美しい女性(前編)
私は人間で言うところの200歳前後。
普通の人間の寿命は長くて100年程度だと思うけど私は残念ながらただの人間じゃ無くて、もしかしたらこれから何千年と途方もない時間を過ごしていくのかもしれない。
なんでこんな話をするのかと言うと、見られていると感じたから、それ以外に何もない。どこかで聞いていると思って勝手に心の中で語らせてもらうわ。
私はロシアの山奥に隠居した画家のおじいさんが死ぬ間際の最期の作品だったそうよ。とは言え私が人々の目に触れて心を宿した頃にはおじいさんが亡くなって100年が経ってた。だから全くおじいさんのことは知らないの。だけど、この間とあるお客さんがおじいさんの話をしてたのをたまたま近くで聞けたわ。
この人たちは私の事を、おじいさんが病気で早くに亡くなった妻を描いた作品って話してたわ。
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