第31話 まだ出していない手紙
昔の親友の思い出は、
地に落ちた芳香の花びらのように、
秋風が吹いていっそう散って見えた。
空には星が少なく、
夜はいっそう静かに見える、
木の葉が落ちて、
これからの露は寒さを増すだろう。
かつて一緒に暮らしていた校庭の、
緑の池の上に、
あのアヒルたちはまだいるのだろう。
あの真っ赤な紅叶は、
今年の秋には火のように輝くに違いない。
涼しくなっていくこの風よ、
不幸な目にあった親友を、
秋の花の息づかいで慰めてくれることを愿って。
*これはわたしが書いた漢詩です
故友芳塵事,秋風更又殘
星疏宵更寂,葉落露逾寒
綠水鳧應在,紅楓色定燃
涼風當助願,花気慰淒然
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