30話 Friday the 13th
前回までの
ソープワイトはサラセニアに昔話を聞かせていた。
それは村人、80人が不可解な死を遂げたとされる
未解決事件の話しだった。
さらったキキョウを逃されたあげく
サラセニアに対しその責任を問い
怒り狂うソープワイトだったが
刻々と時間が過ぎていくたびに
落ち着きを取り戻した。
そして、ソープワイトは
本来、
サラセニアには無いことを告げる。
ソープワイトはある少女の目覚めを待っていたのだ。
その少女とは、、、。
ソープワイト
「サラセニア、、確かに
お前にある。が。それはあくまでも
奴が眠りについている間の話し。
さぁ、、、目覚めるぞ!!!!
ラミオラス史上最狂の天使!!!!!!
エリカ!!!!!」
エリカ
「おはよう」
作者 REN’sJackson
ー
カツカツとブーツの音を鳴り響かせながら歩いていた。
ここは
世界的犯罪者や特殊な犯罪者が収容される
各部屋が牢獄となっており
エリカの気分によって
その更に奥深くには重い扉があり
ソープワイト達はその扉の前にいた。
サラセニア
「
エリカ嬢も目覚めた頃でしょう!!」
ソープワイト
「
13日は目覚めない特異体質
そんな下らん体質が無ければ
お前の仕事も増えなくて良かったものを。」
サラセニア
「
しかし、
責任は負えど私めは基本ココにはいないが故
名乗っておりませぬ。
基本はエリカ嬢の指揮下。
そして、私はヒドラ研究所におります。」
ソープワイト
「誰かしら役職に就いてる者が
兼任するという決まりだよ。
もちろん、そんな形だけのもの
何の意味もなさない。
私は反対したのだがロージアが言うので
仕方なくお前に振ったまでだよ。」
サラセニア
「しかし、有り難き名誉!!!!
そして、
なんたる運命か!!!!
絶好の日でございます!!!
まさに神!!!神のお導き!!!!!!」
そう言うとサラセニアは重い扉を
バーンっと開けると
サラセニアは照明を落とし
軽快なステップを踏みながら入っていった。
サラセニア
「ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!
ワチュガナドゥ!!ヘッ!!
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ビリビリボーイ、ビリビリボーイ
ワチュガナドゥッ!
ワチュガッーーーーーー」
「ねぇ。うるさい。」
不機嫌そうなエリカは両足がないヌイグルミと
首の切れたヌイグルミを抱えながら
サラセニアの腹部にナイフを投げつけた。
サラセニア
「エリカ嬢!!
これは祝いの舞でござい、、ます!!」
投げつけたナイフを指二本で受け止めたサラセニアは
シュッとナイフをエリカに投げ返した。
エリカ
「ねぇ。サリーお兄ちゃん。
うるさいのはその風貌だけでいいの。」
更にナイフを投げ返す。
サラセニア
「相変わらず麗しき、、少女ッ」
そして更にナイフを投げ返す。
「エリカ、、怖い、、、
ナイフ投げ返してくるなんて、、怖いよ、、
エリカはねぇ、、どんな理由があろうと
痛いのは嫌なの。
傷つくより傷つけたいの、、
だからね、、、エリカだけが投げていいのに、、
エリカだけが投げていいのに!!!!!!」
エリカは立ち上がると
拳銃を取り出してサラセニア向かって
バンッバンッバンッと何発も発砲した。
サラセニア
「ビリビリッボイボイボイボーイ!!!
私めのお見事!!!まだ甘いですね!!!」
サラセニアは弾を全て避けた。
するとジャラジャラと弾を落とす音が聞こえる。
ソープワイト
「ご機嫌よう。エリカ」
ソープワイトはサラセニアが避けた弾丸を
素手で受け止めていた。
エリカ
「え!?ソープワイトお兄ちゃん!?
久しぶりぃ!!!!!!!」
エリカはヌイグルミを投げ捨てて
ソープワイトに抱きついた。
しかし、バリッと妙な音が聞こえた。
エリカ
「いつぶり???
元気にしてた!????
なんで来てくれなかったの!?
エリカ会いたかったんだから!!!」
ソープワイト
「ヌフフッ。会いたかった者の腹に
ヌフフッッ相変わらず面白い子だよ」
ソープワイトは折れたナイフを
投げ捨てるとエリカの首を掴んだ。
ソープワイト
「全く、、感動の再会じゃあないか」
エリカ
「痛いよ、、お兄ちゃん、、離して、、
エリカにッそんな事していいの?」
ソープワイト
「そんな事したらどうなるか
教えて貰おうじゃあないか。」
するとエリカはソープワイトにニコッと
可愛らしく微笑むと
ソープワイトの手がゆっくりと離れていった。
しかし、ソープワイトは顔色も変えず
離れた手を押し戻した。
サラセニア
「エリカ嬢!!!
この無礼者が!!!!!!!!!アガッ」
エリカ
「え?なんて?」
エリカはサラセニアに手のひらを向けると
サラセニアが動けなくなった。
サラセニア
「いい加減に、、しなさい、、、クソガキが」
サラセニアは目をカッと見開くと
ゆっくりと近づいてきた。
それを見たエリカはソープワイトに背を向け
サラセニアの顔を見た。
エリカ
「ごめんなさい、、、
エリカ、、お兄ちゃん達と遊びたくて、、、」
サラセニア
「大人には礼儀をわきまえる。
そんな事も、、分からないなら死になさい。」
エリカ
「ご、、ごめんなさい、、
代わりにチョコあげる、、、」
エリカはそう言うと
ポケットからチョコレートを取り出した。
エリカ
「これで許してくれる?サリーお兄ちゃん」
そう言うとエリカはサラセニアに
チョコレートを優しくポイッと投げた。
サラセニア
「いりまーーー!」
ドーンっとチョコレートが爆発した。
エリカ
「ハッピーバレンタイン❤︎
サリーお兄ちゃん♪」
プスプスと煙を上げるサラセニアは
黄金の歯を剥き出して笑っていた。
サラセニア
「ンフフフッンフフフッ
冥土の
神よ!!!!!!ぉお!!神よ!!!!
この哀れな少女を許したまえ!!!!!」
サラセニアは首をコキコキと鳴らしながら
ひざまずいて祈りを捧げていた。
サラセニア
「天にまします我らの父よ。
願わくは
みこころの天になるごとく、
地にもなさせたまえ。
我らの
今日も与えたまえ。
我らに罪を犯すものを我らが
我らの罪をも
我らを
死をもって救い出したまえ。
国と力と栄えとは、
限りなく
アーメン」
そして立ち上がり
ゆっくりと近づいてくるサラセニアに
怯えるエリカ。
エリカ
「喜んで、、くれると、、思ったのに、、
ご、ごめんなさい、、ごめんなさい、、」
サラセニア
「死になさーー」
「やめろサラセニア!!!!」
サラセニア
「しかし
ソープワイト
「なんの真似かね?エリカ。」
ソープワイトは後ろからエリカの頭を
グッと掴んだ。
エリカ
「キャッ」
サラセニア
「
この少女に神の導きをこの私めが下します故」
エリカ
「ご、、ごめんなさい、、サリーお兄ちゃん
ソープワイトお兄ちゃん、、」
ソープワイト
「ごめんなさいと言う割には力を
解いていないのはどう言うつもりかね?
私には効かぬことくらい分かるだろう?え?
下らぬ芝居に付き合う理由で
ここに来たわけじゃあないんだよ。」
ミシミシとエリカの
エリカ
「痛い、、よ、、お兄ちゃん、、、」
ソープワイト
「割れた
それとも、、力を解くかね?」
しばらくの沈黙の後、エリカは力を解いた。
エリカ
「ちぇっ、、面白くなーい」
サラセニア
「ココは冥王軍の
エリカ嬢は上官に対するーー」
「何言ってんの?
三軍にも属さない。エリカが目覚めればね。
そうやってロージアお兄ちゃん言ってたもん。
エリカは別に軍人じゃないしぃ。
もし、そう変わったんなら、、、
全員ココで殺すことにする。ね?
マンサクお兄ちゃん!!グラシズさん!!」
エリカは首の切れたヌイグルミと
両足のないヌイグルミを抱きしめながら
ソープワイトを見た。
サラセニア
「何を言っているのですか?」
エリカ
「ロージアお兄ちゃん言ってたもん。
エリカはここにいれば自由だ。って。
ってことは、、従う事もなければ
何をしても自由。
今お兄ちゃんを殺すのも自由。」
ソープワイト
「サラセニア。間違いはない。
エリカが目覚めれば
冥王軍の
戦力という面では頭数にはいれてるがね。
全く、どうせ何かあれば
この私と言うのに、、、」
エリカ
「あっ。喉渇いた!!!」
エリカはトットットと部屋を出ると
ある牢獄に入っていった。
サラセニア
「どこへ行くのですか!!」
ソープワイト
「全く昔から面倒なガキだよ。」
ソープワイトとサラセニアは
めんどくさそうにエリカについていった。
すると牢獄の方で悲鳴が聞こえた。
エリカ
「イッチバンしぼりぃ!!!」
サラセニアが扉を開けると
エリカは囚人の首を切り裂き
流れ出る血をワイングラスに注ぐと
ゴクゴクと飲んだ。
エリカ
「
ごめんなさい。お兄ちゃん。
生まれ変わったらまた遊ぼうね。」
エリカはニコッと笑うと
囚人の首をへし折った。
エリカ
「さっ。お兄ちゃん達
何しに来たか教えて♪」
ーーツバキサイドーー
ツバキは
ツバキ
「激しく
闘いが始まっているのか、、」
すると後ろから猛烈な叫び声が聞こえる。
ツバキ
「ん?この
アキレイ
「リナリアァアァア!!!!!」
ツバキ
「アキレイ、、面倒な男が来たな、、」
猛烈な勢いで走るアキレイにバレる前に
ツバキは
移動しようとしていた。
アキレイ
「ツバキ!!!!!!!」
ツバキ
「さらばーーー」
アキレイ
「待てよ!!!」
ツバキ
「離せっーー」
アキレイ
「離さん!!!」
アキレイはツバキの袖を掴んで
空間から引きずり出した。
ツバキ
「何のつもりだ。
我が
アキレイ
「旧友にかける言葉か?それ?」
ツバキ
「旧友?誰のことを指している」
アキレイ
「相変わらずだな。
昔はよく遊んだろ?」
ツバキ
「遊ぶ?
貴公らが犯す犯罪の尻拭いのことを指すのか?」
アキレイ
「まだ怒ってるのか?
あん時はまだ子供だったんだ。」
ツバキ
「怒る?
貴公は何か勘違いしている。
貴公に持つ感情は無だ。
それ以上もそれ以下もない。
先に行くがいい。
特別に私の先を行くことを許す。
叫び続けろ。敵に居場所を悟られれば
良いオトリになるーーーー」
アキレイ
「あんまり気を張るなツバキ。
今は二人だけだ。」
ツバキの肩をポンっとアキレイが叩いた。
ツバキ
「何のつもりだ」
アキレイ
「こうして2人で話すのは
いつぶりだ?
お互い隊長になってからは
一度もなかったな。」
ツバキ
「下らぬ。さっさと行け。」
そう言うとツバキはアキレイの手を払った。
アキレイ
「フッ。相変わらずだな。
なぁツバキ、さっき感じたろ?
大きな
きっとジニアとキキョウの
そして、更に大きな
ツバキ
「だからなんだと言うのだ」
アキレイ
「後は脱出するだけだ。
ここにいる意味はない。
ツバキ、、本当の目的はなんだ?
この先に何がある?
お前は何を知ってるんだ。」
ツバキ
「答える答えなどない。
キキョウとジニアと早急に合流するのみ」
アキレイ
「じゃぁなんで奥に進むんだ」
ツバキ
「それは貴公も同じこと。」
アキレイ
「俺は、、リナリアを、、」
ツバキ
「リナリアなら
アキレイ
「なっ!?なんで分かるんだ!!」
ツバキ
「貴公が昔から
アキレイ
「それは
ツバキが
それに俺だって
キキョウとジニアの
「大きな
アキレイ
「それでリナリアは誰といるんだ!?」
ツバキ
「、、、キキョウとジジとチョウラン
そして、
アキレイ
「分かった。悪いなツバーー」
「どこへ向かう」
アキレイ
「
ツバキ
「そっちは逆だ。」
アキレイ
「何!?」
ツバキ
「手にした地図は大まかにしか書かれていない。
来てみて分かったが構造はもっと複雑だ。
最速最短で行くのならこの道をまっすぐーー」
アキレイ
「どうした?ツバーーー」
ツバキとアキレイは立ち止まった。
アキレイ
「この
3つ、、、、」
ツバキ
「
ココで足止めを喰らうわけには行かぬ。
しかし、、この
アキレイ
「俺が片付ける」
ツバキ
「邪魔だ。失せるがいい」
アキレイ
「俺の方が速いからな。」
ツバキ
「なんだと?」
すると、突然2人は競い合うように走った。
アキレイ
「俺の方が速い!!!」
ツバキ
「格の差を見せつけてやろう。」
アキレイ
「なっ!!空間を移動するなんて
卑怯だぞ!!!!!!」
ツバキ
「卑怯、、、
結果が全てだ。
負け惜しみなど聞いていられぬ」
アキレイ
「させるか!!!」
ツバキ
「何!?」
アキレイはツバキの服を掴み
2人は空間の中へと消えてしまった。
ーーエリカサイドーー
エリカ
「へぇ!!!
で、、その、、、
なんでやねん??のジニアと、、
メンヘラのキキョウって人が
変わった、、苗字なのね、、」
ソープワイト
「おおよそ合っている。」
サラセニア
「その中でも!!アキレイは
我が
ソープワイト
「五人もの
我がラミオラス帝国にいる。
この機を逃すわけがないだろう?」
エリカ
「えーー。
確か、、殺さないんでしょ?
つまんなーい。」
サラセニア
「殺すのが目的ではなく
エリカ
「つまんないよぉ」
ソープワイト
「強制解除が目的だよ。」
エリカ
「強制解除っていろんな条件があるじゃーん」
ソープワイト
「強制解除した後なら殺しても構わん」
エリカ
「本当に!?!?!?
いーの????
一度飲んでみたかったんだよねぇ、、
サラセニア
「その際には祝杯をあげましょう。」
エリカ
「エリカは未成年だから飲めませーん。」
ソープワイト
「私と貴様とでは
未成年の定義については見解が違うようだね」
サラセニア
「お酒ではないですよ!!
我が神に捧げし祝いの宴!!!!
そして歌うのです!!
この
ビリビリボーイ ビリビリボーイ
ワチュガナドゥ!!ワチュガナドゥッ!!ヘッ」
エリカ
「気持ち悪ーい。」
サラセニア
「なっ!?
今、、、我が神を
ソープワイト
「サラセニア!!!!
いちいち反応するな!!このバカが!!」
サラセニア
「
エリカ
「で?、、、強制解除したら
好きにしていんでしょ??」
ソープワイト
「もちろんだよ。
好きにするがいい。」
エリカ
「そしたら、、ロージアお兄ちゃん、、
会いに来てくれるかな?」
ソープワイト
「そんな事知らないよ。
ロージアに直接聞けばいい」
エリカ
「だって、エリカここ出ちゃダメなんでしょ?」
ソープワイト
「出たければ出ればいい。
お前がここを出た瞬間
帝国が総力を上げて殺しに来る。
5秒も持たずに死ぬだけだよ。
まぁ、殺す口実が出来るわけだ。
私が直接手を下す。よって
お前の命は0.01秒も持たないがね。
出てくれた方が私にとって都合が良い」
エリカ
「えー。面倒くさいな、、、
だったらココで殺し合うのはどう?
ソープワーーー」
「サラセニア」
サラセニア
「はい。
サラセニアが指を鳴らすと
エリカ共々消えてしまった。
ソープワイト
「全く。扱いにくいガキだよ。」
ーーツバキサイドーー
空間の中で二人は言い合いをしながら
ツバキ
「何のつもりだ」
アキレイ
「男らしくないぞツバキ」
ツバキ
「なんだと?」
ーーエリカサイドーー
エリカ
「ソープワイトお兄ちゃん。ってあれ?」
サラセニア
「ご移動いただきました。」
エリカ
「えー!!面白い!!
そんな事できるの??
もっとやって!!!もっとやって!!」
サラセニア
「この広い
アキレイ
「空間なんて使うーーー」
グニュンっと空間が開くと
アキレイとツバキがエリカ達の目の前に現れた。
アキレイ
「、、冥王軍副団長、、、サラセニア、、、」
ツバキ
「その少女は、、、」
エリカ
「ねぇー!!ねぇー!!!
お兄ちゃんは誰????」
サラセニア
「この髪の長いのが、、」
エリカ
「あっ!!!
サラセニア
「ご名答」
エリカ
「顔見てわかった!!!」
「
ツバキ
「なんだと?」
エリカ
「それで、、この人が、、うーーーん」
サラセニア
「
エリカ
「そうなの!????
てっきり、、なんでやねんの方かと、、
あっ!!チョコ食べる??」
エリカは満面の笑みで
チョコレートを差し出した。
アキレイ
「チョコ?いや、甘いものは苦手なんだ。
それより、、君、、危害は加えないから
今すぐ離れるんだ。」
エリカ
「食べてくれなーーー」
「何をする気だ。動けば斬る」
エリカ
「へぇ、、」
エリカはチョコレートをゆっくりとしまった。
アキレイ
「たかだかチョコだ。
相手は子供なんだぞツバキ」
ツバキ
「何を言う。どう見ても敵だ」
アキレイ
「分かってる、、
でも、少女じゃないか、、、」
ツバキ
「見た目に惑わされるな。
あの少女の
まるで、、」
エリカ
「まるで何?」
エリカは不適に笑うと
ツバキ
「
ー
おまけ
時は
ここはラミオラス帝国の首都
シンシャドゥールにある第1
負傷した
マリガルド
「ラベンド!!!!
しっかりしろ!!!!」
クーワとの闘いで負傷したラベンドは
トギリの
重傷には変わりなかった。
シンシャドゥールに着くと
ラベンドは急変し意識がなくなり
すぐにラベンドは運ばれた。
すると別の部屋からソープワイトが出て来た。
ソープワイト
「戻ったのかね。トギリ、、
どうやら、、取り引き通り、、
ソープワイトはどこか不満そうな顔で
トギリのつま先から頭を見た。
ソープワイト
「ふん。クソ生意気な坊主が
更につけ上がると思うとムシズが走る」
トギリ
「ぁあ。胸糞わりぃ結末だ。
俺もお前の顔を見るとムシズが走る。」
ソープワイト
「珍しく話が合うじゃあないか。
相変わらず礼儀の知らぬガキだ。
皮膚を取り巻く仁義と慈愛が
私の肉体を包んでいなければ
殺しているところだったよ。」
トギリ
「訳わかんねぇのは性癖だけにしとけ。」
ソープワイト
「ヌフフっ
やはり、仕置きが必要なようだね。」
マリガルド
「団長!!お願いします!!
ラベンドを助けてやって下さい!!」
ソープワイト
「上官同士の会話に割り込むとは
死にたいのかね?マリガルド!!!」
トギリ
「下がれ。マリガルド。」
マリガルド
「でも今は!!!」
トギリ
「いいから。」
マリガルド
「グッ、、失礼致しました。。
ソープワイト団長、、、」
ソープワイト
「別の用件で来たというのに
この私が何故、醜態を晒して帰還した
バカの治療をしないといけないんだね?」
トギリ
「ラベンドは副隊長だ。
これからも貴重な戦力になる。
それに、、ラベンドは、、」
ソープワイト
「フン。カルテを見てやったが
傷の進行を食い止める速度を上回る速度で
傷を塞いでいく必要がある。
期待しないことだね。」
マリガルド
「クーワ、、、」
マリガルドは血が滲むほど拳を握り締めていた。
ソープワイト
「まぁいい。
貴様らがなんと言おうと
どのみちロージアから診ろと言われてる。
貴様からの頼みだけなら
やってやる義理もないが、、、
そう言ってソープワイトは
ラベンドが運ばれた部屋のドアノブに手をかけて
立ち止まった。
ソープワイト
「そうだ。トギリ。
おめでとう。などという言葉は言わないよ。
はじめは貴様を
私の手で地獄に落としてやろうとも
思ったが、、、その必要は無くなった。」
トギリ
「どういう意味だ、、」
ソープワイト
「
貴様の人生は地獄と変わらない。
私が手を下すまでも無い。ということだよ」
トギリ
「なんだと?
それは一体、どういうーー」
「せいぜい、
呪われた運命の歯車からね。」
ソープワイトは
そう言うと扉を開けて去っていった。
トギリ
「…マリガルド、、、悪い。。」
マリガルド
「トギリは何も悪くねぇよ。
覚悟は、、出来てる」
トギリ
「まだ、死ぬって決まってねーだろ?
今日はソープワイトがいる。
どうにでもしてくれるさ。」
マリガルド
「信用できねぇ、、」
トギリ
「信用はすんな。
アイツは危険だ。」
マリガルド
「分かってる。。」
トギリ
「だが、、アイツより人体に詳しい奴は
見たことがねぇ。
人体に関しちゃレンゲイをも
第一、ラベンドを殺したりなんかしたら
天王軍が乗り込んで来んだろ?」
マリガルド
「団長には迷惑かけらんねーよ。
俺が、、、」
トギリ
「
ソープワイトには深く関わらない方が身のためだ」
マリガルド
「お前も団長だろ?
そんな事言っていーのかよ。」
トギリ
「俺はめんどくせぇのが嫌いなんだよ。
海を旅してた方がよっぽど気が楽だぜ。」
マリガルド
「俺も、、ラベンドと、、」
するとソープワイトが出てきた扉から
ペチュニア が顔を出した。
マリガルド
「おまっ、、何でここにいんだよ。」
ペチュニア
「あら?マリ坊にトギリ、、、
なんでこんな所にいるのかしら?」
マリガルド
「マリ坊って呼ぶんじゃねぇよ!!!」
ペチュニア
「相変わらずちっさい男で何よりね。
で、なんでこんな所にいるのかしら?」
マリガルド
「ラベンドが、、、」
マリガルドはペチュニア に
ポセドニア の事について話した。
ペチュニア
「そう。
良かったじゃない。おめでとうトギリ。
って言ってもロージア様の
トギリ
「おそらくな、、、」
ペチュニア
「手の平の上ってことよ。」
トギリ
「それよりもペチュニア 、、サフィニアは、、」
マリガルド
「そうだ!!
ペチュニア
「はぁ?何言ってんの?」
トギリ
「…そうか、、助かったんだな。」
マリガルド
「サフィニアはヤベェ状態って聞いてたが
それで助かったんなら、、」
トギリ
「ウサギ野郎、、
どんな手を使ったんだ、、、」
マリガルド
「それでサフィニアは、、」
トギリ
「いつも一緒にいるじゃねぇか。
すれ違う度に俺の
何処にいんだ??」
トギリは警戒するように
キョロキョロと辺りを見渡した。
ペチュニア
「面白いこと言うのね。
私忙しいの。
付き合ってられないわ」
マリガルド
「その手には乗らねーぜ?
どうせまた、隠れてんだろ?
おまえら姉妹は昔からそうだからな。」
トギリ
「
今日は触らせねーよ。」
ペチュニア
「はぁ。
何言ってるのかしら」
ペチュニアはため息をつきながら
マリガルドとトギリを見て言った。
ペチュニア
「サフィニアって誰?」
(完)
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