第10話 朝

露に濡れた朝

星が空に溶けていく

少女は屋根に上がりました

遠くの桜が雲のように連なっている

その彩雲にまばらな雨が滴っている

女の子は何を感じているのだろう

何かから逃げたいのか

何かを期待しているのか

彼女ははだしで屋根に現れた

何が見たいのか

街はまだしんとしている

風だけがささやく

風だけがささやく

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