1章 2節
ウルスら一行は、襲撃地点より北に位置する港町ゲルーロより
誘拐事件発生後、4時間後には宇宙へと出港していた。
技術力の進んだこの時代であっても広大な宇宙へと逃げた逃亡者を
追跡する術はなく、彼らの襲撃計画は成功したと言って良い。
ウルスらは大型の宇宙船の中で、行動に不自由はあったが、
豪華な客室に軟禁されていた。
もちろん、客室への出入り口は見張られていたが、
縛られたりなどの身体的な拘束はなく、
客室の中ではくつろげるほどの余裕があった。
子どもがいるからであろうか?
ブレイクはそう考えたが、答えは謎のままである。
「しかし、王子。
輸送機から飛び降りた際は、寿命が縮まりましたぞ!」
ブレイクは、ウルスに小言を言う。
ウルスは教育係であるブレイク伯に真顔で応える。
いつだってウルスはこの養育係に素直に応えるようにしていた。
「王族としての器量を試されている気がしたんです。
ご心配をおかけしたのでしたら、謝ります。」
言葉使いなどは、変わってはいないが、
長年ウルスを見てきたブレイクは、ウルスの態度が
少し変わった事に気付く。
子どもにしては厳しい顔立ちに似合わず、この王子は
優しい子に育っていた。
今までであれば、何かするにでもブレイクの顔色を伺って行動したものである。
自ら決断して何かをしたと言えば、
ブレイクの息子であり、兄弟同然に育ってきているゲイリと、
悪戯をして怒られたときに、ゲイリを庇った時ぐらいであろうか。
それもウルスの優しい一面からの行動であったが、
今回の行動に優しさという要素はない。
むしろ、この誘拐事件に協力的な素振りが感じられた。
何がウルスをそう動かしているのかまでは、ブレイクは知るよしもなかったが、
明らかに彼は、今何か変わろうとしていたのである。
誘拐事件という非日常にありながら、
ブレイクは教育担当として、ウルスの変化に注意を払っていたのであった。
「ところで、伯。
ピュッセル海賊団という名前をご存知ですか?」
ウルスは何か考え事をしているかのように、ブレイクに問う。
「ピュッセル海賊団といえば、20年ほど前は王国を悩ませた海賊団の一つですな。
近年はめっきり名前を聞かなくなりましたが、軍に討伐されたという話も聞いておりません。
ピュッセル海賊団が何か?」
「いえ…。彼らがそう名乗っていたものですから。」
そう答えると、ウルスはブレイクを見た。
ブレイクは今はウルスらの教育係ではあるが、そもそも
スノーロール王国の軍務尚書を歴任した王国の重要人物の1人である。
いくつかの情報を与えれば、そこから推理し答えを導く能力はあった。
「彼らが、ピュッセル海賊団と…。なるほど。
あながち嘘をついているとも思えませんな。
わざわざ、引退同然の彼らに罪を擦り付ける意味がない。
とすると・・・。」
ブレイクはウルスが答えを求めているのを感じていた。
この王子は好奇心は旺盛で、何か疑問点があるとすぐにブレイクに聞いてくる癖があった。
もちろん、その多くは自分で考えさせるようにブレイクは答えるのであったが、
ここで求められているのは、豊富な知識を持つ軍務尚書としての経験であって、
そこから導き出される答えなのは、ブレイクも自覚していた。
「落ちぶれた海賊団が、再び力をつけるために・・・。
いや、それはリスクが大きすぎる。」
ブレイクは自ら否定した。
王位継承権第1位の王子を誘拐などすれば、
力をつけるどころか、潰されてしまう可能性のほうが高い。
ましてや、最近は名前も聞かない弱小勢力である。
国家にケンカを売っていい勢力とは思えなかった。
「そーゆーくだらない理由なら、話は簡単なんだけどねぇ。」
いつの間にか入口のドアが開かれ、そこに男が立っていた。
顔に見覚えがある。輸送機ワルワラガイドに乗り込んできた1人である。
「因みに、名を聞かなくなった理由は、親父に娘が出来たって理由さ。
それ以来、危ない橋を渡らなくなったってだけの話。
ありきたりな、平凡な話さ。」
男は部屋の中に入ってきながら、話を続けた。
太い眉をキュッと吊り上げると、憎めない笑顔でウルスに微笑んだ。
「そんな頑固な親父なんだが、一人娘だけには頭があがらない。
そう、この計画は、親父の一人娘が立てた計画でね。
親父は渋々納得したって代物なんだよね。」
ここで言う親父とは、世間一般に言われる親父ではない事が
言葉から読み解ける。
何故なら、彼が親父の息子であれば、一人娘とは言わずに
妹と言ったはずだからである。
彼の言う親父とは、海賊の親分、キャプテンの事だろう。
海賊団をファミリーと見立てる海賊は多く、
その場合、キャプテンを親父と呼ぶのは特別不思議な事ではない。
「キャプテン・リッケシャルカンに娘がいたとは初耳だな。
結婚はおろか、愛人の1人も居なかったと記憶しているが?」
情報通のブレイク伯が口を挟む。
その言葉に、男はニヤーと笑った。この時の笑顔は何やら含む、
嫌悪感を感じる笑顔だった。
「拾ったのさ。惑星カンドでね。」
ブレイクは、その笑いの意味を知る。
惑星カンド。その名前はスノートール王国史でも黒歴史に刻まれる。
麻薬として名高いブラックマジッパーの生産地であった惑星カンドは、
スノートール王国軍によって、武力制圧された過去があった。
黒歴史と言われるのも、その攻撃が無差別攻撃であり、
地元の住民なども巻き込んだ激しい攻撃だったからである。
死者は30万人とも言われている。
それが20年前の話である。
麻薬生産拠点であったカンドは、海賊たちの拠点の一つでもあり、
ピュッセル海賊団と縁があったとしても不思議ではない。
軍に攻撃され壊滅した町か村で、孤児になった娘を引き取ったという事だろう。
「つまり、この計画の立案者は、軍を、スノートール王国を
憎んでいるということか?」
話についていけないウルスを尻目に、ブレイクは話を続けた。
この誘拐劇が、怨恨によって仕組まれたのだと判断したからである。
だとすると、ウルスやセリアの命は奪われるという結末になりかねない。
「お嬢はさ、そりゃいい娘に育ったんだよ。
海賊に拾われた癖にさ、正義感が強く、弱者を守る。
頑固なのは親父譲りで困ったもんだが、本当にいい娘でさ。
俺たちは皆、お嬢に惚れてる。カリスマって言うのは
ああいうのを言うんだな。って判る。」
ブレイク伯は、咄嗟にウルスの前に立ちふさがった。
彼の言葉は、色んな意味に取れる。
正義感があるならば、怨恨でまったく関係のないウルスを巻き込むはずがない。
だが、王国が行った無差別攻撃が完全な悪であるならば、
その正義感の矛先が、王国の王子に向けられても不思議ではなく、
そして、この男がその娘に心酔しているのであれば、
躊躇なく、娘の指示を実行する事がブレイクにはわかったからである。
ブレイクは感じ取ったのだ。
この男は危険だと。
彼は幼い子どもであっても、命令であるならば殺す事が出来るだろう。
緊迫感が客室に充満した。
その空気を読んだウルスは、椅子から立ち上がると、
目の前に立ちふさがったブレイク伯の隣に進みでた。
「お嬢とは、カエデさんのことですか?。」
ウルスは男の目を凝視した。
視線を逸らすことはない。
男が口を開きかけた瞬間、その後方から新たな声がする。
「ルーパ。あんたはいつもお喋りがすぎるって何度言えばいいんだいっ!」
女性の声である。
ウルスの瞳に輝きが満ちる。
声の主はカエデだった。
お供を3人連れて彼女は再び、ウルスらの前に姿を現したのである。
「カエデさん!」
「お嬢っ!」
彼女は部屋の中に歩み寄ると、男とブレイク伯の間に立った。
「ルーパ。あんたがこの作戦に反対なのは知っている。
だけど、今回は好きにやらせてもらえないか?」
カエデは男に言った。
男は罰が悪そうに目線を逸らす。
「ブレイク伯爵。何度も言うが、こちらは危害を加えるつもりはない。
協力してくれれば、無事にお城に帰すさ。」
彼らは誘拐犯である。襲撃者である。
しかし前に出るこの女性に悪意は感じなかった。
カエデは嘘をついているようには見えない。
「で、何を君たちの要求はなんだ?
君が今回の犯行の主犯なんだろう?」
ブレイクは、カエデの目の前に進む。
距離を詰めたのである。
周りの部下たちが身構えるが、カエデは手で彼らを制止すると、
「惑星カンド…の話は聞いたと思う。」
力ない声で、そう言った。
「ブレイク伯!」
カエデとは対照的に語気を強めたのは、ウルスだった。
「その話、私も気になります。
先ほどの話ですと、王国が、父が、
民衆の無差別攻撃をしたと聞こえたのですが!?」
その問いにブレイクは俯き加減に瞼を閉じた。
「王子、国と言うものには、暗部というものが存在します。
もちろん、スノートール王国とて例外ではありません。」
ブレイクはウルスらのほうを一切見ず、話を続ける。
「20年前、王国は宇宙海賊に悩まされていました。
そこで、宇宙海賊の資金源である、麻薬の生産地と工場に目を付けたのです。
当初は地上部隊を派遣し、制圧する計画でしたが、
最終的には衛星軌道上からの惑星攻撃という手段を取りました。
私は当時、軍の参謀本務に勤務しておりましたが、
軍としてはその攻撃に最後まで反対しておりましたし、
王子の父上、カルス王も難色を示しておいででした。
王国議会による決定を覆すことができなかったのです。」
「そんな言い訳が通じると思っているのかな?
都市という都市が焦土と化し、死者は15万人を数える虐殺事件だぞ?」
後ろに控えていたルーパが口を挟む。
「スノートール王国は王政を敷いてはいるが、民主王政であり、
議会の決定には、王といえど逆らえないのだ。だったか?」
ルーパの言葉にブレイクは黙ってしまう。
「ですが、承認したのは父上のはずです。」
応えたのはウルスだった。
それにはブレイクも反論出来なかった。
今、ブレイクは誘拐犯のみならず、ウルスからも責められている立場だった。
それまで黙っていたカエデがウルスに向き直る。
「いや、王子。
その件はこちらでも調べあげ、誰が攻撃を主導したのかを
突き止めている。貴方の父親は、責任がないわけではないが、
そこまで目くじらを立てることじゃない。」
「ですがっ!!」
ウルスの声をカエデは目で制した。
「当時の、現在もだが、王国議会を牛耳っているのは、
メイザー公爵。
スノートール王国王家は、統治はすれど君臨せず。
王族に力はなく、王とは名ばかりで有力貴族どものほうが、
その特権と財力を背景にのさばっている。」
カエデの説明に、チッっと舌打ちしたのはブレイク伯だった。
その舌打ちは、カエデに向けられたものではないのは確かだった。
「いえ、スノートール王国は、王族のみならず、
貴族にも制限を加えています。
父、いえ、王を差し置いての決定など貴族は出来るはずもありません。」
「ぼっちゃんだねぇ…。」
またしてもルーパが口を挟んだ。
「惑星カンドは、攻撃のあとメイザー公爵の領地に編入され、
再建された。地下に眠っていた膨大なレアメタルの産地としてね。
その利益を得ているのはメイザー公爵だ。
これがどういう事か、ぼっちゃんでもわかるだろう?」
ルーパはいやらしく笑う。
ウルスは黙った。
ルーパの発言の意図を正しく汲み取れたか不安だったからである。
「そんな・・・まさか・・・。」
ウルスの脳裏に最悪のシナリオが組み立てられていった。
メイザー公が、自身の私欲のために、
カンドに眠る地下資源の権利を得るために、
軍や王を利用して、カンドにおける大量虐殺を主導したのではないか?
というシナリオだった。
そしてそれは、カエデはおろか、ブレイク伯でさえも黙っているところに
ウルスは恐怖を感じた。
沈黙は肯定を意味する、最悪なシナリオの肯定に他ならなかったからである。
父親の関与は薄いとは言え、今のメーザー公爵家は現王の父、
ウルスのおじいさんに当たるクルスティン2世の次男が、
公爵家を継いだ事より始まる。
つまりは、親戚なのだ。
次男を可愛がっていたクルスティン2世は、次男に王位を継がせない代わりに
貴族の権威を大幅に強化した。
王になれなくても、次男が苦労しないようにという配慮であったが、
質素を第一とするスノートール王国貴族の有様が変化するキッカケになった。
そうして、メイザー公爵家は王家をしのぐほどの
力を蓄え、今や貴族社会で影の王と言われるまでの勢力になっていたのである。
後世スノートール王国史を著した歴史家ホーリーは
「スノートール王国が滅亡へと進む要因として、クルスティン2世の
メイザー公爵優遇政策が占める割合は大きい。
後を継いだカルス王は、メイザー公爵家の台頭を阻止すべく
いくつかの手を打ったが、それが全て失政に結びついた。
カルス王は無能ではなかったが、先代のツケはそれほどまでに
大きかったのである。」
と述べている。
カルス王の弟でもあるルット・メイザーは平凡な男で
多くの人間に好かれ、民衆にも人気があったが、いい人過ぎて、
詐欺に騙されることもあった。
それが逆に、メイザー公爵家を優遇する政策の後押しとなったのである。
誤算だったのは、彼の息子が王国史に名を残すほど有能な政治家だった事による。
王弟であった父の後を継いだ現メイザー公爵家当主であるルイは
経済力を強化し、貴族院を手中に収め
王国議会を意のままに操った。
彼が王になっていれば、王国は繁栄しただろうというのは、
歴史学者共通の認識であるが、運命はそう導かなかったのである。
ウルスの父であるカルス王が、息子の教育係に
軍の有力者であるブレイク伯を選んだのも、
ウルスの後ろ盾に軍を付けたかった王の思惑であるという見方が一般的であった。
それほどの力をメイザー公爵家は持っていたのである。
ウルスの動揺を他所にブレイク伯とカエデは睨み合っていた。
「で、メイザー公の罷免を要求するつもりか?」
先に口を開いたのは、ブレイク伯である。
その問いにカエデは首を振った。
「メイザー公の失脚を望むのであれば、公自身を襲うほうが
手っ取り早い。」
大胆不敵にカエデは言う。
確かに、王子と王女を誘拐した彼らの手腕は
特殊訓練を積んだ軍隊よりも見事だった。
彼らであれば、メイザー公の暗殺も不可能でないように見える。
「では、何を望む?惑星カンドの被害者を救済しろなどとは
言わないだろうな。」
ブレイクからしてみるとこれはジョークである。
20年前の事件の被害者を今更救済してどうなる?という話もあるが、
それを海賊風情が望んでいるとはブレイクは考えなかった。
「惑星カンドと同じ事が起きようとしている・・・。」
カエデは伯爵のジョークに付き合うつもりはない。
「王国第8宇宙艦隊が3ヶ月前、ウエステンラスク基地を出港した。
目的はなんだ?ブレイク伯爵。軍に太いパイプがある貴方なら知っているはずだ。」
カエデはブレイクを睨みつける。
話を逸らすことはできなかった。
何故なら、カエデは既に第8艦隊出撃の目的を述べているからである。
観念したように、ブレイク伯はカエデの質問に答える。
「ノーデル自治星の解放だ。
まず誤解を解こう。
今回の出撃は、カンドの時とは違う。
カンドは武装集団に守られており、戦闘が生じた結果、惑星攻撃に踏み切った。
しかし、ノーデル星は武装集団が存在しているわけではない。
中惑星ノーデルの住民を、他の星へ移送するのが目的だ。
攻撃の意図はない。」
ブレイクが話し終えると同時に、カエデは「どうだか・・・。」と吐き捨てた。
それまで黙っていたウルスがようやく話に加わる。
「ブレイク伯。武装集団がないような惑星の住民を
軍を使って移送するというのは、どういう理由からですか?」
ブレイク伯はやりにくさを感じていた。
誘拐犯との話し合いであれば、いくらでもやりようはあった。
しかし、目の前の王子と今は黙っている王女の存在が
誘拐犯との交渉を難しくする。
それは王子と王女が人質に取られているという事が理由ではない。
王国や軍への疑心を、王子と王女に感じさせるわけにはいかないという理由が
彼の言論を縛り付ける。
「王子。ノーデル星は、裕福な星ではありません。
岩石だけでできた中惑星であり、中をくり抜いたスペースに人は住んでいます。
資源もなく、食料も他の惑星からの輸入に頼らざるを得ない、
貧しい星です。
そのような惑星の住人は、必然、犯罪者どもを生み出します。
目の前にいる海賊もそうです。
ノーデル星は犯罪者を生む元凶の土地であり、更に
経済を宇宙海賊との交易で回している星なのです。
いわば、宇宙海賊が活動をするための拠点の一つと
軍はみています。
その拠点を潰すという事は、
宇宙海賊を根絶やしにするために必要な事なのです。」
ブレイクは苦しかった。なぜノーデル星が貧しいのか?
その説明が出来なかったからである。
「中惑星ノーデルはね・・・。」
そのブレイクの説明をカエデが補足する。
「ノーデルは、王国から見捨てられた星なのさ。
宇宙移民は、一種のギャンブルと言われている。
移民権を手にするためには、大金がいる。
大体、色んな星の下級市民が、一発逆転をかけて
新たな惑星の移民権を買うわけだ。
もし移民先で貴重な資源でも埋もれていた日にゃ、大金持ちになれる。
一発逆転というわけだ。
中惑星ノーデルはリアマンダルト鉱石が埋もれていると言われて、
岩石だけの中惑星としては破格の値段で移民権が売買された。
しかし、リアマンダルト鉱石は2トンほどしか産出されなかった。
2ヶ月で掘りつくしてしまう量だったのさ。
残された住民は、奴隷として他の土地に行くか、
貧しい生活を許容するしか生きる道はなかった。
王国はね、ノーデル星を見捨てたのさ。」
この話には続きがある。
何もない岩石だけの中惑星ノーデルの移住件を高額で売却し、
富を得たのは、またしてもメイザー公であった。
その事はブレイク伯もカエデも知っていたが、ここでは名を出さなかった。
話がややこしくなるからである。
「王子、あんたはもっと色々なモノを見なきゃいけない。
綺麗事だけじゃなくて、誰もが目を背けるような事も
その目でしっかり見据えなきゃいけないんだよ。」
まるでウルスを諭すかのようにカエデは言う。
「だから、あんたを、あんたたちをノーデル星へとご招待するのさ。
王国の暗部、王国のゴミ捨て場へね。
それに王子と王女が中にいたんじゃ、軍も攻撃できないだろ?」
ニヤッとカエデが笑う。
ここでブレイク伯は彼らの狙いを正確に予測できた。
彼女は王子と王女の身柄を盾に、第8艦隊と交渉するつもりだったのだ。
ノーデル星への侵攻阻止が彼らの要求であると確信したのである。
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