第5話 召喚獣を呼んでみよう ★

危ない危ない。昨日はやぶれかぶれに突撃して痛い目に遭う所だった。


この『冒険の書』、攻撃力は並程度(c)なんだよな。

近接は苦手だと肝に銘じておこう。


というわけで、今回俺は戦いに参加しない。

召喚魔法で召喚獣を呼び、代わりに戦ってもらおうという算段だ。

よし、早速呼んでみるか!


「召喚!『戦神マルス』

コオオオ!

地面に召喚陣が現れ、真ん中から光の塊が出てきた。

今回召喚したのはパワータイプらしいが、どんなやつなんだろう?

話が通じるタイプだといいな…


「あなたが召喚者ですか?私はマルス。ネオオリュンポス十二神将の一人にして『戦神』でございます。はじめに一つ質問をしますが、戦いに於いて大切な物は何だと思いますか?緻密に組まれた戦術。堅牢なる絆。これらも大事ですが、一番大切なのは『単純なパワー』です。他に何も無くても、大抵の敵に勝てます。あなたは今、その力を手にしました。え?何も変わっていないと?分かっていないようですね。『単純なパワー』とは私の事ですよ。私がこの斧を振るえば、万の軍勢が吹き飛び、千の戦車が砕け、百の将の首が飛び、十の砦が崩れ、一つの国が滅びます。どうです?とても心強いでしょう?」


なげえよ!



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