三 大口の依頼人

-薄闇の舞台に殺し屋、護り屋、それぞれの依頼人が揃っている。

-下手側に鈴木と殺し屋たち。上手側に田中と護り屋たち。


鈴と田『では!今回、あなた方にお願いする、依頼内容を説明させていただきます。  

   あなた方…』

鈴 木「殺し屋横丁には…」

田 中「護り屋デパートには…」

鈴 木「あのクソ憎たらしい田中の始末を…」

田 中「私の身の安全と、依頼主の抹殺を…」

鈴と田『依頼したい!報酬はまず、前金で一億二千万。一人につき、四千万円ずつお

   支払いします。そして、依頼を成功させた方には、成功報酬として二億円をお

   支払いします。いいですか?ここで重要なのは、成功した人にだけ成功報酬を

   払うということです』

鈴 木「田中を殺した人、一人に…」

田 中「私を守り抜き、依頼主を見つけ殺した人、一人に…」

鈴と田『たった一人にだけ、成功報酬をお渡しします。いいですね?…そうそう、私

   の紹介が遅れていましたね』

鈴 木「私は鈴木。詳細は伏せますが、大手it企業ヨーロッパ支部のトップです。今

   回殺し屋の皆様には、私と東京本部社長の座を争っている、アメリカ支部の田

   中という男を始末していただきたいのです。彼も彼で、表立って言えないよう

   な手口で今の地位に上り詰めた男ですので、私の動きに気付いていて、何らか

   の手を打っているかもしれません。気をつけて下さい」

田 中「私は田中。詳細は伏せますが、これでも、大手it企業アメリカ支部のトップ

   を勤めさせてもらってます。わ、私は、今まで人に恨まれることなんかした覚

   えはないんです!だから助けて下さい!」

鈴と田『お願いします!!』


-その場を去る舞台からハケる鈴木と田中。

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