チーズケーキの話

久しぶりにケーキが食べたくなった。特にチーズケーキが食べたい。最後に食べたのは二か月前に私が作ったやつだったはずだから結構経ってる。これ時間が空いてれば太らないよね。「おねぇ、普通にそれは脂肪ついちゃうよ。まあちょっとぐらいふっくらしてもおねぇはやせてるから大丈夫だと思うけど」私の可愛い妹も私の事をやせてると言ってくれてるし食べても大丈夫でしょ。


「徳ー。ただいまー、チーズケーキ今から作るんだけど何個食べる?」久しぶりに世界最高峰の大学の赤本を開いて勉強を始めようとしたタイミングで僕の最高な姉が帰って来た。「1…いや3個分あるー?」「あるよ。じゃあ徳用に3つ作っておくよー」「お願いー」会話が一旦途切れたので赤本を開き問題を解き始める。


会話が始まって二時間。「おーい、徳?」呼んでも私の最高に可愛い妹からの返事がない。寝てたら起こすために部屋の中にまで入る。部屋の中では勉強机で真剣に勉強してた。手の止まってる時間がほとんどない。何をやってるのか分からない。私がわかるのはアルファベットが並んでるから多分英語であるということだけ。ちょっとベットに座って後ろ姿を眺めてようか。


窓から白い日が差し込んでいたはずのノートが赤くなってることに気づいて我に返った。時計を見ると僕の神々しい姉と会話をしてから二時間半ぐらいたっていた。「えへへへ、もう食べられないよ~」何故か僕の最高に可愛い姉の声が聞こえた。僕の最高に声の主は探すまでもなくベットで見つかった。僕のタオルケットを被って寝ていた。「おねぇ、起きて。夜寝れなくなちゃうよ」気持ちよさそうに寝てるところを起こすのはとても心苦しいけどこれも最高な僕の姉ためだと自分に言い聞かせて起こす。


体をゆすられてる。「おねぇ、起きて。今寝ると起きられないよ。」目覚めてから一番最初に見たものは私の最高に可愛い妹の顔だった。夢でも眺めてたのに現実に帰って来てからも見れるとか幸せしかない。「もしかして私今起きてない?まだ夢の中?」私の可愛い妹が苦笑をしながら「なに言ってんの。僕が起こしたから起きてるよ。」やっぱりこれは夢だ。夢に決まってる。こんなにも可愛い妹の事を見ても鼻血が出ないんだもん。「おねぇなんか鼻血出てる。どこかぶつけた?」気のせいだったらしい。ちゃんと血が垂れる感覚がある。つまりこれは夢じゃない。


「おねぇ。やっと起きた。どんな夢見てたの?」僕の最高な姉は目を逸らして気まずそうにしていた。そんなに言いたくない夢を見てたのかな。「そ、そうだ。そろそろチーズケーキ出来てるはずだから一緒に食べよ」話をあからさまにそらされちゃったけどここでわざわざ話を戻す必要もない。


今回、チーズケーキをグラスに入れて作ったからチーズの白いような、黄色いような色が見える。私の可愛い妹のところにグラスを三つ。私のところにグラスを四つおく。「「頂きます」」二人で声を揃えて言う。それだけで二人の仲が急に近づく気がする。


「やっぱり、おねぇのチーズケーキ美味しい。今日のはすっぱめ?」「そう、最近暑いからサッパリさせるためにレモンを多めに入れてみた。」「めっちゃ美味しい。」「ありがと。やっぱり人に褒めてもらうと嬉しいね。」

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