サンドウィッチの話
最近暑くなってきた。それこそ冷房の効いた部屋から出たくないレベルで。私の可愛いくて最強な妹は夏なんかに負けないけど私は違う。私は冷たい海に漂うクリオネもびっくりの暑さに対する耐性のなさ。夏ほんと地獄。早く秋になって欲しい。そして冬にならないで欲しい。何を隠そう私は寒さにも弱いのだ。プラスに考えたら私の耐性を私の可愛い妹に渡せてる。
「おねぇ、流石にこれ以上クーラーの効いた部屋にいたら夏バテ悪化しちゃうよ。」僕の可愛い可愛い姉は夏バテ中である。ご飯をまともに食べられてない所を見てるのは辛い。最近のこの世で最も可愛い少女の姉の食事は冷水で作ったお茶碗の半分ぐらいのお茶漬けやら半人前の素麵。そんな感じで全然食べられてない。なので今日は痛む心を押さえつけthe cutest girlの姉を散歩に連れていく。そして外でご飯を食べることで暑さに慣れてもらう作戦。
私の可愛い妹お願いで一緒に散歩に来た。今は朝の8時。この時間帯はそれなりに涼しいから生きてける。これ以上暑くなったら私は蒸発するしかなくなる。散歩コースは家からちょっと離れた公園に歩いて行って公園を一周するって言ってたから合計で多くても2㎞ぐらいしかないと思う。
今は公園に着いた所。僕の最高に可愛い姉の息切れが酷い。やっぱりあんまり動いてないから体力がなくなっちゃってたんだな。頬を赤らめて息を切れさせてる姉が最高にe、可愛い。「おねぇ、大丈夫?休憩する?」「…だいじょうb、大丈夫だよ」…休憩してもらわないと最高に僕の可愛い姉が倒れちゃいそうな勢い。僕の可愛い姉はいつも無茶をする。
「おねぇ、スポーツドリンク買ってきたよ。飲める?」私が視界が狭くなってきちゃってそろそろ倒れそうというところで冷たいスポドリを買って来てくれた。分かってたけど私の最強に可愛い妹が優しい。
何とか僕の可愛い姉に肩を貸しながら家まで帰ってきた。「おねぇ、大丈夫?ごめんなさい。私が無理に付き合わせちゃったからこんなにm「大丈夫。私はアホだから。こんな疲れてすぐ忘れちゃうよ。」これは努力家の僕の姉が無理をしてる時にいつも言ってるセリフ。お父さんとお母さんがいなくなちゃた時も言ってたセリフ。「おねぇはあほじゃないし今のおねぇは大丈ないよ!」自分で聞いたのに、キレちゃってる。やっぱり僕はダメだ。「なんで無理したの!?」困った顔をした。「それは私がおねぇちゃんだからかな~。」「なんで僕は、こんなに頑張れるおねぇの妹なのに、こんなんなのー」これに至っては誰にも答えられない問。絶対に丸のつかない問題なのにバツはつく、そんな理不尽な問題だってことは理解してた。だけど止まれない。「徳、私の可愛い妹なんだからこんなにも頑張れてるんでしょ。」こんなにも理不尽に僕が声を荒げてるのにも関わらず僕の最高に美しい姉が微笑んで言ってくれた。「無理したのは謝るからご飯作らない?ほら、私たち朝ごはん食べてないじゃん。そろそろお腹が空いてくるじゃん。」そうえば意識した途端にお腹が減ってきた。
サンドウィッチを頑張って作った。だって無理じゃん。格好つけて『私の可愛い妹なんだからこんなにも頑張れてるんでしょ』とか答えた後に『疲れたから休ませて』とか。台無しどころじゃないじゃん。
作ったのはハムとチーズのサンドウィッチとイチゴジャムとクリームチーズを塗ったパンのみ。まさかの質素さ。「ごめんね。このぐらいしかパッパッと作れるものなかった。」それでも嬉しそうな顔をして「大丈夫。おねぇの料理は最高においしいから。」と言ってくれる私の可愛い妹は本当に最高すぎ。
「疲れた後のご飯んはやっぱり美味しいね」「ひさしぶりに食欲湧いてきたから私の夏バテも治るかも。」「やったー!夏バテ治ったら色々作ってみよう。絶対に楽しいよ」「いいね。私もそう思う。」
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