パーティーは家族



ガンテに着くと、そこは想像以上の街だった。




人やモンスター達で溢れ、




王都とはまた、違った雰囲気だった。






まずは、家を探さないとな。




いや、、先に金がなきゃか。






ギルドに行き、ギルド登録を済ませる。




ガンテではパーティーとして、




モンスター達を仲間にしている奴等が沢山居た。




だが、当たり前の様にモンスターには首輪が着いていた。






ギルドの受け付けでも言われた。




「モンスターは主人との契約により、




行動や言動を制限する事が絶対条件です。




もし、暴走した場合や、主人に逆らった者は、




王都へと追放となり、処刑されます。




主はこれらの条件を理解した上で




モンスターとの冒険をお楽しみ下さいませ。」




首輪を渡されたが、正直あいつらに着けようとは思わない。






ってか、何となくこいつらを引き取ったが、




こいつらもこれで良かったのか?




そもそも名前つけなきゃな。




猪はトンピス。




蜥蜴はションとべェ。




トロールか?こいつは、ケムルズだ。




にしても、ちゃんと話さなきゃな。




「お前はトンピスで、お前達はションとベェ。




それでお前はケムルズだ。どうだ。」




ケムルズ「ありがたき。」




ションとベェ「分かりました。」




トンピス「承知、」






「とりあえず、面倒だから名前付けたけど、




成り行きにしても、




お前らはこれで良かったのか?」




地面に片膝を着きながら胸に手を当て会話をする。




トンピス「私は、もう、主に捨てられた身。




旦那に負けた上、命まで救われ、、




この命は旦那と共に。」




「そうか、、」




出逢った時とのギャップに戸惑う。




二匹の蜥蜴はくっつきながら言う。




べー「僕達も何も役に立てないけど、、」




ション「家族にご飯をあげられれば、、」




悲しげな瞳は潤いを増す。




「大丈夫だ。




一緒に強くなって、




ちゃんと家族と暮らせる様に頑張ろう。」




人間で言うと小学生ぐらいだろうか。




暗闇であまり見えなかったが、




爬虫類独特の鱗が綺麗だ。




でかいのは軽く頭を下げると話す。




ケムルズ「元々殺される予定だった身。




こんな俺で良ければ旦那の力になりますぜ。」




「よろしくな。」




皆、顔を隠され、馬車では会話すらしなかった。




初の顔合わせと、会話はちゃんと出来たし、




とりあえず大丈夫かな。






「なあ?お前ら人間の姿になれねえの?」




皆は黙っていた。




トンピス「やはり、私達の様なモンスターとは、




旦那が一緒に歩くのは相応しくはないですよね、、」




皆は下を向いていた。




「ちげーよ。コレ着けんの嫌なんだよ。




何かとモンスターである事がめんどくせえからさ。




別にモンスターとしての存在を否定してる訳じゃねんだ。




容姿が変わりゃお前らも自由になれるかなって、、」




皆は涙を浮かべる。




「いや、こうゆうのは無しだ無し。




お前らのこの世界では変かもしれないが、




俺の居た世界では普通なんだよ。




俺達は血は繋がってはいないが、もう立派な家族だ。




それ故に、ちゃんと考えて、行動しなきゃならない。




わかってくれたか?」




トンピスにならい、皆が膝を着く。




皆「忠実をここに誓います。」




「だからそうゆんじゃねんだけどな、、」




ケムルズ「確か、見た目を変える




マジックアイテムがあったと思います。」




「それだそれ。」




ション「僕達人間になれるの!?」




ベェ「人間!すげー!」




トンピス「でも、それは発動者の魔力を使うとか、、




モンスターの中でも自ら魔力を使える者も居て。




それらが、人間と対等になるべく使うアイテムで、




魔力の無い我々に果たして旦那の魔力が持つか。」






「んー。難しい話はわからねんだけど、、




とりあえず金稼いでそれ買おうぜ?」




ベェ「僕達弱いから戦えないよ、、」




ション「武器も防具も無いしね、、」




ケムルズ「いざとなれば、私が盾に。」




トンピス「旦那なら大丈夫だ。




めっさつええからな。お前らも見たろ?」




ベェとションは身震いする。




ケムルズ「そうでありましたか。




では、その力を是非とも拝見させて頂きたい。」






よしじゃ、行くか。






はじめての冒険に。






んー。じゃあ、とりあえず、




順番にクエストを受注しようぜ。






トンピス。




ゴールドランク




『レッドドラゴンの討伐。』




ション。




シルバーランク




『怨霊の森の探索。』




ケムルズ。




ブロンズランク




『村狩り盗賊団の壊滅。』




ベェ。




カッパーランク




『迷子の捜索。』






皆。めちゃくちゃだな。




稼げないのは時間の無駄だしな。




普通はランク外は受注出来ねんだが、




死んでも知りません的な奴なんだろう。




とんでもねえギルドだぜ。






まあ、地道にカッパーからやるか。




早く星上げねえとな。






カッパーは星5から。




ランクが上がると星は下がる。




星1がくりあがると、




ブロンズの4になる。




シルバーは3。




ゴールドは2だ。




それ以上は知らん。






確かフォックはシルバーだった気が。




王国兵士等はシルバー以上じゃなきゃ、




務まらないみたいだからな。






そうなると、フォックはつええんだな。


































































































































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