第16話 異世界ダンジョンー16
中には金色の種が2つ入っていた。そして、宝箱のフタの裏に貼り紙が。
「えーと、これは銀の宝箱ではなくミスリルの宝箱です。ってそんなランクの宝箱まであるのか!」
もう、何がレアで何がレアじゃ無いのか分からなくなってきた。まあ、とにかくレアそうな宝箱の中身だ、期待が持てる。
覚醒の種。神器にスキルを付与される可能性がある。ただし人型のみ。
「なんて用途の狭い種なんだ……いや、2つあるってことはトランとフォルムに食わせろってことか。」
絶対どっかで見てるだろうし、これはそういうために用意されたものなのだろう。じゃあ、やっぱり宝箱の色なんて意味無いなきっと。
「じゃあ、二人とも、食べてみてくれるか?」
「はい、主様。」
「分かったよ、ご主人様。」
二人は恐る恐る金色の種を口に含む。大きさは枝豆くらいだから、噛まないと飲み込めなさそうだ。けど、噛んでいいのか分からんな。二人とも口に含んだまま俺を見て、どうすればいいの?って顔をしている。
「呑み込めそうなら飲み込んでくれないか? なんか噛んだから効力が無くなりそうで……」
だって、噛んで2つに分かれて、万が一片割れがどこかへ行ったとしたら効力はどうなるんだろうとか気になるし。というわけで、二人にはそのまま飲み込んでもらった。体の小さいフォルムは、ちょっと苦しそうに飲み込んでるようにみえて可哀そうだが、仕方がない。
「どうだ?」
二人に見た目の変化はない。まあ、スキルが付与されるだけだから変化は無いか。まさか、外れの可能性もあるのか?
「あ、ボクに新しいスキルが!」
「ほっ、よかった。わたくしにもありますわ。」
「どんなスキルだ?」
「ボク、最低でも必ず1ダメージを与えられるようになる。だって。」
「わたくしは、1回の戦闘で1度だけダメージを反射することができる。ですわ」
「うーん、フォルムの1ダメージだけ与えれてもな……回復持ちには効かなさそうだ。トランは1回の戦闘ってどこからどこまでなんだろうな。」
ゲームみたいに1回の戦闘ごとに戦闘画面になるわけじゃ無いので、どこからどこまでが1回の戦闘なのか不明だ。フォルムの方は、マシンガンでダメージを稼げればいいけど、そもそも1ダメージしか与えられない様な敵ってHPがアホみたいに多いんだよな……。
「まあ、無いよりはいいか。よし、先に進むか。」
「はい」「うん」
気にしてもしょうがないので、先に進む事にした。
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