第3話 最奥に眠るもの

GM: 降り階段の先には、簡単な小部屋と、さらに奥に続く一本道の通路があった。

ラーヴァ:「暗いな」

ベアトリクス:「暗いね」

GM:あー、穴につっこんだランタンって回収したんだっけ?

グラヴィア:してないけどあと2個ある。

GM:じゃあ、通路の先に落としたランタンが転がってるのが見えます。

グラヴィア:「ランタンがある…すでに誰か通ってるの!!!!」

ラーヴァ:「グの字のランタンじゃないのか?」

ベアトリクス:「グーちゃんのだよ」

グラヴィア:「そうなのね」じゃ、ありがたく回収させてもらいましょ。

GM:では、先に進むか戻るか選ぶのだ。

ラーヴァ:戻らないだろうなぁ、いこうねぇ。

GM:オーケー。通路を進んでいくと、雰囲気の異なる広い部屋に出る。 部屋全体に何らかの魔法でもかかっているのか、ぼんやりと明るい。

GM:壁や床には不思議な装飾が施されており、遺跡の他の部屋が多少なりとも風化していたのに比べて、まったくほころびていないようだ。

GM:――そして、部屋の奥には、半径3mほどの魔法陣の中心に、美しい女性が佇んでいた。

GM:流れるような艶めく金髪に、緩やかな曲線を描く衣装。まるでこの世のものだと思い難いその女性は、眠るように魔法陣の真ん中に封じられていた。

ラーヴァ:「ん?なんだあれ?人か?」

ベアトリクス:「人じゃん」

グラヴィア:「人なのね」

GM:また、魔法陣の近くの壁には、従者だったのか、鎧を着こんだ白骨の死体がもたれかかっている。

グラヴィア:「鎧剥ぐのね」

ラーヴァ:「お宝あったぞ!」

ベアトリクス:「剣は後で見せてね」

ラーヴァ:「でもあれだな、死体があるってことは、なんかあるのか?」

グラヴィア:目の前の女性に目もくれず武具に手を出そうとするあたり、かなり即物的思考なんですよなぁ。

ベアトリクス:ベアは魔法陣の方凝視してるよ。

GM:鎧剥ぐなりするの?

グラヴィア:グーちゃんは鎧だけじゃなくて武器も兜も剥ぎ取りますよ。

GM:そっすか

グラヴィア:そっすね

ベアトリクス:その間に声かけてみたりしててもいい?

GM:あ、声かけには女性は応えません。眠っているように佇んでいるだけ。

GM:ではまあ、死体だか魔法陣だかに向かってぐーちゃんが近づいたところですね。

GM:死体が不意に起き上がって、あなたたちに剣を構えます。

ラーヴァ:「????生きてるじゃないか」

グラヴィア:「生きてるのね」

GM:また、それと同時に、"異界の門"(魔神使いが魔神を召喚するときに開くもの)が開き、翼の生えた赤い魔神が現れます。

グラヴィア:GM、質問いいですか。その魔物のたぐいは女性を守るように囲んでる感じですか?

GM:だいたい、女性に近づこうとしたあなたたちに横から割り込もうと参戦してくる感じ。

グラヴィア:おっけぇ。

GM:骸骨の魔物は魔法文明語で、「守ラ…ナケレバ…」といって、魔神と一緒に、女性とあなたたちの間に立ちふさがってきますね。

グラヴィア:「この化け物はあの女の手下なのね!!!!!!!!!!(確信)」

ラーヴァ:「なるほど!魔神とその手先か!」

ベアトリクス:「あ、アンデッドじゃん。浄化しよ」

グラヴィア:「あの女を始末するの!!!!」

骸骨魔物:「守らなければ、姫を、悪しきものたちの手から!!」(魔法文明語)

GM:ということで戦闘です。

ラーヴァ:やるかぁ。



GM:では魔物知識から。知名度、弱点値の順に、魔神は13/18、アンデッドは13/16です。

ベアトリクス:基準値6に出目どちらも6で、12。…わかんないが。

グラヴィア:草

ベアトリクス:はい、装備している〈知性の指輪〉を割ります。

GM:本来は一回の達成値にしか効果ありませんけど…知名度抜けてないし、両方にボーナス修正を適用して、知名度抜いたことにしますね。

ベアトリクス:わーい

GM:魔神は〈ザルバード〉、死体は〈魔神使いの骸骨戦士〉という、特殊な〈スケルトンガーディアン〉です。

ベアトリクス:げ、スケガ。

GM:この〈魔神使いの骸骨戦士〉は、通常の〈スケルトンガーディアン〉から「〇骨舞い」の能力を削除し、防護点を7点にした代わりに、MP12点と「>召異魔法レベル6/魔力8(15)」の能力を所有している。ただしザルバードを召喚したため、戦闘開始時点でのMPは0点である。

GM:ま、要するに背水時の命中ボーナス無くした上に防護点を下げた、大幅な弱体化です。

ラーヴァ:骨たたき割るかー。

GM:続いて先制判定、目標値は14です。

グラヴィア:(ダイスロール)出目5で達成値12、失敗なの。

GM:先制判定は6ゾロ不可なので…平目で振っても失敗確定ですね。

GM:では、戦闘準備でできることしてもいいよ。

GM:あと配置決めてね、こっちはこんな配置です。

ラーヴァ:【ビートルスキン】使います。防護点+2だ。

GM:以上?

グラヴィア:ですねぇ。


戦闘位置:1ラウンド目

骸骨 10m ラバ 3m ベア

ザル  ~  グラ ~ 


GM:では1ラウンド目、敵手番から。

GM:まずはザルバードが前に突っ込んできます。対象は…(ダイスロール)ぐーちゃんの方に。

ラーヴァ:わし止めるよ?

グラヴィア:ま?お願いしゃす。

GM:では、ラーヴァから3m進んだ地点にザルバードとラーヴァで乱戦エリアが形成されます。

ラーヴァ:「さぁって、やるか!」

GM:行動もランダムで(ダイスロール)では、「>炎の吐息」をぐーちゃんに。

GM:あ、敵はどっちも固定値で振ります。なので生命抵抗力判定、目標値16をどうぞ。

ラーヴァ:「んお?なんでだ!」

GM:だってドワーフに炎ぶっかけてもなぁ…(※ドワーフには[剣の加護/炎身]があるため望まない炎属性の効果やダメージは無効化される)

ベアトリクス:あぁ、魔神の「知能:人間並み」か。

ラーヴァ:賢い奴め…

グラヴィア:出目5で達成値12。抵抗失敗。

GM:(コロコロ)うわ、出目10出た…18点の炎属性魔法ダメージです。

ベアトリクス:「熱そう」

グラヴィア:じゃ「あっつぅ…」って顔しとこ。ややテンション下がった感じ。HP32→14。

GM:気にしてなかったけど、魔神使いの「知能:人間並み」にするの忘れてたわね。使役してるのはこいつなんだから知能上げておくべきだった。

GM:続いて魔神使いも突っ込みます。GM:まあこっちはラーヴァしか狙えないので…乱戦参加して、近接攻撃。目標値16で回避どうぞ。

ラーヴァ:(ダイスロール)お、6ゾロ。よけるんだなあこれが。

GM:まーたこのドワーフは…敵手番終了です。

ベアトリクス:回避6ゾロ、3回ぐらい出してるよね。

GM:セッション全体でちょうど3回目かな。

ラーヴァ:そうね、楽しいのだろうね。いい調子

ベアトリクス:ワクワクでかわいい

ラーヴァ:どっちから落とす?

グラヴィア:小生意気なヘビトカゲかな。

GM:呼ばれた気がした。(※GMは同じメンバーの別卓で、あだ名が「ヘビトカゲ」のPCを使っている)

ラーヴァ:おっけー。特になければ、ぶんなぐりまーす、バフくれるなら貰いまーす。

ベアトリクス:つけれるバフはたぶんない!あってもぐーちゃん回復してからかなぁ。

ラーヴァ:じゃあなぐりまーす。【キャッツアイ】と【マッスルベアー】を発動、ザルバードを攻撃。

ラーヴァ:命中力判定はー(ダイスロール)達成値19だ。

GM:敵の回避力は、固定値15に〈飛行〉で+1して、16、命中ですね。

ラーヴァ:ダメージダイス。…出目3で13点。防護点引いて9、出目ぇ

ベアトリクス:極端で笑った

GM:ザルバードの残りHP45点。

ベアトリクス:じゃあ【キュア・ハート】で回復します。(ダイスロール)行使成功、回復量6ゾロで18点。グラヴィアのHP32点にジャスト全快。

グラヴィア:じゃ、ヘビトカゲにつっこみます。

ラーヴァ:「こいつ結構堅いぞ、気をつけろ」

グラヴィア:「さっきはよくもやったのねヘビトカゲもどきめ!飼い主共々地獄に送ってやるのね!!!」いくどー

魔神ザルバード:『いや別にこの人とは契約上の関係でそういうんじゃ…』(魔神語)

グラヴィア:(コロコロ)14、16、14!

GM:16回避だから0ヒットかな…

ラーヴァ:けっこうきちい。

GM:ん?あっ。ちがう、この戦闘こいつ飛べてない。

ラーヴァ:飛んだとは言ってないねえ

GM:部屋が低くて飛行ボーナス無効なんです…説明忘れてました、すまねぇ。さっきの1回命中です。

グラヴィア:特性活かしきれてなくて悲しそう

グラヴィア:気を取り直して、ダメージ。…1回クリティカルして14点。

GM:10点食らって、ザルバード残り35点です。

GM:全員動いたね?ではラウンド2、ファイッ


戦闘位置:2ラウンド目

骸骨・ラバ 6m ベア

ザル・グラ ~ 


ラーヴァ:炎こい炎

GM:(ダイスで対象決定)ザルバードがぐーちゃんに回避16、魔神使いがラーヴァに回避15の攻撃ですね。

(グラヴィア、ラーヴァともに達成値16で回避成功)

ラーヴァ:アタランテ

GM:ターンエンド、PCターン。

ラーヴァ:殴りますがよろしいか?

グラヴィア:よろしおす。

ベアトリクス:いいよ。

ラーヴァ:「脳天ぶち割ってやる」(ダイスロール)…出目4で達成値14。

GM:アタランテ

ラーヴァ:「よけるなトカゲ!」

GM:本日のおまいう。

グラヴィア:トカゲ狙いで。…1回命中、算出ダメージは…9点。

GM:適用ダメージは5点、あと30点です。

グラヴィア:「トカゲくたばるのね!」

ベアトリクス:んー、フォースかなぁ。〈魔法拡大/数〉を宣言して、敵二体にフォース撃ちます。

ベアトリクス:魔法行使判定は…出目7で15。

GM:両方とも精神抵抗は16で、抵抗ですね。

ベアトリクス:半減か…両方6点ずつだね。

GM:ザルバードがあと24点、魔神使いの骸骨戦士は残りHP55点です。

ラーヴァ:ちょっと削れた。


戦闘位置:3ラウンド目

骸骨・ラバ 6m ベア

ザル・グラ ~ 


GM:Round3。

GM:(対象決定ダイス)両方近接攻撃。ラーヴァに回避15と16です。

ラーヴァ:まじい?(と言いつつ骸骨戦士の攻撃の回避に6ゾロを出す)^-^

グラヴィア:ば、ばけもんだぁ・・・

GM:なんだこのドワーフ。ほんとにドワーフかあ???????

ベアトリクス:うわぁ…

グラヴィア:ニュータイプ

GM:ザルバードの方は命中だ。ダメージは…18点の物理ダメージだ。

ラーヴァ:おっけー

グラヴィア:練技込みで防護点9点。HP45点なのね。

GM:9点しか通らんか、かてーな…さて、PCターンだ。

グラヴィア:今度はぐーちゃんから先に行ってみましょ。

ラーヴァ:おっけー、じゃあそれで。

グラヴィア:トカゲぇ!!!

GM:こいやぁ!!!!

GM:(グラヴィアのダイスロール)お、3HIT。

グラヴィア:ダメージは、11点、9点、10点。敵の防護点引いて、適用ダメージは合計で18点!

GM:ザルバードは残りHP6点ですね

グラヴィア「おいちゃんチャンスなのね!」

ラーヴァ:「やるぞおお」

ラーヴァ:あ、ベアトリクス、フォースうつ?

グラヴィア:スッと安全牌提示するの草。

ベアトリクス:やる気っぽいから応援してる。撃った方がいいなら撃つけど。

ラーヴァ:うーん…んや、やる。

ベアトリクス:おっけ、がんばれ。

ラーヴァ:【ビートルスキン】をかけ直しつつ、〈なぎ払いⅠ〉を宣言して攻撃だ。

ラーヴァ:達成値18で両方命中。トカゲ、がいこつの順番で…15点、がいこつに1回転して29点だ。

グラヴィア:「」

ベアトリクス:「」

GM:なんやこのドワーフ…適用ダメージ、トカゲ11点とがいこつ22点かな。

ラーヴァ:「うおりゃあああ」

GM:ザルバードは吹っ飛ばされ壁にたたきつけられて動かなくなります。がいこつ君の残りHPは33点。

ベアトリクス:「楽しそうだね」

ラーヴァ:「手応えあったぞ!」

グラヴィア:「ナイスゥ!」

ベアトリクス:じゃあ、キュアウーンズで骸骨君も一緒に回復してあげる。

骸骨:「アッハイ」(※神聖魔法のHP回復系の魔法は、抵抗を突破するとアンデッドにはダメージとなる)

ベアトリクス:〈魔法拡大/数〉宣言しつつ行使。…出目3。

GM:抵抗するので…消滅ですね…

ベアトリクス:だめだから回復量決定は一回分。(ダイスを振る)13点でラーヴァHP54、全快。

ラーヴァ:まあ回復のついでやから。「おーし、まだまだいけるぞ」


戦闘位置:4ラウンド目

骸骨・ラバ 6m ベア

グラ ~ 


GM:らうんど・よーん。

骸骨:「姫には、指一本たりとも…!」(魔法文明語)と言いつつぐーちゃんを斬りつける!回避16どうぞ。

(グラヴィア、回避力判定の達成値17で回避)

GM:はい。PCターン。

グラヴィア:すぐに姫もそっちに送ってやんよぉ

ベアトリクス:あ、先動くね。

ラーヴァ&グラヴィア:おっけぇ

ベアトリクス:二倍拡大で【セイクリッド・ウェポン】を前衛二人に使用します。…行使成功。

ベアトリクス:「がんば。」

ラーヴァ:やるかー。【キャッツアイ】再使用しつつ攻撃。命中、20点だ!

GM:残りHP20点。

ラーヴァ:「いいぞ、グの字なぐれぇ!」

グラヴィア:「いくのー!」

(しかしここでグラヴィアのダイス運が低迷、1回目は1ゾロ、2回目も失敗、3回目だけ命中)

GM:50てーん、1HIT。

グラヴィア:2発はフェイント、そして本命の一発ってところですねぇこれは。ダメージは…1回クリティカルで17点。

これは本命

GM:防護点7引いて10点、骸骨残りHP10点。

ラーヴァ:もうちょいだな。


ラーヴァ:しかし、いい感じじゃない?出目が。

グラヴィア:なんかちゃんと戦闘として成り立ってる感ある。

ベアトリクス:わかる。

GM:もっとMP持たせて召異魔法本格的に使わせてもよかったかもしれんなあ。


戦闘位置:5ラウンド目

骸骨・ラバ 6m ベア

グラ ~ 


GM:ではラウンド5。ぐーちゃん回避16どぞ。

グラヴィア:達成値16で同値回避。

骸骨:「倒れる…ワケ…ニハ…ぁ!」(魔法文明語)

GM:さあ、とどめを刺したまえ。

ラーヴァ:やるかー。

ラーヴァ:効果諸々を加えた基準値11に出目6を足して、達成値17。

GM:お、命中。

ラーヴァ:威力表35の出目6に、追加ダメージ10を加えて17点だ!

ベアトリクス:すげぇ。

GM:適用ダメージ、10点。ぴった死!

ラーヴァ:ぴったり賞!

ベアトリクス:出目がなんかご都合主義してる。

グラヴィア:これは経験点2倍

ラーヴァ:報酬も2倍

GM:(駄目です)

GM:では、骸骨戦士は倒れ、なおも立ち上がろうとしますが……

GM:――ついに力尽き、その場に崩れて動かなくなります。戦闘終了です。

ラーヴァ&ベアトリクス:お疲れ様です

GM:剥ぎ取りどうぞー、骸骨戦士はスケルトンガーディアンのやつ参照します。

ラーヴァ:「今日は調子いいぞ」って素振りしてるんで任せます。

GM:ああ、あと召喚に使われた異界の門はザルバードがやられたのでちゃんと閉じますね。

グラヴィア:やりますかな。剥ぎ取り目的で近づいてましたし。

ベアトリクス:両方振っていいよ。

グラヴィア:(ダイスロール)平目だけど、ザルバード11、骸骨5です。

GM:では、ザルバード側からは〈悪魔の血〉100G、〈悪魔の指輪〉600G。

ベアトリクス:取れる最高額取ってったなぁ。

GM:骸骨側からは〈魔力を帯びた骨〉250G、そして自動枠で〈古びた手紙〉、あと骸骨戦士が着ていた〈古代の魔法鎧〉1200G。以上で!

グラヴィア:おいしいねぇ

ラーヴァ:かーね、かーね!


GM:では、あとには手紙と、魔法陣に封じられた女性だけが残りますね。

ラーヴァ:手紙、どうせよめない。

グラヴィア:よめない。

ベアトリクス:読もうか?

ラーヴァ:よんでね。

GM:手紙の中身は案の定魔法文明語で書かれてますね。

GM:それは『親愛なるマーシャへDearMarcia』という序文で始まっています。


【手紙の中身】

 まず、余はそなたに謝らなくてはならない。そなたを一人、遠い未来へ送り出すことを。

 かの者どもを相手に、我らの力では、そなたのことを守ることはできなかった。

そなたの力を使えば、可能であったやもしれぬ。だが、それはそなたの時間を奪うことと同義…本末転倒というもの。

 それよりも、余はそなたが遠い未来で力を使わずとも生きていける可能性に賭けたのだ。我らが非力を、どうか許しておくれ。

 ――その神殿には、蛮族どもが立ち入れぬ強力な結界を張ってある。時間とともに綻びが生じることはあれど、少なくとも数百年は解くことはできぬ結界を。 決して彼奴等には、そなたのもとへはたどり着かせぬ。

 封印の手立てはジストに委ねてある。未来にはジストもおそらく生きてはおるまいが、同時にあやつがそなたを守護する最後の砦になろう。

 …最後に、もしそなたとジスト以外の者がこの手紙を読んでいるならば……

この者にどうか、普通に生きて普通に死ぬ、当たり前の未来を与えてやっておくれ。

 そなたの未来に祝福のあらんことを。〈署名はかすれて読めない〉


ベアトリクス:「って書いてある」

ラーヴァ:「うーん、つまりこのお姫さんを外に連れ出してやったほうがいいってことか」

ラーヴァ:「だいぶ稼がしてもらったし、儂は構わんがな」

ベアトリクス:「魔法文明時代の鍛冶技術とか知ってるかな」

ラーヴァ:「守られるような身分の人なんだろ?どうだかなぁ」

ベアトリクス:「だよねー」

ラーヴァ:「そんで、起きるのかこいつは」

ベアトリクス:「魔法陣から出したら起きそう」

グラヴィア:「とりあえず外に連れ出してみるのね」頭掴んでひきずっていこ。

ラーヴァ:「うんうん、それがいいだろ、連れてくぞ」

ベアトリクス:「手伝うよ」

GM:では、最初に魔法陣に入るのはぐーちゃんかな?

ラーヴァ:ぐーちゃんだろうね。

グラヴィア:好奇心の塊強い。

GM:ぐーちゃんが魔法陣に足を乗せると、その瞬間、魔法陣は消滅します。

GM:そして魔法陣が消えると同時に、女性はその場にゆっくり倒れ込みます。

GM:受け止めてあげてもええんやで?

グラヴィア:倒れ込んだら即座に襟首とか掴んでひきずるが。

GM:ひでぇやつもいたもんだなぁ…

グラヴィア:体格的にちょっと…つらいねんな…(※グラスランナーの体格は人間の子供程度)

ベアトリクス:受け止めるよ。駆け寄っても別に問題ないよね。

GM:魔法陣消えてからは駆け寄っても特にないっすね。

GM:あ、近づいたらわかりますが、倒れ込んだあとの彼女は、どうやら普通の「気絶」状態のようですね。

(※「気絶」:HPが0の状態。1時間の間、10分ごとに行われる6回の生死判定に成功すると意識を取り戻す)

ラーヴァ:「お、動いた」

グラヴィア:「ベアちゃん、重かったらロバに載せてもいいの」

ベアトリクス:「ありがと、大丈夫だよ」と言ってお姫様抱っこしてますね。

ベアトリクス:「見て、本物のお姫様抱っこ」

GM:誰がうまいことを言えと…

ラーヴァ:「おお、重そうだな!」

グラヴィア:「重そうなのね!腰やられないように気をつけるのね…」

ラーヴァ:「そんじゃあここが最深部っぽいし、帰るとするか」

ベアトリクス:「うん、帰ろう」

GM:おっけー、では遺跡から脱出?

ラーヴァ:かえるよー、稼いだし。

GM:んだら外ですね。

(と、ここでグラヴィアのPLが用事で少し離席気味に。)



GM:遺跡の入口は、すっかり夕方になってるころです。ミランダが野営の準備を終わらせたくらいのところに、ちょうど帰ってきたくらいでしょうね。

ラーヴァ:「いやー、よーく働いた!」

ベアトリクス:「お疲れ様でーす。」

ミランダ:「おっ、おかえりー。随分長いこと出てこないから、そろそろ見に行こうかと思ってたんだけど…」

ミランダ:「って、わ、なにその別嬪さん!?」

グラヴィア:「戦利品なのね」

ベアトリクス:「拾った」

ラーヴァ:「落ちとった」

ミランダ:「ええー…連れ帰ってもギルマス怒らないかなぁ」

ラーヴァ:「はるか昔から今まで寝てたらしい、たぶんだが」

ベアトリクス:「大丈夫、多分怒らない」

ミランダ:「ほうほう」といって軽く彼女の様子を見る。

ミランダ:「ああ、これならもうすぐ目を覚ますかな。ご飯の準備しながら待ってようか」

GM:彼女の言葉通り、ほどなくして、女性は目を覚ましますね。

女性:「…ん……」

ベアトリクス:「あ、起きた。」

ラーヴァ:「おっ、言葉わかるのか?」

GM:では、女性は起き上がって周りを見渡した直後「――!」と息を呑んであなたたちを見つめますね。

ベアトリクス:「おはよう」

ラーヴァ:「??無事目を覚ませてよかったよかった、と」

GM:彼女の眼を見た瞬間、ラーヴァとベアトリクスの二人は「精神抵抗力判定:目標値15」を振ってください。ちなみにぐーちゃんには不要です。

ベアトリクス:達成値14、失敗。

ラーヴァ:達成値18だ。成功 ^―^

GM:では、ベアトリクスは一瞬だけですが。

GM:自分の意思とは関係なく、彼女に対して跪こうとしたような、そんな錯覚を覚えます。

ベアトリクス:跪ける体制じゃないからなぁ…

GM:まあ、そうしなければ、みたいな衝動に襲われたという感じですね。

女性:「あ…ごめんなさい…」(魔法文明語)

ベアトリクス:「?よくわかんないけどいいよ。」

GM:ラーヴァの言葉には「?」という顔ですね。

ラーヴァ:「それで、言葉わかるのか?わからんのか――あ、わからんわ」

女性:「あなたたちは…?私は、たしかジストに封印されて…」

女性:「そ、そうだ!ジストは?ジストはどこ?」と言葉がわかるらしいベアトリクスに尋ねます。

ベアトリクス:「人間?」

女性:「ええ、人間よ。私と一緒に、あの封印の間にいたはずだけれど…」

ベアトリクス:「その人ならアンデッドになってたよ」

女性:「――っ、そんな……」と顔を覆います。

ラーヴァ:「お、泣かせた」

ベアトリクス:「骸骨になっててショックらしいよ」

ラーヴァ:「そらまあ、何百年もたてばアンデッドにもなるわな!」

ベアトリクス:「あ、そうだ、これあげる」手紙を渡します

女性:「これは…」手紙を受け取って、読み始めます。

GM:あ、以降は自動翻訳システムを使いますので、会話ログ上は直接言語が通じてる風にしますね。

ラーヴァ:自動…翻訳システム……?

GM:だって「これ魔法文明語」って書くの面倒なんだもの!

ベアトリクス:魔法文明って何年前だっけ?

ラーヴァ:よくわからんが、300年くらい前が魔動機文明じゃろ?その前ってなるとよくわからんのう。

GM:現代から3000年くらい前に滅亡したとされてるね。

ベアトリクス:三世紀じゃん、やばぁ。

ラーヴァ:いや、3000年だと30世紀だねえ。

ベアトリクス:あ、ほんとだ。

GM:手紙を読んだあと、彼女はまた泣きますが、ちょっと落ち着いたのかあなたたちに向かいますね。

女性:「私は、エルマーシャ…マーシャって呼んでちょうだい」

ベアトリクス:「マーシャ、おっけー」

ラーヴァ:「おう」

女性→マーシャ:「昔のこと…になるのよね?私はある国の姫で、"時詠みの巫女"と呼ばれていたの」

ベアトリクス:すまし顔で聞いてます。

マーシャ:「私は、強力な未来予知の力を持っているの。だからそう呼ばれていた…でも、その力を狙った蛮族に国が滅ぼされて…」

マーシャ:「…私を守ってくれた騎士のジストと、この神殿に逃げ込んだの。ここなら、蛮族は入れないから」

ラーヴァ:「守り切ったってことか、大したもんだ」

マーシャ:「そう…みたいね。…あなたたちが、ジストを解放してくれたのよね?――ありがとう」

ラーヴァ:解放…解放…?

GM:解放(物理)

ベアトリクス:「どういたしまして」

ラーヴァ:「ああ、骨のことか」

ベアトリクス:「そう、骨の事」

グラヴィア:「あとトカゲは違うのね」

マーシャ:「トカゲ?…ああ、ジストが使役していた魔神かしら。彼は魔神使いだったから」

マーシャ:「ところで、ええと…この時代にも、蛮族はいるの?」

ベアトリクス:「いるよ」

マーシャ:「そう…で、でも、私のことを知っている蛮族はもういないわよね!」

ラーヴァ:「いないんじゃないか?多分」

ベアトリクス:「いないんじゃない?」

マーシャ:「もう3000年も前のことになるんだもの…きっとそうよね…」とちょっと顔を曇らせてつぶやきます。

ラーヴァ:「いてもそんな執念深く探したりしないだろ、3000年だぞ?」

マーシャ:「そうよね…。…あの、お願いがあるの」

ベアトリクス:「なに?」

マーシャ:「私を、近くの町まで連れて行ってくれないかしら。この時代のことはわからないけど、きっと一人でも生きてみせるわ」

ラーヴァ:「一緒に来たらいいんじゃないか、そっからのことはまた相談だな」

ベアトリクス:「言葉覚えてからの方がいいと思うよ。通じないから」

マーシャ:「そ、それもそうね……じゃあ、しばらくの間、一緒にお願い」

ベアトリクス:「うん、よろしく」

GM:では、黙って聞いていたミランダが声を掛けますね。

ミランダ:「とりあえず、話もまとまったみたいだね?砂漠の夜は冷えるし、ご飯食べたらみんな早めに寝なよー」

ベアトリクス:「じゃあ、おやすみ」

ラーヴァ:「そうだな、また明日だな」

GM:ということで、翌日遺跡から帰還します。


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