Chit-Chat! 7

<作者より>

2021年5月~6月のツイートをまとめた、短いトーク集です。

時事ネタや場所などの固有名詞、小説本編とは矛盾する内容もあります。

実際にあるようなないような、曖昧な設定でお楽しみください。

また、画像がないと意味がわからないものもあります。


  1


奈都「私とチサは、どの世界線でも、出会って友達になる運命なんだろうか」

千紗都「……」

奈都「どう思う?」

千紗都「まず、言ってる内容が難しくて、意味がわからないんだけど」

奈都「チサ、成績はいいのに……」

千紗都「いや、私の理解力のせいじゃなくて、そっちの説明不足だと思うよ?」


  2


千紗都「私と涼夏は、どの世界線でも出会ってたかなぁ」

涼夏「なんだ? ナッちゃんみたいなこと言い出したな」

千紗都「奈都が言ってた」

涼夏「単勝1.2倍くらいだった。もしもの話を考えるのは嫌いじゃないよ」

千紗都「もしも日本が戦争に勝ってたら」

涼夏「私の想像したもしもと、だいぶ違った」


  3


絢音「私は千紗都と今の関係になるために、何回もタイムリープした」

千紗都「絢音?」

絢音「3回目はいいところまで行ったけど、ハグしたら引かれてそれっきりだった」

千紗都「そうなんだ」

絢音「7回目は成功したけど、涼夏と千紗都の仲が良くなかった」

千紗都「今は完璧?」

絢音「完璧」


  4


奈都「きょうびのラノベ界は、斬新な設定の小説に溢れてる」

千紗都「例えば?」

奈都「私たちも、何かゼロから新鮮なアイデアを出そう」

千紗都「深海魚に転生する」

奈都「ちょっと面白かったけど、転生モノはやめよう」

千紗都「四国が毎日1メートルずつ南に離れていく」

奈都「何それ……」


  5


奈都「四国はその内、オーストラリアに辿り着くの?」

千紗都「まず1週間で瀬戸大橋が崩落する」

奈都「痛ましいね」

千紗都「10年くらいでパラオを吸収する」

奈都「結構時間がかかるね。1日10メートルにしない?」

千紗都「大胆に動くね」

奈都「スピード感がある方が、現代人にはウケるよ」


  6


涼夏「愛の告白!」

千紗都「どうしたの?」

涼夏「千紗都、愛してる!」

千紗都「うん。私も」

涼夏「ひしっ!」

千紗都「ぎゅっ」

涼夏「チュッ」

千紗都「楽しそうだね」

涼夏「なんだろう。どう?」

絢音「質問の意味はわからないけど、今のキスは写真撮ったから、プリントして机に飾る」


  7


涼夏「いつか絢音が有名人になったら、私たち平凡な民は、一緒にそれをテレビで眺めよう」

千紗都「そうだね。やっぱり住む世界が違ったんだって、わずかな寂しさと優越感を持って」

絢音「ないなぁ」

奈都「それより、涼夏とチサが平凡だったら、私は一体なんだろう。モブ・オブ・モブ?」


  8


涼夏「あなたの失敗じゃない。お酒の失敗です!」

千紗都「何それ」

涼夏「駅のポスターに書いてあった」

千紗都「逆じゃない?」

涼夏「もしかしたら逆かもしれない」

千紗都「高い確率で」

涼夏「千紗都とお酒飲みたい」

千紗都「こっそり……」

涼夏「18歳まで待とう」

千紗都「真面目だね」


  9


千紗都「千紗都サブスクリプション」

奈都「それは?」

千紗都「月額500円で、私とキスし放題」

奈都「自分を安売りしちゃダメ」

千紗都「友達限定だから」

奈都「通常価格は?」

千紗都「1回200円」

奈都「うぅ、じゃあ500円で」

千紗都「可愛いなぁ」


  10


奈都「……」

千紗都「何?」

奈都「時々、ボーイッシュでカッコイイ女性が好きって子がいるけど、男性的な女性が好きって、同性愛的にはどういう心理なんだろう」

千紗都「何の話?」

奈都「チサ、可愛いなって」

千紗都「よくわからないけど、とりあえずありがとう」

奈都「うん」


  11


絢音「ナツは涼夏には興奮しないの? 千紗都と同じくらい、とんでもなく可愛いと思うけど」

奈都「すごく可愛いとは思うけど、興奮はしないかな。アヤは?」

絢音「私は涼夏も千紗都も同じくらい好きだけど、涼夏は誤解してる節がある」

奈都「私も、チサの方が好きかと思ってた」

絢音「拮抗してる」


  12


奈都「帰宅部の三人と私に、地水火風の属性を当てはめよう」

千紗都「帰宅部の四人って言えばいいと思うよ?」

奈都「私はバトン部だから。私は風かな」

千紗都「オタクって、風属性好きだよね」

奈都「チサ、私のこと、嫌いでしょ」

千紗都「愛してる」

奈都「チサは水ね。冷たいから」


  13


千紗都「みんなで一緒に暮らしたら、今日は誰と寝ようかなって選り取り見取りだね」

涼夏「……」

絢音「……」

涼夏「私がナッちゃんと寝る」

千紗都「そういう組み合わせはないから」

絢音「私が涼夏と寝る」

千紗都「私が奈都と寝る時は、涼夏を諦めよう」

絢音「やった!」

涼夏「すごい会話だ」


  14


涼夏「ギガが足りない」

千紗都「Wi-Fiを使うといいよ」

涼夏「ギガがなくなると、私は死ぬ」

千紗都「大袈裟だなぁ」

涼夏「私の生命はギガと連動してる」

千紗都「スマホで治療してる人みたい」

涼夏「私たちはギガに支配されてる」

千紗都「フリーWi-Fiの説明をさせて」

涼夏「知ってるから大丈夫」


  15


涼夏「なんか、千紗都とは出会って急速に仲良くなった気がする」

千紗都「そうだね」

絢音「この中に仕掛け人が……」

涼夏「……」

千紗都「……」

涼夏「絢音がハグとかするから」

絢音「4月はすごく考えて動いたひと月だった」

千紗都「一つ一つの瞬間で、何を考えてたのか聞きたいくらいだよ」


  16


千紗都「おはよー」

奈都「おはよ。今日も可愛いね」

千紗都「奈都も可愛いよ」

奈都「はぁ、チサ可愛い。可愛いなぁ」

千紗都「行こうか」

奈都「可愛い。チサ、可愛い」

千紗都「今日は何かネタはないの?」

奈都「チサが可愛すぎてもう!」

千紗都「今日は一段と……気味が悪いね。いい意味で!」


  17


千紗都「今日朝から奈都が、壊れたみたいに可愛いを連呼してて大変だった」

絢音「千紗都は可愛いからね」

千紗都「4年もほとんど毎日会ってる人間の反応じゃなかった」

絢音「千紗都は可愛いからね」

千紗都「絢音まで」

絢音「いつも思ってるけど、口にしてないだけだよ」

千紗都「なるほど……」


  18


涼夏「マンガとかだと、突然邪魔な幼なじみとか出てくる頃じゃない?」

絢音「あるある」

涼夏「千紗都は、そういうのが無さそうな安心感があるよね」

絢音「ある」

千紗都「褒めてないよね?」

涼夏「うん」

千紗都「友達がいないって聞こえたけど」

涼夏「遠回しに言うとそうだね」


  19


千紗都「私からすると、涼夏の方こそ、突然中学時代の親友とか出てきて、邪魔されそうな怖さがあるよ」

涼夏「何を邪魔されるの?」

千紗都「友情」

涼夏「愛情って言った?」

千紗都「言った」

涼夏「学校が変わると、友情って切れるよね」

千紗都「……」

涼夏「泣きそうな顔しないで? ねっ?」


  20


涼夏「今日はロールプレイを楽しもう」

絢音「私、絢音の役やる!」

千紗都「ぶっ! げほげほっ!」

絢音「千紗都、美人なんだから、マンガみたいにシェイク噴かないで」

千紗都「絢音が変なこと言うから!」

絢音「ちょっと狙った」

千紗都「私が絢音の役をやる」

涼夏「そういうのじゃないから」


  21


涼夏「千紗都を手に入れる非対称のゲームを作ろう」

千紗都「非対称なの?」

涼夏「千紗都はみんな仲良くを目指す」

千紗都「3人からの好意を無視すればいいんだね?」

涼夏「ひどい女」

千紗都「ゲームだから!」

涼夏「まず千紗都の研究をしないと」


  22


涼夏「千紗都を手に入れる非対称のゲームの骨格を作ってみた」

千紗都「えっ? 本気だったの?」

涼夏「私は千紗都に本気だから」

千紗都「ゲームの話」

涼夏「まあ、暇だし」

千紗都「じゃあ、絢音も交えて意見を出し合う? 一人で作りたい?」

涼夏「みんなで作ろう」


  23


千紗都「うなじにキスマークつけていい?」

奈都「えっ? ん?」

千紗都「何?」

奈都「チサが私に言ったの?」

千紗都「そうだけど」

奈都「まるで私がチサに言ったみたいな台詞だった」

千紗都「奈都、そんなこと言わないでしょ」

奈都「チサが言いそうな台詞でもなかったよ?」


  24


奈都「私はチサにお願いしたいことを色々我慢してる」

千紗都「例えば?」

奈都「言えないし!」

千紗都「いや、気になるじゃん」

奈都「無理無理! 恥ずかしい!」

千紗都「恥ずかしいことなの? 顔赤いよ?」

奈都「想像で十分!」

千紗都「別に言ってくれていいと思うけど」

奈都「無理だし!」


  25


千紗都「奈都は一体、私とどんな想像してるんだろ」

涼夏「メイド服着せておっぱい揉んだりするんじゃない?」

千紗都「……」

涼夏「私じゃないよ? ナッちゃんならそうかなって」

千紗都「奈都、そんな子かなぁ」

涼夏「ナッちゃんはそんな子だと思うけど」

千紗都「メイド服……メイド服ねぇ」

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