ホメオパシー
害悪度★★★★☆
知名度★★★☆☆
トンデモ度★★☆☆☆
関連:反ワクチン・スピリチュアル
今回紹介するホメオパシーとは、「病気の原因物質を少量だけ接種することで病気を治す」という考え方からできた代替医療のことだ。原因物質を水やアルコールで極端に希釈したものを、砂糖玉に染み込ませて服用する。この砂糖玉のことはレメディという。
使われる物質はアロマオイルにもあるような植物や食品から、アメジスト等のパワーストーン、重金属、ヒ素などの毒まで多種多様だ。
興味が湧いたので、販売サイトでどんなものが売られているのか覗いてみたのだが、アーニカ、リシューム・カーブ、スタナムアイオドなど「何だそれ」と言いたくなるような物質が大半だった。(サイト中で特に説明はされていなかった)
中にはストーンヘンジ、マラリア、マンドラゴラ、ダイオキシンと銘打ったレメディもあった。
レメディに染み込ませる希釈液は、なぜか薄めれば薄めるほど効果が強まることになっている。よく使われるのは、100倍希釈を30回繰り返したものらしい。この場合、濃度は100の30乗分の1、だいたい1那由多(1000兆×1000兆)分の1となる。ここまで薄くなると、元の物質は分子ひとつ分すら残らない。しかし、ホメオパシー療法の理屈では、水が物質の「オーラ」や「波動」を記憶しているためOKということらしい。(ここでも波動が出てきた)
ホメオパシー療法の歴史は長く、始まりは18世紀末のドイツにまで遡る。歴史が長いからといって効果があるわけではない。現代医学ではプラセボ以上の効果は無いとされている。
つまりレメディそのものは人畜無害なのだ。
が、問題はホメオパシーにのめり込んだ人が病気にかかったとき、西洋医学で治せるものをホメオパシーに頼るため治せなくなるところにある。この手のエセ医学は、たいてい反ワクチンや反西洋医学に繋がっている。小さい子供を持つ親がホメオパシー信者になった場合、体調不良になっても病院に連れて行かない、一切のワクチンを打たせないといった医療ネグレクトに繋がることが懸念される。
トンデモエセ医学の一種であるホメオパシーだが、過去には大学の医学部で教えられていたこともあった。また、医療が普及していない地域で病気の治療法として使われることもある
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