第88話 参上そのあとに
「ジル……動かない。
死んだ?」
ガイルが源を睨む。
源はその少女水野真美の体を引き寄せる。
「先生?」
「コイツは危ない。
ささくさとここから逃げますよ」
源はそう言ってジルの体も持ち上げる。
「ニンゲン、ジルをおいていけ」
ガイルの目が怒りに満ちる。
源はスマホをガイルに向けて投げる。
「当たらないぞ」
「コール・ミー」
源の言葉とともにガイルの姿が消えた。
「なにをしたのです?」
真美が源に尋ねる。
「片方のスマホを東京湾の底に置いているんです」
「あー」
真美はなにかを理解した。
「今頃、ガイルは東京湾の底っすね」
「なんで東京湾なんですか?
大阪湾のほうが近いじゃないですか」
「東京湾のほうが遠いからですよ。
それに特殊な箱に入っているので封印って感じです」
「ガイルっておとぎ話じゃないんですか?」
「リアルっすよ」
源がそう言って苦笑いを浮かべた。
ANTIHERO-アンチ・ヒーロー- はらぺこおねこ。 @onekosan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ANTIHERO-アンチ・ヒーロー-の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます