第2話 ご都合主義の裏返し

 私は彼のことが大好きだ。

もちろん惚気だし面白くもなんともない。


そんな私がなぜ彼と付き合うことになったのかを私の生い立ちとともに説明しよう。


 私には一つ他人とは大きく違うところがある、それはこの圧倒的な美貌だ。冗談

それはこの私という人生が6周目だということだ。これは冗談じゃない

全く同じ人生をこれで6回目、正直めちゃくちゃ楽しい。

 それもこれも全て隣に座っているちっこい彼氏のおかげだ、1周目から今回6周目まで全ての人生において私に告白をしてくれている、このとてつもない彼氏のことが私は好きで好きでたまらない。最初に私は「小学生かと思った」とか言ったが私は彼がどういう生い立ちなのかは全て知っているのでただのでまかせだ。正確に言えば一周目の私が言ったことを繰り返してるって感じ。

 そうそう3周目の君もそうやって少し拗ねた顔してたよね可愛いなぁ

「それで君は石見数子に何か用事があるのかい?」

「いや、別に、というよりむしろ理科さんに用事があって」

知ってた、知ってるよー、もう可愛いなぁそうだよねぇ一目惚れだもんねぇ私に

「へーどんな用事かな?」

「ナンパを、しようかと」

 こいつはびっくりだ6周目になると少しばかり展開が早いらしいこれは本当に知らなかった、お姉さん面食らっちゃったよ。

「な、ナンパってあの数字とかの」

「それはナンバー」

「じゃあ連続で勝ち続ける」

「それは連覇」

「それじゃあ異性、もしくわ同性に話しかけるあの一大イベントの」

「そのナンパです」

 そうそうこの感じ懐かしいなぁ、そうやって我に返って少し赤くなってるところとか最高

そっかー今回はナンパかー新鮮だなぁ初々しいなぁ

いかんいかん思わず笑みが。ムフフ

「そうかぁ、じゃあ文くん私とお付き合いしないかい?」

「喜んで」

かくして私たちはまた出会いそして付き合った

全て私の手のひらの上とも知らない彼氏とのイチャラブコメディの始まり始まり。








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