第3話
三時間目が少し始まった頃に。
マヒロは左腕を包帯で肩から吊ってて。
見るからに痛々しい見た目で現れた。
マヒロとはクラスが一緒。
席は遠く離れてる。
俺が窓際1番後ろで。
マヒロは壁際1番前だった。
俺はすまなさそうにマヒロを見てた。
マヒロは自分の席に座る瞬間に、
俺の方をチラ見した。
ごめん
と送れもしないテレパシーを送ってみたんだが。
マヒロがそれをキャッチしたかは
分からない。いや、できてないだろ。
でもなんか。
マヒロはそんな怒った風な感じはなかった。
俺のこと睨んでいるわけではなかったと
思う。
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