回しその遠心力で
下からポポの巨大な身体を
思いっきり突き上げた。
ポポ
「グッォッッ何!?
私が吹き飛ばされー!!!
グァァァァア!!!!!!」
ラキーナ
「ヒィッ!!!
飛ばし過ぎですよぉお!!」
そう言うとラキーナは
脚に装着した
地面を蹴り込むと
空中を蹴る様に高速で移動した。
ガーベラ
「ええ!!!空走ってるぅう!!!」
リナリア
「ラキーナちゃんの
全てを弾く
海はもちろんだけど、
空気さえも弾いて
空を駆け抜けられるのよ!!」
ラキーナ
『
「よし追いついた!!!!!」
『
「ひぃっーー!!
ごめんなさい!ごめんなさい!!
ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
「ガガゴガゴガ!!ガハッ!!」
ラキーナ
「ひぃー!!ごめんなさいッ」
ポポ
「グハッッ」
空中を蹴り込みその反動を利用し
目に止まらぬ足技の連撃が
ポポを再び地上に墜落させていく。
リナリア
「ま、まぁネーミングセンスは
色々と個性的だけど...ね。」
ポポ
「まさか...ポポが...」
ジジ
「おいおい...見た目よりも
アナスタシアがそばに置くわけだ!!
さぁ、来いよポポ!!!!」
ポポ
「
すると地面に着くか着かないかの瀬戸際
ジジの
ちょうどポポの身体を零距離でとらえた。
ジジ
『
「よう。久しぶりじゃねぇか。」
ジジ
『
ポポ
「ガハッッッ」
ジジ
「吹っ飛べ!!!」
零距離で放たれた
確実にポポの身体を
その反動で再びポポの身体を
吹き飛ばした。
ジジ
「おい!!レンゲイ!!!!
あとは任せたぜ!!!!!」
するとポポが吹き飛んだ先で
巨大な爆発音が鳴り響く。
「ガッ!!ガハッ!!ウグッ!!」
ラキーナ
「ひぃ!!!」
ダンデライ
「これは...」
ガーベラ
「あれは...
触れた物を爆発させる
ジジ
「いつの間に仕掛けたんだ?」
ガーベラ
「初めからっすよ。」
一同は見渡すと
囲まれていた。
リナリア
「え!?嘘でしょ!?」
ガーベラ
「大丈夫っす。
指定した
しかもあれは爆発の様な音に
聞こえてやすが
実際は火薬だけじゃないんすよ。
強烈な破裂音から飛び出す
細かい花のトゲ
神経にも食い込む様なエグいやつっす」
ジジ
「爆発より厄介じゃねぇかよ。」
ポポ
「グォォオ!!!!!」
レンゲイ
「どうも。ポポ。
良い夢は見れましたか?」
ポポの身体は血に
息も絶え絶えだった。
ポポ
「夢...?笑わせる!!
人間...
レンゲイ
「あなたは村人や皆さんに悪夢を見せ
それを栄養に
決して神ではない!!」
ポポ
「悪魔は...貴様ら人間。
ポポの悪夢は...人間そのもの...」
レンゲイ
「なんだと?」
ポポ
「見るが...いい」
レンゲイ
「何をする気だ!!」
君との出会い。
何百年と経った世界の中で
唯一みつけた温かな光
ポポ
「ねぇ、ポポのこと怖くないの?」
ポピー
「怖くないよ」
ポポ
「みんなポポを見たら逃げる」
ポピー
「私は怖くないよ。」
ポポ
「ねぇ、君の名前は?」
ポピー
「ポピー。」
ポポ
「ポピー...ポポと似てる。」
ポピー
「うん。そうだね。」
誰もが逃げだす谷の底で
君だけはいつも明るく照らしてくれた。
そして時折、君が口ずさむメロディは
いつもどこからか聞こえる
あのメロディだった。
ポポ
「ねぇ!!その歌なに!?」
ポピー
「
ポポ
「へぇー!!
僕にも教えてよ!!」
ポピー
「うん!!いいわよ!!
一緒に歌いましょう!!」
それから毎日君は遊びに来てくれた。
ポポ
「ポピー。今日はどんな夢が見たい?」
ポピー
「昨日は大好きなチーズの夢を見たから
今日は世界中の
歌う夢がみたいわ!!」
ポポ
「人間もかい?」
ポピー
「うん!!そうよ!!
だってもし、本当になったら
とても幸せじゃない?」
ポポ
「そっかぁ。ポピーは優しいね!!」
ポピー
「ぁーあ。ポピーもポポみたいに
素敵な魔法が使えたらなぁ!!」
ポポ
「これはね、
魔法って呼ばないんだよ?」
ポピー
「そうなの?」
ポポ
「僕らを作った神様が言ってたんだ。
ポピー
「何が違うの??」
ポポ
「ポポも分からない!!」
ポピー
「ポポは神様に会ったことがあるんだね!」
ポポ
「すごく遠い昔の話しさ。」
ポピー
「なんだか寂しそう。」
ポポ
「ううん。」
ポピー
「神様に会いたい?」
ポポ
「うん。会いたい。」
ポピー
「ポピーも会いたいなー。
ねぇ!!いつか2人で会おうね!」
ポポ
「会えるかな?」
ポピー
「いつか会えるよ!!」
ポポ
「そうだね...
さぁ!他の
もう月が出てきたよ!!
みんなで歌ったら良い夢をみせてあげる!」
だけど幸せは長く続かなかった。
ポポ
「ポピー。どうしたの?」
ポピー
「仲間が...みんな死んでいくの...」
ポポ
「どうして??」
ポピー
「人間が...私達の中にある匂い袋を
取るために殺していくの。」
ポポ
「そんな!!
それはもう何十年も前の話しだろ?」
ポピー
「高く...売れるんだって...
人間の世界は戦争ばかりで
お金がないんだって。」
ポポ
「ポピー。もうあまり村の近くには
行っちゃだめだ。
僕は君だけがいればそれでいい。
だから約束してくれ。ポピー」
ポピー
「うん。分かった。
ねぇ、ポポ。夢を見せて...」
ポポ
「どんな夢がいいの?」
ポピー
「世界中の
ポポ
「...分かった。」
君はそれでも世界中の幸せを願った。
その清らかな心で美しい歌声で
君は世界中の幸せを願った。
ポポ
「ポピー!!!!
ポピー!!!!!!!!」
しばらくしてポピーは
顔を見せなくなった。
何故だろう。胸騒ぎが止まらなかった。
そして、ある日の晩
ポピーを見つけた。
ポポ
「ポピー!!!
どこに行ってたんだ!!!
あまり村には近付くなって言ったろ!」
だけどポピーの声はいつもと違った。
ポピー
「...ポポ。会いに行けなくて...
ごめんね」
ポポ
「ポピー!!!!
ど、どうしたんだ!!その傷!!」
ポピーの腹は切り裂かれていた。
ポポ
「そんな...オスにしかないんだろ?
その匂い袋は!!!
なんで!!!どうして!!!」
ポピー
「分からない。...でも無かったから
ポピーは捨てられたのかな?」
ポポ
「捨てるなんて...そんな!!」
ポピー
「ポポ...もういいんだ。
ポピーしかいなかったから。
でも寂しく...無かったよ。
ポポが...そばにいてくれたから...」
ポポ
「ポピー...」
ポピー
「ねぇ...最後に...歌お...う」
ポポ
「相変わらず...綺麗な...声だね。」
ポピー
「ありが...とう...」
ポポ
「ねぇ、ポピー...どんな夢が見たい?」
ポピー
「世界中の...
歌う...ゆ...め......」
「ウグッ!!ポピー!!ポピー!!
うわぁぁぁぁあ!!!!!!!!」
最後の最後まで君は
世界中の幸せを願っていた。
レンゲイ
「...ポポ。
最後に聞きたい。
村人と僕の隊士達はどこにいる。」
「ポポポポポポポポ...
巨大樹の...地下にいるさ...」
レンゲイ
「生きてるのか?」
「悪夢をまだ...見せ足りないのが...
とっても...残念だよ。」
レンゲイ
「そうか。
君のした事は許されるべき事じゃない。
だけど、長年この森に住み
この大自然を守って来た君が
今になって暴れた理由が分かった。」
するとレンゲイの身体が桜色に輝きだした。
「はぁ...
そうか...君は...
レンゲイ
「ぁあそうだ。」
「会いとう...ございました。」
レンゲイ
「もうゆっくり休むといい。
ここは心配ない。」
「それは...」
レンゲイ
「
君への言葉だ。」
「あ...あ...あ...」
レンゲイ
「せめてもの
夢を
『…
ふんわりと桜が舞い
ポポの身体を優しく包み込んでいく。
それはやがて
大きなマユの様に形を変え
ゆっくり
ゆっくりと
淡く輝きながら
高く
高く
更に高く
空へと消えていった。
ガーベラ
「先輩!!!終わったんすか!?」
ジジ
「俺たちがある程度は
弱らせたからな。」
レンゲイ
「そうですね。
それにあれだけの
ポポは展開してたんです。
ダンデライ
「本来ならばS級
簡単に倒せませんから」
リナリア
「簡単に倒せませんでしたよ?
私たちも。」
ガーベラ
「そうっすねぇ。
先輩がいなかったらって
考えたら...ゾッとしますぜ。」
レンゲイ
「フフッ。
さぁ。
レンゲイがそういうと
ダンデライ
「見てください。」
ガーベラ
「ぉお!!!!」
ラキーナ
「うわぁ!!!」
ジジ
「すげぇな...」
リナリア
「凄く...綺麗」
そこに広がっていたのは
霧の晴れた谷に広がる
美しい夕日だった。
レンゲイ
「これが...
彼が守って来た谷なんですね。」
ガーベラ
「え!?なんて言いやしたか??」
レンゲイ
「なんでもないですよ。
さぁ、村人と隊士は巨大樹の地下です。
救出したら帰りましょう。」
ジジ
「そうだな。」
リナリア
「今日は帰れるかなー?」
ダンデライ
「帰ります。
クーワ隊長が待ってますから。」
ラキーナ
「あわあわあわ。
アナスタシア隊長になんて言えば...」
ガーベラ
「アチシ達は知らないっすよ!」
ラキーナ
「ぇえーー!!!」
リナリア
「はぁ。
悪夢みたいな1日だったわね。」
ジジ
「いや、悪夢だったろ実際。」
ダンデライ
「間違いないですね。」
レンゲイ
「そうですね。
まるで...悪い夢から覚めたような...
そんな気分です。」
そう言ってジジ達はゆっくりと歩き出した。
ガーベラ
「先輩!!いつまで見てるんすか!?
もう行きましょうぜ!!!
ん?先輩??」
レンゲイ
「ここが...
ー
番外篇
【
おまけ
ーー数時間後ーー
村人と
早速、帰路に着いた。
ジジは
待っていたタンカで
隊士を連れて
リナリアはアキレイに報告へ行くと言って
そのまま
そして残されたのは
ボコボコになったムスカリーノと
レンゲイ、ガーベラ、ラキーナ
ダンデライだった。
ダンデライ
「クーワ隊長!!!!
ム、ムスカリーノ!?!?」
「ダンデライ副隊長...
御勤めお疲れ様でし...た」
ダンデライ
「ムスカリーノ!!!
クーワ隊長!!これは!?」
クーワ
「ダンデライどこ行ってたですー?」
ダンデライ
「
「ぇえ!!一生懸命こっちが
嘘まで!!あっ隠しギャァア!!」
クーワ
「ムスカリーノ。
やっぱり嘘ついてたですー!!」
ダンデライ
「そうなんですか?ムスカリーノ。」
「どええぇえええ!!!!
平然とそっちに付くんですか!?
でも。そんなダンデライ副隊長が
眩しいぜ!!イタッァァア!!?」
クーワ
「うるさいですー
ムスカリーノ」
「えええええ!!!!」
ダンデライ
「クーワ隊長に嘘をつける訳がありません。
お許しくださいクーワ隊長。
ムスカリーノは隊長の事を考えたが故」
クーワ
「何を考えたんですかー?」
ダンデライ
「前回、暴れられ無かった事を考え
再びルシファンブルクに強襲があれば
クーワ隊長が
真っ先に動ける事をです。」
クーワ
「そーなんですかー?」
「え!?あっ!!そ、そうっすよ!!
当たり前じゃないですかぁあ!!」
クーワ
「へぇーーー。」
「ギャァア!!!!!」
アナスタシア
「そこまでにしなさいクーワ。
隊長思いの良い部下じゃあないか。
あまり叱ってやるな。」
クーワ
「良い部下??
どこがですーー?」
ダンデライ
「ムスカリーノは良い部下ですよ。」
すると子犬のように
震えるラキーナは強くうなづいていた。
アナスタシア
「ん?私はムスカリーノに言ったのよ?
あなたには...言っていないわ。」
ガーベラの影に隠れたラキーナは
アナスタシアに怯えていた。
ガーベラ
「隠れてないっすよ...それ」
アナスタシア
「もう行きなさいダンデライ。」
ダンデライ
「ハッ!!!
行きましょうクーワ隊長。
ムスカリーノ」
「あんまりですよぉお!!!」
ダンデライ
「クーワ隊長」
クーワ
「何ですかー?ダンデライ」
ダンデライ
「口の周りチョコだらけですよ。」
「さっき言いましたよ!!イタッ!!」
クーワ
「もう行くですーー」
そう言って
ダンデライ達は
帰って行った。
アナスタシア
「ラキーナ。
報告は後で聞くわ。
あなたはもう休みなさい。
悪いけどガーベラ。
ラキーナを診てくれる?」
ガーベラ
「はいっす!!
アナスタシア姐さん!!
ほら!!行きますぜ!!
って早ッッ!!!!!」
震えるラキーナは
逃げるように消えていった。
ガーベラ
「待てコラ!!
ガーベラはラキーナを追いかけていった。
アナスタシア
「騒がしいわね。」
レンゲイ
「いつもの事じゃないですか。
あっ。アナスタシアさん
これを。
そう言うとレンゲイは
アナスタシアに手渡した。
アナスタシア
「随分と真っ黒ね。」
レンゲイ
「目的も言わずに渡さないで下さいよ。」
アナスタシア
「あら?ラキーナから伝説は聞かなかったの?
あの子なら詳しいと思ったけど。」
レンゲイ
「1番最後に聞きましたよ。」
アナスタシア
「ったく...。どうしようもない子ね。」
レンゲイ
「それで、この前の耳打ちの件ですが」
レンゲイはルシファンブルク強襲の際に
アナスタシアに呼び止められた件を
思い出していた。
「レンゲイちょっといい?」
レンゲイ
「…まさか...」
アナスタシア
「えぇ。私の研究室に来てくれるかしら」
ーー
ブルダニア私設
レンゲイ
「わざわざここに?」
そこは沢山の資料と
説明できないような器具と
厳重に保管された
置いてあった。
アナスタシア
「ぁあ。少し待ってもらえる?」
アナスタシアはそう言って
レンゲイ
「何か関係あるんですか?」
アナスタシア
「まず、今回の件が仕組まれていた。
という事は分かってるわよね?」
レンゲイ
「えぇ。何となくですが。
禁じられているのに今になって
わざわざ怒らせた訳ですから。」
アナスタシア
「その
研究資料から予想はついてた。
ただ、私でさえも
確信は無かったから
賭けに近かったけど」
レンゲイ
「でもおかげで命拾いしました。
あの
あまりにも強大過ぎた。
ラキーナさんによると麻薬に近いみたいです。」
アナスタシア
「やはりそうね。
ラキーナの見解は正しいわ。
見て。レンゲイ。
あなたなら分かるでしょ?」
レンゲイ
「たしかにそうですね。
このゲノム配列を見る限りは...
それと先日の件はどう関係が?
アナスタシアさん確か...」
アナスタシア
「現皇帝は偽物。...と言った。」
レンゲイ
「ぇえ。」
アナスタシア
「ゲイジュの件で秘密裏で動いてた時に
一度だけ皇帝に会っていた所を見たの。
それで周辺を探ってみたら
皇帝の自室から同じ反応が出た。」
レンゲイ
「というと?」
アナスタシア
「皇帝がこの麻薬で
眠らされているとしたら?」
レンゲイ
「そんな!!じゃぁ...
今皇帝のフリをしているのは?」
アナスタシア
「分からないわ。
だからこの成分を解読して
解毒薬を作る。
協力してレンゲイ。
お前の
レンゲイ
「...不確か過ぎます。」
アナスタシア
「確信へと変わるわ。
今、ツバキとジジ、プラム、
ラナンキュラス、オルケイディア、
アキレイ、ジニアで調べてる所よ。」
レンゲイ
「...千刃花の隊長達ばかりじゃないですか。
何を...するつもりですか??」
アナスタシア
「私たちは正当後継者であるツバキを
皇帝に
レンゲイ
「それは!!まさか!!!!」
アナスタシア
「
そう、現皇帝を...殺すって事よ。」
番外篇
【
改め
第一章ルシファンブルク強襲編
第四話 (完)
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