Chit-Chat! 8

<作者より>

2021年6月のツイートをまとめた、短いトーク集です。

時事ネタや場所などの固有名詞、小説本編とは矛盾する内容もあります。

実際にあるようなないような、曖昧な設定でお楽しみください。

また、画像がないと意味がわからないものもあります。


  1


絢音「おはよー」

千紗都「おはよ。なんか今日は元気だね」

絢音「実はいつも元気だよ」

千紗都「目の輝きが違う」

絢音「眼球を変えたから」

千紗都「眼球は変えないでしょ!」

絢音「千紗都って、反応が可愛いよね」

千紗都「絢音の頭がおかしいから!」


  2


涼夏「雨だ……」

千紗都「雨だね」

涼夏「雨でもテンションの上がる遊びを考えよう」

千紗都「傘も差さずに雨の下に出て、大きな声で笑うとか」

涼夏「とかって言われても……。ただの頭のおかしい人みたいだよ?」

千紗都「要するに、学校がなければ楽しい」

涼夏「今、話が飛躍しなかった?」


  3


絢音「問題。一番高いや……」

涼夏「はい! 富士山」

千紗都「負けた」

絢音「……高い山口県の山は何?」

涼夏「早まった! 千紗都に譲ろう」

千紗都「いや、知らないし」

絢音「では、次の問題です」

千紗都「いや、答えは?」

絢音「今から調べるね」


  4


絢音「ハニートラップが話題だって」

千紗都「ハニートラップ」

絢音「何かやって。笑う準備はした」

千紗都「んふーん。今夜どぉう?」

絢音「……」

千紗都「真顔やめて。笑い飛ばして」

絢音「今夜、何するの?」

千紗都「ベッドで……する」

絢音「何を?」

千紗都「ピロートーク」

絢音「普通だ」


  5


奈都「チサの母乳が飲みたい」

千紗都「……」

奈都「えっ? 何?」

千紗都「何って……」

奈都「私、何か言った?」

千紗都「いや、私の母乳が飲みたいって」

奈都「いくら私でも、そんなこと言わないでしょ!」

千紗都「えっ? 待って。どういうこと?」

奈都「ん? どうしたの?」

千紗都「??」


  6


涼夏「うーん。前に考えた千紗都をゲットするゲーム、全然面白くなかった」

千紗都「頭で考えるのと、実際にやってみるのとで、全然違うね」

涼夏「トランプやめて、ダイスゲームにしようか」

千紗都「それはそれで運ゲーになりそう」

涼夏「やっぱりワーカープレイスメント?」

千紗都「大作の予感」


  7


涼夏「昨日から千紗都を落とすゲームを考えてるけど、何も思い付かない」

千紗都「先人の知恵は借りた方がいいね。何か面白いゲームのシステムを拝借しよう」

涼夏「コンポーネントがトランプとダイスしかないのがなぁ。ボード自作しようか」

千紗都「それくらいの努力は要るね。キューブも買おう」


  8


千紗都「……」

奈都「何?」

千紗都「奈都、女の子みたい」

奈都「女だから! ずっと女だから! 物心ついた時にはもう、女だったから!」

千紗都「反応の勢いがいいよね」

奈都「チサが変なこと言うから!」

千紗都「奈都の反応を楽しんでる」

奈都「素直で可愛いチサは死んだ。何故だ……」


  9


涼夏「千紗都がナッちゃんをからかって、絢音が千紗都をからかう。でも、誰も私をからかってくれない」

絢音「涼夏はオーラがあるから」

涼夏「ないって。気のせい」

絢音「私には見えるよ。黒に近い紫だね」

涼夏「もっと綺麗な色がいい」

絢音「そう言われても」

千紗都「十分からかわれてるね」


  10


千紗都「久しぶりに奈都と寝たい」

奈都「えっ!? いつでもいいけど!」

千紗都「そう? じゃあまあ、いつか」

奈都「いつか……」

千紗都「奈都が来れる日に」

奈都「今夜行こうかな!」

千紗都「別にいいけど。本気なら親に言っておくけど」

奈都「さすがに急か……」

千紗都「急なトーンダウン」


  11


涼夏「紫陽花を見に行くか」

千紗都「食べるの?」

涼夏「食べないけど。紫陽花をバックにして千紗都の写真を撮ろう」

千紗都「紫陽花ソフトとかありそうじゃない?」

涼夏「かもね」

千紗都「紫陽花の天ぷら」

涼夏「千紗都、どうしたの?」

千紗都「別に。お腹空いた」

涼夏「絢音を食べて」


  12


千紗都「私は割と四六時中、3人のことを考えてるけど、みんなはどうだろう」

絢音「まあまあ考えてるよ?」

涼夏「寝る前は千紗都のこと考えてる」

絢音「確かに。寝る前は千紗都だね」

千紗都「なんで?」

涼夏「可愛いから?」

絢音「可愛いからだね」

千紗都「そうなんだ。それはどうも」


  13


奈都「今年、エアコンの試運転はした?」

千紗都「えっ? 試運転? まだつけてないけど」

奈都「春の間に壊れてるかもしれないから、暑くなる前につけてみた方がいいよ」

千紗都「あっ、うん。ありがとう。奈都は?」

奈都「私もまだ」

千紗都「そうなんだ……」

奈都「うん」

千紗都「……」


  14


涼夏「ナッちゃんは惚気垢とかないの?」

奈都「ないよ、そんなの」

涼夏「今日も推しが可愛いとか、推しと寝たとか書いてあるの」

奈都「それもう、推しっていうか、付き合ってるじゃん!」

涼夏「正妻だし」

奈都「付き合ってないし! 涼夏の方が正妻感あるし」

涼夏「感だけで、実態は違う」


  15


千紗都「奈都くらいの身長が欲しかったかもしれない」

奈都「今の抱き心地がいいよ」

千紗都「抱き心地の話はしてないから」

奈都「柔らかいし」

千紗都「身長とは関係ないね」

奈都「いい匂いがする」

千紗都「何の話をしてるの?」

奈都「チサの抱き心地の話だけど」


  16


涼夏「私と千紗都のイマジナリーベイベーも3ヶ月か」

千紗都「それは何で成長してるの? 霞を食べてるの?」

涼夏「それ! 自分の子供をそれ扱い!」

千紗都「男の子なの? 女の子なの?」

涼夏「女の子に決まってる。私と千紗都から、男の子が産まれる余地はない」

千紗都「そうなんだ」


  17


絢音「倍フィレオフィッシュが食べたい」

千紗都「私今日、家にご飯がないから行こうか」

絢音「私はある」

千紗都「じゃあ、私が食べてレポートを送るよ」

絢音「私は?」

千紗都「食べてるとこを、動画で撮って送るよ」

絢音「その千紗都には興味があるけど、私のお腹は満たされない」


  18


奈都「すでに完璧に可愛い涼夏と、完璧に可愛いチサから、可愛い子供が出来る気がしない」

千紗都「イマジナリーベイベーのこと?」

奈都「それは知らないけど。美味しい食材を2つ混ぜても、必ずしも美味しくはならないでしょ? しかも両方とも完璧なんだよ?」

千紗都「同意しづらいなぁ」


  19


涼夏「ひつまぶしというものを食べたことがない」

千紗都「可哀想。もし食べる決心をしたら、私にもご馳走して」

涼夏「この人、ひつまぶし経験者だ!」

絢音「ごめん、私もある」

涼夏「いいもん食ってるなぁ。こうなったら、バイト代から4千円拠出して食べて来よう」

千紗都「連れてって。奢って」


  20


涼夏「ひつまぶし、高いな。高校生が自腹で食べるものじゃない」

絢音「3500円くらいだね。私のお小遣いじゃ無理」

千紗都「しかも、私にも奢るから倍かかるね」

涼夏「千紗都、可愛いなぁ」

千紗都「私、味噌煮込み食べてるから、一口交換して」

涼夏「等価交換じゃないけど、まあいっか」


  21


涼夏「暑くなってきた。無理かもしれない」

千紗都「名前を暑夏にしたら?」

涼夏「なんて読むの?」

千紗都「あつか」

涼夏「ダサくない?」

千紗都「慣れの問題だと思うよ?」

涼夏「名前を変えて平気になるなら」

千紗都「それはわからない」

涼夏「おい」

千紗都「怒らないで、暑夏」


  22


奈都「私も毎日チサとハグしたい」

千紗都「ストレートな欲求だね」

奈都「毎朝会った時にする」

千紗都「朝か……」

奈都「じゃあ、学校着いて別れ際」

千紗都「落ち着かないなぁ」

奈都「チサは私が好きじゃない」

千紗都「帰宅部に入れば解決」

奈都「ハグは諦めた」

千紗都「部活大好きだなぁ」


  23


奈都「物語に必要なのは美少女なの」

千紗都「へー」

奈都「私の物語に登場する美少女は、つまり!」

千紗都「涼夏?」

奈都「確かにあの子は可愛い。もっとこう、身近に」

千紗都「バトン部に可愛い子がいるとか」

奈都「涼夏以上に可愛い子は、私の身近には一人しかいない」

千紗都「そっかー」


  24


涼夏「絢音はもちろん、ナッちゃんも部活で舞台で踊ってるし、私はそういう、ステージに立った経験がない」

千紗都「中学の時の部活紹介とか」

涼夏「そういうのじゃない。千紗都と二人でお笑いコンビを組む。何かボケて」

千紗都「隣の客はよく梨食う梨だ」

涼夏「梨かよ」

千紗都「今のは無しで」


  25


千紗都「何か、世界に影響を及ぼしたい」

奈都「チサも世界の一部だから」

千紗都「一部?」

奈都「そう。チサの行動はすべて、世界に必要なことなの」

千紗都「奈都も?」

奈都「私はそうでもないけど」

千紗都「それは、観測者なの?」

奈都「観測者! カッコイイ!」

千紗都「なんか、ごめん」

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