第15話 大会初日
大会が開かれて初日一日目
俺とサフランはとりあえずオンラインで待機することになった。
大会の模様は動画配信や、気軽にテレビ放送などされそこで初めて水青龍宮の皇王と皇妃を始めてみることができた。
アレクサンドライトは女性だった。
たぶん普段は会社員じゃないかなという大人の女性だった。
そして皇王のほうは高校生(制服をきていた。)だった。
二人は大会会場でインタビューをうけていた。
俺はサフランとチャットで話をしながらも中継の様子を見ていた。
そこへ父さんが部屋に入ってきて
『そろそろはじまるかな?』と声をかけてくれた。
麦茶をおいて父さんは隣に椅子をもってきて座った。
『まずは勝利条件が発表されるはずだからそれにあわせて戦略をたてたらいい』
そんなんわかってるよ💦
サフランはというと着せ替えしながらもチャットで
『落ち着いていこうね』と言ってくれている。
うん落ち着いてやれば問題ない
情報もある程度集めたし対策も立てた
プランはAとBそしてまさかの時のためのCを用意した。
まずは1戦目!火皇鳳凰との勝利条件が話された。
勝利条件を出すのは前回の大会にて負けたほうが提示する。
勝利条件として火皇鳳凰が提示してきたのは、お互いの領土上で格闘ばりに対戦し
陣地内で多くの戦果をあげたほうの勝ち。
武器は剣を使用すること。
言葉で言ってると簡単そうに見えるが実は難しい。
まずはいつものように大会中は他にもたくさんの参加者があらわれいるわけだが、そのためなのかどうかはわからない。
とにかく重いのだ。
重い中で皇王と皇妃の指示どおり動く
結構難しい・・・。
いつものように動いていてもかくかくとした動きになってしまう。
昨日宰相と大臣が動けるようになったことはまだ相手チームは知らない。
そこをうまく利用していこうという話でおわった…。
『今回の勝利条件は3回戦ありそのうちの2回戦は全体で武器をもってアバターを殲滅した数で決まる!最後の1回戦は大将戦だ、ここで最初の2回戦で負けたとしても大将戦で勝てば勝利だ。』
OKなんとなくわかったぞ…。
『よしスタートの合図だ』
始まった。
事前に渡されていた武器をもってサフランと行動をともにした。
とにかくサフランから離れない
それが皇王との約束だった。
『実のところ私はサフランを信じていない・・。』
そう皇王から話があったとき、正直びっくりした。
『彼女はもともと奴隷としてここにきたからね』
なるほど・・・。
それでかぁ~
そう思うと信用できないといった皇王の気持ちもわからんでもなかった。
『とにかくサフランのそばから離れないようにしてくれ!何かあれば連絡してほしい』
そう言われてサフランには内緒だが一緒に行動をともにしている。
サフランには一緒に動こうとしか言っていなかった。
サフランは
『いいですよ!一緒に行きましょう』と言ってくれていて
結構良心が痛い・・・・w
そうこう言っているうちに敵側が近づいてくるのが見えた。
『武器は大丈夫?』
『うん!ありがとう』
俺は剣をもっていた。
『いたぞこっちだ!』そう叫ぶのが聞こえたと思ったら後ろから火皇鳳凰の兵士である真っ赤な防具をつけた兵士が切り込んできた。
うへぇ…。
とっさに手ににぎっていた 剣をもって対応
その間にさらに後ろからサフランが助けてくれた。
『ありがとうサフラン・・・助かった』
『いいよ一緒に行こう!』
今はサフランが頼もしい・・・。
『剣の扱いかただけどキーボードでcommand押しながら↑であげて↓でおろす感じだよ!やってみて』
『お・・・おう!』
意外と操作は簡単だった。
増えてくる敵兵を剣で切り崩しなんとか15分間耐えた。
上空からぴーっという音が鳴り響きなんとか終了…。
俺らを含めた剣士は半分残ってくれた。
しかし火皇鳳凰の兵はいまだに7割強残った状態で次の戦闘に移行する。
これは不利だ
なんとかならんかな‥‥と思いつつも敵兵の陣営を遠くから見て気が付いた。
『サフラン・・・俺にいい考えがあるんだけど‥。』
『なにかな?』
『陣営の隊形を崩して敵兵を撹乱したらどうだろう・・・。よく三国志のゲームとかでやるあの方法なんだけど…なんて言ったかな?』
『ああーでもいけるか?』
『たぶん向こうの敵兵にはそういうのに詳しい人がいるんじゃないかな』
だとしたら敵兵がどんな隊形で対応してくるかでこちらもそれにあわせて攻撃をうけられる。
『今火皇鳳凰の陣営は 衝軛(こうやく)の陣を敷いている・・。この形は大部隊を移動する時に作る陣営だから絶対この後移動するんだと思うよ』
『そうか・・・そうなると陣営を崩すためには少数精鋭で動いても崩れない鋒矢(ほうし)の陣をこちらはひいたほうがいいということだね』
『いや・・・それだと怖くないか?包囲されたら終わりだぞ』
『ここは車懸かりでいこう』
しかし・・・あのように目立つところに陣営を引いてしまうのはなにかおかしい。
『もしかしておとり?』
何かを隠すために陣営をわざと見えるところに敷いたということならば何を隠したがっているのか…。
しかも孫子の兵法をすこしかじった人ならわかるような陣形をとるなんて…。
『まだ確かじゃないけどもしかしたらすぐ近くにもう一つ陣形をくんでいる小隊がいるかもしらない…。少し調べよう』
『わかった』
サフランはこくりと頷くとさっそく皇王のいる城にむけてメッセージを入れた。
こういう時にメッセージ機能は便利だ。
しばらくして皇王から返事をもらったサフランは個別行動をすると言い
『いったん亜貴は皇城へもどって!』と言いながら途中でわかれた。
よかったんだろうか?
皇王からは見張りも含めて一緒にいるよう言われたけども・・・。
『ああ・・・その必要がなくなった』
へ?
皇王は紅茶を飲みながらそう切り出した。
『実はサフランにはある任務を二人でやってもらうことにしたんだがそのもう一人にサフランの監視を申し付けた。』
『そうなんですね?では俺はどうすればいいですか?』
『問題ない…敵陣のことについても今調査してもらっているところだからしばらく皇城で休んでいたまえ』
『わかりました。』
かといってこのまま休むのもなんだか申し訳なくなった俺は剣の練習をチュートリアルですることにした。
まだ扱いになれていない。
先ほどの戦闘でもやはり経験不足の俺がなんとなく出てしまっていた。
サフランがいてくれたから残れたもののいなかったら最初にやられていたと思う。
皇城の庭園で素振りをしていると遠くからがやがやと人がこちらへ近づいてきた。
『亜貴!』
知っている人かと思って声をかけられたほうに眼を向けるとそこには何人かに囲まれて優雅にこちらへ歩み寄ってくる人が見えた。
『剣の稽古かい?そろそろ第2弾の戦闘が始まるから君も戻ったほうがいいよ。』
『今日中に第2弾もやるんですか?』
『まぁどうなるかわからんけどね…。待機して待つといいよ』
そろそろ22時を越えような時間になっていた。
延長していいかどうかお母さんかお父さんに聞かないとやばいな…。
そう思い隣の席に座ってこの様子を見ていた父さんが
『いいぞ…母さんには父さんから言っておくし』と言ってくれた。
ああ・・・このことがきっかけで母さんと父さんのキョリが離れたらどうしよう・・・。
なんとなく不安はこの後的中する。
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