クローバー 約束

すずちゃんが来てから、仕事を始めてから早くも一週間が過ぎました。

すずちゃんももう仕事に慣れ始めてしっかり言われる前行動してができています。まあ最初からすずちゃんは優秀で出来てましたけど。

そんな優秀すぎるすずちゃんの今日のお仕事は私の買い物に付き合ってもらうことです。今日は日曜日で私の学校もすずちゃんの学校もありません。なので私の買い物に付き合ってもらいます。

今日買いたいのは植物です。今私の部屋は私の好きなピンクと黄色のものしかなくて午後になるとチカチカしてくるんですよね。なので目に優しいという緑色を取り入れたいなと。それに私は一日のほとんどを部屋で過ごすので変わり映えしないとしないと飽きちゃいそうなんですよ。とくに高校生になってから学校に行くために部屋からでるということをしなくてよくなったのでもっと家にいる時間が増えましたし。

場所は部屋の窓に木製のプランターで育てたいと思っています。いい植物があるといいんですけど。

すずちゃんとの初めてのお出かけなので気合を入れた服にします。いつも会う時も私服とかパジャマなんですけど、こんな服で外に行けるんだーとか思われたら恥ずかしいですからね。気合を入れて準備すること三十分。勿論すずちゃんに手伝ってもらったんですけどなにも言ってくれませんでした。格好は薄い水色のワンピースに青色ののカーディガンです。私的にはこれの組み合わせが一番好きなんですけどすずちゃんが見た時の反応はほとんどなかったです。

準備を終えてホームセンターに向かいます。私は用事が無かったのでホームセンターにはあんまり来たことないので楽しみです。私には年の離れた優しい兄がいるんですけどホームセンターの様子は兄に聞いているので知っています。兄は私と違って用事もなくホームセンターにいくほどホームセンターが大好きなので一緒に来てもらいたかったんですけど今日はお仕事だそうです。なので植物を取り扱っている所を教えてもらって貰ってきました。

肝心のホームセンターは歩いて十分ぐらいの所にあるそうです。これなら体力のついた私ならどうにかなります。それにすずちゃんも乗り気なので歩いて行きます。

それに土とか買ったものを運ぶように車椅子を改造して椅子の後ろに鞄を作って貰いました。兄に相談したら喜んで作ってくれました。本当にありがたいです。


「すずちゃん、すずちゃん的にはどういう感じの植物がいい?やっぱりお花とか咲いた方がいいかな?」ホームセンターに行くまで無言というのもなんですから雑談をしながら進みます。「…私は…食べられる、ものがいいです」…思ったより実用的な意見が返ってきた。「例えば?」「え、えっと、いち、イチゴとかってプランターだと難しいですか?」一昨日イチゴを食べてからの苺を食べてから気に入ってくれたらしく目がキラキラになりながら食べてたのでそれの影響でしょう。ちなみに買ってきてくれたのはお父さん。そしてすずちゃんが目をキラキラさせて食べているのを見てから今日まで毎日のようにイチゴのが食卓にならんででいます。

そんな感じで雑談を楽しんでいたらもうホームセンターに到着です。話しながら来ると近く感じました。そして第一希望は苺なのでイチゴの苗を探します。

おしゃれな感じでまとまった植物コーナー。回ってみてもイチゴがない。こういう時は店員さんに聞くのが一番です。

丁度よく手の空いてる店員さんを見つけました。

「あの、イチゴの苗が欲しいのですけどどこに置いてありますか?」「あーイチゴの苗だと今の時期だとちょっと早いので今は種しか置いてないんですよ。」今は五月の上旬。それでも早いものなんですね。下調べの大切さが分かりました。「もう少ししたらイチゴの苗を入荷しますが今の時期なら紫蘇がお薦めですよ。」店員さんの押しがすごかったのと単純に興味に負けて紫蘇を買って帰ります。そして来た時と同じで雑談をしながら帰ります。

「苺、残念でしたね。」苺がまだ早いと聞いてからのすずちゃんのテンションがやばいです。今もうなずくだけです。「またきましょう。今度はイチゴがありそうなときに。それでもっとプランター野菜の種類を増やしていくの。楽しそうじゃないですか?」

「楽しそうです。やりましょう。紫蘇を成功させて苺も成功させてましょう。」初めての元気一杯話してくれました。

それから家で苺について調べてたら実がなるのは植えた次の年だと知ってからすずちゃんがより一層気合を入れていました。

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