30話 Friday the 13th

前回までの千刃花センジンカ〜帝国特務テイコクトクム戦闘部隊〜セントウブタイ


煉獄レンゴク 冥府大監獄ゲヘナプリズンの最下層終園ヒンノムにて

ソープワイトはサラセニアに昔話を聞かせていた。

それは村人、80人が不可解な死を遂げたとされる

未解決事件の話しだった。

千刃花センジンカ隊士達に攻め込まれ

さらったキキョウを逃されたあげく

サラセニアに対しその責任を問い

怒り狂うソープワイトだったが

刻々と時間が過ぎていくたびに

落ち着きを取り戻した。

そして、ソープワイトは

本来、冥府大監獄ゲヘナプリズンの指揮権は

サラセニアには無いことを告げる。

ソープワイトはある少女の目覚めを待っていたのだ。

その少女とは、、、。


ソープワイト

「サラセニア、、確かに冥府大監獄ゲヘナプリズンの全権は

お前にある。が。それはあくまでも

奴が眠りについている間の話し。

さぁ、、、目覚めるぞ!!!!

ラミオラス史上最狂の天使!!!!!!

エリカ!!!!!」


エリカ

「おはよう」



作者 REN’sJackson

千刃花センジンカ帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ〜ー

煉獄レンゴク 冥府ゲヘナ大監獄プリズン

Seasonシーズン13 サーティーン

Fridayフライデー the 13thサーティーンス



白髪ハクハツの男と緑髪ミドリガミの男達は

カツカツとブーツの音を鳴り響かせながら歩いていた。

ここは煉獄レンゴク 冥府大監獄ゲヘナプリズンにある

世界的犯罪者や特殊な犯罪者が収容される第零監獄スィフィルプリズン

各部屋が牢獄となっており

エリカの気分によってモテアソばれ

ハズカシめられ殺される 別名 エリカ地獄

その更に奥深くには重い扉があり

ソープワイト達はその扉の前にいた。


サラセニア

君主クンシュ!!!!13日と54秒!!

エリカ嬢も目覚めた頃でしょう!!」


ソープワイト

一度ヒトタビ眠りにつけば

13日は目覚めない特異体質

そんな下らん体質が無ければ

お前の仕事も増えなくて良かったものを。」


サラセニア

君主クンシュ!!有り難きお言葉!!

しかし、君主クンシュ

責任は負えど私めは基本ココにはいないが故

冥府大監獄ゲヘナプリズンの肩書きは

名乗っておりませぬ。

基本はエリカ嬢の指揮下。

そして、私はヒドラ研究所におります。」


ソープワイト

「誰かしら役職に就いてる者が

兼任するという決まりだよ。

もちろん、そんな形だけのもの

何の意味もなさない。

私は反対したのだがロージアが言うので

仕方なくお前に振ったまでだよ。」


サラセニア

「しかし、有り難き名誉!!!!

そして、今宵コヨイはエリカ嬢の目覚めの日!!

なんたる運命か!!!!

千刃花センジンカ共を根絶やしにするには

絶好の日でございます!!!

まさに神!!!神のお導き!!!!!!」



そう言うとサラセニアは重い扉を

バーンっと開けると

サラセニアは照明を落とし

軽快なステップを踏みながら入っていった。


サラセニア

「ビリビリボーイ、ビリビリボーイ

ビリビリボーイ、ビリビリボーイ

ビリビリボーイ、ビリビリボーイ

ワチュガナドゥッ!

ワチュガナドゥ!!ヘッ!!

ビリビリボーイ、ビリビリボーイ

ビリビリボーイ、ビリビリボーイ

ビリビリボーイ、ビリビリボーイ

ワチュガナドゥッ!

ワチュガッーーーーーー」


  エリカ被せ気味に

「ねぇ。うるさい。」



不機嫌そうなエリカは両足がないヌイグルミと

首の切れたヌイグルミを抱えながら

サラセニアの腹部にナイフを投げつけた。


サラセニア

「エリカ嬢!!

これは祝いの舞でござい、、ます!!」



投げつけたナイフを指二本で受け止めたサラセニアは

シュッとナイフをエリカに投げ返した。


エリカ

「ねぇ。サリーお兄ちゃん。

うるさいのはその風貌だけでいいの。」



更にナイフを投げ返す。


サラセニア

「相変わらず麗しき、、少女ッ」



そして更にナイフを投げ返す。


エリカ  だんだんと大きな声で

「エリカ、、怖い、、、

ナイフ投げ返してくるなんて、、怖いよ、、

エリカはねぇ、、どんな理由があろうと

痛いのは嫌なの。

傷つくより傷つけたいの、、

だからね、、、エリカだけが投げていいのに、、

エリカだけが投げていいのに!!!!!!」



エリカは立ち上がると

拳銃を取り出してサラセニア向かって

バンッバンッバンッと何発も発砲した。


サラセニア

「ビリビリッボイボイボイボーイ!!!

私めのお見事!!!まだ甘いですね!!!」



サラセニアは弾を全て避けた。

するとジャラジャラと弾を落とす音が聞こえる。


ソープワイト

「ご機嫌よう。エリカ」



ソープワイトはサラセニアが避けた弾丸を

素手で受け止めていた。


エリカ

「え!?ソープワイトお兄ちゃん!?

久しぶりぃ!!!!!!!」



エリカはヌイグルミを投げ捨てて

ソープワイトに抱きついた。

しかし、バリッと妙な音が聞こえた。


エリカ

「いつぶり???

元気にしてた!????

なんで来てくれなかったの!?

エリカ会いたかったんだから!!!」


ソープワイト

「ヌフフッ。会いたかった者の腹に

ヤイバを突き刺すとは、、

ヌフフッッ相変わらず面白い子だよ」



ソープワイトは折れたナイフを

投げ捨てるとエリカの首を掴んだ。


ソープワイト

「全く、、感動の再会じゃあないか」


エリカ

「痛いよ、、お兄ちゃん、、離して、、

エリカにッそんな事していいの?」


ソープワイト

「そんな事したらどうなるか

教えて貰おうじゃあないか。」



するとエリカはソープワイトにニコッと

可愛らしく微笑むと

ソープワイトの手がゆっくりと離れていった。

しかし、ソープワイトは顔色も変えず

離れた手を押し戻した。


サラセニア

「エリカ嬢!!!

君主クンシュになんたる事を!!!

この無礼者が!!!!!!!!!アガッ」


エリカ

「え?なんて?」



エリカはサラセニアに手のひらを向けると

サラセニアが動けなくなった。


サラセニア

「いい加減に、、しなさい、、、クソガキが」



サラセニアは目をカッと見開くと

ゆっくりと近づいてきた。

それを見たエリカはソープワイトに背を向け

サラセニアの顔を見た。


エリカ

「ごめんなさい、、、

エリカ、、お兄ちゃん達と遊びたくて、、、」


サラセニア

「大人には礼儀をわきまえる。

そんな事も、、分からないなら死になさい。」


エリカ

「ご、、ごめんなさい、、

代わりにチョコあげる、、、」



エリカはそう言うと

ポケットからチョコレートを取り出した。


エリカ

「これで許してくれる?サリーお兄ちゃん」



そう言うとエリカはサラセニアに

チョコレートを優しくポイッと投げた。


サラセニア

「いりまーーー!」





ドーンっとチョコレートが爆発した。



エリカ

「ハッピーバレンタイン❤︎

サリーお兄ちゃん♪」



プスプスと煙を上げるサラセニアは

黄金の歯を剥き出して笑っていた。



サラセニア

「ンフフフッンフフフッ

冥土の土産ミヤゲですか、、

神よ!!!!!!ぉお!!神よ!!!!

この哀れな少女を許したまえ!!!!!」



サラセニアは首をコキコキと鳴らしながら

ひざまずいて祈りを捧げていた。



サラセニア

「天にまします我らの父よ。

願わくは御名みなをあがめさせたまえ。

御国みくにを来たらせたまえ。

みこころの天になるごとく、

地にもなさせたまえ。

我らの日用にちようかて

今日も与えたまえ。

我らに罪を犯すものを我らがゆるすごとく、

我らの罪をもユルしたまえ。

我らをこころみにあわせず、

死をもって救い出したまえ。

国と力と栄えとは、

限りなくなんじのものなればなり。

アーメン」



そして立ち上がり

ゆっくりと近づいてくるサラセニアに

怯えるエリカ。


エリカ

「喜んで、、くれると、、思ったのに、、

ご、ごめんなさい、、ごめんなさい、、」


サラセニア

「死になさーー」



  ソープワイト被せ気味に

「やめろサラセニア!!!!」


サラセニア

「しかし君主クンシュ!!!」


ソープワイト

「なんの真似かね?エリカ。」



ソープワイトは後ろからエリカの頭を

グッと掴んだ。


エリカ

「キャッ」


サラセニア

君主クンシュ!!!

この少女に神の導きをこの私めが下します故」


エリカ

「ご、、ごめんなさい、、サリーお兄ちゃん

ソープワイトお兄ちゃん、、」


ソープワイト

「ごめんなさいと言う割には力を

解いていないのはどう言うつもりかね?

私には効かぬことくらい分かるだろう?え?

下らぬ芝居に付き合う理由で

ここに来たわけじゃあないんだよ。」



ミシミシとエリカの頭蓋ズガイが音をたてていた。


エリカ

「痛い、、よ、、お兄ちゃん、、、」


ソープワイト

「割れた頭蓋ズガイなら改造ナオしてあげよう。

それとも、、力を解くかね?」



しばらくの沈黙の後、エリカは力を解いた。


エリカ

「ちぇっ、、面白くなーい」


サラセニア

「ココは冥王軍の管轄カンカツ

エリカ嬢は上官に対するーー」


  エリカ被せ気味に

「何言ってんの?

煉獄レンゴク 冥府大監獄ゲヘナプリズン

三軍にも属さない。エリカが目覚めればね。

そうやってロージアお兄ちゃん言ってたもん。

エリカは別に軍人じゃないしぃ。

もし、そう変わったんなら、、、

全員ココで殺すことにする。ね?

マンサクお兄ちゃん!!グラシズさん!!」



エリカは首の切れたヌイグルミと

両足のないヌイグルミを抱きしめながら

ソープワイトを見た。


サラセニア

「何を言っているのですか?」


エリカ

「ロージアお兄ちゃん言ってたもん。

エリカはここにいれば自由だ。って。

ってことは、、従う事もなければ

何をしても自由。

今お兄ちゃんを殺すのも自由。」


ソープワイト

「サラセニア。間違いはない。

オオヤケにしていないだけだよ。

エリカが目覚めれば冥府大監獄ゲヘナプリズン

冥王軍の管轄カンカツではなくなる。

戦力という面では頭数にはいれてるがね。

全く、どうせ何かあればトガめられるのは

この私と言うのに、、、」



エリカ

「あっ。喉渇いた!!!」



エリカはトットットと部屋を出ると

ある牢獄に入っていった。


サラセニア

「どこへ行くのですか!!」


ソープワイト

「全く昔から面倒なガキだよ。」



ソープワイトとサラセニアは

めんどくさそうにエリカについていった。

すると牢獄の方で悲鳴が聞こえた。


エリカ

「イッチバンしぼりぃ!!!」



サラセニアが扉を開けると

エリカは囚人の首を切り裂き

流れ出る血をワイングラスに注ぐと

ゴクゴクと飲んだ。



エリカ

ンッンッンッゴクゴク飲む動作プハァーーーー!!

ごめんなさい。お兄ちゃん。

生まれ変わったらまた遊ぼうね。」



エリカはニコッと笑うと

囚人の首をへし折った。



エリカ

「さっ。お兄ちゃん達

何しに来たか教えて♪」



ーーツバキサイドーー

ツバキはMangoroid マンゴロイドを手に

右処刑場ゴラムに向けてゆっくりと歩いていた。


ツバキ

「激しく刃汽ジンキがぶつかり合っている。

闘いが始まっているのか、、」



すると後ろから猛烈な叫び声が聞こえる。


ツバキ

「ん?この刃汽ジンキ、、」





アキレイ

「リナリアァアァア!!!!!」



ツバキ

「アキレイ、、面倒な男が来たな、、」



猛烈な勢いで走るアキレイにバレる前に

ツバキは花纏捧君カテンホウクン

移動しようとしていた。



アキレイ

「ツバキ!!!!!!!」


ツバキ

「さらばーーー」


アキレイ

「待てよ!!!」


ツバキ

「離せっーー」


アキレイ

「離さん!!!」



アキレイはツバキの袖を掴んで

空間から引きずり出した。


ツバキ

「何のつもりだ。

我がサビるか?」


アキレイ

「旧友にかける言葉か?それ?」


ツバキ

「旧友?誰のことを指している」


アキレイ

「相変わらずだな。

昔はよく遊んだろ?」


ツバキ

「遊ぶ?

貴公らが犯す犯罪の尻拭いのことを指すのか?」


アキレイ

「まだ怒ってるのか?

あん時はまだ子供だったんだ。」


ツバキ

「怒る?

貴公は何か勘違いしている。

貴公に持つ感情は無だ。

それ以上もそれ以下もない。

先に行くがいい。

特別に私の先を行くことを許す。

叫び続けろ。敵に居場所を悟られれば

良いオトリになるーーーー」


アキレイ

「あんまり気を張るなツバキ。

今は二人だけだ。」



ツバキの肩をポンっとアキレイが叩いた。


ツバキ

「何のつもりだ」


アキレイ

「こうして2人で話すのは

いつぶりだ?

お互い隊長になってからは

一度もなかったな。」


ツバキ

「下らぬ。さっさと行け。」



そう言うとツバキはアキレイの手を払った。


アキレイ

「フッ。相変わらずだな。

なぁツバキ、さっき感じたろ?

大きな刃汽ジンキを。

きっとジニアとキキョウの刃汽ジンキだ。

そして、更に大きな刃汽ジンキが4つある。」


ツバキ

「だからなんだと言うのだ」


アキレイ

「後は脱出するだけだ。

ここにいる意味はない。

ツバキ、、本当の目的はなんだ?

この先に何がある?

お前は何を知ってるんだ。」


ツバキ

「答える答えなどない。

キキョウとジニアと早急に合流するのみ」


アキレイ

「じゃぁなんで奥に進むんだ」


ツバキ

「それは貴公も同じこと。」


アキレイ

「俺は、、リナリアを、、」


ツバキ

「リナリアなら第四監獄アルバァプリズンにいる。」


アキレイ

「なっ!?なんで分かるんだ!!」


ツバキ

「貴公が昔から刃汽ジンキ探知が出来ぬからだ。」


アキレイ

「それは千刃花センジンカの中で

ツバキが特段トクダン得意なだけだろ。

それに俺だって

キキョウとジニアの刃汽ジンキをーー」


ツバキ 被せ気味に

「大きな刃汽ジンキしか分からぬ貴公には

永劫エイゴウ理解など出来ぬ」


アキレイ

「それでリナリアは誰といるんだ!?」


ツバキ

「、、、キキョウとジジとチョウラン

そして、第四監獄アルバァプリズン看守長だ」


アキレイ

「分かった。悪いなツバーー」


  ツバキ被せ気味に

「どこへ向かう」


アキレイ

第四監獄アルバァプリズンだ!!」


ツバキ

「そっちは逆だ。」


アキレイ

「何!?」


ツバキ

「手にした地図は大まかにしか書かれていない。

来てみて分かったが構造はもっと複雑だ。

最速最短で行くのならこの道をまっすぐーー」


アキレイ

「どうした?ツバーーー」



ツバキとアキレイは立ち止まった。



アキレイ

「この刃汽ジンキ量、、、デカいな、、

3つ、、、、」


ツバキ

鞘花ショウカ2人が

ココで足止めを喰らうわけには行かぬ。

しかし、、この刃汽ジンキ妙だ、、」


アキレイ

「俺が片付ける」


ツバキ

「邪魔だ。失せるがいい」


アキレイ

「俺の方が速いからな。」


ツバキ

「なんだと?」



すると、突然2人は競い合うように走った。



アキレイ

「俺の方が速い!!!」


ツバキ

「格の差を見せつけてやろう。」


アキレイ

「なっ!!空間を移動するなんて

卑怯だぞ!!!!!!」


ツバキ

「卑怯、、、

結果が全てだ。

負け惜しみなど聞いていられぬ」


アキレイ

「させるか!!!」


ツバキ

「何!?」



アキレイはツバキの服を掴み

2人は空間の中へと消えてしまった。



ーーエリカサイドーー


エリカ

「へぇ!!!

千刃花センジンカが来てるのね!!!

で、、その、、、成金ナリキン?のアキレイと、、

尻軽シリガル??のラナンキュラスと、、

阿保アホのツバキって人と、、あと、、

なんでやねん??のジニアと、、

メンヘラのキキョウって人が鞘花ショウカなのね、、

変わった、、苗字なのね、、」


ソープワイト

「おおよそ合っている。」


サラセニア

「その中でも!!アキレイは

我がキョウ大敵タイテキ!!!!」


ソープワイト

「五人もの鞘花ショウカ

我がラミオラス帝国にいる。

この機を逃すわけがないだろう?」


エリカ

「えーー。鞘花ショウカって

確か、、殺さないんでしょ?

つまんなーい。」


サラセニア

「殺すのが目的ではなく

サヤを奪うのが目的です。エリカ嬢」


エリカ

「つまんないよぉ」


ソープワイト

「強制解除が目的だよ。」


エリカ

「強制解除っていろんな条件があるじゃーん」


ソープワイト

「強制解除した後なら殺しても構わん」


エリカ

「本当に!?!?!?

いーの????

一度飲んでみたかったんだよねぇ、、

鞘花ショウカの生き血!!」


サラセニア

「その際には祝杯をあげましょう。」


エリカ

「エリカは未成年だから飲めませーん。」


ソープワイト

「私と貴様とでは

未成年の定義については見解が違うようだね」


サラセニア

「お酒ではないですよ!!

我が神に捧げし祝いの宴!!!!

そして歌うのです!!

この讃美歌サラセニーソングを!!!

ビリビリボーイ ビリビリボーイ

ワチュガナドゥ!!ワチュガナドゥッ!!ヘッ」


エリカ

「気持ち悪ーい。」


サラセニア

「なっ!?

今、、、我が神を侮辱ブジョクした、、だと?」


ソープワイト

「サラセニア!!!!

いちいち反応するな!!このバカが!!」


サラセニア

君主クンシュ!!申し訳ありません!!」


エリカ

「で?、、、強制解除したら

好きにしていんでしょ??」


ソープワイト

「もちろんだよ。

脳髄ノウズイ枯渇コカツするその日まで

好きにするがいい。」


エリカ

「そしたら、、ロージアお兄ちゃん、、

会いに来てくれるかな?」


ソープワイト

「そんな事知らないよ。

ロージアに直接聞けばいい」


エリカ

「だって、エリカここ出ちゃダメなんでしょ?」


ソープワイト

「出たければ出ればいい。

お前がここを出た瞬間

帝国が総力を上げて殺しに来る。

5秒も持たずに死ぬだけだよ。

まぁ、殺す口実が出来るわけだ。

私が直接手を下す。よって

お前の命は0.01秒も持たないがね。

出てくれた方が私にとって都合が良い」


エリカ

「えー。面倒くさいな、、、

だったらココで殺し合うのはどう?

ソープワーーー」


  ソープワイト被せ気味に

「サラセニア」


サラセニア

「はい。パチン指を鳴らす音



サラセニアが指を鳴らすと

エリカ共々消えてしまった。



ソープワイト

「全く。扱いにくいガキだよ。」



ーーツバキサイドーー

空間の中で二人は言い合いをしながら

右処刑場ゴラムへと向かっていた。


ツバキ

「何のつもりだ」


アキレイ

「男らしくないぞツバキ」


ツバキ

「なんだと?」



ーーエリカサイドーー

煉獄レンゴク 冥府大監獄ゲヘナプリズン

右処刑場ゴラムに瞬間移動していた。


エリカ

「ソープワイトお兄ちゃん。ってあれ?」


サラセニア

「ご移動いただきました。」


エリカ

「えー!!面白い!!

そんな事できるの??

もっとやって!!!もっとやって!!」


サラセニア

「この広い冥府大監獄ゲヘナプリズンの新たな移動手段

君主クンシュが発明したこのーーー」


アキレイ

「空間なんて使うーーー」



グニュンっと空間が開くと

アキレイとツバキがエリカ達の目の前に現れた。



アキレイ

「、、冥王軍副団長、、、サラセニア、、、」


ツバキ

「その少女は、、、」



エリカ

「ねぇー!!ねぇー!!!

お兄ちゃんは誰????」


サラセニア

「この髪の長いのが、、」


エリカ

「あっ!!!阿保アホのツバキ!!」


サラセニア

「ご名答」


エリカ

「顔見てわかった!!!」


アキレイ笑いをこらえながら

阿保アホのツバキ、、、」


ツバキ

「なんだと?」


エリカ

「それで、、この人が、、うーーーん」


サラセニア

成金ナリキンのアキレイです。」


エリカ

「そうなの!????

てっきり、、なんでやねんの方かと、、

あっ!!チョコ食べる??」



エリカは満面の笑みで

チョコレートを差し出した。


アキレイ

「チョコ?いや、甘いものは苦手なんだ。

それより、、君、、危害は加えないから

今すぐ離れるんだ。」


エリカ

「食べてくれなーーー」


ツバキ 被せ気味に

「何をする気だ。動けば斬る」


エリカ

「へぇ、、」



エリカはチョコレートをゆっくりとしまった。


アキレイ

「たかだかチョコだ。

相手は子供なんだぞツバキ」


ツバキ

「何を言う。どう見ても敵だ」


アキレイ

「分かってる、、

でも、少女じゃないか、、、」


ツバキ

「見た目に惑わされるな。

あの少女の刃汽ジンキ、、只者ではない、、

まるで、、」





エリカ

「まるで何?」



エリカは不適に笑うと

禍々マガマガしい刃汽ジンキホトバシる。






ツバキ

鞘花ショウカだ」



千刃花センジンカ帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ〜ー

煉獄レンゴク 冥府ゲヘナ大監獄プリズン

Seasonシーズン13 サーティーン

Fridayフライデー the 13thサーティーンス(完)






おまけ






時はサカノボること数日前

ここはラミオラス帝国の首都

シンシャドゥールにある第1魔装マソウ研究所

負傷した十鬼槍ジッキソウはここに運ばれる。


マリガルド

「ラベンド!!!!

しっかりしろ!!!!」



クーワとの闘いで負傷したラベンドは

トギリの梔子猛虎クチナシモウコの力により

一命イチメイを取りめたが

重傷には変わりなかった。

シンシャドゥールに着くと

ラベンドは急変し意識がなくなり

すぐにラベンドは運ばれた。

すると別の部屋からソープワイトが出て来た。


ソープワイト

「戻ったのかね。トギリ、、

どうやら、、取り引き通り、、

鞘花ショウカになったようだね。」



ソープワイトはどこか不満そうな顔で

トギリのつま先から頭を見た。


ソープワイト

「ふん。クソ生意気な坊主が

更につけ上がると思うとムシズが走る」



トギリ

「ぁあ。胸糞わりぃ結末だ。

俺もお前の顔を見るとムシズが走る。」


ソープワイト

「珍しく話が合うじゃあないか。

相変わらず礼儀の知らぬガキだ。

皮膚を取り巻く仁義と慈愛が

私の肉体を包んでいなければ

殺しているところだったよ。」


トギリ

「訳わかんねぇのは性癖だけにしとけ。」


ソープワイト

「ヌフフっ

やはり、仕置きが必要なようだね。」


マリガルド

「団長!!お願いします!!

ラベンドを助けてやって下さい!!」


ソープワイト

「上官同士の会話に割り込むとは

死にたいのかね?マリガルド!!!」


トギリ

「下がれ。マリガルド。」


マリガルド

「でも今は!!!」


トギリ

「いいから。」


マリガルド

「グッ、、失礼致しました。。

ソープワイト団長、、、」



ソープワイト

「別の用件で来たというのに

この私が何故、醜態を晒して帰還した

バカの治療をしないといけないんだね?」


トギリ

「ラベンドは副隊長だ。

これからも貴重な戦力になる。

それに、、ラベンドは、、」


ソープワイト

「フン。カルテを見てやったが

青藍人魚セイランニンギョの力は強力だ、、

傷の進行を食い止める速度を上回る速度で

傷を塞いでいく必要がある。

期待しないことだね。」


マリガルド

「クーワ、、、」



マリガルドは血が滲むほど拳を握り締めていた。



ソープワイト

「まぁいい。

貴様らがなんと言おうと

どのみちロージアから診ろと言われてる。

貴様からの頼みだけなら

やってやる義理もないが、、、

改造ナオしてやろう」



そう言ってソープワイトは

ラベンドが運ばれた部屋のドアノブに手をかけて

立ち止まった。


ソープワイト

「そうだ。トギリ。鞘花ショウカになった事について

おめでとう。などという言葉は言わないよ。

はじめは貴様を

私の手で地獄に落としてやろうとも

思ったが、、、その必要は無くなった。」


トギリ

「どういう意味だ、、」


ソープワイト

鞘花ショウカになったその瞬間から

貴様の人生は地獄と変わらない。

私が手を下すまでも無い。ということだよ」


トギリ

「なんだと?

それは一体、どういうーー」


ソープワイト 被せ気味に

「せいぜい、アラガうがいい。

呪われた運命の歯車からね。」



ソープワイトは

そう言うと扉を開けて去っていった。



トギリ

「…マリガルド、、、悪い。。」


マリガルド

「トギリは何も悪くねぇよ。

覚悟は、、出来てる」


トギリ

「まだ、死ぬって決まってねーだろ?

今日はソープワイトがいる。

どうにでもしてくれるさ。」


マリガルド

「信用できねぇ、、」


トギリ

「信用はすんな。

アイツは危険だ。」


マリガルド

「分かってる。。」


トギリ

「だが、、アイツより人体に詳しい奴は

見たことがねぇ。

人体に関しちゃレンゲイをもシノぐ。

第一、ラベンドを殺したりなんかしたら

天王軍が乗り込んで来んだろ?」


マリガルド

「団長には迷惑かけらんねーよ。

俺が、、、」


トギリ

犬死イヌジニするつもりかよ。

ソープワイトには深く関わらない方が身のためだ」


マリガルド

「お前も団長だろ?

そんな事言っていーのかよ。」


トギリ

「俺はめんどくせぇのが嫌いなんだよ。

海を旅してた方がよっぽど気が楽だぜ。」


マリガルド

「俺も、、ラベンドと、、」



するとソープワイトが出てきた扉から

ペチュニア が顔を出した。



マリガルド

「おまっ、、何でここにいんだよ。」


ペチュニア

「あら?マリ坊にトギリ、、、

なんでこんな所にいるのかしら?」


マリガルド

「マリ坊って呼ぶんじゃねぇよ!!!」


ペチュニア

「相変わらずちっさい男で何よりね。

で、なんでこんな所にいるのかしら?」


マリガルド

「ラベンドが、、、」



マリガルドはペチュニア に

ポセドニア  の事について話した。


ペチュニア

「そう。サヤは手にしたのね。

良かったじゃない。おめでとうトギリ。

って言ってもロージア様の思惑オモワク通りでしょ?」


トギリ

「おそらくな、、、」


ペチュニア

「手の平の上ってことよ。」


トギリ

「それよりもペチュニア 、、サフィニアは、、」


マリガルド

「そうだ!!千刃花センジンカ雷神レイシェンにサフィニアは、、」


ペチュニア

「はぁ?何言ってんの?」



トギリ

「…そうか、、助かったんだな。」


マリガルド

「サフィニアはヤベェ状態って聞いてたが

それで助かったんなら、、」


トギリ

「ウサギ野郎、、

どんな手を使ったんだ、、、」


マリガルド

「それでサフィニアは、、」


トギリ

「いつも一緒にいるじゃねぇか。

すれ違う度に俺のヒゲ抜きに来やがるくせに

何処にいんだ??」



トギリは警戒するように

キョロキョロと辺りを見渡した。


ペチュニア

「面白いこと言うのね。

私忙しいの。

付き合ってられないわ」


マリガルド

「その手には乗らねーぜ?

どうせまた、隠れてんだろ?

おまえら姉妹は昔からそうだからな。」


トギリ

ヒゲ整えてんだから

今日は触らせねーよ。」



ペチュニア

「はぁ。

何言ってるのかしら」



ペチュニアはため息をつきながら

マリガルドとトギリを見て言った。






ペチュニア

「サフィニアって誰?」


(完)

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