06_語り|蜘蛛の糸

やわらかな日差しを受けて、それはキラリと目を引いた。


風にフワフワ遊ぶ、細く、長い糸。

引っかかった日にはあわてて払うけれど、ながめる分にはキレイでいい。

手まねき誘うような動きを眺めていると、心なしか気持ちも ふっと軽くなる。


出不精インドアの私を連れ出したのは、仏さまだったのかもしれない。




===

2019.04.30 作/2022.08.14 改

その日見たもので描写練習。


一人称の変更はご自由に。

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