馬酔木 あなたと二人で旅をしましょう
先週から私の夏休みになった。めい様の夏休みはもっと早く始まっていたのですが私の通っている中学校は冷房、扇風機の設備が整ってる所為で夏休みが始まるの遅くて短い夏休みになる。それなのに夏休みの宿題はいっぱい出された。そのせいでめい様と一緒にいる時間を全然時間がとれなかった。だけど宿題は終わらせた。だから今週からはどうしても離れなければいけない時以外一分たりとも離れずに過ごせる。
「鈴ちゃん、私はまだ眠いです。なので今はご飯より寝ることを優先したいです。」「…ゎ、ダ、ダメです」危うく肯定してしちゃう所だった。めい様のお父様からも変な時間にめい様を寝かせないように言われてるし、規則正しい生活は体力を維持する事に置いて大切なので頑張ってご飯を食べて貰います。
「折角の夏休みなのにー。…そうだ。なんかご褒美でも設定しましょう。そうすれば私のやる気も保たれます。」「ご褒美ですか。えっと例えば…?」「例えば…お小遣い貯めてそれを使ってご飯を食べに行くでもどこかに旅行に行くでもいいのでなんかご褒美設定するんです。」私はやったことなかったけどめい様はよくこの方法を使っていたらしいです。「でもそれならご褒美は明確な方がいいですよね?」「そうですね。あ、私は鎌倉に行きたいです。でも青森とか岩手も行ってみたいなー」「じゃあめい様がこの夏休み中頑張って昼寝をしなかったら休日にどこか行きましょう。」「ねぇ鈴ちゃん。私はさ、鈴ちゃんとの旅行大切だと思うんだ。鈴ちゃんの雇い主として鈴ちゃんの好みとかもっと知っておいた方がいいからね。」私が今一番大切なものは…。一人だけ何よりも大切と自信をもって断言できるものがあった。まあこれはめい様には教えられない秘密だけど。
「だからね。私が寝ちゃっても行くべきだと思うんだ。だから絶対に行こうね」「はい!行きましょu…めい様でもそれはめい様が昼寝していいってことじゃないですよ」めい様を見るといたずらがばれてしまった子供のような顔をしていました。
「大丈夫だよ。心配しないで。ご褒美があって寝れるほど私は図太くないよ。」「そうならいいんですけど…」「そうだ!早速昼寝をする予定だった時間を使って旅行の計画立てましょう。」目的の果たせなかった子供みたいな顔をしていたさっきまでとは打って変わって、とても楽しみしているとことが伝わってくるほど瞳を輝かせて話しています。「めい様は何処に行きたいですか?」「やっぱり夏だし海とか?私は海に入れないけど潮風感じるのは好きなの。」笑顔が輝いてる、というか後光が差すような幻覚が見えてきた。「海なら鎌倉、確か海が有名でしたよね。」「確かに、じゃあ鎌倉には行こう。…鈴ちゃん、お父さんの部屋に旅行雑誌がいっぱいあったはずなんだけどそれをもらってきてくれない?」「分かりました」
それから一時間後には沢山の付箋が付いた鎌倉の旅行雑誌と北海道の旅行雑誌、それに可愛い色のペンで賑やかに描かれた計画表が二枚置かれていた。
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