In the devastatedworld

@GASUKU

プロローグ

炎は周りのものを呑み込みながら広がっていく。やがて、空を覆うようになるだろう。

その中を何食わぬ顔で進行してくるのはこの世界には居ないであろう四足歩行の獣だ。

それは人を襲い更に力をつけていく。

抵抗する人もいるが決して勝てず獣の餌となっている。

その中に幼い子を抱えた女が居た。

彼女は周りと同じように必死に逃げていたが、諦めたのか突然今まで来た道を走って引き返して行った。

彼女がたどり着いたのは大きな洞窟のような所だった。

「博士この子をお願いします」そう言って彼女は抱き抱えていた子供を入り口に置いて行ってしまった。「ごめんなさい。でもこうすることが一番の希望なの。強く生きて。」彼女はそう言って泣きながら火の海に向かって走り出した。

それから直ぐに男が洞窟から出てきて、その子と置いてあった手紙を拾い上げた。そして洞窟の中に連れて行った。

洞窟の中はその時代とは思えない見た目をしていた。男はその中の一際大きな機械に近づいて子供をその中に入れて蓋をする前に。

「ここもそろそろダメだろう。最後に君を託す。どうか我々の希望の光となってくれ。」と言ってから閉めた。

映像はここで途切れている。

記録日時:不明

記録者:不明





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