第3話 探知してみよう! ★

「よし、いくぞ!」


昨日ぶりのダンジョン。

俺は500文字しか記録できない『冒険の書』を持って踏み入れた。


…え?元の持ち主はどうしたって?

きっと会うことも無いし探さなくてもいい。

これはもう俺の物になってしまったんだ。

だから、やるべきことをやらなきゃ損だろ?


「スキル発動『探知』!」


本に光が集まり、新しいページが出来た。

そこにはダンジョンの詳細な地図が書かれていた。



「すごい、構造はともかく、魔物、罠、階段、宝の位置まで全部載ってる。」

流石ランクs+。格が違うな。

並の「冒険の書」じゃ到底追いつかない領域だ。

「よし!行ってみるか」


向かうのはもちろん!

宝の位置だ。


入り組んだ道を抜けると小部屋にたどり着いた。中心には、大きな黄金の宝箱がポツンと置いてあった。とんでもないお宝が入ってるに違いない!


宝箱に手を触れる…


バァン!

突然吹っ飛ばされた!


「危ねぇ!『冒険の書』が無かったら即死だったな…」


土煙の先に人影が見える。違う!

あれは『ミミック』だ!


ただのミミックじゃない。牙のついた箱の下に、美しい女体がついていたのだ。

正直エロい。でもミミック、てめーはダメだ。


ガバァ!


超速で接近し、俺に噛み付いた。


万事休すか…

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