31話 The Operation B F P
前回までの
激戦を繰り広げる
アセヴィの
序列1位と言われるその実力を前に
それは全てアセヴィの
電撃を浴びせられ続け、気を失いかける
突如、
そこに現れたのはなんと、連れ去られたはずの
アセヴィ
「良い子ちゃん達!!!!
痺れて死になさい!!!!」
『
ジジ•リナリア•チョウラン
「ガガガガガガ」
アセヴィ
「何、、、雪、、いや、、水?
ここは、、紅蓮地獄、、極寒の地よ、、
まさか、、温度が上がった、、、
この電撃くらいじゃ、、、有り得ない、、
なんなの、、一体。
それに、、この
作者 REN’sJackson
ー
ーー時は
「はぁ、、はぁ、、この先にいる邪悪な
とてつもなく大きい、、
それに、、他にも3つの
まさか、、副隊長の誰かが、、」
キキョウは吐く息を白く染めながら
全速力で走っていた。
キキョウ
「温度が、、下がっていく、、、この寒さ、、
ということは、、あの邪悪な
序列1位アセヴィ•シェイ•アンドロメダ!!!
よりによって、、、家族殺しの狂気殺人鬼に!!!
急がないと!!!!」
走り続けると目の前に凍った巨大な扉が現れた。
キキョウ
「これは、、、」
キキョウがそっと触れると氷が溶け出したが
またすぐに凍りついた。
キキョウ
「この密度、、壊すしかないわね。」
すると、キキョウは自身の胸にそっと手を当て
一気に辺りの温度が上がり
霧の様に全てを包み込む。
そして、足元から次々と
キキョウ
『『
『『
キキョウは一気に切り裂いた。
キキョウ
「
キキョウの
温度の高い水圧が勢いよく氷を溶かしながら
凍りついた扉に大きく綺麗な穴が空いた。
キキョウはその穴をくぐると
巨大な触手が電撃を
リナリア達に襲いかかるのが見えた。
キキョウ
「あれは...リナリア副隊長にジジ副隊長...
それに...チョウラン副隊長代理
許さない...アセヴィ!!!!」
すると、キキョウは
キキョウ
『
((何この色.....))
刀身から湯煙を上げて
ほんのりと
キキョウはその龍の背に飛び乗ると
アセヴィのいる方向へと突き進んでいった。
ーーそして現在ーー
キキョウ
「私の為にごめんなさい」
絡みついた
アセヴィと共に吹き飛んだおかげで
解放された3人に駆け寄るキキョウは
申し訳なさそうな顔をしていた。
ジジ
「グッ...てめー下手こいてんじゃねーよ...」
リナリア
「キキちゃん...
無事だったのね...良かった...」
チョウラン
「キキョウ...副隊長...やっぱり...生きてた...
でも...どうやって...」
キキョウ
「説明は後です。
まずは皆さん...形状変化を解いて下さい。
今、治療します。」
『
キキョウはそう言って
地面に突き刺すと
次々と
大きな温泉が沸いた。
更に壁が周りを包むと結界の様に
チョウラン達の周りを
形状変化を解きチョウラン達は
服のまま湯に浸かった。
すると、ジュクジュクと傷口が泡立ち
血が流れていくとみるみる傷が癒えていく。
キキョウ
「しばらくアセヴィは立ち上がれないでしょう。
それにこの結界の中であれば安全ですから。
立ち上がれば邪悪な
安心して下さい。」
チョウラン
「じゃ!遠慮なくぅ!!
ぉお!!!温泉なんて久しぶり!!
これは正に!!!天国!!!!
イデデッ!!!傷にしみるゥウウ!!
でも気持ち良いな...
流石はキキョウ副隊長!!!
いい湯だな♪アハハ♪♪」
ジジ
「のんきな奴だ。
ゥグッ...アチィな...
ヤケドにはよく効きそうだな。
にしても
癒しと守りが同時に出来る
おっ!!傷が癒えていきやがる...
っておい!!泳ぐなチョウラン!!」
リナリア
「アツ...少し...しみるけど気持ちいいわね...
ありがとうキキちゃん!」
キキョウ
「こちらこそ、、すみませんでした。
とんだご迷惑を、、、」
リナリア
「何言ってんのよ!!
当然でしょ?仲間だもの!」
ジジ
「フンッ、任務じゃねーと俺は来ねーがな」
リナリア
「もう、ジジったら
またそんな事言って!!
キキちゃんだってね。
捕まりたくて捕まったんじゃないのよ?」
ジジ
「捕まりたくて捕まる奴なんていねーよ。
っておい!!!チョウラン!!!
泳ぐなって言ってんだろ!!!!
チョウラン
「イデッ!!!!!
キキョウ副隊長ぉぉお!!!
ジジさんが殴るんですよぉぉお!!!!
もう、何回殴られた事か!!!!!」
キキョウ
「泳いでるからでしょ??
もっと殴ってもらって構いません」
チョウラン
「そんなぁぁ!!!!!!
僕の唯一の味方だと思っーーイデッ!!!」
ジジ
「なんでまだ泳いでんだよ!!!」
チョウラン
「リナリアさぁーーーーん!!!!」
リナリア
「チョウラン...
ずっとここに浸かってなさい...
あんたの悪い所が全部治るかもよ?」
ジジ
「バカは死んでも治らねーよ。」
チョウラン
「ひどい!!!僕はバカじゃないですよ!!!
だってほら!!
クロールだってこんなに早い!!」
キキョウ
「そういう話しじゃないですわ。
はぁ。好きなだけ泳ぎなさい。
血の巡りも良くなるわ。」
ジジ
「ったく。ガキじゃねーんだから。
しかし...
キキョウ
「はい。
精神的なものも癒せますし
特にこの湯は幸福感が少し増しますので
昔負ったトラウマにも効きますよ。」
ジジ
「トラウマ...精神的な傷をも癒す
聞いたことねーな。
それに
キキョウ
「そんな...レンゲイ隊長の治癒には遠く及びませんよ...
重傷でなければ癒せますが限度があるみたいです。」
ジジ
「そうなのか。
お前の
キキョウ
「今のところは大丈夫です。
そこまで減りは早くないみたいなんです。
お気になさらずに休んでて下さい。」
リナリア
「キキちゃん、、気をつけてね、、
アセヴィは自身に付いた傷を
相手に移すことが出来るの、、」
キキョウ
「また、特異な
ありがとうございます。」
ジジ
「もう少し浸かったら俺達もいく。」
チョウラン
「え!?終わるまで待ってちゃダメですか!?」
リナリア
「あんたね!!キキちゃんの副隊長になるんでしょ?
サポートするのが役目でしょうが!!」
チョウラン
「あっ!!そうでした!!!!!
でもあの人おっかないから
出来れば何もしないままここにいたいって
言えないしな、、、どうしよう!!」
リナリア
「心の声丸聞こえじゃない...
やっぱりもう少し長く浸かってなさい。」
チョウラン
「え!?いんですか??やったぁ!!」
ジジ
「ハァ。おい、キキョウ
なんでこんな奴選んだんだよ」
キキョウ
「もちろん、頼りになるからです。
そうですよね?チョウラン副隊長代理?」
チョウラン
「ヴッ...良心が痛い...なんだこの痛み...恋?
こんな僕を頼りに!!!!
まさか!!!キキョウ副隊長!!」
ジジ
「
どういう判断基準なんだよ!!」
チョウラン
「イダっ!!!!なんちゃって!!
痛くなーいもーんねー!!!!!
このお湯にいればすぐに治りますから!!」
ジジ
「あ"?上がった時、覚えとけよ?」
チョウラン
「怖っ!!尋常じゃない目つき!!!
リナリアさーん!!」
リナリア
「もう!!ふざけてないの!!2人とも!!」
キキョウ
「ウフフッ。頼りにしてますね。
チョウラン副隊長代理」
チョウラン
「ぬぉぉお!!!!なんだか!!!
力が沸いてくる!!!!
傷も塞がっていく!!!!!!!!」
リナリア
「単純なんだから。」
ジジ
「うるせーだけだろ」
キキョウ
「そこはおいおい叩き直しますから。」
リナリア
「そういえば...キキちゃん...
どうやって逃げ出せたの?」
キキョウはこれまでの事を話して聞かせた。
ジジ
「なるほど...ジニアがやったのか...」
リナリア
「さすがはジニア隊長...」
チョウラン
「僕も助けられました!!
あと、ふみ子さんにも!!!」
キキョウ
「ふみ子さんが来てくれたのね...良かった。
それならーーーー」
キキョウは急に後ろを振り向いた。
キキョウ
「来ますわ」
ジジ
「ぁあ。そうみてーだな...」
リナリア
「そうね...」
チョウラン
「...はい」
キキョウ
「思ったよりも早い...
あの
平気なはずがないです...
私が先に行きますから
傷が塞がったらこの湯の中で
そうすれば回復が早まります。」
リナリア
「全回復しなくても行けるわよ?」
キキョウ
「いいえ。リナリア副隊長
全回復してもらいます。」
ジジ
「...分かった。」
キキョウ
「チョウラン副隊長代理」
チョウラン
「はい!!」
キキョウ
「集団
キキョウはそういうと
ーーアセヴィサイドーー
アセヴィは
ユラユラと歩いていた。
「ムフフフッ...なんて...熱さ...まとわりつく...
これが...
紅蓮地獄は氷の監獄...すぐにーーー」
ふと、アセヴィは
溶けた雪に映る自身を見た。
アセヴィ
「何よ...何よ...何よコレェエエエエエエエエ!!
私の!!!私の顔がァァァア!!!!!!」
キキョウ
「フフッ。よくお似合いですわ。
その汚い顔に」
アセヴィ
「顔が!!!!ドロドロォォオオオ!!!
私の顔ォォォォオオオ!!!!!!!!!」
アセヴィは怒りのままにキキョウに向かって走った。
アセヴィ
『
キキョウ
『
次々と
キキョウに襲いかかるも
ほんのりとした
無数に襲いかかるアセヴィの
((やっぱりいつもと色が違う))
アセヴィ
「無駄よぉ!!!キキョウちゃーーーん!!!
私の
止められッーー何!?弾かれていく!?」
キキョウ
「お返しするわ!!!」
アセヴィ
「ギヤァアァァァアァァァア!!!」
アセヴィは自身の乱撃に叩きつけられた。
アセヴィ
「アガッ!!!
熱い!!!熱い!!!熱い!!!!!!
雪!!雪ィィイ!!!!!!!!!!」
アセヴィは雪の中を転げ回っていた。
アセヴィ
「熱い!!熱い!!!え!
どうして!!さっきのもそう!!!!
なんで!!ァァァア!!!!!!!熱い!!
なんでずっと熱いのよぉぉお!!!!!!」
キキョウ
「痛みより熱いのが苦しいみたいね。
まさか、、、火傷が怖いのかしら?」
アセヴィ
「熱い熱い熱いよぉおおお!!!
ゼリーみたいにィィイ!!!
水が絡んで取れない!!!」
キキョウ
「良い気味ね...
このまま死んでくれたら有り難いんだけど」
((水の性質が違う))
アセヴィ
「ムフフフッッッムフフフッッ」
キキョウ
「何がおかしいの...」
アセヴィ
「ぁあ、、気持ちよかった。」
キキョウ
「何!?」
アセヴィ
「全て...を...返す...わ
キキョウ
「これは!!」
アセヴィ
「
『
突然、キキョウの足元から
触手についた唇が左足に吸い付いた。
キキョウ
「グッ!!!」
((しまった!!!))
キキョウは
斬りつけようと
キキョウ
「ォォォォ!!!」
アセヴィ
「ムゥゥッダ」
キキョウ
「これは!!傷!?!?
グッグァアァァァア!!!」
アセヴィの全ての傷がキキョウへと移った。
アセヴィ
「ぁあーーーん!!!
この瞬間!!!まさにエロ!!!!
そしてグロッ!!!!!!!
この一瞬の為に!!ムフフフッツムフフフッ
私は痛みに耐え快感へと変えるの!!!
ほら!!!泣き喚いてぇえ!!!
キキョウちゃんのスクリームを
もっとぉーん!!もっとぉーん!!!!」
『
次々と
太く硬く変化しキキョウの手足を
一本ずつ縛り上げると
なぶる様に火傷だらけの身体に
触手を叩きつけていく。
キキョウ
「ァァァアッッッ!!!!!」
アセヴィ
「あんっ!!」
キキョウ
「グッッ」
アセヴィ
「ぁあんん!!」
キキョウ
「ガハッッッ」
アセヴィ
「もっとぉーん」
キキョウ
「ウグッ」
アセヴィ
「はぁーあ。
こんなんで終わらないのよ?キキョウちゃん。
あなたを殺さない程度にいたぶって
後ろの結界を解いてもらわないと...
リナリアちゃんとジジ君もいるでしょー?」
キキョウ
「アガッッ...させなーーー」
「させないわよ?」
『
すると
「ガガガガガガガガガガガガ」
アセヴィ
「ムフフフッツムフフフッツ!!
気持ちいいわーーーんー!!!!
気持ち良くて心地良くて美しいわーん」
「ガガガガガガガガガガガガ」
アセヴィ
「あなた達、
死ねないのよね?
それは私たち
でもねぇ、さっきのは効いたわよ?
久しぶりに思わず逝きそうだった。
だから、そのお礼。おすそ分け。」
「ガガガガガガガガガガガガ」
アセヴィ
「
一生忘れられない相手、、キキョウちゃん」
キキョウ
「お...ま...え...を...許さない...」
アセヴィ
「電撃だけじゃ足りないのね?
死ねない苦しみはツライかしら?
いや、とっても気持ちよさそうだけど...
分かったわ。これもあげる。」
『
電撃が
キキョウを何度も痛めつけた。
アセヴィ
「ムフフフ!!!ムフフフ!!!ムフフフ!!」
キキョウ
「イヤァアァアァア!!!!!!!」
キキョウの肌はひしゃげ
髪は黒焦げ血にまみれるも
電撃により乾き始めていた。
アセヴィ
「ほら!!降参??もう降参!?
ツライ?気持ちいい?苦しい??痛い??」
電撃が止まり更に更にとキキョウの身体を
きつく締め上げた。
キキョウ
「誰が...降参...なん...て...するのよ...
私は...
この戦争を...終わらせるッ!!!!」
ーージジサイドーー
ジジ達は目をつむりながら湯に浸かっていた。
チョウラン
「凄い...
大丈夫ですかね...キキョウ副隊長
悲鳴が聞こえましたけど...ぁあヤダヤダ
怖いのも痛いのも嫌だなぁあ...
でもキキョウ副隊長の前でそんなこと言えないし
カッコつかないから黙っておこうっと」
リナリア
「誰だって嫌よ。
だけど戦わなきゃ」
チョウラン
「え?心まで読めるの!?!?」
ジジ
「ぁあ、めんどくせぇ。」
リナリア
「今は目を閉じて
チョウラン
「喋ってたら瞑想にならないですよね!?
でも、
ジジ
「こんな戦地で完璧に瞑想できるかよ。
この温泉の効能と目を閉じるだけで
充分、回復は早まる。」
リナリア
「そうよ。チョウラン。
覚えておきなさいね。
目を閉じるだけでも回復をうながせるの。
視覚からの情報をシャットアウトするだけで
休まるんだから。」
チョウラン
「ほぇーー。知らなかったです!!
普段からもそうしよっと!!」
リナリア
「バカ。普段はしっかり瞑想しなさい!
今は戦地だからなの!!」
ジジ
「お前なんも知らねーのかよ。
そんなことよりリナリア。
俺達使ってキキョウは
集団
リナリア
「おそらくそうね。
集団
集団
キキちゃんが一番得意とする戦術よ。」
ジジ
「副隊長達だけで行う集団
聞いたことねーよ。」
チョウラン
「え?違いますよ。言ってたじゃないですか。
キキョウ副隊長がやるのは
集団
リナリア
「集団
ジジ
「ん?...なるほどそういう事か...」
リナリア
「え?どういう事?」
チョウラン
「これはですね、
キキョウ副隊長が考案した集団
集団
これは
形状変化と
リナリア
「隊長格の形状変化で行うのね...
でも各々の形状変化を頭に入れてないと
統率は取れないわよね...」
ジジ
「お手並拝見だな。
次期
チョウラン
「キキョウ副隊長の集団戦術はピカイチです!
標的1人に対して圧倒的な武力で攻めて
完全抹殺を遂行するには
隊長格の形状変化でないと難しいと思いますが
頭の切れるジジさんと経験豊富なリナリアさん
それに、作戦を知ってる僕がいれば大丈夫だと思います。」
リナリア
「えらくまともに喋れるのね...
温泉の効能かしら...」
ジジ
「水筒に入れて毎日飲め。
猿ぐらいにはなれるぞ。」
チョウラン
「いや、これは売ったほうがいいですね!!
儲けれそう!!!
うちのお店で出せば貴族も夢じゃない!!」
リナリア
「やっぱダメね。
さっきのは奇跡かしら...」
ジジ
「今、俺は奇跡を信じた。」
チョウラン
「ちょっとぉおお!!2人ともひどいですよぉ!
あっ!!そういえば見ました?
キキョウ副隊長の技!!!」
リナリア
「ん?初めて見たけど
それがどうしたの?」
チョウラン
「普段は透明なんですけど...
さっきのはほんのりと
僕もこの1ヶ月の間、見たことがありません...」
ジジ
「ほんのり色が変わったってことか?」
チョウラン
「おそらくそうです。ほんの少しでしたが」
リナリア
「クーワ隊長の
ジジ
「クーワのはもっと濃い」
リナリア
「確かに...」
チョウラン
「意図的なのか分かりませんが...
あぁ見えてキキョウ副隊長...
すごく怒ってますしね。」
リナリア
「え?そうは見えなかったけど...」
チョウラン
「でも、あんなキキョウ副隊長
見たことないです。」
ジジ
「色が変わりつつあるのか...
つーことは
チョウラン
「そういうもんなんですか!?」
ジジ
「全ての
しかし、やっぱ発現した
リナリア
「それに加えて集団
ジジ
「おいおい、キキョウの奴...
殺す気満々じゃねーか。」
リナリア
「私が知ってるキキちゃんは
怒るともっとすごいけどね。」
チョウラン
「え?そうなんですか?」
リナリア
「昔ちょっとね!!
あんた達これを機に覚えておくといいわ!」
チョウラン
「え?何をですか??」
ジジ
「なんだよ。」
リナリア
「フフッ
女は怒らせると怖いのよ!!」
ーーアセヴィサイドーー
キキョウは電撃を止めたことを
見逃さなかった。そしてキッとアセヴィを睨むと
身体中から
アセヴィ
「何!?」
辺り一体に泡が立ち込める。
アセヴィ
「グッ!!泡で前が!!!」
キキョウ
『
ブクブクと泡が立ちのぼり
キキョウの身体を包むと
傷口がジュワジュワと泡立ち塞がっていった。
キキョウ
「フフッ電撃を止めなければ良かったのに...
案外...おバカさんなんですね。
それとも連続使用の限度でもあるのかしら?」
アセヴィ
「グッ...クソ生意気な子!!!
お仕置きよ!!!!!!!」
キキョウ
「お仕置きですって?
あなたが死んで終わりよ!!!」
するとアセヴィが不気味な声で
笑い始めた。
アセヴィ
「ムフフフッ。キキョウちゃん言ってたわね。
この戦争を終わらせる???
キキョウ
「戦争を終わらせる為に...私は神から選ばれた」
アセヴィ
「神!!!神!!神!!!!!!
そんなの存在しない!!!!!!!!!
神なんていない!!!!!
この世にはエロとグロしかない!!
戦争を終わらせたいならグロの力をもって
エロを制するしかないのよ!!お嬢ちゃん!!
戦争を始めるのはいつだって
女の私たちには入る余地なんてない!!
女は常に弱者!!!!!支配される側!!
そしてその中に快楽を見出さなければ
生きていくことさえも出来ない!!!!
私たち女に出来ることは限られてるのよ!!
男も知らない小娘が
生意気言うんじゃないよ!!!」
キキョウはしばらくの沈黙の間
ゆっくりと口を開いた。
キキョウ
「アセヴィ。あなたは人のために身を
前に進んだことはあるの?」
アセヴィ
「何?」
キキョウ
「誰かのために強くなりたいって
思ったことはあるの?」
アセヴィ
「ムフフッ...笑えるわ。
誰かの為に強くなりたいと
思う必要はないのよ。
全ては自分の欲求のためよ!!」
キキョウ
「アセヴィ。
あなたには...大切な人はいないの?」
アセヴィ
「大切...な...
大切な人...ぁあ、そんな奴もいたわね。
全員、殺したけど。」
キキョウ
「なんですって?」
アセヴィ
「誰かのものになるくらいなら
私が殺してしまえば
永遠にその人は私のもの!!
大切な人が苦しむなら
私が苦しめた方が愛を感じないかしら?」
キキョウ
「誰かに愛されたことがないのね。」
アセヴィ
「愛は、与えるもの!!
それは苦痛も痛みも同じよ!!!!!!
エロもグロも与えるもの!!!!!
だから私は与えてきた!!!!
これからも!!!この先も!!!!
それは変わらないわ!!!!!」
キキョウ
「家族はーーー」
「私に家族の話などするな!!!!!!
クソ生意気な女が!!!!!!!!
お前のその顔もぐちゃぐちゃにしてやる!!!
ぐちゃぐちゃに!!!ぐちゃぐちゃに!!!!
ぐちゃぐちゃにしてやる!!!!!!」
キキョウ
「まさか...その顔の火傷...」
アセヴィ
「ダマレェエエエエエエ!!!!」
『
キキョウ
「こんな巨大な......大きすぎる!!」
巨大化しドロドロと酸を垂らしながら
轟音をたててキキョウに迫ってきた。
アセヴィ
「世間知らずな小娘に!!!!!
教えてあげるわ!!!!!!快楽と苦痛!!
その先にあるグロをね!!!!!!!!」
((後ろにいるチョウラン副隊長代理達も
まきこんでしまう!!))
アセヴィ
「シネェェエ!!!千刃花!!!!」
キキョウ
『
ほんのりと
アセヴィの
巨大な触手達はニュルニュルと
((グッ!!このままじゃ!!!!
押し負けるッッッ!!!!!))
アセヴィ
「ムフフッムフフフッムフフフッッ!!!」
キキョウ
「お願い!!!!
すると
強く輝き出した。
アセヴィ
「グッ!!これは一体!!!!!!!」
キキョウはぶつかり合う互いの技の中で
そして、輝く
より濃くそして、微かに煌めき始めた。
キキョウ
「ありがとう...」
アセヴィ
「なんだ!!!なんだ!!!これは!!!」
キキョウは天高く
強くハッキリとした声で叫んだ。
キキョウ
『
ジワジワと深くより深く
更に温度と
アセヴィと
アセヴィ
「ギイャァァア!!!!
なんだ!!!熱い!!!熱い!!!!!
やめろ!!!!!!やめろぉおお!!!!
アババババッッ」
アセヴィは
灼熱の
尋常じゃないほどの湯煙が辺りを包み
リナリアが作り出した氷も全て溶けてしまった。
キキョウ
「...まだ微かに
油断はしないわ。鬼人化される前にとどめを刺す。」
キキョウは水の上を滑る様に
アセヴィが流れ着いた場所へと移動した。
アセヴィ
「アガ...アガガ...」
皮膚が溶けて
真っ赤になったアセヴィが
キキョウ
「あそこね!!!」
アセヴィ
「ムフフッまだ私はーー」
『
溢れる濃い
ボロボロのアセヴィを絡めとると
アセヴィは全身に火傷を負いながら
息を求めて暴れるも前に進むことができずに
次第に動きが鈍くなっていた。
キキョウ
「確実に息の根を止めーーー」
しかしすでに遅かった。
アセヴィ
『『
....
黒い煙が立ち込めドーンッと一気に破裂すると
ドッと溢れ出し
覆いはじめた。
キキョウ
「黒い煙...これはまずい...」
キキョウは
遠くから声が聞こえた。
リナリア
『
ジジ
『
チョウラン
『
黒い煙が立ち込める中
いくつもの雷撃の砲弾と
巨大な氷の矢の一閃。
そして、黒い砂の
飛んで行った。
キキョウ
「皆さん!!!
もう大丈夫なんですか!?」
ジジ
「ぁあ。たっぷり休ませてもらった!!
しっかし派手にやったな...」
チョウラン
「アワワワッッどうなってるんですかー!?
あれでもまだ死んでないなんて!!!!!
怖いですよぉぉお!!!」
リナリア
「よくやったわね。
こっからが本番!!でしょ?キキちゃん!!」
キキョウ
「えぇ!!」
キキョウはにっこり笑うと
すかさずアセヴィを睨んだ。
そこには肌が黒く染まり
身体中から触手が生え
大きな目が一つギョロギョロとした
キキョウ
「これより集団
"
ー
おまけ
私には5人の
すぐ下のホタルとツツジ
言葉がまだ理解できないほど
小さい三つ子の妹たち
妹たちはいつも泣いていた。
ピエリス
「このっ!!バカが!!
何度!!!言ったら!!!分かるんだい!!
窓には!!!近づくんじゃ!!ないよ!!」
ホタル
「アガッッ!!やめて...よ...お母さん!!
もう!!やめてー!!!!!」
ツツジ
「痛いッ痛いよぉ!!!!」
アセヴィ幼少期
「お願っウグッ!!
もう!!殴らないでぇえ!!」
ピエリス
「ギャーピーギャーピー
泣いてんじゃっ!!
無いよ!!!!!!!!!!」
アセヴィ幼少期
「妹たちはまだ小さいから!!
お願い!!!!やめてよぉ!!!」
ホタル
「殴るなら僕を殴っていいから!!!
だからッ ガハッッ!!」
ツツジ
「お兄ちゃん!!お姉ちゃん!!!!
お母さん!!!やめてよ!!やめて!!!」
ピエリス
「そう。殴られたいなら!!!
殴っってやるよぉ!!!!
ほらよっ!!!!!!!」
ホタル
「ウグッ!!痛い、、母さん!!痛い!!
足がぁあ!!足がぁ!!!!」
アセヴィ幼少期
「やめてぇ!!!足が足が折れてるのぉお!!」
ツツジ
「僕を!!!僕を殴ってよ!!!!
僕を!!!!アガッッ!」
ピエリス
「うるさい!!!」
母ピエリスはとても厳しい人だった。
ピエリス
「あんた!!
どこいってたの!!!
またあの女の所にでも行ってーー」
アゼビ
「うるせぇ!!!!
俺が!!!何しようが!!!
お前には!!!関係ねー!!!だろ!!」
ピエリス
「アガッッ!!やめッ!てぇ!!
イヤァアァア!!!!!!!」
アセヴィ幼少期
「やめて!!
もうやめてぇ!!父さん!!!!」
1番好きな時間は
母が眠りについてる時間だった。
アセヴィ幼少期
「今、ミルクとってくるからね...
ホタル。妹たちをあやしておいてね。」
ホタル
「分かったよ姉さん。
見つからない様にね。」
アセヴィ幼少期
「大丈夫だよ。慣れっこだから。」
ツツジ
「お兄ちゃん...の足...ウグッウグッ」
ホタル
「泣くなツツジ。大丈夫だから。」
ホタルはあれから足が不自由になった。
私は階段をゆっくり降りると
すすり泣く声が聞こえた。
アセヴィ幼少期
「ん?」
ピエリス
「なんで...なんで...
私は子供たちにあんな事を...
ごめんなさい...ホタル...ツツジ...」
母は毎晩泣いていた。
私は母の優しさを知ってる。
だけどいつも私の名前は無かった。
ピエリス
「待って!!どこ行くの!!
私を置いて行かないでぇ!!!
あんた!!!あんた!!!!!!!」
アゼビ
「てめーなんかと
一緒にいると頭おかしくなるんだよ!!」
ピエリス
「子供たちは!!子供たちはどうするの!!」
アゼビ
「しらねぇよ。」
ピエリス
「行かないでぇえ!!
私を1人にしないでぇえ!!!」
父は出て行ってしまった。
それから母は酒に溺れ
更に暴力を振るう様になった。
ホタル
「や、やめてよ...母さん...母さん!!!
やめてよぉぉお!!!!!」
ピエリス
「足が不自由じゃクソの役にも立たないね!!
じゃぁ!!!もう片方も!!いらないだろ!!」
ツツジ
「そんな事しないでぇえ!!!!
ダメだよ!!!!お兄ちゃんには
必要なんだ!!!!!!!
やめてよお母さん!!!!!」
ホタル
「やめてぇ!!!!!!!
お願いだよ!!母さん!!!!!
いい子にするから!!!何でもするから!!
いやだぁぁぁぁぁあ!!!」
アセヴィ幼少期
「やめてぇええええ!!!!!!!」
ホタルは足をのこぎりで切られてしまった。
アセヴィ幼少期
「ウグッ...ホタル...足が...」
ホタル
「アハハ。姉さんが血を止めてくれたから
もう大丈夫だよ。僕は歩けなくなったけどね。」
ツツジ
「許せない...お母さんを許せない!!!」
ホタル
「アハハ。ダメだよ。
あんな人でも世界に1人だけの僕らの母さんさ」
アセヴィ幼少期
「どうして...笑ってられるの...」
ホタル
「姉さん...ツツジ。
悲しい時に笑えたらつらくなさそうだろ?」
アセヴィ幼少期
「そんな事...無いよ...悲しいよ。」
ホタル
「姉さん。痛くても気持ちいいと思えたら
母さんの事、もっと好きになれるのにな...」
アセヴィ幼少期
「そんなの無理だよ...そんなの無理だよ!!」
ホタル
「姉さん...ツツジ...母さんを...責めないでね。
母さんは父さんがそばにいないから
寂しくてしかた無いんだ。
だから僕らが母さんのそばにいてあげよう。」
アセヴィ幼少期
「...うん。」
ホタル
「ほら、笑って...」
ツツジ
「笑えないよ...」
ホタル
「ほら、笑って...」
ツツジ
「僕は...どうしたら...」
アセヴィ幼少期
「...ツツジ」
ホタル
「辛い時こそ、笑えば楽しくなる。
痛めつけられても気持ちいいと思えば楽になれる。
だから...笑えばいいと思うよ」
私達は泣きながら
ただただ、眠れるまで笑った。
ピエリス
「ムフフフッ!!!!
まるで石の裏にいる虫ケラみたいだねぇ!!
まともに歩けないくせに!!!!!
部屋から出ようとするんじゃないよ!!!
便所なんかにいかせるもんか!!!」
アセヴィ幼少期
「ホタル!!!!!!」
ツツジ
「お兄ちゃん!!!!」
ホタル
「大丈夫だよ...」
ツツジ
「お母さんが!!!お母さんが!!!
ホタルの足を切ったからでしょ!!!!!
なんでそんな事するんだ!!!!!
答えて!!!!答えーーー」
「生意気いうんじゃないよ!!!!!
誰が!!!メシを!!!
食わせてやってんだい!!
母親にむかって!!!!そんな口!!!!」
ツツジ
「アガッ!!」
アセヴィ幼少期
「ツツジ!!!!!」
ピエリス
「あんたも邪魔だよ!!!
大体ねぇ!!!!前々から
お前の顔見ると反吐がでる!!!!
クソみてぇな父親に似た名前!!!
その澄ました顔!!!!!!
反吐が出るんだよ!!!!」
アセヴィ幼少期
「ウグッ!!!!!ガッハ!!
ムフフフッ...ムフフフ...」
ピエリス
「なんだい...何がおかしいってんだい。
親をバカにするのも
アセヴィ幼少期
「ムフフフッ...ムフフフ!!!!」
((それでいいんだよ。姉さん))
ピエリス
「あんたも何笑ってんだい!!!!!
この疫病神!!!!!ウジ虫がぁ!!!!」
ホタル
「アガッ!!!!ハハハッ」
ツツジ
「僕は...笑えないよ...」
その日の夜ホタルは妹たちの寝顔を見ながら
震える声で泣いていた。
ホタル
「妹たちは、お日様の光も知らない...
妹たちは何が起こってるのかも分からない...
それって幸せなのかな...」
アセヴィ幼少期
「幸せじゃない...私達は誰も幸せじゃない。」
ツツジ
「僕はもう嫌だ...こんな生活」
アセヴィ幼少期
「ねぇ...ホタル、ツツジ」
ホタル
「どうしたの?」
ツツジ
「ん?」
アセヴィ幼少期
「家を出よう。妹たちを連れて。」
ツツジ
「お姉ちゃん...」
ホタル
「母さんはどうするの?」
アセヴィ幼少期
「知らない。どうでもいい。
私がホタルや妹たちの為に働くから。
ここにいるよりマシだよ。」
ツツジ
「僕も働くよ!!!!
この前、外で話してるのを窓から聞いたんだ!!
ラミオラス帝国が子供を保護してるって!!」
アセヴィ幼少期
「そうなの?じゃぁ!!
シンシャドゥールにいきましょう!!
守ってくれるかもしれないわね!!」
ホタル
「でも...母さんが」
アセヴィ幼少期
「母さんは大丈夫。
大人になったら迎えに来よう」
ホタルはこの
母の心配をしていた。
そして、母が飲みに行き留守にしている間
私は
支度を終えていた。
三つ子の
新品同様だった。
アセヴィ幼少期
「ほらほら、ここに乗ってねぇ、、
良い子だからねぇ。はいっ。偉いですよぉ」
ツツジ
「お兄ちゃんは僕の肩につかまって!!
ラミオラス帝国に行けば足も治してくれるよ!」
ホタル
「そうだね!!行こう」
そして、ここからが悪夢の始まりだった。
ピエリス
「はぁ...この豚小屋が...私の家...
クソの役にも立たないクソガキ達」
アセヴィ幼少期
「まずい!!母さんが帰ってきた!!
ツツジ!!!ホタルを!!!」
ツツジ
「お兄ちゃん!!!ほら!!」
ホタル
「無理だ。僕は走れない。
僕を置いていけ!!」
アセヴィ幼少期
「嫌よ!!!」
ツツジ
「...お姉ちゃん!!行こう!!」
アセヴィ幼少期
「行けない!!!!」
ホタル
「妹たちもいるんだぞ!!!」
ピエリス
「ん?声?
まさか...アゼビが帰ってきたのね!!
あんた!!!!!!帰ってきたのーーー
ん?あら?」
アセヴィ幼少期
「母さん...」
ホタル
「ごめんなさい...」
ツツジ
「謝ることなんてない!!!」
ピエリス
「何で!!!!
部屋から出てるんだよ!!!!!
このクソガキどもがぁぁあ!!!!!!!」
アセヴィ幼少期
「ちょっ!!!何するの!!!!何これ!?!?
お酒!?!?!?」
ホタル
「ウグッ!!!
足元に酒瓶の破片がある!!気をつけて!!」
ツツジ
「おおおおお!!!!」
アセヴィ幼少期
「ツツジ!!何してるの!!!」
ツツジ
「僕が抑えるから!!!逃げて!!!」
ピエリス
「抑える??ムフフフッ!!
子供の力で何が!!!出来る!!!」
ツツジ
「ガハッ」
ホタル
「ツツジ!!!!」
ピエリス
「ねぇ...ずっと考えてたの。
アゼビが帰ってこないのは
あんた達がいるからって。
だから!!!!!!
のたれ死んでよぉお!!!!!!!
お願いだから!!!!!!!」
アセヴィ幼少期
「やめて...まさか...やめてよぉお!!!!」
母はライターを取り出して火をつけた。
ツツジ
「アガッ!!熱い!!!熱い!!!!」
ホタル
「やめて!!!母さん!!
熱い!!!熱いよぉぉお!!!!!!」
アセヴィ幼少期
「これ以上はやめてぇ!!!!!!」
ピエリス
「あんた何様だい?
あんたの顔...本当に憎たらしいねぇ。
燃えな!!!!!!!!!!!!」
アセヴィ幼少期
「イヤァァ!!!!!
熱い!!!!!熱い!!!!!!!!」
ピエリス
「ムフフフ!!!ムフフフ!!!!
ムフフフ!!!!!!!!!!!」
ホタル
「妹たちまで!!!ウグッ!!!!
何で!!!!何で!!!!!」
ピエリス
「歩けないくせに!!!!
生意気に
ほらほらぁ!!!おかわりは自由さ!!」
母は煮えたぎる
更に酒を注いだ。
ホタル
「グアッ!!!!!!!!!」
ツツジ
「兄ちゃん!!!
熱い!!!!!!イヤダァア!!!」
アセヴィ幼少期
「やめてよ...やめてよ...」
ピエリス
「あーら。顔が醜い火傷だらけね!!!
ムフフフ!!!ムフフフッ!!!!
ツツジ!!!!ホタル!!!!
転げ回ってるぅう!!!
転げ回ってる!!!ムフフフッ!!!」
ツツジ
「熱い!!!!!イヤダァア!!!!!
お姉ちゃん!!!
いっそ僕を殺しくれ!!!!!
殺してくれよぉぉお!!!!!」
ホタル
「姉さん!!!!!頼む!!
殺してくれ!!!!!!
もう耐えられない!!!
お願いだ!!!!!!熱い!!!熱い!!」
ツツジ
「お姉ちゃぁぁぁあん!!!!!!!!」
私は迷わなかった。
早く楽にしてあげたかった。
もはや自身が燃えていることさえも忘れて
私は割れた酒瓶を手に弟たちと妹たちを刺した。
ツツジ
「ウグッ」
ホタル
「ガハッ」
ピエリス
「何!!何し...何してんだい!!!!」
「うわぁあん!!!!
ごめんね!!!!ごめんね!!!!
ホタルゥウウウウ!!!!ツツジィイ!!」
ツツジ
「ガハッ。
ごめんね...こんなこと...させて...
泣かない...でよ...お姉ちゃん...
グッ...お姉ちゃん...生まれ変わ...ったら...
僕は...幸せに...なれるかな?」
「なれる!!!なれるよぉ!!!!!!
なれる...から...」
ツツジ
「でも...幸せって...分かんないや...」
「ごめんなさい!!ごめんなさい!!!
ツツジィイ!!!!!!」
ホタル
「ぁあ...アハハ。泣かない...で...
姉さん...ありがとう...
ありが...とう...グッ...
今まで...辛かったね。姉さん...」
「嫌だぁぁぁあ!!!!!
ホタルゥウウウウ!!!!!!!
ツツジィイ!!!!!!!!!
置いてかないでぇ!!!!!!!!」
ホタル
「ほら...笑って」
ピエリス
「イヤァアァア!!!!
人を殺した!!!!!
弟たちを殺した!!!!!!!
何なんだ!!!何なんだコイツ!!!!」
今でも覚えてる。
焼け焦げたニオイ。
身動き一つない妹たち
ツツジの涙。
そして、ホタルの笑顔
アセヴィ幼少期
「笑えばいいのね。」
ピエリス
「く、来るなぁ!!!!
来るんじゃないよぉぉお!!!!!!!」
アセヴィ幼少期
「ムフフフッムフフフッ!!!!」
そして、現在
懐かしい焼ける痛みと懐かしい弟たちとの日々と
キキョウの言葉を思い出していた。
キキョウ
"アセヴィ。あなたは人のために身を
前に進んだことはあるの?"
"誰かのために強くなりたいって
思ったことはあるの?"
"アセヴィ。
あなたには...大切な人はいないの?"
((全て身に覚えがある。
だけど、その心に
どこか遠い 暗い場所へと隠した。
誰にも見つからない様に
誰にも触らせない様に
私が
人を捨てた
あの日から))
(完)
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