廊下にて

エラが部屋を出ると、部屋の外には長い廊下があった。

廊下には窓がなく、陽の光に当たらないため薄暗い。天井に吊るされている電球も、長らく変えられていないのか、いくつか着いていない物もあり、それが余計に気味の悪さを強調している。

エラはおずおずと廊下を道なりに歩く。

廊下には絵画が美術館のようにいくつも並べられており、エラは絵画の女性がこちらを見つめているような錯覚を覚え身震いをする。

恐怖心と戦いながらも、引き返すことなど出来ないため、真っ直ぐ、真っ直ぐと歩く。すると数分後、いくつも部屋を通り過ぎた先に、他の部屋とは比べ物にならない大きな扉があった。

ここは出口だろうか。エラは意を決して部屋に入ることにした。

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