第10話 携帯電話
いつものように病院から帰ってきたゆうこ。
今日は陽太が一日病院にお見舞いに来てくれていたので
ずっと横で、様子を見ていた。
いつも優子の手を握り優しく話かけてくれる。
陽太はいい人だ。
家に帰ると斗真が先に家に帰っていた。
「おかえり、ゆうこちゃん。どこ行ってたの?」
「えっ ちょっとその辺をブラブラと・・・
何か思い出せるかなって。」
「そっか。」
プルルルル。
携帯電話が鳴る、斗真は電話を取るとその相手と話を
し始めた。
「あ すいません。明日には振り込みに行きますので。」
「はい、はい、わかっています。」
「ええ、俺は代理の者で・・・。」
「はい、それでは。」
よく見るとそれは見覚えのある携帯だった。
電話を切った斗真にゆうこが問いかける。
「それ 私の携帯?」
斗真は微笑み、
「そうだよ、この部屋に忘れて行ってたから
俺がずっと持ってたんだ。」
「あ~そうか、どうせ今の私じゃ触れないもんね。
でも電話大丈夫何かあった?」
心配しているゆうこの頭をなでるような仕草をし
そっとソファーに座る斗真は照れ笑いしながら
「家賃を払うの忘れてたみたいで、催促されちゃった
ごめんね。」
ゆうこは安心した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます