アメリカ議事堂選挙事件からコロナ対策まで、今、世間を賑わせている「陰暴論者」。ただの迷惑なお馬鹿さんとしてスルーしてしまいがちだが、このレポートでは、彼らを多角的に分類、分析し、さらに「なぜ陰暴論にハマってしまうのか」というところまで踏み込み、警鐘を鳴らしている。
私が特に素晴らしいと思ったのは、「教育の敗北者」の項における、
「勉強ができないことが悪いのではない。一見役に立たない勉強を通して身につけられる汎用性のある能力が身についておらず、かつ自分のことを頭のいい人間だと思っている人が陰謀論にハマりやすくなる。」
の一文。
教育、勉強の必要性を見事に端的に説いたこの文章だけでも、このレポートの著者が、「数学って必要なの?」と言い放ったどこぞの政治家などより、よほど確かな知見を有していることがわかるだろう。