第2話【food fight-タビマエノショウガイ-】(6)
一人の男と二人の少女が距離を置いて向き合っていた。
「逃げずに来たこと、
「オマエモナー。オマエガナー。痛い目みるの分かってるのに、よゆーかましてられんのもこれまでだぞぅ。えーかと会ったことを後悔させてやんよ、来世に期待しな!」
「いやぁ~ぶっちゃけあたしは別にどっちでも良かったんだけどね。
超が付く程に好戦的な
彼と彼女ら以外、辺りに人の気配は無かった。
「提案した身でありながら、そもそも日本には
はち切れんばかりにパンパンに張ったいくつものレジ袋を両手に下げた
「それはそれは。お気
軽く
(それと当たり前の様に普通に
今の
加えて、彼が持つレジ袋から
「さて。場が整った所で、改めて確認です。
聞き取りやすいイントネーションで、よく
「戦闘不能、ねぇ? 意識を失ったり、気絶したりってことなのかな」
「えぇ。その通りです。そしてこれ以上続行が不可能だと思ったならば、
「こっちはお前をブチコロすつもりでいっちゃうけどね~?」
「
言って、
瞬間、相手が何らかの武器を取り出すかと構えていたねねだったが、なんてことはない。
彼が取り出したのはコンビニで販売されている三角形のおにぎりだった。
「……ん、えーっと?」
「聞こえませんでしたかね。もう始まってますよ。何をしても無駄でしょうが、ご自由にどうぞ」
ビニールの包装をなめらかな手つきで剥ぎ、もしゃもしゃとおにぎりを食べながら、
座り込んで、食事に
「どうしよう。
「カッチーンだよ。ビッキビキーだよ。これはもう、
暗闇の猫と見まがうばかりに
同時に、ねねも
ねねの手から離れ、3メートル程上昇した後、それらは突然
事前にねねが魔力を込めていたゴムボールの
生身で受ければ骨折は必至、当たり所が悪ければ絶命をも
「もぐもぐ……もぐもぐ……うん、この新商品のシャケバターマヨネーズ味、中々にイケる。私の期待値を上回るポテンシャルに
至って普通だった。
負傷をおった様子もなく、普通に食事に
「は……?」
予想外の事態に
――が、結果は
「あれっ、あれっ? なんでなんで!? ねねちゃ~ん、コイツ全然刃が通らないよ~~!!」
永渦が繰り出す刺突や斬撃の猛攻を
(物理攻撃が、通っていない……?)
ねねの心中を
「満足しましたか? これでわかったでしょう」
残念ながら魔術を発動させた私には大抵の攻撃が効かなくなるのでね、と。
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