13話 始まりの糸は赤と共に

作者名 REN’sJackson



千刃花センジンカ帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ〜ー

海底都市 ポセドニア

Part Ⅶ 始まりの糸はキミと共に



スイレ•スイセ•スイレン•ジェシカニーパの

天国への階段ガールズコレクション

まともに喰らったアナスタシアは

致命傷を受けながらも刃術ジンジュツ

気配を消して巨大なアーチの陰に隠れていた。


アナスタシア弱々しく

「はぁ、、はぁ、、はぁ、、」

剋刃ゴクハ 四十七シジュウナナ天遣曲法テンゲンキョクホウ



光のカーテンがアナスタシアを包み

姿が見えなくなった。


アナスタシア弱々しく

剋刃ゴクハ十三ジュウサン遮々音々シャシャオンオン



耳が詰まるような感覚が広がり波紋が広がると

周囲からはアナスタシアの声は

聞こえなくなり気配が消えた。


アナスタシア弱々しく

照刃ショウハ 四十三シジュウサン花蓮カレン乙女ノオトメノ息吹イブキ



半透明の乙女を召喚すると

その乙女は吐息を吐きアナスタシアの傷を

少しずつ癒していった。



アナスタシア心の声

((ウグッ、、なんて威力、、なんて速度、、

鞘花ショウカの身体じゃなければ

やられていた、、グッ、、傷が深い、、

やはり私の照刃ショウハだけでは全快は無理か、、

アイツは今まで戦ってきた奴らとは格が違う。

鞘花ショウカ三人がかりでも

倒せなかったペチュニア という隊長が

特別強かったわけではなかったのか、、

十鬼槍ジッキソウとはこれほどまでに、、。

いや、冷静に分析したとしても

奴の万物を吸収する能力と

肉弾戦闘力は純粋に高い、、それに踏まえて

十鬼槍ジッキソウ隊長 四人を

相手にしてると言っても過言ではない分裂する力

そして攻撃を受けるたびに光るあのスーツ。

待てよ、、スーツ、、光、、、

光の点滅があからさまなサインなのは

間違いない!!やはり、、

吸収限界のサインか、、それなら、、))



ーークーワサイドーー

瀕死状態であるラベンドの鬼人化の姿に

クーワは胸を躍らせていた。


クーワ

「何ですか?その姿はー

楽しませてくれそうですねー」


ダンデライ

「人間、、では、、ない、、

これが十鬼槍ジッキソウの鬼人化、、」


マリガルド心の声

((ラベンド、、戻ってこいよ、、)」


クーワ

「あっちの方が楽しそうーですねー」



クーワは纒無双切切テンムソウキリキリ風来暴フウライボウを解き

青藍人魚セイランニンギョをマリガルドに向けた。

青藍ブルベット死海域デストピーア

マリガルドに吹き抜ける。


マリガルド

「チッ!!この青い風が厄介だぜ、、」



青藍ブルベット死海域デストピーア

青藍人魚セイランニンギョの本来の力である。

クーワの青藍人魚セイランニンギョ

風の力だけではない。分解する力つまり風化フウカこそが

青藍人魚セイランニンギョの最も恐ろしい力であり

本来の力でもある。

風化作用を凝縮させた風が青藍ブルベット死海域デストピーアである。


マリガルド

鞘花ショウカってやつはみんなあんなんなのか?!!」



マリガルドは暴双㩮骨ロケットカウル

波乗りの様にクーワの青藍ブルベット死海域デストピーア

華麗にかわしていく。


マリガルド心の声

((少し触れただけでも 鐵化武装チャンプロード

ぶっ壊れそうだ、、))


ダンデライ

「化け物か、、」



ダンデライは異様な姿に目が奪われていた。

ラベンドの額には触覚の様な大きな二本の角

瞳は白く、蛾のように不気味な紋様モンヨウの羽根が生えていた。


ラベンド

「コロス、、コロス、、ミナ、、コロス!!」



ラベンドは大きく息を吸うと

口から糸を無数に吐いた。


ダンデライ

「グッ!!!正気を失ったのか?」



ダンデライは鎧無ヨロイナシを構えて

ラベンドに斬りかかった。

しかし、カキンと高い音がしただけで

ラベンドを斬ることは出来なかったが

その瞬間爆発した。



ラベンド

「ガッ、、」



鎧無ヨロイナシが爆発すると

ラベンドは大きく後ずさりした。


ダンデライ

「硬いことは報告されています!!

しかし、、爆炎ならどうですか?」


ラベンド

「コロス」



ダンデライ

「効いてない!?」



ラベンドはダンデライに向かって

糸を吐いた。


ダンデライ

「こんなもの!!!」

滅刃メツハ十七ジュウナナ 灼岩土投シャクガンドトウ

鎧無ヨロイナシサンの型• 壁易婦陣ヘキエキフジン



鎧無ヨロイナシ沸沸フツフツ

激しい音を立てると盾の様に大きく楕円ダエン

広がりマグマの塊をいくつも発射した。

ラベンドの糸はマグマを砕いていったが

マグマの炎が

糸に燃え広がっていく。

そして、ダンデライの壁易婦陣ヘキエキフジン

ラベンドの糸が到達するも

そこで全ての糸が燃え尽きてしまった。


ダンデライ

「攻防一体のマグマの盾と砲台

あなたの糸は切れなくても爆炎の前に燃え尽きる」



そして壁易婦陣ヘキエキフジンのマグマの砲弾が

ラベンドに次々と襲いかかった。


ダンデライ

「これで、、終わりですね、、」


ラベンド

「コロス」


ダンデライ

「ガハッ」



ラベンドは糸で身代わりを作り

ダンデライが気をとられてるうちに

糸跳グレッチで真後ろに立っていた。

その腕はダンデライの血で赤く染まっていた。


クーワ

「クフフッ、、やっちゃいましたねー」


ダンデライ

「グッ、、まさか、、ダミーだとは、、」


ラベンド

「オワリ」


クーワ

「君がね」


マリガルド

「ラベンド!!」


ダンデライ

「ウッッ」



クーワはダンデライを蹴り飛ばし

青い風をマトった青藍人魚セイランニンギョ

ラベンドに斬りかかった。


ラベンド

「グッッッ」


クーワ

「へぇ、、、受け止められるとでも

思ってるですかー?」



ラベンドはクーワの青藍人魚セイランニンギョ

片腕で受け止めたがゆっくりとヤイバ

めり込んでいく。ラベンドはとっさに

クーワに向かって糸を吐くが

クーワはヒョイっと首を傾けてかわした。


マリガルド

怒鐡㩮ステイゴールド!!』

「オメェの相手は俺だろうが!!!」



マリガルドはクーワの頭上から

渾身の一撃を放ったが

クーワは簡単にけてしまった。

そして、クーワはダンデライに

向かって言った。


クーワ

「ダンデライ、、もういーですよー

足手まといは邪魔なだけですー」


ダンデライ

「申し訳、、ありません、、」



ダンデライは戦線を離脱するために走った。


マリガルド

「逃すかよ!!!」


クーワ

「僕から逃げられるとでも思うですかー?」


マリガルド

「クソ!!この風!!いちいち現れやがって!!

つーかよぉ!!!逃げてねーよ!!

テメェんとこの副官を追おうとしてんだよ!!」


クーワ

「僕との闘いをけたいですかー?」


マリガルド

「なんだと!?」


ラベンド

「コロス、コロス、コロス!!!」



ーースイセサイドーー

一方その頃

淫呀凹俸クイーン•マドンナによる

美•美•美•美ヴォーグによって

4人に分裂したスイセ達は

勝利の美酒に酔っていた。


スイセ

「スイセの数だけ」


スイレン

「強くなれる」


ジェシカニーパ

「ポセドニア に咲く」


スイレ

「花の様に、、」


スイレン

「いやぁーん!!楽勝!!」


スイセ

「はぁい!!タッチ!!!パンッ手を叩く音


スイレ

「タッチ!!パンッ手を叩く音

あたし達って最高!!!

タッチ!!パンッ手を叩く音


ジェシカニーパ

「はぁ、、うっとりするほど

美しいわぁーーん」


スイセ

「え?ありがとう」


スイレ

「バカね、、あたしに言ったの!!」


スイレン

「はぁ!?あたしに言ってんのよ!!」


スイセ

「冗談は顔だけにしてよ!この顔面ゴリラ!!」


スイレン

「ゴリラ??え!?ゴリラ!?壮大なブーメラン!!

あんただってゴリラじゃない!!!」


スイレ

「ちょっと!あんたゴリラの何を知ってんのよ!!」


スイセ

「知ってるわよ!!

学名ゴリラ ゴリラ ゴリラじゃない!!」


ジェシカニーパ

「スイレ スイセ スイレン

うるさいわよ!」


スイセ

「ゴリラゴリラゴリラみたいに

言わないでくれる!?!?」


スイレ

「もうー!うるさい女!!

良い?あたしは

れっきとしたホモ・サピエンスよ!!」


スイセ

「そうよ!!あたし達ホモよ!!!ホモ!!」


スイレン

「そう、あたし達はホモでありゲイ

ゲイの中のゲイ!!!!!!!

神が作りたもうたオカーー」



アナスタシアかぶせ気味に

『黒の審判』


N

ズズズッと

重力の奔流ホンリュウがスイセ達にのし掛かる。


ジェシカニーパ

「ぁあらぁーーアナシーちゃーん

随分と遠いところにいるのねぇ」


スイレン

「どこかしらーん??」


スイレ

「そんな遠いところじゃないわよ

サヤの発動範囲内でしょっどうせっ」


スイセ

「コソコソと隠れて技を使うなんて

魔女らしいわね。本当あんたって陰険だわ!」



スイセ達は強力な重力場を物ともせずに

余裕の表情を崩さなかった。

そして先ほどと同じくスイセ達の淫呀凹俸クイーン•マドンナ

またもや輝き出している。


ジェシカニーパ

「だぁかぁらぁ効かないのよぉーーん」


スイセ

「スーパースターが目の前にいるのに

出てこないなんて!!

照れ屋さん!?照れ屋さんなの!?」


スイレン

「サインぐらい書いてもいーのよーん!」



そしてまたもや輝き出した。


スイレ

「はぁ、、飽きちゃったわぁ どこかしらーん??

アナシーちゃーん!どこなのよぉーん!!」


ジェシカニーパ

「んもう!!ラチあかないわ!」



先ほどより短い間隔で淫呀凹俸クイーン•マドンナ

光り始めるとスイセ達の表情が少し曇る。



アナスタシア心の声

((重力をかけ続け、一定のダメージが溜まると

スーツが光り始める、、

そして先ほどよりも間隔が短い、、

ならば、これなら、、どうかしら!!))

閻魔涙々エンマルイルイ黒星コクショウ死星陣シショウジン!!』



アナスタシアが祈るように刀を握りしめると

スイセ達がいる方向へ刀を振り下ろした。

すると海底都市ポセドニア全体の瓦礫や石、サンゴ

固形物が上空に舞い上がり互いにぶつかり合うと

半径1mほどの球体が無数に作られた。


アナスタシア

「吸収出来るならしてみなさい!!

あなたに、この無数の星々を受け止めきれるかしら?」



アナスタシアがそういうと

スイセ達に向かって隕石が一気に降り注いだ。


スイレン

「ん?何よこれ!!!!

嘘でしょ!!!!!」


スイレ

「し、信じられない!!

海底都市で隕石!?!?」


スイセ

「人間技じゃないわ!!!!!!!!」


ジェシカニーパ

「あんた達!!!!」



スイセ達は淫呀凹俸クイーン•マドンナ

4度目の輝きをよそに

一瞬で四方シホウに距離をとると

被っている自身の ツバ広帽子を

中心めがけて投げた。


スイレ•スイセ•スイレン•ジェシカニーパ

貴婦神パリジェーンヌッ亡死防止帽子ボルサリーノ!!』


N

投げ合った赤緑青ピンクのツバ広帽子が

ぶつかり合うと

1つに合体して巨大な帽子になり

旋回し上空へと飛びその場で浮かび続けた。


スイレン

「いやーん!当たる!!当たるゥゥウッツって

当たらなーい!!!!!!

このツバ広帽子はこの身を離れてもなお

盾となり万物を吸収する

あたしの武器マストアイテムよ!」


スイセ

「例え隕石でも関係なく効力は発揮されるんだから!」



次々と降り注ぐ隕石を

貴婦神パリジェーンヌッ亡死防止帽子ボルサリーノ

受け止めていくが隕石自体は吸収されてはいなかった。

ただ勢いを殺されて貴婦神パリジェーンヌッ亡死防止帽子ボルサリーノ

周りにドン!ドン!ドン!と

ゴツゴツ落ちていった。


スイセ

「危なっ!!!!!!」


スイレン

「あんな質量を、一気に受け止めたら

いくら吸収してもエンドレスリピートよ!!」


スイレ

「ちょっと見て!!まさか!!!

貴婦神パリジェーンヌッ亡死防止帽子ボルサリーノが、、」


ジェシカニーパ

「壊れてく!!!

けて!!」


アナスタシア心の声

((ける!?やはり、

万物を吸収すると言っても

隕石自体は吸収されてはいない!!

という事は接触時に生まれるエネルギーだけを

吸収しているのか!!

なるほど、、ということは

今が、、好機!!!!)


スイセ

「こんな、、技、、反則じゃない!!!

一体どういうッアガガガ!!!!!」


スイレン

「ウガッ!!ま、さ、か、、、」


スイレ

「ガッッッッ!!

隕石に、、気を、、とられて、、」


ジェシカニーパ

「吸収、、が、、、」


N

スイセの言う通り

アナスタシアの閻魔涙々エンマルイルイ黒星コクショウ死星陣シショウジン

気を取られていて 黒の審判 の術中ジッチュウだと言うことを

スイセ達は忘れていた。

貴婦神パリジェーンヌッ亡死防止帽子ボルサリーノ

壊れた今、更には

黒の審判 により重力場が強められている今

隕石の雨が重量を何倍にも増してスイセ達に

襲いかかった。


スイレ•スイセ•スイレン•ジェシカニーパ

「アナスタシアァァア!!!!!!!」



ーーラベンドサイドーー

ラベンドは肩を震わせ

全身から糸を吹き出していた。


ラベンド

「ユルサナイ、、クーワ、、ユルサナイ、、」


マリガルド

「おい!ラベンド!!」


クーワ

「許して欲しくないですー

というより、何かしましたっけー?」


マリガルド

「グッ!ラベンド!!乱発しすぎた!!」



ラベンドは糸を全身から吹き出したまま

クーワに襲いかかった。


ラベンド

「クーワ!!!!!」


クーワ

「いいですねぇーいいですねぇ!!!

見せてくださいよ!!!

デッドかアライブか!!!!!」


N

クーワは青い風をラベンドに向けるも

次々と溢れ出る糸の生成速度の方が速かった。


マリガルド

「テメェの相手は

俺だろうが!!!」



上空から暴双㩮骨ロケットカウル

クーワの背中を打ち抜いた。


クーワ

「グッ!!!」


ラベンド

「シネェ!!!」



吐き出した糸を針の様に固めて

クーワに向かって放ったが

クーワの青い風で全て塵となった。


マリガルド心の声

((あの状態だと、つえーけど

連携が取れる精神状態じゃねぇ、、

あまり長く戦うとラベンドがやべぇ。

それに風にあまり触れ続けると

こっちがぶっ壊れる!!))



ラベンドは全身を糸で覆い

クーワと接近戦を繰り広げていた。

目にもまらぬ速さの攻防と

マリガルドの二本の暴双㩮骨ロケットカウルを相手に

クーワは気分が最大限にまで高揚していた。


クーワ

「これが楽しい、、ですね!!

楽しいってこういう事なんですねぇ!!」


マリガルド

「ウォォオ!!!」


ラベンド

「コロス、、コロス!!」


クーワ

「クフフッ!!」



その様子をダンデライは少し離れた所から見ていた。


ダンデライ心の声

((今はまだ楽しそうにしてることが

唯一の救いということを

あの二人は分かっていない、、

隊長の恐ろしさは楽しみの先にある、、))



すると激しい地鳴りが辺りに響く


マリガルド

「なんだ、、、」


ダンデライ

「瓦礫が宙に浮いてる!?

いや、、集められている?

隕石!?なんだ、、これは、、まさか、、、」



クーワとラベンドは

気にする事なく無我夢中で

互いに斬り合っていた。

ダンデライを除いて

アナスタシアの閻魔涙々エンマルイルイ黒星コクショウ死星陣シショウジンとは

気づいていなかった。


クーワ

「斬っても斬っても糸が邪魔するですー

つまらないですー」


マリガルド

「闘いにつまるも、つまらないもねーんだよ!!

ナメてんのか!?!?ぁあ"!?」


クーワ

「ナメてるのはそっちですー

この弱さで隊長格を任されるのは

人材不足としか思えないですー」


マリガルド

「なんだと!?」


ラベンド

「クーワ、、クーワ、、クーワ!!!」


クーワ

「はぁ、、飽きたです。

血を見せてください」



するとクーワのオーラ

禍々マガマガしく放たれた。


マリガルド

「何する気だ、、、」


ラベンド

「コロス」


クーワ

「クフフッ」

死ノ青藍鎌斬ブルベットテレサイス




クーワの青藍ブルベット死海域デストピーア

みるみると青藍人魚セイランニンギョ

集まっていく。

そして巨大な大鎌へと形を変形させた。


ラベンド

「シネェ!!!!!!!」


マリガルド

「行くな!!ラベンド!!」

「ウォォオ!!!!!」


クーワ

Is dead イズデッド



クーワは一閃、ラベンドを切り裂いた。


ラベンド

「ガッ、、、

マ、マリガル、、ド、、さ、、ん?」


マリガルド

「ラベンドォォオ!!!!」



マリガルドは暴双㩮骨ロケットカウルに乗り

ラベンドをクーワの目の前から連れ去った。


マリガルド

爆走暴双㩮骨ニトロザロケットカウル!!』


クーワ

「逃げられませんよークフフッ」



超高速で駆け抜け

瓦礫の山を突き抜けて石像が無数に立つ

廃墟の前にマリガルドとラベンドがいた。

ラベンドは鬼人化のままマリガルドの膝の上に

頭を乗せ横たわっていた。


マリガルド

「死ぬな!!!ラベンド!!!

戻ってこい!!戻ってこい!!!!!」


ラベンド

「マリガ、、ルド、、さん、、、

クーワは、、倒したん、、ですか??

あれ、、僕、、どうして、、」


マリガルド

「戻ったのか、、?、

ラベンド、、しゃべるな、、、」


ラベンド

「なぜ、、、泣いてるんですか、、」


マリガルド

「馬鹿野郎、、泣いてねーだろ、、、」


ラベンド

「、、、ガハッ、、

もしかして、僕、、、負けたんですか、、?」


マリガルド

「負けてねーよ!!!」


ラベンド

「じゃぁ、、なんで、、、

あの青い風に包まれてから、、

何も、、覚えて、、ません、、、」


マリガルド

「いま、手当すっから、、、

それから解け、、」


ラベンド

「フフ、、手当、、、

僕ら、、刃術ジンジュツ、、使えなくなった、、

じゃないですか、、、、

解けって、、、まさか、、僕、、」


マリガルド

「ぁあそうだ、、鬼人化したんだ、、、」


ラベンド

「強かった、、です、、ね、、

クーワは、、、」


マリガルド

「ぁあ、、強かったな。

ラベンド、、俺は

照刃ショウハは使えねーけど

止血ぐらいは、、できるぜ、、、」


ラベンド

「いつも僕が縫ってたのに、、、

いつ出来るように、、なったん、、ガハッ」


マリガルド

「ゆっくり、、戻れ、、ゆっくりだ、、

じゃねーと、、死んじまうぞ!!!」


ラベンド

「ゴホッゴホッ、、寒いです、、マリガルドさん」


マリガルド

「おい!!!戻れって!!!

ラベンド!!!目ぇ開けろ!!」


ラベンド

「音楽、、聴きたいな、、、

マリガルド、、さん、、、歌って、、くれますか」


マリガルド

「おい!!!聴こえてんのか!!

ラベンド!!!!」


ラベンド

「寒いな、、、マリガルドさん、、

痛い、、です、、」


マリガルド

「ラベンド、、戻ってこい!!」


ラベンド

「抱きつか、、ないでください、、、」


マリガルド

「おい、、おい!!!!ラベンド!!!」


ラベンド

「マリ、、ガルド、、さん、、

あの時、、僕は、、死ぬはずでした、、」


マリガルド

「そんな、こと、、言うんじゃねぇよ!!」


ラベンド

「マリガ、、ルド、、さん、、

聞こえ、、ますか、、」


マリガルド

「ぁあ、、聞こえてる、、

俺はここにいるぞ、、ラベンド、、」


ラベンド

「あの日と一緒、、、ですね、、、

あの日から

僕ら、、ずっと一緒、、でしたね、、」



マリガルド

「おい、、おい!!!

戻ってこい!!戻ってこい!!

鬼人化を解け!!!!!

ラベンドォォォオ!!!!!!」





クーワ

「クフフッ」




ーーアナスタシアサイドーー

ラベンドとマリガルド、クーワ、ダンデライの

死闘の最中、アナスタシアとスイセ達の闘いも

苛烈カレツを極めていた。


スイセ

「ガハッ、、」



アナスタシアは上空からフワリと

着陸するとゆっくりと技と

刃術ジンジュツを解いて

スイセ達のいた方向を見た。

大地はエグられ大きな穴が無数に空いていた。

黒の審判をアナスタシアは解かないまま

発動範囲外からスイセに話しかけた。


アナスタシア

「あら?ギリギリになって

吸収出来るようになったのかしら?

いえ、黒の審判により重力の負荷攻撃を受け続け

閻魔涙々エンマルイルイ黒星コクショウ死星陣シショウジン

受け続けたあなたは攻撃する間もなく

瞬く間に吸収限界を何度も迎えたみたいね。

そして、その結果がコレ。無様ね。

スイレ•スイセ•スイレン•ジェシカニーパ」



四人いたスイセ達は

ボロボロになって横たわっていた。


スイセ

「ウグッ、、アナス、、タシア、、

なによ、、あんたもボロボロじゃない」


アナスタシア

対鞘花タイショウカ特殊魔装トクシュマソウ兵器ヘイキ、。所詮は科学ね。

しかし、とても興味深い。

サヤの力をよく研究しているのね。

でも、人智を超えたサヤの前では

遠く及ばないわ。」


スイレ

「遠く及ばない、、フフッ

そうね、、科学じゃ鞘花ショウカには

敵わないわ、、

それでも、、

ナーベルク帝国は、、終わりよ、、」


アナスタシア

「あなた自身が終わるというのに

この状況下で他国の心配なんて

随分と余裕なのね。」


ジェシカニーパ

「時代は、、大きくうねるわ、、、

魔女の力で、、どうにか出来るかしら?、、

戦ってばかりいないで、、

サヤ以外のことにも目を向けて

研鑽ケンサンし、研究しなさい、、」


アナスタシア

「私を見誤ミアヤマるなよ。

ナーベルク帝国 第一 鞘花ショウカ特殊研究部隊 "七刃花ナナジンカ"

そのトップである私に研鑽ケンサンしろだと?

ふざけるのも大概タイガイにしろ」


スイレン

「バカ、、なーんも、、分かってないのね、、」


アナスタシア

「よく喋る奴だ。

お喋りはもう疲れたわ。

事実はたった一つよ。

あなたは私の研究室で

一生を終えるという事。」


スイセ

「フフ、、私を飼い慣らせる、、かしら??

ウググッ!!!!」



スイセ達は黒の審判の重力を筋力の力だけで

押し返して立とうとした。


アナスタシア

「なに!?」



アナスタシアは更に重力を強めた。


アナスタシア

「まさか!!鬼人化!?

隊長全員が出来るのか!?

させるーーー」


スイセ被せ気味に

「バカ、、ね、、

あんなミニクい姿に、、

なる訳ないでしょ??もっと、、

とうといものよ!!!」


アナスタシア心の声

((この重力場で、、立つだと?

止めなければ、、しかし、

グッ、、発動限界が、、近い、、

納刀ノウトウしなければ!!))


スイレン

「お礼、、を、、言うわ、、、、

たぁっぷり、、吸収、、させてくれて、、

ありがと、、アナシーちゃん!!!

いくわよぉお!!!!"最大輪マキシマ"!!」



ーー声紋セイモン認証 完了ーー

ーーー対鞘花タイショウカ特殊魔装トクシュマソウ兵器神滅シヴァーーー

ーーー起動しますーーー


アナスタシア

神滅シヴァ...だと!?黒ビッーーーー」


スイレ被せ気味に

「スタイリーレッド!!!」


スイセ

「ファッションブルー!!!」


スイレン

「ビューティー グリーン!!!」


ジェシカニーパ

「セレブリティ ピンーーク!!!」



七色に光るスイセ達は混ざり合うと

巨大な爆発音と煙が辺りを覆った。


スイレ•スイセ•スイレン•ジェシカニーパ

超美神オートクチュール

SUISE完全体ガガ•マドンナ!!!!』


アナスタシア

「なんだ、、これは、、、」


アナスタシア

「巨大化、、しただと!?」


スイレ•スイセ•スイレン•ジェシカニーパ

「ンフッ、、、アナシーちゃーん。

所詮は科学ですって???

ブフッ!!!!バカねぃ、、

対鞘花タイショウカ特殊魔装トクシュマソウ兵器ヘイキ

超科学よ!!!」



千刃花センジンカ帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ〜ー

海底都市 ポセドニア

Part Ⅶ 始まりの糸はキミと共に (完)





おまけ





時は大きくサカノボる。

廃墟、火薬と肉の焼ける匂い、腹を空かせた子供

燃えたぎる炎に降り注ぐ雨

ココはラミオラス帝国 ナーベルク帝国国境付近

二台の移動用魔進イドウヨウマシンから

二人の男と兵士達が降りてきた。



ソープワイト

「フン、全く汚いところだね」



白髪の男が軽蔑ケイベツするような目つきで

悲惨な街並みを見た。

すると赤い髪に黄色いフードを被った男が

ソープワイトの顔をにらんだ。


マリガルド

「どこもかしこもこんなんだろ」


ソープワイト

「なんだね?その顔は?えぇ?

新米兵士の分際で気安く話しかけるんじゃないよ。

誰だね君は?そもそも名前も知られていないのに

上官に話しかけるなど正気かね?え?

ったく、部下の調教も出来ないのかね。あやつは。

私の隊なら即刻、撃ち殺してるよ。

フンっ、まぁいい。ささっと始めろ!!」



ソープワイトがそういうと

マリガルドをはじめとする兵士達が

次々と壊れた街から子供を連れてきた。


ソープワイト

「すぐ死ぬんだ。根こそぎ連れてくるんだよ!」



マリガルドは一人でに更に奥深く

誰もいなさそうな廃墟に足を運んだ。


マリガルド

「何のためにやってんだよ。ん?」



マリガルドはうつ伏せで倒れている少年を見つけた。


マリガルド

「死んでんのか?

おい、聞こえてんのか?」



マリガルドが少年の身体を足で

仰向けに変えると

痩せこけた少年は天井を見上げていた。


マリガルド

「おい、、生きてんのか?死んでんのか?

どっちだ。ガキ」



少年は何も言わなかった。

ただ少しだけ小刻みに震えていた。


マリガルド

「生きてても仕方ねーだろ。

これも何かの縁だ。

殺してやるよ」



マリガルドはそういうと

少年にナイフを向けた。

少年はただ天井を見上げるだけだった。


マリガルド

「おい、、怖くねーのか。

おい、、聞いてんのか??」


ラベンド

「殺してくれ」


マリガルド

「やっと喋ったと思ったら

なんだそれ。」


ラベンド

「殺せ」


マリガルド

「恨むんじゃねーぞ」



マリガルドはナイフを振りかぶった。が

すぐにナイフを下ろした。


ラベンド

「殺し、、てよ、、」


マリガルド

「何で泣いてんだよ。

ヤる気が失せたわ。」


ラベンド

「殺してよ、、」


マリガルド

「ったくよ、、おい!!これ着てろ!

寒いんだろーが。」



マリガルドは自身の黄色いフードを

ラベンドに無理やり着させた。


ラベンド

「やめッ」


マリガルド

「うるせーな。

どうせ俺に殺してもらう命だろーが。

死ぬのは良いけど服は着たくねーのか?」


ラベンド

「何で服、、、」


マリガルド

「飯はあんのか?、、、って

なさそうだな。」



マリガルドはそういうと

配給でもらえるビスケットを

ラベンドに手渡した。

ラベンドはそのビスケットを

勢いよく食べた。


マリガルド

「腹も減ってんのかよ。

まぁいいわ。お前みてぇな

死に損ない連れてっても意味ねーから

そこでのたれ死んどけ。

じゃぁな!!!」



マリガルドは来た道を戻ろうとした。


ラベンド

「あ、、ありがとう、、」



マリガルドは立ち止まって

振り返った。


マリガルド

「お礼いう時は

ありがとうございます!だ!馬鹿野郎。

敬語も使えねーのかよ」



そう言って立ち去ろうとまた歩を進めた。


ラベンド

「あ、、ありがとうございます!!!!」



マリガルドは立ち止まった。



マリガルド

「…チッ!

おい、ガキ  俺と来い」



始まりがココにそして終わりはソコに。

失うものなど何もなかった少年と青年の物語

あの日から少年と青年の運命は大きく変わった。

そして現在


マリガルド

「ラベンド、、聞こえてんのか!?」


ラベンド

「マリガルド、、さん、僕、、

あっ、、て、、よかっ、、た、

、ありが、、とう、、、、ござい、、まし、、た」



マリガルド

「ラベンドォォォオ!!!ー」



ラベンド弱々しく

「マ、、マリガルド、、さん」

糸••跳グレ•••ッチ



突然、マリガルドの腕の中から

ラベンドが一瞬にして消えた。


マリガルド

「ラ、、ラベッーー」


クーワ被せ気味に

THE ENDジ エンド



マリガルド

「やめろォォォオ!!!!」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る