閑話 命からがら逃げ帰るが……

モンスタートラップを強行突破して脱出したグレン達は休憩しつつこれから帰ったときルイスがいないことについてどう説明するかとこれからのことについて相談していた。


「ふ~何とか脱出することが出来たみたいで良かったな。それにしてもガイの突進カッコよかったぜ」


「そうそう、さっきはすごく良かったぜ!」


「はは、よせよグレン、コーディー照れるじゃないか。まぁ、無事逃げ出せたみたいで一安心だ」

ガイは恥ずかしそうにしていた。


「ホント、ガイがいなかったら私たち死んでたわよね。でも、ルイスのことはどうするのよ?」

ローナはルイスの件を気にしていた。


「せっかくあの雑魚をパーティーから追い出すことが出来たんだ。ギルドには『ここは俺に任せてみんなは逃げろ』って一人残って死んだとでもいえばいいだろ」


「グレンのそのアイデアいいんじゃねぇか!

 これから更なる高みに俺たちの足を引っ張っていた、邪魔者を殺せたうえに死んだあいつに花を持たせてやるんだ。死んだあいつも感謝してるぜ」


「ローナは心配しすぎやと思う。あいつはもうこの世にいないんだし、ギルドの連中も自分たちの話を信じてくれるって」


「そうよね、もうあいつは死んだし大丈夫よ」


「あいつのことは忘れようぜ」


「そうそう。俺たちはもう少しでBランクになれるんだ。これで上級冒険者の仲間入りだぜ」


ルイスが生きているなんて知らない彼らはこれからは吞気に夢に浸っていた。これからどん底に落とされるとも知らずに……。

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