第5話 お願い🙏 童貞くん✨🥺✨✨

 突然、隣りに引っ越してきた小悪魔に僕の純情な心はかき乱された。



 午後になると僕も引っ越しの手伝いをさせられた。



「ねえェ……(. ❛ ᴗ ❛.)!!! 童貞くゥ〜ん!!

 元気が、あり余ってるンでしょう!!

 こっちの重たいのを持ってよォ!!」



「ええェ……、僕がですか」

 

「お願い🙏 童貞くん……🥺✨✨」

 可愛らしくボクに甘えてくる。


「はァ、あのですねえェ……。どうでもいいですけどォ……(ب_ب)!!

 その『童貞くん』ッて呼び方、なんとかしてくださいよ!!」


「おバカさんねえェ……。良い意味で童貞くんッて呼んでるのよ。ラブリは!!」



「いやいや、絶対にバカにしてるでしょ」

 なにが良い意味で、だ。

 文句を言いたいが僕は美少女に頼まれると嫌と言えないタイプだ。



 当然のように、重たいモノを重点的に運ばされた。


「それは、こっちでえェ……*・(^O^).*・。゚♡.

 あれは、そっちねェ!!」



「はァ……(・o・;)!!」

 まるで、下男のようにこき使われた。


 久しぶりに身体を動かしたのでお腹がペコペコだ。



 夕食は、僕の部屋で彼女お手製のカレーを御馳走になった。



 もっともカレーも具材も鍋も僕の冷蔵庫から調達したモノだ。

 それでも美少女奥様のラブリの手料理なので格別だ。


 芳ばしいカレーの匂いが部屋じゅうに広がっていく。



「フフ……、今日は引っ越しのお手伝い。

 ありがとうねェ。

 ハイ、どうぞ。童貞くん!!

 いっぱい召し上がれェ……✨🤗✨✨」

 ラブリはカレーを装って、僕の前に置いた。



「あのですね……。童貞くんッて呼び方をなんとかしてくださいよ」

 可愛らしい美少女奥様に『童貞くん』と呼ばれるとスゴく恥ずかしい。



「構わないわよ。童貞くんで」

「ラブリさんは構わないかも知れませんが、僕は構いますよ!!」




「いただきマンモスゥ……✨🤗✨✨」

 だがラブリは、まったく僕のクレームを聞き入れようとしない。

 満面の笑顔でカレーを頬張った。



「あのですね……」取り付く島もない。

 仕方なく僕もカレーを口に運んだ。


「ン……( ꈍᴗꈍ)!!!」お腹が減っているので思ったよりも美味しく感じた。



 中辛なのだろう。口の中へ程好い辛さが広がっていく。



「どうかしらァ……✨🤭✨✨

 童貞くんでも美味しい」



「いやいや、童貞くんでもッてェ……。

 ハイ、普通に美味しいですよ」


「なによ。せっかく作って上げたのに。

 普通に美味しいッて!!」



「ゴメンなさい。マジで美味しいです」



「フフ……、宜しい✨😜✨💕」

 ようやくお許しが出た。








☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚

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