住む場所を考えよう
この世界は極めて危険である。特に、大都市ほど危険は付きまとう。
ニューヨーク、ロサンゼルス、マイアミ、シカゴと言った派手なイメージのある都会・人口密集地はテロリストや犯罪者にとって格好の標的である。大都会は常に大規模な銃撃戦と爆発に見舞われる。
そこで提案となるのが、安全な場所への移住である。
都心から離れたベッドタウンに居を移し、その周辺で仕事に就くだけでも安全性はぐんと増す。休みには都会へ足を延ばして……という誘惑を抑えて、大自然で余暇を満喫したり、家に籠って趣味に没頭すれば、テロリストの爆破テロや犯罪者とヒーローとの銃撃戦に巻き込まれる可能性もぐんと減るだろう。
そもそも、犯罪の少ない州に越すというのも選択肢として有りだろう。
地方の方が治安もよく、むしろアクション映画世界の中では安全な部類である。それでも突発的に事件は起きたりするが、あなたの身を脅かすほどの大事件は起こらないはずだ。
ただし、地方に住むにしても注意したい要素は残っている。
例えば近くに軍事施設がある場合は、そこで何かしらのトラブルが起きたりテロリストの攻撃目標にされる事もある。また、町どころか州の全域など広範囲にまたがる主要施設――特に原子力発電所などは特別の注意が必要である。
町に、軍事企業や製薬会社の研究施設がある場合も要注意である。そういった施設は現実世界ではあまり重視されないが、この世界においては高確率で市民に言えないような恐ろしい研究やプロジェクトを進めている。それが市民どころか世界の安全を脅かす事など、この世界では容易く発生するのだ。
国境沿いも安全とは言えない。追い詰められた犯罪組織や、逃走を図る組織があなたの住む町を通り道とする事も、そしてヒーローがそれを阻止せんとあなたの街を戦場に選ぶ事も十分にありえるだろう。もし町の警察に、大都市の警察からドロップアウトした手練れの警官がいるとするなら間違いなくそうなる。
また、住む家にも注意を払うべきだろう。
もしあなたの家が借家であれば、大規模な改装は出来ないかもしれないが、もし自分の持ち家ならパニックルーム(緊急避難用の密室)を必ず作る事をオススメしよう。防弾・防爆の小さなシェルターさえ用意すれば、もしテロリストとヒーローが近所で大規模な銃撃戦をおっぱじめても流れ弾で死ぬ事は防げるだろう。
借家であっても、クローゼットに前述の「防弾部屋」を作る事は可能だ。ヒーローと悪党の戦闘が終わるまでそこで待機しているといいだろう。ただし、爆発物などが使用され、家が火事になった際は閉じこもっていないで、そこから逃げ出そう。
ただし、自分たちもヒーローになる必要はない。護身用の武器は留め置いとくにしても、過度な武装で戦い加勢するのは危険である。あくまでシェルターは一時的な避難場所に留めて置く事。あなたがプレッパー(世界終末のために備える人たちのこと)で無い限りはそれだけの対抗策があればこの世界では十分だろう。
最後に、あなたが住む場所に隣人がいるとするなら、隣人もよく観察しよう。
元凄腕の特殊部隊員が、引退してあなたの家の隣に住んでいる事ほど、危険な事は無いからだ。引退した危険人物、市警察の一匹狼刑事など、ご近所さんになって欲しくない人物がいないか目を光らせるべきだ。
なので、ご近所さんとは綿密に関係を取れ。周囲に誰かが越してきそうな家やアパートが無いか必ず確認し、あなたがそこへ引っ越しを考えている場合は、必ず現地で下見してから引っ越そう。
しかし、ここまで徹底しても危険は常に付きまとう。近年では一見するとただの冴えない中年男性が凄まじい戦闘能力を有している「隠れヒーロー」だったりする事例も増えているからだ。とはいえ、あなたが親切に接する良き隣人であれば、トラブルや悪党の戦いに巻き込まれても救ってくれる可能性はある。
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