第4話 魔法を使ってみた!★

昨日は危ない所だった。

『冒険の書』の呪いで強制的に追い出されて無かったら間違いなく死んでいた。


こうして、五体満足で帰還できた俺だが、

今日も懲りずにダンジョンに来ている。


ミミックは擬態のため、宝を集める習性がある。つまり、あいつを倒せば億万長者という訳だ。だから、命に変えてでも倒してやる!憧れは止まらないからな!


振り切ったテンションのまま、例の小部屋にたどり着いた。


「…」

ミミックは、ただの宝箱のように佇んでいる。

攻撃するチャンスだ。


「魔法発動!ファイア!」


ボウ!


手にした『冒険の書』から炎の玉が飛び出た。

ミミックの体は木材で出来ている。

Sランクの炎をくらえば、ひとたまりもないはずだ。


シュウッ…


「炎が効かない!!馬鹿な!」


「ウインド!」

「クエイク!」

「バブル!」

「アイス!」

「うどん!」


シュウッ…


だめだ。どの属性魔法もまるで効果が無い。

まるで鋼鉄の壁にボールを投げているような感覚だ。


よし、プランBだ!


「ダダウン!」

「スローニ!」

「オレロン!」

「マカロニ!」


シュウッ…


能力を下げる魔法を使っても全く効果が無い。

こいつ、あらゆる魔法を無効に出来るのか?

なら、物理で勝負するしかない!


「うおおおおおおお

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