第6話

(なんと言って話しかけよう?)


映画はクライマックスに向けて

進んでいるけれど、僕の頭の中は、

向日葵のような彼女で一杯。

エンドロールの前に行ってしまわないか、

うまく声をかけられるか、

ずっとジリジリしていた。

明かりがついた瞬間に、


「あ、あの」


声が重なり、僕は彼女の瞳を見つめていた。

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